人間、諦めが肝心だ。
もはや星野愛久愛海に逃げ道など存在しておらず、星野愛久愛海は大々的に『ハーレムを築き上げたグランドクソ野郎』とテレビ番組やネットで報道・書き込みをされている。
『超有名俳優アクアこと星野愛久愛海さんについて、どうお考えですか!?』『貴方達の教育に問題があったんじゃないですか!』『子役時代から女優・アイドルをたぶらかすなんて、どういう指導をしたんです!!』などなど言いたい放題だ。
バンッ!!
アイとミオの出演するニュース番組で、それは起こってしまった。アイがキレている。ミオもコメンテーターや司会に侮蔑の視線を向けている。
ゆっくりと身体を起こしたアイの表情は『無』だった。なにも感じないわけではないが、アイの初めて見せる顔に番組は静かになっている。
『アクアは、星野愛久愛海はクソ野郎なんかじゃない。確かに、あの子は変な女の子に好かれやすいしストーカーがいるのにも気づかないところもあるけど。………私の息子は貴方達の言うクソ野郎なんかじゃない!』
『アイちゃんの言う通りです。彼の人柄も優しさも知らないクセに好き勝手言わないで、どれだけ愛久愛海くんが女難なのかも貴方達は知らない。もしも彼が自殺したら、この宇宙は滅びるんですよ?』
アイの言葉で黙っていた司会者の顔色が可笑しくなる。そりゃあそうだ。いきなり宇宙が滅びるなんて言われたらバカにされたと思うのは当たり前だ。
『星野愛久愛海の彼女の一人である菱木理子さんの父親は、かつて全宇宙を支配寸前まで成し遂げた最強最悪のウルトラマンと呼ばれた人です。あまり、こういうのは見せたくないんですが…』
そう言うとミオさんは身に付けていたブレスレットを操作して未来的な映像を見せた。人間と同じ二足歩行の巨人たちの壮絶な死闘と崩壊していく世界の映像だ。正直に言えばかなりえぐい。
『信じていない人もいるでしょう。ですが、星野愛久愛海もまたウルトラマンとなる素質を備えています。これがその証拠です』
ほとんどミオさんの独壇場だ。
ちらりとスマホを見れば『ウルトラマン強すぎるでしょ、これ』『俺らに向けられたら終わりじゃん』『殺さないでくれ』など。さっきとは違う意味でお祭り騒ぎになっている。
俺は人殺しはしないぞ。そんなことを考えているとテレビにウルトラマンベリアルとウルトラマンジードの戦いが映っている。
『………これが私の知る事実です。それと星野愛久愛海は多国籍なのでハーレムだろうが近親婚だろうが自由に出来るので、みなさんが無駄に騒いだところで彼はなにも悪くないですからね?』
そう締め括るとアイにバトンタッチした。
『私の息子、星野愛久愛海は優しい子です。ちょっぴり女の子に襲われたりすることが多い可哀想なところもありますけど、私の大切な息子なんです。あの子になにかあったら私は………なにをするのか自分でも分かりませんよ?』
『ちなみにアイちゃんは
もう、なにも言えなくなった。
というか、アイはお姫様じゃないだろうと思うが魔法少女をやっているルビーがいるので強ち間違いではないのかもしれない。