「ふぁ~マジで眠い〜」
永遠と襲われる睡魔……
土日と同じように約束の天使を調べていたけど、マジで情報が出ねぇ〜。インターネット以外にも古き良き掲示板でも情報を募っても、イタイやつで終わったし……情報が出ねぇよ〜
「本当に大丈夫?界くん」
「マジで眠い〜」
「3日連続夜ふかしは体に悪いよ。テンペスターでアタックするね。ダブルアルティメットトリガー、ロックオン!」
「えーと……」
ダブルアルティメットトリガーだから2枚見ないと〜なんだ……カードのコストがよく見えねぇ〜
「えーと……コスト8のムーンフィッシュと〜コストコスト6のバルファランス……シングルヒットだな……」
「え、何言っているの……トリガーのコストもスピリットも当たってないじゃん」
「はぁ~」
目を擦りながらダブルアルティメットトリガーで捲られたカードを確認するけど……流石にカードコストを間違えることはないはずだけど……
「……コスト3のムーンフィッシュとコスト5のヴィフ・アルジャン……」
名前もコストも間違ってたー!!!
「はぁ~今から少しでもいいから寝たら?」
「いや!問題ない!テンペスターはダブルヒットの時にライフをボイドに置く効果がある!手札から白晶防壁を使うぜ!破棄して効果でライフは減らねぇ〜!」
どうした!白晶防壁を引いていたことまで予測してなかろう!
「……絶甲氷盾を捨ててもライフは削れるよ……」
「え?」
トラッシュに置かれたカードを確認する
いや〜さすがに俺が絶甲と白晶を間違えるなんて……
「……間違えてた」
トラッシュに置かれたカードを確認する
間邪さんの言う通り確かに絶甲氷盾だ
「昼休みが後、10分もあるし寝たら。昨日のバトルみたいに変なテンションになっているよ。やっぱり、素の性格はそっちじゃない?」
流石に寝不足で変なテンションはいろいろまずい……
「寝ます……」
「うん。おやすみ」
どちらにせよ残りライフ1で負けてたし、さっさと片付けて寝る準備でもするかぁ〜
「この金ピカのフレームのカードは何なの?」
横からバトルを見ていた翠川さんの声が聞こえる〜
「アルティメットってカードだよ」
「あー、カードのテキストに書いてあったわね。それで、スピリットとアルティメットって何が違うの?」
「スピリットとアルティメットの違いか〜」
「前までならアルティメットトリガーやソウルドライブでスピリットの違いとか出てたけど……今は両方を持っていないアルティメットとかいるからな……」
「そうだね〜」
10年以上稼働しているカードゲーム。やっぱり違いを出し続けるのは結構キツイんだろう……
まあ、カードの違いとしてはフレームが豪華だったり、アルティメットと書かれているのが今の違いかな?
効果的にはスピリットしか書かれていない効果に対して効かないとか?
ざっくり上げるとこんな感じかな……
それよりもマジで眠いな……あくびがずっと出る〜
「だいぶ、ウトウトしてるけど大丈夫?」
「あれ……翠川さんにアルティメットの説明してなかったか?」
「もう、夢と現実の区別がつかなくなって来てるじゃない」
マジか……普通に翠川さんに説明してたのに……これは本格的にマズい
「おまえら、いつまでバトルをしているんだ?」
俺の後ろから声がする。廻廊さんの声でもない男性の声が聞こえた
この声は確か……
「委員長?」
俺が目を擦りながら振り向くと、バシっと制服を着込み、高身長で虫襖色のナチュルショートヘアーの男子生徒。黄土色の瞳が突き刺すように俺達を睨みつけていた
そんな彼は学級委員長の
俺自身は委員長とは数回しか話した事が無いから、真面目なイメージしか無い
