とあるオタク女の受難(クロスオーバー編)。   作:SUN'S

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星野瑠美衣の独白 -5-

私はかな先輩と一緒に『今からガチ恋始めます』を見ている。これはお兄ちゃん(せんせ)の取り繕ったような笑顔にヤられて、私のお兄ちゃん(せんせ)に群がるクソ虫の顔を覚えるためだ。

 

しっかりとこいつらを闇討ちする。

 

ちゃんと私がやったという証拠は残さず、恰も忽然と失踪したように偽造してやる。かな先輩は私の独り言にドン引きしているけど、貴女も似たようなこと言ってるの自覚してます?

 

「「うげぇっ」」

 

私達は思わず汚い声を出してしまった。 

 

だって、そうでしょう?

 

いきなり謎の電波を受信した二人に挟まれて困惑しているお兄ちゃん(せんせ)と、それを驚愕しながらも面白そうに放送しているのだ。かな先輩なんか「その時にいたのは私なんだけど!?」と喚き、私に同意を求めてくる始末だ。

 

まあ、それは事実だから肯定はするけど。

 

かな先輩まで電波を受信したら私とお兄ちゃん(せんせ)は絶交しますからねと伝える。あんな、どろっどろに濁りきった目でお兄ちゃん(せんせ)を見ないでほしい。

 

『はぁ~っ?アクたんと過ごしたのは私なんですけどぉ?ぽっと出のポット野郎が私とアクたんの清らかな思い出に割り込まないでもらえるぅ?』

 

「MEMちょって人気ユーチューバーよね?これでアクアが炎上したりとかないわよね?ねぇ、なんとか言ってくれない?」

 

お兄ちゃん(せんせ)はよく変な女に絡まれるので炎上したりとかそういうのは無いですよ。ちなみに、かな先輩も変な女の一人です」

 

「しばくわよ!?」

 

かな先輩とギャーギャー喚いて言い合っているとお兄ちゃん(せんせ)が動いた。ゆっくりと席を立ち上がり、片膝をフローリングに突きながら黒川あかねとMEMちょの手を優しく握り締める。

 

『二人とも、ごめん。その頃の事を俺は覚えていないから二人の話を無理やり否定する事も肯定することも出来ない。だから、俺に二人と過ごしたっていう思い出を教えてくれ』

 

「ねえ、ルビー」

 

「なんですか、かな先輩」

 

「こいつ、なんなの?私達の気持ちに気付いてないクセに思いっきり二人同時に口説いてるんだけど。マジあり得ないし、マジで最悪なんだけど」

 

「あははーっ、そうですね。こりゃあ帰ってきたらお兄ちゃん(せんせ)に説教しないといけないな。うふふーっ、かな先輩も手伝いますか?」

 

「そうね、そうしましょう。このニブチンの唐変木にたっぷり説教しましょう。ついで、どっちも選ばないように釘刺しとこう」

 

そんなことを話し合いながらキラキラとした空間を作り出している三人を睨み付ける。お兄ちゃん(せんせ)は私のだから取らないでよね。

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