とあるオタク女の受難(クロスオーバー編)。   作:SUN'S

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星野瑠美衣の独白 -4-

お兄ちゃん(せんせ)が有馬かなをスカウトしてきた。

 

正直に言えばムカつくけど。

 

彼女の実力は本物で、まだデビューしていない私とアイドルグループを組んでくれることさえ奇跡と思って良いだろう。だが、しかし、私のお兄ちゃん(せんせ)に熱い視線を送るのは許さない。

 

「ねえ、あんたの妹ってブラコンなの?」

 

「いや、そんなわけないだろ?俺は『シスコン』とか『妹大好きクソ野郎』とか言われてるけど、ルビーは普通の女の子だぞ」

 

「そうには、見えないけど」

 

あんなに顔を近付けて話す必要性無くない?私だって起きてるお兄ちゃん(せんせ)の頬っぺたにスリスリしたことないのにずるい。

 

「むうぅ~っ、お兄ちゃん(せんせ)のばか…」

 

「……え、ごめん。なにか悪いことしたか?」

 

「………ふんっ」

 

「ルビー、どうしたんだよ」

 

ちょっと抜けてるお兄ちゃん(せんせ)には分からないよ。

 

〈星野家"ルビーの部屋"〉

 

私と有馬かなは親睦を深めるという名目で二人きりになっている。お兄ちゃん(せんせ)は有馬かなを全面的に信頼しているのか。私達のママが星野アイであることを普通に教えている。

 

 

重曹先輩(どろぼうねこ)ロリ先輩(どろぼうねこ)、どっちがいいですか?」

 

「どっちも嫌よ!?………ったく、はじめて会ったときは『泣かす』とか『お仕置きしてやる』とか言ってきたクセになんて顔してるのよ」

 

「…どうせ、私は見てもらえないんで…」

 

「は?あんたが見られてなかったら私も含めて他の女はアイツの眼中にも入れてもらえないわよ。ホントにムカつくけど、アイツの最推しはアンタと星野アイだけ」

 

「……私がお兄ちゃん(せんせ)の最推し?」

 

「アンタまで無自覚とかどれだけ鈍いのよ」

 

呆れたように溜め息をこぼす。けど、そんなことよりお兄ちゃん(せんせ)の最推しに私が入っていることのほうが大事だ。でも、そっか、私はもうお兄ちゃん(せんせ)の最推しだったんだ。

 

「悪いけど、引き下がるつもりはないから。アンタ達を引きずり下ろして、アイツの最推しになるのは私、この有馬かなってことを覚えておきなさい」

 

「……私も負けませんよ、かな先輩」

 

「ふーん、言うじゃない。あとで私とアクアの出演したラブロマンスのドラマを見せても問題ないってことよね?アクアに聞いてるわよぉ?」

 

かな先輩はニヤニヤと笑ってDVDを取り出し、私の部屋にあるDVDプレイヤーに取り込ませようとする。さ、させるかぁぁ!!!

 

「………いきなり、手を叩くなんてね」

 

「それだけは絶対に見ませんよ!!なにが悲しくてお兄ちゃん(せんせ)のラブラブしているところをじっくりと見なきゃいけないんですか!?」

 

私はお兄ちゃん(せんせ)のラブロマンスは見ない!

 

 

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