「学校でカードゲームをするのは禁止のはずなんだが……」
やっぱりバトスピしてた事を言われたよ〜
「いいじゃん別に!休み時間なんだし!」
子どもの反抗のような言い方をする間邪さん。まあ、でもバレなきゃいいし……
「ふん、まあ、気を付けろよ。いろいろとな」
何……その意味深な言葉……
委員長はその言葉を残して、自分の席につく
「なんか、苦手なんだよな。あの人……」
「……今、目が合ったような気がするんだけど……」
「うわぁッ、ビックリした!居たのかよウィズ!」
「……ずっと隣に居たよ。バトルも見てたし」
全然、気付かなかった……
それ以上にクラス全体に聞こえそうな声でウィズの名前を出してしまった。自分の失言に気づいた翠川さんの突き刺そうとする視線が痛い……
「とりあえず、早く片付けよう……」
バトスピのデッキとコアを片付けてさっさと寝よう
「やっと終わった!」
教室の扉が開くと同時に頭に響きそうな廻廊さん大声がクラス全体に響き渡る
マジでうるさい……
「おっ、帰ってきた。どう?しこたま怒られた?」
間邪さんのオブラートもくそも無いストレートな言葉に間邪さんは面倒くさそうな表情を浮かべた
なんで職員室に呼ばれたかと言うと、廻廊さんはいつもギリギリ登校だから、注意のために先生に呼ばれたらしい
「もぉ~マジでダルかった〜」
これは反省してないなー
俺が寝る時間が遅いのはあるけど、寝る時間はかなり早いと思うんだけど……なんで早く起きれないんだ
「あそこまでグチグチ言わなくても……」
「早く起きればいいだけの話でしょ?」
腕を組んだ翠川さんの正論に黙り込んだ廻廊さん。やはり思うところがあったんだろうな
「さて、片付けも終わったし、少し寝てぇ……」
机の上に手を置き、枕代わりに頭を置いて目を瞑ろうとした瞬間に、昼休み終了のチャイムが学校全体に鳴り響いた
残り少ない睡眠時間が無慈悲にも終わった瞬間だった
「あ~もう、なんで!!!」
こみ上げてきた感情が大声になって出ていった
「ふぁ~マジで眠い……」
全ての授業が終わり、目を擦りながら寮へと戻っていた
「……大丈夫?今日は寝たほうがいいと思う」
確かにネットを漁っていても約束の天使の情報がほとんど出ないし……ここは一旦切り上げてちゃんと睡眠を取ったほうがいいのかもな……
「今日はちゃんと寝るか〜」
「おーい、界!」
背中の方から聞こえる廻廊さんの声。俺はあくびをしながら振り返る
「ちょっとさ、カフェに行かない?」
「カフェ?」
「少し行ってみたい所があるんだけど……」
カフェなら別にいいか……
「いいよ」
俺は廻廊さんのお誘いを受ける。廻廊さんはガッツポーズを示した
そんなに俺と行きたかったのか?男2人と行くより、仲の良い間邪さんや昔から知っている翠川さんを誘えばいいのに
学校から数10分歩いた場所にある小さな温かみがある木製平屋のお店。外に突き出した木製のテラスには数席のテーブルとパラソルが開いていた
看板は……よく見えない……
「へぇ~結構雰囲気いいじゃん」
「だろ、1週間前に開店したらしいんだ」
へぇ~俺達が入学した時期くらいに出来たんだ
「さっさと入ろうぜ!」
俺は店に引き込むように先に店内に入る廻廊さん。俺も後に続くように店内に入る
聞き心地のいい鈴の音が響きながら店内は木を基調にした温かい内装になっており、春先の肌寒さを温めてくれそうだ
入って鈴音が落ち着くと「いらっしゃいませー!!」と元気な女性の声が響き渡った
「2人で」と返事を返しながら声の方に視線を移すと、白いワイシャツに膝まである黄色いエプロンを前に付けていた、梔子色のツインテールに吸い込まれそうな赤い瞳を持つ小柄な女の子が無邪気な笑みを浮かべながら現れる
