とあるオタク女の受難(クロスオーバー編)。   作:SUN'S

56 / 148
星野瑠美衣の独白 -7-

私達は初ライブを控えている。

 

黒川あかねは役者の仕事が立て込んでいるためにアイドルになることはできない。それは良かったと言えば良かったんだろうけど。

 

しかし、魔法少女と仮面ライダーと宇宙人と電波系ユーチューバーというアイドルなのかも分からないグループは売れるのだろうか。そんなことを思ったりしながらぴえヨンさんとぴえヨン2号に変装したお兄ちゃん(せんせ)のトレーニングを受ける。

 

細マッチョのお兄ちゃん(せんせ)とムキムキのぴえヨンさんが並んでいるのはかなりすごい。というか、お兄ちゃん(せんせ)は、なんでハーフパンツ一枚なのに平然としてるのかな?!

 

私達ってお兄ちゃん(せんせ)の事が大好きで仕方ない女の子なんだけど。もう、すごい心臓が痛いくらいドキドキして苦しいんですけど。なに?なんなの?もう私達に襲われてもOKってアピールしてるの?

 

弾ける汗、揺れる筋肉、漏れる吐息、たぶんみんな鼻血を出している。だって、あのクールなキャラで売っているお兄ちゃん(せんせ)が間近で筋トレしてるんだよ?興奮しない方が失礼だよ!!

 

〈ライブ会場〉

 

私達、新生B小町のデビューを聞き付けてママ世代のファンで会場は溢れ返っている。お兄ちゃん(せんせ)の言った通り、初ライブの場所を野外にして良かった。これなら涼みながらも見てもらえる。

 

かな先輩の歌い出しに合わせて私達は踊りながら歌う。みんなと練習してきた成果を世界に見せつけてやる。そして、私はママだって越えちゃうアイドルになるんだから!

 

ふと観客に紛れたお兄ちゃん(せんせ)を見つけた。誰のサイリウムカラーを振るの?と期待の視線を向ける。するとお兄ちゃん(せんせ)は私ではなく、かな先輩のメンバーカラーである白色のサイリウムを振り始めた。

 

なにそれ、ずるい!

 

もっと私を見てよ!

 

その意識して観客に視線を向けた瞬間、お客さん達が沸き立った。なるほど、なるほど、こういう笑顔が良いんだね。

 

それなら、もっともっと私を魅せてあげる!

 

私の発するオーラに負けじとかな先輩もMEMちょも理子さんもパフォーマンスを向上させて、もはや初ライブとは言えない熱狂によって会場は包まれる。ひょっとして、これがお兄ちゃん(せんせ)の狙いだったの?

 

じゃあ、もっと強くするね♡

 

私達の心が一つになっていく。みんなお兄ちゃん(せんせ)に推してほしくてキラキラに輝いて、お客さんを虜にしちゃっている。

 

世界で一番大好きだよ、私のお兄ちゃん(せんせ)

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。