…………うぅ゛……うっ…頭、痛い………………。
なぜかズキンズキンと痛みを訴える頭と身体を擦りながら廊下に出る。あちらこちらに散らばったぐちゃぐちゃに引き裂かれたメンズ物のシャツやズボン、あとママの書き置きを見つけた。
いったい、なにがあったんだろうか?と考えながらリビングに入る。すると素っ裸という見るも無惨な姿でフローリングに倒れ伏している
「…んっ…おはよ…」
「あ、理子さんは服着てるんだ」
「…………えっち…」
「そういう意味じゃないですよ。ところで、昨日はなにがあったんですか?私は記憶が飛んでいるのか、ものすごく爆睡したのか…」
私の言葉に納得するとみんなが眠っているのを確認し、ヒソヒソと隠し事を話すように昨日の出来事をこと細かく教えてくれた。
〈菱木理子の見た惨劇〉
……最初に異変が起こったのは有馬かなとルビー、貴女と彼女の二人だった。みんなで結婚できるとわかり、どんちゃん騒ぎしていた時、気分が悪くなった有馬かなを介抱しに部屋に向かって三十分ほど経った頃、艶々の貴女だけが帰ってきた。
その次は黒川あかねだった。彼女も有馬かなと同じように貴女が介抱すると連れていき、どこか幸せそうな表情で貴女は帰ってきた。なぜかスカートじゃなくて、黒川あかねのズボンを履いて。
MEMちょの時は悪酔いした彼女に「私も介抱しろコラァァ!」と怒鳴られてMEMちょに引き摺られていき、ほとんど裸みたいな格好で泣きながら帰ってきたのを見て、アクアが寄り添ったところを貴女が襲った。
〈菱木理子の回想終わり〉
あ、ありえないですよ。
これでも私はアイドルなんですよ?そんな浅ましいことするわけが、いや、それだと理子さんが起きているのはおかしい。ドキュメンタリーのときに10時まで起きれないのは分かってるし。
ハッとなって理子さんを見上げる。
「…私も…忘れるから……あれは…」
うそ、うそうそうそうそうそうそうそ!!?
あの無表情を貫いてる理子さんが恥ずかしさに真っ赤になってる。やだ、すっごくかわいい。こりゃあ、襲っちゃうのも仕方ないよね。
「…ちなみに……」
「へ?なんですか?」
「…私がああなったのは……これのせい…」
そう言うとビールの空き缶を見せてきた。
えっ、いや、私達はジュースを飲んで……。
「…これ…ジャグラス………のやつ…」
「ヘビクラアァァァァァァッ!!!」
私は叫んだ。
必ずや諸悪の根源であるヘビクラ・ショウタを倒して、私の汚名を返上するためだ。酔っ払った勢いでしちゃいけないことをした、その償いは絶対にするし、絶対にしてもらう!!
お酒は大人になってからだよ!