「あれ、明星さん?」
彼女は
「星詠くんに、廻廊くんじゃん!どうぞ、どうぞ!席に案内するね!!」
明星さんの案内で店内の真ん中にある2席ある丸椅子に腰を掛ける
「へぇ~店内も雰囲気がいいな」
似たような丸机と椅子が複数あり、廻廊さんを挟んで目の前に10席くらい座れるカウンターに、上には店の雰囲気と合う木製のサーキュレーターが回っていた
「メニュー表を置いときますので、決まったら呼んでくださいね!」
明星さんから赤いメニュー表を受け取り、テーブルの上に広げる
コーヒー、カフェオレ……いろんな種類があるな……
「てか、廻廊さんがこんな所を知っていたなんて……」
こういう雰囲気のお店には興味が無いと勝手に思ってた……
「フッフッフッ!それはね〜」
自慢げに鼻を鳴らす廻廊さんは横に指を差した。差した先には戸棚に、このお店には似合わない大きなタブレットが3つがアームスタンドに支えられ戸棚の上に置かれていた
思わず「なんだあれ?」と自然と言葉が出た
「あれは、カードを買うタブレットなんだぜ!ここはカフェ兼、カードショップってわけ!」
思わず「あ~」と呆れたような言葉が出た
まあ、正直……廻廊さんのことだし、ただのカフェでは無いんだろうなと思っていた
「まあ、とりあえずメニュー表を持ってきてくれたし、なんか注文しよう」
「そうだな。僕はカフェ・モカで!」
「俺はカフェオレで」
俺は手を上げてカウンターの奥まで聞こえそうな声「すみません!!」と口を開いた
幸いお客は俺達だけだから、大声を出しても問題ないだろ
すると、カウンター奥の青い暖簾が靡き明星さんが顔を出して、「はーい!」と学校と変わらず元気いっぱいな声で返事をしてこちらに向かってくれた
俺達の席の前まで来ると「ご注文は何ですか?」と訪ねてきた
「僕はカフェ・モカで!」
「俺はカフェオレをください」
「少々お待ち下さい」と言ってカウンターの方へと戻って行った
「にしても、個波はいつも元気だな」
「間邪さんとはまた違う元気っ子だよね」
間邪さんは普通に活発な女の子のイメージだけど、明星さんは底抜けな明るさと言うか、バトルしているときの翠川さんに近いものを感じる。まあ、あそこまで子供ぽくは無いけど
「シイタはドライの時があるからな」
「ドライと言うか……リアリストだよね」
俺が寝不足の時もストレートに『死ぬよ』って言われたからな〜
するとカチャカチャ!っと皿が擦れる音をさせながら赤いお盆に乗せて明星さんがこちらに近づいて来る
「どうぞ、こちらカフェ・モカとカフェオレです!」
「ありがとな!」
「ありがとう!」
「では、ごゆっくり!」
元気な言葉とは裏腹に軽く会釈をし、カウンターに戻ろうとした時に俺は手を伸ばし明星さんを引き止めた
明星さんは小首を傾げ、もう一度俺達が座るテーブルの前に立つ
「ちょっと聞きたかったんだけど、うちの学校ってバイト禁止だよね?」
俺の言葉に俺から視線を離し「あ~」と唸ったような声を出した
「バイトというよりお手伝いだから、こぱ達はタダ働きだよ」
「“こぱ達”?」
俺の疑問に明星さんは頷いた
「サンちゃんや、すぐ君も働いているから」
「さんちゃん……すぐ……くん?」
ダメだ……基本的に俺は苗字読みだからあだ名とかで言われるとマジでわかんねぇ〜
「サンって……
「燦太と直馬って……
俺達の言葉にうんうんと頷く明星さん。下の名前を言われてやっとわかった
「ここはね。サンちゃんのおじさんが経営しているカフェ何だよ。だからお手伝いの形で門限近くまで働かして貰っているの!」
