とあるオタク女の受難(クロスオーバー編)。   作:SUN'S

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30スレ目

突如、私の頭の中に現れた掲示板について分かっているのは異世界やパラレルワールドなど。そういう有り得た可能性の世界の住人と交信・交流を行えるということだ。

 

「お前向けの任務だ。この任務の成功は東京、延いては日本の平和に繋がる。また、今回の任務は二人一組となる、これがお前の相方だ」

 

後ろのドアを開けて入ってきた人物を見る。物腰の柔らかそうな男性だ。この人と任務に向かうのかと考えていると「そっちじゃない、もっと下を見ろ」と言われ視線をずらす。

 

小さな白髪の少女だ。

 

だが、私と同じ赤色の制服(・・・・・)を着ているという最高戦力の一人だ。ボーッと私を見上げている少女に右手を差し出す。

 

「私は南居だ、よろしく頼む」

 

「ちさと、にしきぎちさと」

 

ああ、この子が期待の新人なのか。私は一人で納得すると先に受け取っていた任務の詳細を記している書類を持ち、千束の目の前に膝をついて座る。

 

「この任務について会議をする。千束、お前の意見も私に聞かせてくれ」

 

「……いいの?」

 

「お前は今回限りかもしれないが相棒だ。私だけが決めた作戦で怪我したり死んだりするのはダメだ。お前と私の作戦で任務を成功させて、必ず二人揃ってここに戻ってくる」

 

「…うん」

 

私の言葉に嬉しそうにうなずき、どうやって侵入するのかを考える千束と、そんな彼女を見て微笑む男性に口パクで「ありがとう」と言われた。

 

〈頭の中の掲示板〉

 

200:名無しのオタク女

暗殺ちゃん、立て込んでるらしいけど

ほんとに大丈夫かしら?

 

201:名無しのオタク女

一応、連絡は返ってくるし

 

202:名無しのオタク女

大きな駆除をするって言ってたけど。スズメバチとかなのかしらね。すごく不安になってしまうわ

 

203:名無しのオタク女

もう、あんまり怖いこと言わないでよ!

 

204:名無しのオタク女

暗殺ちゃんに聞こえるでしょう!?

 

205:名無しのオタク女

あんたらの声もうるさいよ

 

206:名無しのオタク女

それはそう

 

207:名無しのオタク女

とりあえず、終わったら連絡してくれるそうよ

 

208:名無しのオタク女

ほんっとにやさしい

 

209:名無しのオタク女

気遣いのできる優しい女の子だわ

 

210:名無しのオタク女

マジで引き取ってあげたい

 

211:名無しのオタク女

だめよ、恩返ししたいっていってるのよ?

 

212:名無しのオタク女

そうよ

 

213:名無しのオタク女

そうよ

 

214:名無しのオタク女

いきなり、連れ去ったらかわいそうでしょ?

 

215:名無しのオタク女

これだから拗らせてるやつは

 

216:名無しのオタク女

お前も拗らせてるだろ

 

217:名無しのオタク女

それはそう、オタクだもの

 

218:名無しのオタク女

あんたらねぇ…

 

219:名無しのオタク女

ところで、みんなは駆除とかしたことある?

 

220:名無しのオタク女

私は夫がしてくれるので

 

221:名無しのオタク女

うちもそうだな、とくに夏とかな

 

222:名無しのオタク女

私のところは消し飛ばしてる

 

223:名無しのオタク女

なんで?

 

224:名無しのオタク女

ほんとに、なんでなの?

 

225:名無しのオタク女

秘密兵器の世界だけおかしいのよ、やっぱり

 

226:名無しのオタク女

なにしてるの、ほんとに

 

227:名無しのオタク女

世界平和を守ってる

 

228:名無しのオタク女

私達もそうですね

 

229:名無しのオタク女

ここにいるみんな、ふつうに強いから…

 

230:名無しのオタク女

いや、私は弱いよ?

 

231:名無しのオタク女

えぇ、ほんとにぃ?

 

232:名無しのオタク女

ちょっと疑わないでよ

私はホントにか弱いからね?

 

233:名無しのオタク女

コテハンは?

 

234:地下格闘乙女

これ

 

235:名無しのオタク女

ごりごりの武闘派じゃねえか!!

 

236:名無しのオタク女

どういう神経してるの?

 

237:名無しのオタク女

知らないわよ、よく襲われるし

 

238:名無しのオタク女

………強いから?

 

239:名無しのオタク女

そうでしょうね、たぶん

 

〈暗殺ちゃん:LIVEモード停止〉

 

すでにテロリストによって占拠されている電波塔の通路を駆け抜けようとする千束を押さえながら彼女の後ろに着いて歩く。

 

私が先に走れば良いのだが無駄撃ちを繰り返すテロリストに合わせる必要もない。

 

「クソ、クソクソクソ!なんで当たらねぇ!!」

 

「銃は撃った数じゃない、それだけだ」

 

私の敬愛する次元大介のセリフだ。

 

確かに銃を乱射して当てようとするのは殺し屋として半人前以下だ。少なくともす私は殺し屋ではあるが、自分はガンマンだと自負している。

 

ゆっくりとトンプソン・コンテンダーを構えてテロリストの眉間ではなく右肩の付け根を撃ち抜く。今回は二人一組の任務だ。私は相棒の意思を尊重するし、彼女の頼み事を断るつもりもない。

 

「つよいね、なご」

 

「お姉さんだからな、仕事は"スマートに"だ」

 

これも次元大介のセリフだ。まあ、ほんの少しだけ私に合わせてセリフは変えているが、千束も「なんか、かっこいい」と呟いている。

 

 

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