月に寄りそう笑顔の作法 作:Negative Photoshop
方針決定
さてさて。俺は世間で言うところのいわゆる、転生とやらをしたというわけらしい。
どうやら俺は2度目の人生を送ることになってしまったみたいだが、それに気づいたのは5歳になってしばらく経ったときのことだ。
誰にも見つからず部屋を抜け出し、自分が住む屋敷を初めて外から眺めた時。東門の両脇に立つ桜を見たとき。
ようやく俺は気付いた。
――――この世界が、『月に寄りそう乙女の作法』なるゲームの世界であり、
俺が住んでいたこの屋敷は主人公、『大蔵遊星』が幼少期住んでいたマンチェスターの屋敷だということに。
最初に感じたのは、自分の前世がとんと思い出せぬということ。
辛うじて記憶にあるものといえば、自分の前世は日本人、今世と同じ男であり、『月に寄り添う乙女の作法』に夢中であったことくらいだった。
しかし、それは大して問題にはならなかった。それよりも重大な問題に気付いたからだ。
それは今現在、
冗談じゃない!!二次創作は大好物だが原作主人公に憑依など俺にとっては地雷でしかない!!
ああ最悪だ。そりゃあ、俺だってゲームの世界に転生してみたいな、とは思ったことは何回もあるが、望んだのはこんな形では無かった……。
そんな風に、俺が自身の住む場所として与えられた屋根裏部屋に、これまた誰にもバレず部屋に戻り頭を抱えていると。
「ねぇ、どうしたの? ……もしかして、体の調子、良くないの?」
そう言いながら心配そうに俺の顔を覗き込んできたのは、
そもそもこれもおかしいのだ。原作では確かに大蔵遊星には妹はいたが、それでも異母妹であり一人っ子だったはずだ。
「…いや、気にしないで。ちょっと考えことしてただけだから。」
「そうなの? それなら良かった」
とりあえずはそう伝え、またこの状況について考える。そうして考えていく内に、一つの考えに辿り着いた。もしかしたら、主人公は俺ではなく、朝日の方ではないのだろうか?
というのも、朝日は見た目、性格、言動など全てが原作の『大蔵遊星』にそっくりというか、ほぼ同じなのである。違いは女性であることと、髪の長さくらいだ。
たかが3歳で判断するのは早すぎるのではないかと思うだろうが、それくらい主人公に憑依したかもしれないということを認めたくないのだ。本当に勘弁してほしい。
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「~~♪」
隣で朝日が髪をいじりながら鼻歌を小さく歌っていた。そろそろ母さんが帰ってくる頃だからだろう。ちなみに俺はこの世界での母親を母親として接することに特になんとも思っていない。
前世に記憶ないしな。
朝日を見ながらふと考える。俺はこの世界で、どう生きようかと。
俺個人としては、なるべく原作に沿って進んでいき、遊星――朝日には、ルナ様ルートに進んでほしいものだ。あれが最も朝日が今後幸せに生きていけるルートであるのは間違いない。
しかし、俺という双子の存在、そしてなにより朝日が女性であることから、もう原作通りには進めないだろう。これからどのような展開になっていくのか、全く見当もつかない。
……だったらもう、
もっと『大蔵遊星』は幸せに生きても良かったのではないだろうかと俺は思っている。例えば、あの
そうと決めたら頑張ろう。主人公の『大蔵遊星』ではなく、朝日の双子の兄の『大蔵遊星』として。そう思いながら、俺は隣の朝日の髪を撫でた。
「……? えへへ♪」
朝日は最初不思議そうにしていたが、すぐに嬉しそうにしていた。
そうしてそのまま、ふたりで母さんの帰りを待っていたのだった。
はじめまして。Negative Photoshopと申します。
読みたいのが無ければ自分で書けばいいじゃないの精神で始めました。
小説を書くのは初めてなので、至らぬ点が多々あるとは思います。
しかし、それでも頑張って失踪しないよう、頑張っていきたいと思います。
この作品を少しでも良いものにしていきたいので、誤字や、原作の設定などのおかしいところあれば、ご指摘していただけると、幸いです。
また、タグにもある通り、この作品はご都合主義です。
このキャラのこの考えは無理があるのではないかというところもあるとは思いますが、なるべくキャラに合わせるようにはするので、多少は目をつむって頂けると、これまた幸いです。
どうか温かい目で見守ってくださるよう、お願いいたします。
どうしようか悩んでるんですけど、遊星(オリ主)にヒロインは必要?(誰がとかはおいといて)
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ほしい
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いらない