「なるほどね」
確か、うちの学校の校則としては金銭が発生しないバイト……つまりお手伝いは大丈夫だったはず
するとカウンターの奥からツリ目気味で、ちらほらハネが目立つ赤髪の短髪に、前髪には金色のメッシュみたいなのが入っていて、ぱっと見たら不良と言われても仕方ないなと思われる容姿をしている少年が暖簾から顔を出す
「おーい、呼んだか?」
「サンちゃん!別に呼んでないよ!」
「そうか……星詠達もゆっくりしててくれ、個波もそろそろお客が多くなりそうだから、仕込みを手伝ってくれ!」
「りょうかーい!」
明星さんは一星さんに敬礼して暖簾の奥に姿を消した
再び俺と廻廊さんだけになった空間。
カフェオレを口に運んだ。味は本当に普通だ。強いて言うなら後味が微妙に悪いし苦い……
静かに飲んでいた廻廊さんはティーカップを真っ白のソーサーに音を立てずに置き
「あのさ、タブレットでカードを見てみようぜ!」
「ああ、別にいいよ」
俺はカフェオレを飲み干しお店の片隅にあるタブレットに廻廊さんと共に近づき簡単に画面を触る
するとカードの一覧がタブレットの画面いっぱいに表示される
「へぇ~いろんなカードがあるんだー」
画面をスクロールしていくと、どんどん古いカードが出てくる
「なんか買いたいカードでもあるのか?」
「いや、特に無いよ」
だったらなんでカードを見に来たんだよ……
すると、一瞬だけ動くはずのないタブレットの画面が揺れたような気がした
「あれ、揺れた?」
「ん?気のせいじゃない〜」
そうか……気のせいなら良いんだけど……
すると鈴の音と共に扉が開く音がした。「いらっしゃいませー!」と明星さんの元気な言葉が店内に響き渡り、カウンター奥の青い暖簾から慌てて明星さんが飛び出したのが見えた。俺も追うように明星さんに視線を移し、開いた扉に目線を移すと、大きな白いローブを着ることで体格が隠れており、怪しげな宗教団体の格好した人が見えた
この格好には見覚えしかなかった
「約束の天使だ……」
「え?ホントだ!」
廻廊さんも気づいたんだな
「お席に案内しますね!」
明星さんの案内を無視してローブの人はゆっくりとこちらに近づいてきた
俺はポケットの中に入れてあるデッキに手を掛ける
ローブの人は俺達の前に立ちはだかる
表情は隠れており相手の感情が読み取りづらい
「な、なんだよ!」
ローブの人のプレッシャーで強がりに返す廻廊さん。だけど、恐怖心もあるのか、獅子を目の前にした草食動物の子供ような振るえた声となっていた
そしてローブの人は口を開く
「お前らはゲートの場所を知っているのか?」
ゲート?このカフェにか?てか、どっかで聞いたことのある声だな。だが、声的に男性なのはすぐにわかった
「俺達はゲートのことは知らない」
俺は正直に話した。するとローブの人は廻廊さんから俺に顔を向けた。目元は分からないからどういう感情なのかわからないけど……
「そんなことは無いはずだ。隠しているのか?」
なんでだよ!
心の中で突っ込んでも意味は無いけど……
そんなこと言われても知らないもんは知らないしな……だけど、約束の天使がここに居るってことはゲートがあるのか?まあ、悩んでいても仕方ないか……カフェにお客が来る前にさっさとバトルして追い出そう
「俺とバトルを……」
俺がポケットからデッキを出して、ローブの男に突きつけバトルを宣言しようとした瞬間、後ろのタブレットが置いている戸棚が動き出した
動物がいるのかと頭に過ったが、この落ち着いたお店に動物がいるとは思えないし……なんなら、開きにはカードが入っているのかと思っていたから……なにこの急なホラー展開!
