月曜日の朝日が寝不足の俺を殺すように突き刺してくる
土日に約束の天使をいろいろ調べてみたけど、全く情報が無い……インターネットで片っ端ら調べてみたけど……あいつらどうやって人員を確保してるんだ?調べれば調べるほど謎が増える宗教団体だ……
それもあって、もの凄く怠いし……約束の天使を調べまくって寝不足だし……そんな倦怠感と眠気と戦いながら朝、教室の扉を開く
「……マジで辛い……」
「界くん。ひどいクマだねー」
「マジで……寝不足で……」
「何時に寝たの?」
「4時頃に寝て6時に起きた……」
「死ぬよ。それ」
ごもっともな意見……間邪さんの正論パンチが心に響く……
「調べ物って何?もしかして約束の天使とかいうやつ?」
「うん。全然情報が無くて……結構深いところまで漁ったんだけどな……」
インターネットなら情報があるかと思ったけど……なんか、情報が漏れないように完全にロックされてるような感じ
「あいつらは一体何もぉ……」
「うぉー!!!ギリギリセーフ!!」
俺達の会話を切り裂くように廻廊さんが扉を突き破るくらいの勢いで入ってきた
本当にいつもギリギリだなー
「早起き頑張れよ……」
「いや〜無理!」
ハッキリ言うな!!
「ねぇ、星詠さん」
廻廊さんと話している中、後ろから翠川さんがよそよそしく話しかけてきた
「どうしたの?伊織ちゃんが界くんに話しかけてくるなんて珍しいねー」
「ええー。まあ。あのー星詠さんに付き合ってほしいの」
「え?」
なんかあるのか?
てか……2人くらい変な視線を感じる……
「ほお~界〜モテ期ですか?」
「おやおや〜赤飯ですか〜」
「何言ってるんだ……」
絶対に翠川さんの性格考えても無いだろう……
「で?付き合うって?」
「おやおや、初デートですかぁ?」
「何を言ってるの間邪さん……まあ、いいわ。とりあえず放課後になったら、正門に集合で」
「ほぉ〜放課後ティータイムですか」
「それは……絶対にいろいろ違うだろ……」
はぁ~、よりによって寝不足の日に限って朝から疲れてしまうようなことが起きるんだよ……
「じゃあ、私は席に戻るわ」
……翠川さんもバトスピしてる時みたいに喋ってくれたら変な誤解を生まずに済んだかもしれない……
「ねぇ〜ねぇ〜いつからそんなに仲良くなったの?」
「僕があいつの子供の頃を教えてあげるよ」
ダメだ……こいつら……マジで今日、話したくない……
早く放課後になって、俺を界放してくれー!!!
────
そんなわけで朝に翠川さんの約束通り正門で待ち合わせをしていた。後、少し離れた場所にニヤニヤした2人と一緒に……スマホのカメラをこちらに向けてる……マジでパパラッチだな……
「訴えたら勝てるよな……」
まあ、ここに法律事務所が無いから訴えられないんだけど……
「待たせたわね」
校舎の方からスクールバッグを肩にかけて翠川さんがやって来た
「いや、さっき来たばっかだし」
「そう。それにしても、あの2人は何なの」
翠川さんは鋭い目線をパパラッチ2人に向ける。普段から目つきが悪いから尚更怖いという……
「あー。ただのパパラッチ。気にしなくてもいいよ」
「そう。なら、私について来て」
「わかった」
俺は翠川さんについて行く形となった。あのパパラッチ共と一緒に……
────
学校から15分くらい歩きあまり人気が無い場所にたどり着いた
着いた場所はただただ広い空き地。特徴としては……ひたすら雑草しか生えていない
なんで翠川さんはこんな所に……
「よし……」
翠川さんはその場にスクールバッグを置き、大きく背伸びをするとブレザーのポケットからバトスピのデッキを取り出した
「これ、やろうよ」
「バトスピ?だったら昼休みに先生の目を盗んでやればいいだろ」
「約束の天使とバトスピをする時に少しでも痛みに慣れようと思って」
「あー、何だ。てっきりドMかと……」
「あっ?なんか言った?」
