570:名無しのオタク女
いよいよね
571:なにも分からぬ
私、片腕だけで勝てるかな
572:名無しのオタク女
無理だろうね
573:名無しのオタク女
無理だよ
574:名無しのオタク女
無理だ
575:名無しのオタク女
あんたら、少しは励ましてやれよ
576:なにも分からぬ
まあ、彼氏さんとがんばります
577:名無しのオタク女
その意気だ。
あわよくば彼氏さんもやれ!
578:名無しのオタク女
なんでそうなるのよ。
岩永琴子ちゃん可哀想でしょうが!
579:名無しのオタク女
そうだぞ。いくら死なないサンドバックとはいえ生きているんだ。むやみやたらに攻撃するのは淑女にあるまじき行為だ。
580:名無しのオタク女
貴女の書き込みが一番ひどいわよ?
581:名無しのオタク女
むっ、そうか?
582:なにも分からぬ
いいですよ、べつに
私が勝つので。
583:名無しのオタク女
分からぬちゃん、負けず嫌いね
584:名無しのオタク女
それもかなりの、ね
585:名無しのオタク女
そんな修羅の門みたいに言わなくても
586:名無しのオタク女
虎砲できるひと
587:名無しのオタク女
ノ
588:名無しのオタク女
ノ
589:名無しのオタク女
ノ
590:名無しのオタク女
ノ
591:名無しのオタク女
ノ……多いわね
592:名無しのオタク女
そりゃあ、オタクですし?
593:名無しのオタク女
やろうと思えば無空波もできる。
594:なにも分からぬ
すごいですね、みなさん
595:名無しのオタク女
まあ、オタクだからね!
596:名無しのオタク女
こんなの出来て当たり前よ
597:名無しのオタク女
オタクは趣味への愛があればなんでもできるのよ
598:名無しのオタク女
そのとおり!
599:名無しのオタク女
さすが、良いこと言う!
〈なにも分からぬ:LIVEモード中〉
「まったく」
「っと、どうかしたのか?」
「なんでも無いですよ、桜川さん」
私の動きが止まったことに気がついた彼氏さんこと桜川九郎に言葉を返しながら鋼人七瀬の振るう鉄骨を避け、彼女の首に向かって後ろ回し蹴りを叩き込む。普通なら、これで倒せるんだろうけど。
流石は怪異である。
首が折れれば無理やり戻して、何事も無かったように突撃してくる。岩永さんの策に乗るとは言ったものの、片腕だけで鋼人七瀬を押さえ付けるのは難しい。桜川さんも死ぬ回数がそろそろ二桁になる。
その前に倒さないといけない。
こうなったらやるしかない。マジカル☆マザーは一発だけって言ってたけど、あの怪異を倒すためには十発か二十発はぶち込まないと倒せない。
「桜川さん、ちょっとだけ頼めます?」
「……分かった」
「ありがとうございます」
ゆっくりと右腕に『剄』を集める。私の中にある『剄』を最大出力まで高めて、鋼人七瀬の下半身を吹き飛ばす。マジカル☆マザーの教えてくれた最強の一撃を再現してみせる。
「
桜川さんを殺そうとする鋼人七瀬の尾てい骨に右手のひらを押し付け、私の中にすべての『剄』を乗せた一撃を鋼人七瀬に叩きつける。
鋼人七瀬の下半身が異常に膨れ上がり、彼女の身体が四方八方に弾け飛ぶ。これは成功ってことでいいのだろうかと考えながら桜川さんを見る。
まだ、彼は戦えるようだ。
「桜川さん、あとお願いします」
「ああ、任せろ」
桜川さんはスゥーーッと呼吸を整えると右手を突き出すように構えた。私の使っている梵術と同じ構えだ。ひょっとして私の動きだけでマスターしたのかと桜川さんを見つめる。
「えっと、確か………剄嚶ッ!!」
あれは私の真似だ。
しかし、私の剄嚶とは桁違いのパワーだ。なんか自信を無くすとか、そういう問題じゃない。桜川さんの剄嚶は『死んで最大出力の一撃を放つ』という不死身の特攻技になっている。
そりゃあ敵わないわけだ。
それにしても岩永さんのすんごい形相に気付いていない桜川さんの鈍感さに呆れればいいのか、それとも彼女に謝ればいいのか。
どっちか分からないわね。