ようやく追い付いたクレナイDを座らせて、私達はアクアのお嫁さんとのやり取りを遠巻きに眺める。みんな、向こうと同じでかわいいけれど。やっぱり、ヤンデレやメンヘラの気配は感じない。
ひょっとして私が生きているとアクアは昔のカミキ君のようにあっちこっちにフラフラしているダメな男の子になっちゃうのだろうかと考える。まあ、そうなったらそうなったで応援してあげよう。
「被告人・星野愛久愛海の裁判を始めます。被告人の罪状は『ハーレム』という王国を築き、自分の私欲を満たしているものとします」
「待て、俺は無実だ」
「黙れ!わ、私だけじゃなくてルビーもMEMちょもあかねまで垂らし込んだスケコマシがっ!!あの時もあれの時も『そろそろ堕ちるな』とか考えてたんでしょう!?このアホーッ!!」
「いやぁ~っ、まさか私までアクたんに」
「う、うぅ、私は三人目の女なんですか?」
うん、すごく面白い。
ミヤコさんは呆れながらみんなのやり取りを見ている。たぶん、ここでアクアの抱えているモノを吐き出させるのが目的なんだろうけど。そう簡単にアクアが諦めるとは思えないんだよね。
「証言者、ママのお話です」
「一応、アクアのために証言するね。この写真は事実であり、みんなの考えているのとは少しだけ違うんだよ。……んとね、これかな?」
『イヤアァァァァッ!!『うるさい!ちょっと静かにして!』助け、助けてえぇ!!!このままだとお婿に『天井でも見てて』行けなくなるから、ホント不味いからたっ』
「これじゃないや、えっとこっちだったかな?いや、あれ?「アイ、さっきのは……」ん?あれはアクアが重婚できるって知らされた時の反応だけど?」
ルビーってばアグレッシブすぎるね。
「……ほかにもあるのか?」
「あるぞ、そりゃあ山ほどな?」
ニヤニヤと笑うヘビクラPにクレナイDが腹パンを決める。そういう野蛮なのは子供の見えてないところでやってほしい。
「さっきのルビーの声だよな?」
「………………」
「襲われてるの俺だったし、どうなってるんだ」
「………さ、さあ?」
「ああ、それなら分かる。たしかルビーは『センセイ』と呼んでいたいし、それとなにか関係あるんじゃないか?」
クレナイDの言葉を聞いたルビーの顔つきが変わり、アクアの襟首を掴んで隣の部屋に連れていってしまった。なにかするつもりなのかな?
がちゃり。
私達は出てきた二人を見て驚愕した。
だって、さっきまでアクアを軽蔑していたルビーがメス………んんんっ、もとい女の子の表情で現れれば誰だってそうなる。むしろ、どうやって落としたのか、そっちのほうが気になる。