翠川さんの紋章が描かれている腹部の方がブレザー越しからでも薄っすらと光り始めているのがわかった
あっ、そうだこの人、怒るとヒステリックになるんだった……
「いや、ごめん。全然そのバトスピはいいよ」
「そう。なら、昨日フラウと一緒に考えた新しいデッキの試運転をするわ!」
「行くぜ!」
俺は背負っていたリュックサックと左手に付けていた手袋を投げ捨てて、ブレザーのポケットからデッキを取り出し
「「ゲートオープン!!界放!!」」
宣言と同時に俺はいつも通り目の前が真っ白く包まれた
紋章から伝うように氷が伝ってくる。氷は俺の体を侵食する
侵食した氷が罅が入りガラスのように散り散りに『パリン』と割れると白を基調とした貴族風の衣装へと変わり、最後に深い青色マントを付けてバトルアーマー装着が完了した
白い空間が晴れると目の前に繭みたいな物が辺りに拡散すると腹出しの白いインナーにもの凄く短いスカートに髪が解けた翠川さんの姿。本当に露出が多いな
それにしても髪先が外に跳ねてるから羽ぽく見える、衣装込みでファンタジー世界の妖精みたいだよな
「どうしたの?」
「あっ、悪い。翠川さんが先行でいいよ」
「そう」
[ターン1]
「なら、ターン貰うわね。スタートステップ、コアステップは無いから……ドローステップ、メインステップ……うん、そうね。それで行きましょう」
「ウィズ。こっちからは手札のフラウの声は聞こえないんだな」
「……そうだね」
「まずはネクサス!メロラウラの花畑を配置!」
翠川さんの足元に花が咲き、雑草しか無かった空き地が一瞬で花畑へと変わった
「うわぁー!凄い綺麗!」
確かに間邪さんの言う通り、スゲェ綺麗だ!
「そして、ネクサス配置したのでフラウの効果を使うわ。ライフとカウントをそれぞれ増やす!」
カウント0→2
ライフ5→7
「あれって、ネクサス配置しただけでも発動するのかよ」
「……みたいだね。どうするの?」
結構簡単な発動条件に少し驚いたけど……
「まあ、やることは変わらないかな」
「ターンエンド」
[ターン2]
「スタートステップ。コアステップ、ドローステップ、メインステップ、神機レーヴァテイン召喚!そのままアタック!」
先手必勝!とにかく攻める!
レーヴァテインは剣に変形して翠川さんに突っ込んでいく
「ライフで受けるわ!ッ……痛い!」
ライフ7→6
体をうずくまる翠川さん
「痛い……なんで……こんなに痛いの……」
なんか……凄い申し訳ない気持ちになってきた
「とりあえず……ネクサスの効果で1枚ドロー……」
「俺はこれでターンエンド……なんか、ごめん……」
「……別にいいわよ……私が……やろうって……言ったわけだし……」
そんな弱々しい声を出されると逆に申し訳なくなる……
3ターン目は翠川さんがサプリンを召喚をして、効果でフラウの軽減を満たして召喚して、フラウでカウントを増やしつつアタックしてきた
カウント2→4
その後、アマゾ・ジャガーを効果で出してレーヴァテインが重疲労してコアブーストと結構ピンチな気がしてきた……
とりあえずフラウのアタックをライフで受ける
そして、アマゾ・ジャガーでもアタックしてきて俺のライフが残り3になった
てか……少しは慣れたとはいえ……マジで痛え
4ターン目の俺のターンは、ウィズとマーキュル・フォックスを召喚してアタックを仕掛けてカウントを溜める
カウント0→2
ウィズの効果でコスト以下のスピリットはブロック出来ないから、そのまま翠川さんのライフを削った
ライフ6→5
てか、後5点も削らないといけないのかよ!
[ターン5]
「メインステップ……」
てか、ネクサスの効果で翠川さんの手札が結構あるなー
「……羨ましいな……」
「……フォーアンサーを僕とブレイヴしたらドロー出来るじゃん」
「いや、そうなんだけど……フォーアンサーも引けてないし……契約煌臨スピリットも引けてないから……」
マジで手札の白晶3枚が邪魔過ぎる!