これには明星さんも気になったのか俺の隣に移動する
「なにあれ、怖いんだけど……」
俺の後ろに隠れる明星さん。「ここには?」と揺れる棚に指を差すと、「商品のカードしか入っていない!」とハッキリ言った
ってことは……これは怪奇現象……
「と、とりあえず開けようぜ……僕も気になるし」
廻廊さんは声を振るわせながら横に揺れる戸棚に手を掛ける
廻廊さんはゆっくりと扉を開ける
「うわぁッ!眩しい!」
「鳥?」
開けた先には俺の言葉通り赤い鳥が飛び出してきた。頭にはゴーグルを付けており、羽も合わしていかにもこの世界の生き物では無いことがわかる
赤い鳥は狭い所から出てきて大きく背伸びをする
「いや~助かったゼ。Thank you。そしてBest Timing、Youに合いたかったゼ!」
赤い鳥は廻廊さんに羽を差した
しかし廻廊さんには見えていないのか俺の方を向いて小首を傾げた。この感じだと見えていないようだから、この鳥はスピリットで間違いないようだ
「君の名前は?」
「Meは、ガットだ。そこのYouに会いに来たんだけど、やっと近くにGateがOpenしたから会えたんだゼ!」
英語交じりに話すガットと言うスピリット。多分、契約スピリットなんだろう
しかし、ガットが会いたかった廻廊さんは見えていないので、「誰と話しているんだ?」とずっと俺の隣で質問してくる
このまま、廻廊さんと話せないのは不憫なので、俺はウィズのカードを廻廊さんに持たせる。前回、翠川さんもこれで見えるようになったから……行けるとは思うけど……
カードを持った廻廊は驚いて後ろに体が跳ねて尻もちをつく
「な、なんだ!!」
「OH〜、Meが見えたカ!My Name is ガット!Youに合いたかったゼ!」
「俺は廻廊 有巫。……で、なんで俺に会いに来たんだ?」
「Simpleな話!Youと契約しに来た!」
どストレート!
これには思わず目が丸くなる
「なんで……廻廊さん?」
俺の質問にガットは理解したように頷き、フィンガースナップをする
どうやって羽で鳴らしたんだよ……
「それはもちろん!Destinyだゼ!」
ウィズやフラウともまったく違うタイプの奴だな……
「契約……あー、界の右手のやつか」
俺の手袋を付けた右手に視線を送る
そういえば、昨日、『羨ましいな〜』みたいな事を言っていたな。だけど、俺自身はあのバトルに巻き込みたく無いんだけどな……
「契約するのは全然いいぜ!」
「いいのかよ!!」
「俺は界とか伊織に憧れていたし!」
廻廊さんの言葉にガットは大きく翼を広げて
「OH〜Thank you!じゃあ、早速契約しようゼ!」
廻廊さんはガットに腕を突き出す。ガットは手首関節に触れる。廻廊さんは一瞬、表情を歪ませたが、すぐにガットは羽を離した。そして廻廊さんの手首には鳥の顔のようなものに羽が生えたデザインの紋章が描かれていた
「これで契約完了だゼ!」
「よし、これで界達と同じバトルが出来るぜ!」
嬉しそうに目をキラキラさせる廻廊さん
そんなに俺達みたいなバトルを憧れていたのか……
「さてと、誰と最初に……」
「……俺を忘れてないか……」
後ろから聞こえる声に思わず「あっ、」と声が出た
うわぁ~完全に忘れてたー
「なんか、ごめん……」
俺は約束の天使の方を振り向いて軽く謝罪する。約束の天使の人も申し訳無さそうに後ろ髪をかいている
「まあ、ゲートがあるのは確かだったみたいだな。まあ、外れだったし帰ると……」
「ちょっと待ったぁ!」
帰ろうとする約束の天使に待ったぁを掛ける廻廊さん
「そのまま、帰られるのもなんかあれだし、僕とバトルしろ!」
「え、廻廊さん!?」
今日は穏便に解決出来ると思っていたのに!
すると、約束の天使は少し考え事をしているのか顔が上を向いていた
「まあ、別にいいけど」
「よし、じゃあ早速!!」
「ちょっと待った!!」
隣に居た明星さんが元気で快活な声で廻廊さんと約束の天使の男のバトルを止める
廻廊さんは「なんで止めるんだよ!」と文句を垂らしていると
「お店が潰れるから何もない所でやって!」
ごもっともな意見だ……
「確かに……お店潰すのは流石に……」
「じゃあ、広い所を知っているからそこでしよう!」
「よし、そこで!」
「Ready Go!」
2人と1匹は仲良さそうにお店を後にする
約束の天使の男はきっと面倒見のいい人なんだろうな。廻廊さんの要件を素直に聞いてくれたし
「私達も見に行かない?バトルに興味あるし」
「あっ、ちょっといい?」
俺の言葉に「なに?」と小首を傾げる明星さん。俺は聞き逃さなかった『お店が潰れるから何もない所でやって!』っとハッキリ言っていた、あの時は簡単に流れて行ったけど……
「どうしてバトルでお店が潰れるって言ったんだ?」
普通ならスピリット同士が戦うアニメのような非現実が起こるとは思わないはず……
すると俺の言葉にあはは……と苦笑いを浮かべる
「別に隠していたわけじゃ無いんだけど……」
と言いエプロンを外し簡単にたたみ椅子の背もたれに掛ける。そしてブレザーとネクタイ無しの制服ワイシャツとスカート姿になり、上のボタン……ってヤバいって!?
