俺の名前は内海将、ウルトラマンだ。
ちなみにジョークやウソではなく本当にウルトラマンの女の子と合体・融合することで裕太やグリッドマン、宝多宝多と一緒に怪獣を退治しているグリッドマン同盟の一員だ。
また、変身を経て俺の身体に少しずつ変わってきている。ちょっとぶよぶよしていた腹回りが引き締まり、なぜか腹筋が割れていたり、あまりよろしくなかった体育の成績も良くなっている。
ウルトラマンと融合し身体能力の底上げを受けるのは定番化されたパターンだが、こうして実際に体験すると良く分かる。これは下手したら、いや、間違いなくヤバいくらいにドハマりする。
ウルトラマンになれる主人公は葛藤したりするシーンは何度もテレビで見た。彼らは本当にすごいんだと実感し、俺もまた立派なウルトラマンになるために努力を重ねているのだが、やっぱり女の子と融合するのは緊張するのだ………。
〈二日後〉
俺の不在時に宝多と変身したと聞いたときは驚きよりも納得できた。俺と彼女は二十四時間、ずっと行動を共にする事は不可能と言っていいだろう。
ただ、伏井出ケイと一緒にいるのは予想外だ。どうやってベリアル狂信者と仲良くなればいいんだ?など考えていると四本の剣の一つを抜き、なにかと戦っているスーツ姿のおっさんを見た。
「ど、どこ、から、攻撃をッ」
おっさんはいきなり現れた赤色の光線を剣のみで弾き、周囲を警戒しながら二本目の剣に片手を添えて電柱に張り付いている。
「……って、そうじゃないだろ!?おっさん、あんたの上だ!!」
「そこ、かっ!!」
「目障りな地球人がァ!折角のハンティ………」
俺は思わずそう叫んでしまった。
するとおっさんは上に向かって剣を放り投げ、電柱の手すりを蹴って跳躍した瞬間、さっきまで見えていなかったものがハッキリと見えるようになった。
うそだろ、おい、間違いない。
どうして、ウルトラマンティガに登場するムザン星人がなんで、こんなところにいる……いや、宝多と彼女の話でなんとなく予想していた筈だ。
俺達が戦っている敵は一つじゃない。
「す、すま、すまな、い」
「ああ、いや、大丈夫っすよ、これくらい。それより、なんでムザン星人に追われて?」
「さっ、さっきのは、ムザ、ン、という、のか」
「あらゆる生物を自分勝手にハントしようとする極悪宇宙人でかなり強いはずなんだけど、おっさんのほうが強かったみたいっすね!」
「そ、そう、だ、な」
コミュニケーション取り辛れぇ………いやいや、このおっさんもムザン星人には迷惑していたんだろうし、こういうのもグリッドマン同盟として見過ごすわけにはいかないからな。
「ところでおっさんは?」
「サム、サムライキャリバー、だ」
「……で、そのサムライキャリバーはなんでムザン星人なんかに追われてたんだ?」
「しら、ん、ここ、に来たら、いき、なりだ」
そうなるとサムライキャリバーのおっさんも宇宙人ってことになるけど。雰囲気的にザムシャーっぽいし、たぶんこの人は『さすらいの武人』みたいな感じなんだろう。
「俺は内海将っす」
「ウルト、ラマ、ン、じゃ、ないのか?」
えっ、なんで、それを?
「………だったら?」
「いや、は、はじ、め、てだ、会う、の」
ああ、そういうことね。もしかしたら敵なのかと思っちゃったじゃん。いや、俺ってそういう警戒を怠らないようにしないといけない立場だったわ。