「行くわよ……ネクサス、動かざる山の本陣を発動!そして……」
急に両手で口を押さえた翠川さん
「どうした?」
「……煌臨しようとすると、ポエムが勝手に……」
あー召喚セリフのことか……
「別にいいんじゃない?俺は気にしないよ」
「そうだよ〜我慢はダメだよ〜」
「あ〜もう!!、わかったわよ!……行くわよ!恥ずかしいなんて知ったもんか!!」
あー、完全に吹っ切れちゃった
と、翠川さんのお腹の紋章が緑色の光を放つ。……これは絶対に来る……
「翡翠色の原野を彩る花の妖精!!我が親友、フラウにボタニメイデンフラウを契約煌臨!!」
フラウの周りに花吹雪が舞い、そして吹雪が晴れるとフラウの成長した姿で現れた
「これが契約煌臨……」
「なんか漲ってきたぞ〜いろいろやれそうだよ〜」
「ええ、私達なら行けるわ!煌臨時効果を発揮!デッキから6枚オープンしてブレイヴをカードを好きなだけノーコスト召喚する!」
「はぁー!?ズルかよ!!」
ゼロフェンサーウィズでも手札に加えるだけなのに!なんか格差を感じる……
オープン︰英雄獣の爪牙 ブルーム・ステム レンモット コッペリア・ワスプ 命の果実 白晶防壁
「英雄獣の爪牙は自身の効果で手札に加える。そして、翡翠色の原野に咲く鮮やかな花の槍!翠花槍ブルーム・ステムをフラウに直接ブレイヴ……って出来るよね?」
「うん」
「そう!なら、直接ブレイヴ!」
完全にテンションが上がってきてるなー
すると、翠川さんのお腹の紋章がもっと強く光りだした
「え、なに!?なんか、力が溢れて来る!!!」
「何だろ〜この間のバトルとは違う感覚〜力が漲るよ〜!」
「……もしかして合体結誓じゃ……」
「合体結誓ってなに〜?」
「ブレイヴに隠された力。特定の条件で発動するんだけど」
「へぇ~なら、まずはオープンしたカードはデッキの下に戻す!そして合体結誓を発動!デッキ下から3枚ドロー!」
デッキ下からドローと言うことはさっき下に戻したカードを手札に加えたわけか……ん?待てよ……
「なぁウィズ、翠川さんの手札に白晶防壁が加わったよな」
「……うん……」
結構ヤバくね?
「ねぇねぇ、凄いよ!私、もう抑えきれない!!」
「うん〜うん〜!行こうよ〜イオリン!」
「ええ、覚悟してて星詠さん!アマゾ・ジャガーでアタック!」
「ライフで受ける!ッ……」
ライフ3→2
「次はフラウでアタック!」
カウント5→7
昨日も思ったけどバトスピしてる時の翠川さんって凄く楽しそう。前に廻廊さんが昔と違うみたいな事を言ってたけど、きっとこれが翠川さんの素の性格なんだろうな
「アハハ!ねぇねぇ!どうするの?フラウのフラッシュタイミングでアマゾ・ジャガーは回復するね!」
あっ、知らない間にウィズは重疲労してるし、レンモットが出てきてるし……
「フラッシュタイミング!白晶防壁!このターンライフが1しか減らない!ライフで受ける!」
ライフ2→1
俺の目の前に白い結晶のようなバリアを現れる
これでこのターン、1しかライフは減らねぇ……
「ッ……痛えぇ……」
「ターンエンド……。だけど、流石だよ!!星詠さん!!」
楽しそうだけど、少し子供すぎるよな……なんか、小学生とバトスピしてるみたい……
[ターン6]
「スタートステップ、コアステップ」
ここで最低でもゼロフェンサーウィズを引かないと勝つ確率が一気に下がる……
「ドローステップ!」
俺は思い切ってデッキからドローする
「……どう?引けた?」
俺は引いたカードを確認する
「……よし!引けた!」
「……なら、反撃開始?」
「ああ、見せてやろうぜ!俺達の攻める白の戦い方を!リフレッシュステップ!」
これで重疲労だったレーヴァテインは回復
「行くぞ!誇り高き竜騎士の魂よ!氷を纏いて型となれ!零契約!零相棒ウィズにゼロフェンサーウィズを契約煌臨!」
左手の紋章が強く光り輝き、地面から突出してきた氷をウィズが纏い、そして氷が割れると大きく成長したウィズの姿となった
「それからカウント+2して、デッキから5枚オープン!その中のコスト4以下のブレイヴを全て回収する!」
カウント2→4
オープン︰フォーアンサー レーヴァテイン ブレイヴリーバリア マーキュル・バグ 幻魔神
ここでフォーアンサーが捲れたのはデカイぞ!