「あの、男の前で脱ぐのは流石に……」
「え?別に脱がないよ。ボタンの上の部分を外すだけだよ!」
と言ってボタンの上の部分だけを外す。そして、俺の目に真っ先に映ったのは左鎖骨らへんに刻まれた天使の羽が生えた黄色い竜のような紋章
少し照れくさそうに頬をかき
「えへへ、やっぱり男の子に見せるのはやっぱり少し恥ずかしいな〜」
「明星さんも契約者だったんだ……」
明星さんはボタンを閉じて、口元に人差し指を当て小首を傾げウインクをして、Theカワイイポーズを取ると
「この事は先生に言わないでね」
「う、うん。それは約束するよ。校則的に面倒くさそうだからな」
先生とかにバレたらいろいろ面倒くさいからな
「そろそろ行こう!廻廊くんを早く追いかけないと、見失うよ!」
「ああ」
俺と明星さんは廻廊さんの後を追うようにお店を後にした
お店から離れて数分にある何も無い空き地。決闘かよ!と言わんばかりに睨み合っていた
「じゃあ、早速やろうぜ!」
「ああ」
「Ready Go!」
足元にいたガットはカードとなり、廻廊さんの手の中に入る
「じゃあ、早速!……このままゲートオープン界放って言えばいいんだっけ?」
「お、おう……」
いちいち俺の方に振り向くな!驚くから!
「いくぜ!「ゲートオープン界放!!」」
2人が宣言した瞬間、2人は白い光に包まれた。翠川さんの時にも思ったけど、俺も第三者から見た時はこんな感じなんだな
そして数秒で光が晴れて廻廊さんのバトルアーマー姿で現した
赤い薄手のTシャツの上から体を隠す茶色マントに、グレーGパン、黒い膝まで隠すロングブーツに、頭にはパイロットが付けるようなゴーグルを付け、端から見たら冒険者のような服装をしていた
そんな廻廊さんは目をキラキラさせて
「これが俺のバトルする時の衣装かぁ!」
めちゃくちゃ嬉しそうな廻廊さん。そして、約束の天使側は……やっぱり変わってないな……
[ターン1]
「なら、先行は僕が貰うぜ!スタートステップ!」
スタートステップを宣言した瞬間、半透明のバトルテーブルが現れる。廻廊さんはそんなんでも目をキラキラさせる。これはターンが長そうだ……
「メインステップ!よし、ガットのデッキをいろいろ試してみるぜ!まずは、エマウディウスを召喚!」
赤いシンボルが割れて恐竜スピリットが出てきた。俺は見慣れたけど、廻廊さんは案の定、興奮している……
俺のバトルを何回か見たことあるだろ……
「そして、召喚時効果発動!手札の鷲相棒ガットをコストを支払わずに召喚!」
エマウディウスの隣に赤いシンボルが現れ割れる。そして赤い鷲のスピリット、ガットが現れた
「よろしくなガット!」
「YES!任せてくれ!」
ガットは自信気にサムズアップをする
「これで、僕はターンエンド!」
[ターン2]
「では、スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、メインステップ、魔王蟲の根城を配置してターンエンド」
空き地に佇む枯れ木。しかし、死んだような感じはどこか生き生きとしている
[ターン3]
「よっしゃー!いくぜ!メインステップ!ドラゴファイターを召喚!」
カウント0→1
「アタックステップ!ガットでアタック!」
「Ready Go!」
カウント1→3
ガットは羽ばたき、男に急接近する
「ライフで受ける!」
ガットはライフのバリアにダイブして破壊する
「ッ……」
ライフ5→4
「とりあえずこれでターンエンド!」
[ターン4]
「メインステップ、ドローンカマキリーを召喚。召喚時にボイドからコア1個、このスピリットに!」
「緑の得意なコアブーストだね」
「え、あっ、うん……」
しまった……翠川さんのデッキのせいで明星さんのコアブーストを完全に失念してた……
緑でライフ回復が普通じゃないもんな……
「ターンエンドだ」
[ターン5]
「いくぜ、メインステップ!えーと、ドラゴファイターを召喚して……」
カウント3→4
「アタックステップ!やれ、ガット!アタック時効果でドローンカマキリーを破壊!さらにエマウディウスの効果で6000以上のスピリットがアタックした時に1枚ドロー!」
カウント4→6
「ライフで受ける!」
ガットは今度は飛び蹴りでライフを砕いた
ライフ4→3
これでフルアタックが決まれば廻廊さんの勝ちだ
「次はドラゴファイターでアタック!」
小さな斧を持つ竜が約束の天使に向けて斧を投擲する
「ライフで受ける!ッ……」
ライフ3→2
またライフだ……魔王蟲の根城を配置したから神速デッキかと思ったけど、手札が悪いのか?
