最初に現れたのはグリッドマンだった。
スピードもパワーも私の作った怪獣に劣っているロボットみたいな巨人を後少しで倒せそうな時に、あいつは私の前に現れた。M78星雲「光の国」の科学者であるウルトラマンヒカリが来たのだ。
なんで、どうして?等と疑問を抱いている間に私の怪獣は倒されてグリッドマンもウルトラマンヒカリもどこかに消えてしまっていた。
その翌日の出来事だ。
私の家に小さな女の子がやって来た。
私もアレクシス・ケリヴも知らない女の子はいきなり私に向かって「私と一緒に遊ぼう、お姉ちゃん」と言ってきた。なんだ、こいつ。と思ったのは私だけじゃないだろう。
アレクシスの「君は誰だい?」という問いかけを無視して私を見上げる女の子の瞳は虚ろだった。光もなければ闇もない。本当になにもない。ただのガラスと変わらない目が私を覗いている。
〈数日後〉
あの子との暮らすようになってからというもの。私の家には小さくデフォルメされた怪獣たちが悠々と闊歩するようになっていた。
どうやっているのかを聞きたいけど。ちょっと怖いので聞けないからアレクシスに頼んだら逆に怪獣作りを手伝ってもらうことになるなど。明らかにアレクシスも可笑しくなっている……ような気がする。
「アカネ、これいる?」
「………なにこれ?」
「だんごむし」
「キッッッ………ふぅ、やめてね?」
あとで手は洗うとして。この子の目的と怪獣や星人を呼び出せるのかも聞き出さないといけない。っていうか、いくつか予想はしてある。
仮説1「彼女もアレクシス・ケリヴと同じく誰かに力を与えるために現れた存在である」。しかし、これだと私のところに居座っている意味もないので否定する。
仮説2「彼女はウルトラマンに追われている怪獣の擬態である」。この場合はウルトラマンと戦うことになる可能性と私が共闘する可能性もあるので保留する。
仮説3「彼女は何らかの影響で迷い込んだ普通の女の子である」。これだとアレクシスが可笑しくなっているのは分からないし、デフォルメ怪獣のいる理由も説明できないので否定する。
この三つの仮説も正直に言えば微妙だ。
「アカネ、これ」
「今度はな……バトルナイザー…」
「アカネにあげるから、もっと遊ぼう?」
「………わかった、遊んであげる。アンチ」
「なんだ」
私の呼び掛けにお総菜の詰まったお弁当を犬のように食べていたアンチが答える。もうちょっと品性良く食べられないかなぁ?
まあ、怪獣だから仕方ないけどさ。
「この子と一緒に近くで見るから連れてって」
「わかった」
ぐちゃぐちゃになったお弁当をそのままにして私と女の子を持ち上げ、できるだけ大きいビルに降ろしてもらう。いったい、どんな子が入ってるのかな。
ホントに楽しみだなぁ……。