「よし!コスト4以下のフォーアンサー、幻魔神を回収!残ったカードは破棄!そして、ウィズの効果で契約煌臨した時にボイドからコア1つをこのスピリットに!」
BP5000→8000
「氷山に降り注いだ隕石から生まれし剣!星零剣フォーアンサーをゼロフェンサーウィズにダイレクトブレイヴ!」
青天を切り裂くようにフォーアンサーが天空から降って来て、見事にウィズは掴み取る
「見せてやるぜ、合体結誓を発動!4枚引いて2枚破棄!」
あっ、このカードは……
破棄︰マーキュル・リザード ムーンフィッシュ
「マーキュル・フォックスとレーヴァテインをレベル2へ!」
BP3000→5000
「そして白晶防壁の回復効果を使用!ウィズを回復させる!そしてマーキュル・フォックスの効果を発動!このスピリットを披露させてカウント+1!」
カウント4→5
「アタックステップ!ゼロフェンサーウィズでアタック!」
カウント5→7
「へぇ~白晶防壁って、そんな感じにも使えるんだ!だけど忘れたの?私の手札には英雄獣の爪牙があるの?」
「もちろん忘れてないぜ。だからこそ白晶防壁の回復効果を使ったんだ!マーキュル・フォックスの効果で自身と零契約スピリットは【超装甲︰紫/緑】を与える!」
「え、【装甲】ってなに?」
「スピリット、ネクサス、マジックが受けないってやつだな」
「……つまり?」
「翠川さんの英雄獣の爪牙はウィズとマーキュル・フォックスには効かない」
「え、うそ!?」
「さらに、ウィズはコスト以下のスピリットからブロックされない!」
さらにフォーアンサーはカウントが6以上ならシンボルが1つ追加される
これでフラウの効果で増えたライフを一気に削り切る!
ウィズは翠川さんのバリアを一刀両断する
「ハァ!!」
「うわぁぁぁぁ!!」
ライフ5→3
吹き飛ばされ花畑の転げる翠川さん
頭から行ったけど……大丈夫かぁ
「ハァハァハァハァハァハァ……」
過呼吸気味になりながら体を抑えてゆっくり起き上がる
そして、冷酷で殺意のある上目遣いでこちらを見てきて……怖ぁ!?
