「藤丸、早く助けなさいよ!?」
「いや、むりです」
俺はジープに追い回される所長を眺めながらオーブリングとフュージョンカード(アルトリアとマシュのやつ)をお試しにお組み合わせるのかを考える。
エミヤとクー兄さんみたいに怒られるのは嫌だけど。ちょっとだけ試してみたいという気持ちがあるのは事実なのでカードを装填しようとしたその時だった。
何処からともなく突っ込んできたジープに俺は撥ね飛ばされ所長の「えっ、ちょっと、やだ、藤丸ゥーーーーッ!!!」というかわいい悲鳴を聞きながら俺はぐるんぐるんっと宙を舞う。
どべちゃあっ!と勢いよく床に叩きつけられ、だらだらと流れる夥しい血の量に俺は気絶しそうになるが余計に騒がれそうなので動くのをやめた。
あれ、なんかエミヤが見える。
試しにティガダークになったけど、自分がウルトラマンなんかになっていいんだろうかと苦悩しているエミヤがすごい見える。
あれはアルトリアと……誰だろうか?よく見えないけれど、エミヤに何人かくっついているように見える気がする。よくよく考えると走馬灯に現れるのがエミヤだけっていやだな。
「ねぇ、起きてよ………起きなさい!」
「所長、それは流石に…」
「うるさいわよ、ロマニっ!このバカは殴るぐらいが丁度いいのよ、私と張り合えるヤツは彼しかいないの!私を置いてこうなんて許さないわ!!」
「えっ、俺って告白されてる?」
「……チガウワヨ………」
そっと顔を反らす所長。なんとも言えない複雑な顔のロマンとレフ教授、ダ・ヴィンチちゃんは今日も楽しそうに笑っている。
しかし、どうしよう。一般男子高校生の俺が所長みたいなヒステリックでビビりで泣き虫でえっちなお姉さんの所長と付き合うのか………。
あれ、すごくいいのでは?
「ダメですよ?先輩は渡しません」
「その声はマシュ!?」
ロマンの驚く声。レフ教授のだろうなと言いたげな顔、マシュのお母さんにいたっては無表情になっているのが余計に怖い。
「
「………」
身体を起こして二人を見つめる。
二人とも期待に満ちた綺麗な瞳で俺を見ている。ゆっくりと喋ろうとした瞬間、俺はジープに撥ね飛ばされた時に逆流していた血を吐き、そのまま地面に頭から倒れた。
あ、これホントにやばいやつかもしれない。意識が朦朧としてきた。やばい、死ぬ…。
「先輩、どっち、どっちなんですか!?」
「藤丸、はっきりしなさい!どっちなの!?」
やめて、ほんとに死んじゃう。
そこで俺の意識は途切れた。