「ヒィ!!……す、す、すみません」
頭を下げて謝り、完全に怯えているウィズ
「ト、トラッシュの【励起】を発揮!ブレイヴリーバリアとマーキュル・リザードを回収!た、ターンエンド……」
[ターン7]
「ハァハァハァハァハァ……」
「だ、大丈夫〜?」
「ハァ……ハァ……ハァ……ハァ……うん……大丈夫……私のターン……コアステップ……ドローステップ……ハァハァ……リフレッシュステップ……メインステップ……」
「だ、大丈夫?」
「え、ええ……大丈夫よ……」
完全に辛そうに呼吸する翠川さん……。本人は大丈夫とは言ってるけど、大丈夫なのかな……
「ハァハァ……よし、落ち着いてきた……行くわよ。命の果実を配置!そして、レンモットを召喚、コアブースト!さらにグロス・コーンを召喚!コアブースト!命の果実をレベル2に上げアタッ……ッ!」
腕を振った瞬間に腕を押さえる翠川さん。絶対にさっきの痛みが残ってる……
「……ッ……ステップ!フラウでアタック!アタック時効果で手札のスピリットカードを召喚!レンモットをノーコスト召喚!召喚時にコアブースト!」
カウント7→9
「さらにブルーム・ステムの効果発揮!カウント3につき重疲労!えーと、この効果って……」
「多分〜行けるんじゃない〜?」
「そう……なら、ウィズ、マーキュル・フォックス、レーヴァテインを重疲労!」
ステムの一振りで重力を掛けられるスピリット達
「なっ!?装甲貫通かよ!!だけど、疲労したレーヴァテインの効果でアマゾ・ジャガーを手札に戻す!」
スピリットが6体、その中の1体がブレイヴスピリット……手札に白晶が無かったら終わってたけど……ターンが続いて翠川さんが痛がる姿を見るのは……
「ッ……どうする俺……」
「……界」
「……星詠さん?」
「え、なに?」
「星詠さん、手札にこれを切り抜ける防御札を持っているんでしょ?」
完全にバレてたー
「なんでバレてるの?」
「顔に出てるわよ。まあ、私の痛がる姿を見て気が引けてるんでしょ」
完全に思考がバレてる……
そしてデカいため息をついた翠川さん
「……悪いけど、私は実力が上の人から手加減されるのが1番嫌なのよ。スポーツでも、バトスピでもね!だから、星詠さんには全力で戦ってほしい。私を完膚無きに叩き潰しても構わないわ!それに私から吹っ掛けてきた勝負だし。それから逃げる方が嫌だしね」
「翠川さん……」
そっか……俺の考えは翠川さんには失礼だったんだな……
「……わかった。なら、俺の全力で翠川さんのバトスピに応える!」
「ふふ、そうじゃないと面白くないから」
だったら、こっからは容赦しない!
「フラッシュタイミング!白晶防壁を発動!」
「3枚目!?」
「さらにフラッシュタイミング!ブレイヴリーバリア!デッキトップを裏側で手元に置く」
「置いて〜なんの意味があるの〜」
「まあ、見てなってライフで受ける!」
俺はライフで受ける。目の前にバリアが現れる
「あれ〜?ライフを破壊出来た感触が無いよ〜?」
「これがブレイヴリーバリアの効果だ。ライフが削れる時に裏向きの【バリア】カードを手札に加えることで、ライフ減少を−1にするんだ」
「それと白晶防壁の効果でダブルシンボルのアタックを0にしたわけね。へぇ~面白いじゃん!ターンエンド」
[ターン8]
「メインステップ!」
「……どうする?僕はまだアタック出来ないよ……」
それに関しては問題ない。俺の手札にはまだキースピリットがある!
「ああ、大丈夫。フォーアンサーをフォックスにブレイヴ!行くぜ!黒金の鎧を纏いし誇り高き騎神!絶対零度の氷河より現れろ!鎧神機ヴァルハランスX進軍!」
白いシンボルが現れ、吹雪を纏って割れる。そして黒金の鎧を纏った誇り高き騎神が姿を表した
俺がウィズと出会う前に使っていたデッキのキースピリット、鎧神機ヴァルハランスX!
「こういう形では初めましてだな!ヴァルハランス!」
俺はヴァルハランスを見上げる
ウィズみたいに話さないけど、俺の言葉が通じたように俺を見下ろした
「今回はお前の力が必要だ!力を貸してくれ!」
ヴァルハランスは俺の言葉に頷いてくれたよう気がした
「さらにマーキュル・ケロベロスをセット!不足コストはマーキュル・フォックス、レーヴァテインから確保し、レベル1にダウン」
BP5000→3000
ミラージュはセットした、このターンで決める!
「アタックステップ!進軍しろヴァルハランス!アタック時効果でフラウをデッキ下に戻す。さらにミラージュをセットしている時にこのスピリットはターン1回、回復する!」
「え?イオ……」
「え、フラウ!?」
フラウの声がブツリと途切れ、緑色の人魂のような物になった
花畑を踏み荒らしながら進軍するヴァルハランス。魂状態のフラウには申し訳ないな……
「フラウは、フラウはどこに行ったの!!」
慌てたような表情を浮かべる翠川さん
「契約スピリットはフィールドを離れたら魂状態になるんだよ」
「そう……なんだ。よかった……じゃあ、この緑の人魂がフラウってわけね。だけどフラウが居なくてもスピリットはいるわ。このターンは決めれない!」
「だから、ブロックさせない!フラッシュタイミング!マジック、インビジブルクロークをヴァルハランスを対象に使用!このターン、このスピリットはブロックされない!相手のライフを粉砕しろヴァルハランス!」
透明なマントが頭から被り進撃を続けるヴァルハランス
これでスピリットからはブロックされない!一気に決める!
「フラッシュタイミング!白晶防壁!」
「俺はこのタイミングで翼神機グラン・ウォーデンの効果発動!マジックの効果を無効にして煌臨する!」
「はぁ!!効果無効!!?」
「白翼を広げ!絶対零度の吹雪を超えろ!翼神機グラン・ウォーデンをマーキュル・フォックスに煌臨!」
白いシンボルが割れて白銀の翼を広げたグラン・ウォーデンが現れる
……そしてフォーアンサーが飛んできてフォーアンサーが俺の頬をかすめる
「危なぁ!!?」
マジか……ブレイヴ条件が満たせないとブレイヴがこっちに飛んでくるのかよ……それに頬をかすめた所が切れたような感覚があるし……
「まあ、いいや!ヴァルハランスのアタックは?」
「ライフで受けるわ!ッ……」
ライフ3→2
体を丸めて痛みに耐える翠川さん。やっぱり罪悪感するな……いやいや、翠川さんが手加減無しって言ったんだ!
「さらにマーキュル・ケルベロスの効果でブルーム・ステムをデッキ下に戻す!」
「ブレイヴカードまで……」
「ヴァルハランスで再アタック!レンモットをデッキ下だ!さらにグラン・ウォーデン回復!さらにインビジブルクロークは適用されている!」
「ッ……ライフ!キャッ!」
ライフ2→1
容赦なくライフを破壊するヴァルハランス。だけど、止まるわけに行かねぇ!
「マーキュル・ケルベロスのミラージュ効果!レンモットをデッキ下に!」
「……どんどん……私のスピリットがぁ……」
「グラン・ウォーデンでアタック!ダブルシンボルだ!」
「なら、グロス・コーンでブロック!」
「このタイミングで最後の1枚を使うぜ!フラッシュタイミング、リゲインを発動!ヴァルハランスを回復させる!不足コストはフォーアンサーとレーヴァテインから確保!」
これでフォーアンサーとレーヴァテインは消滅するけど勝てるはずだ!
「ッ……英雄王の爪牙を発動!本当ならヴァルハランス何だけど……グラン・ウォーデンを重疲労させる!」
グラン・ウォーデンがグロス・コーンを切り裂いてヴァルハランスが進軍する
「インビジブルクロークの効果でブロックされない!これで決まりだ!」
「……そうね。私はフラッシュタイミングは無い。ライフで受ける!」
翠川さんの前にバリアが現れた。ヴァルハランスはその拳で最後のバリアを破壊した
「キャァッッーーー!?」
ライフ1→0
大きく吹き飛ばされ頭から落ちた翠川さん
ッて、大丈夫か!?
「イッタタァ……大丈夫よ……」
上半身だけ起こす翠川さん。よかった……なんとも無いみたいで……
すると、俺が着ていたバトルアーマーが光となって消えて元の制服姿に戻る。翠川さんも同様のようだ
そしてスピリット達も消えて元の空き地に戻った
「相変わらず痛いわ……これ……」
本当に痛い……マジで……
俺はウィズと共にゆっくりと翠川さんに近づく
「本当に大丈夫?」
手を差し伸べると、翠川さんはガッチリ掴み起き上がった
「心配ありがとう、星詠さん。いいバトルだったわ」
「……キャラ変わりすぎない?」
「……それに関しては突っ込まないで……私もあの時は吹っ切れてたし、もうちょっと感情を抑えるように努力するわ」
出来るのかな翠川さん。バトルの時あんな感じだったし……
すると、フラウとパパラッチも俺達に近づいてきた
「いや~いいバトルだったよ。2人共!伊織ちゃんも楽しそうだったし」
「そう。正直、バトルしている時の私は忘れてほしいんだけど……」
「あれが本当のイオリンなんだから〜恥ずかしがらなくてもいいんだよ〜」
フラウの言葉に恥ずかしくなり顔を赤く染める翠川さん
「でも、小学校の時の伊織はこんな感じだったじゃん」
「廻廊さん!?よく、6年以上の前の事を覚えていわね……」
本当に元々そんな性格なんだ……
俺達はその場に座り込み、バトルの反省と雑談をすることになった
「にしても、見たことないデッキとのバトルで、見てる方はワクワクだよ!」
「そうなの?」
「確かに碧雷って系統は無いかもな……」
バトスピはかなりの種類の系統が存在するけど確かに碧雷や、俺が持つ銀零は聞いたことも見たこともなかった
ってことは、他にもこんな感じの系統があるのか?
「どうしたの界くん?ぼーっと靴の足先を見ていたけど……なんか虫でも居たの?」
「いや、別に」
まあ、こんな事を考えていても今は仕方ないか……
「にしても、界くんは伊織ちゃん程、性格は変わらないよね」
「いや……翠川さんのキャラの変化が激しいだけで別に俺は……」
「……でも、かなり好戦的にならないかおまえ?」
「え、嘘!?」
そんなつもりは無いんだけどな……
「ウィズ、もしかして性格って変わってる?」
「……一応、バトルをするから生物的に好戦的になるはずだよ。もしかしたら、契約煌臨と合体結誓の影響もあるかも」
「契約煌臨と合体結誓ってそんなに体に影響があるのかしら?」
疑問を思うように小首を傾げる翠川さん
「……紋章の影響でボク達と繋がるから、気持ちが湧き上がる的な?」
「どちらかと言うと〜押さえていた気持ちとか性格が爆発するに近いんじゃない〜イオリンとかを見ていると〜」
ふぁ〜としてるな……
だけど、契約煌臨した時や合体結誓を発動した時にウィズと繋がったような感じはするし、それに元気とか力が湧き上がってくるしな
「確かにさっきのバトルの時にもフラウと繋がった感じはするし、感情のコントロールが難しくなるわね」
翠川さんも俺と同じように思っていたんだ
「にしてもいいよな〜界と伊織はその契約スピリット?って言うのが居て……」
羨ましそうに俺を見る廻廊さん
「そんな事を言われてもな〜俺達以外に契約スピリットはいないしな……」
「……あれ気づいてないの?他にも契約者はあのクラスにいるよ」
ウィズの言葉に思わず耳を疑った
「え、マジで?」
「伊織ちゃんだけじゃなくて?」
「私と星詠さん以外にも居るの?」
無限に出てくる質問にウィズは頷く
「……うん。誰かは名前を知らないから言えないけど」
「何人か居るよね〜契約スピリットはクラスに居ないけど〜」
だからウィズとフラウ以外の契約スピリットを見たことが無かったのか……なんとなく納得出来た
それにしても翠川さん以外の他の契約者にも会ってみたな
カード紹介
伊織「今回のカード紹介はボタニメイデンフラウを紹介するわ」
界「契約煌臨時に6枚捲ってブレイヴをノーコスト召喚は流石にやり過ぎじゃないか?」
伊織「多分、最大の強みはそこね。緑のブレイヴだったらなんでもノーコストで出せるわ」
界「ゼロフェンサーウィズは手札に加える効果だから、そういう効果は正直に羨ましいな」
伊織「OCの効果で他のスピリットを回復できるから連続アタック出来るのも強みね」
界「何度も展開して、攻撃する……まさにフラウにピッタリなカードだな」