「なんだか……嫌な予感がする……」
「明星さん?」
「だって!ここまで動かないのは不気味だよ!」
確かに今までも1癖2癖多い奴らばっかだった……こんな所で終わる奴らじゃ無いはず
廻廊さんがそこに気がついていればいいんだけど……
「……まだまだいくぜ!2体目のドラゴファイターでアタック!」
アタックした!
「フラッシュタイミング!マッハジーLTを神速召喚!」
緑色のシンボルが割れ、マッハジーが羽音と共に出てきた
「やっぱり、神速スピリットを持っていたか……」
苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる廻廊さん
あの反応だと神速スピリットは警戒してたんだな
「神速したとはいえ、そのアタックはライフだが」
2体目のドラゴファイターも同じようにライフを破壊した
ライフ2→1
「ッ……ドラゴファイターをレベル3にしとけば……ターンエンド!」
[ターン6]
「魔王蟲の根城をレベル2へ、アタックステップ!マッハジーでアタック!そして、フラッシュタイミング。黒蟲魔王ディアボリカマンティスのアクセル効果発揮!相手のスピリットをデッキ下に戻す」
疲労状態のガットに緑の風が吹き荒れ
「Watts!?」
ガットは赤い魂になった
「おい、ガット!」
「赤い魂になっているから気にするな!」
俺、何回似たような説明しないといけないんだよ……
「なら、問題ないな!」
「ディアボリカマンティスのさらに効果発揮!閃神速発揮!リザーブのコアを支払うことで、緑の嵐、蟷螂の斧!黒蟲魔王ディアボリカマンティスを神速召喚!」
緑色のシンボルが現れると地面に溶け込むと、地面が砕け緑色の巨大なカマキリ、ディアボリカマンティスが現れる
「ッ……大型スピリットが一気に……」
「さあ、どうする、マッハジーのアタック?」
そうだ、今はマッハジーのアタック中だった
「ライフで受ける!」
「待て、リバイバルディアボリカマンティスがいる状態でライフを受けたら……」
「え?」
マッハジーは音速で廻廊さんのライフ状のバリアを破壊した
「いったァァァ!!」
ライフ5→4
廻廊さんはしゃがみ込み言葉にならない声で悶絶した
「何だよ……これ……アニメでは痛そうに……じゃなかったじゃん!」
そりゃアニメだから
って、冷静にツッコんでいる場合じゃ無かった!
「ディアボリカマンティスレベル2の効果発揮!神速スピリットが相手のライフを1つトラッシュに置く」
「ま、待って!」
容赦なくマッハジーがもう1回、突っ込んでいきライフを破壊した
「っ、わぁァァァ!!」
ライフ4→3
後ろにいた俺の所まで吹き飛ばされる廻廊さん
「廻廊さん!?」
「だ、大丈夫?廻廊くん」
死んだのかと言わんばかりに全く動かない廻廊さん。気絶してもおかしくない痛みだから、こうなってもおかしくない。だから、あまり契約してほしくなかったんだけど
俺はとりあえず体を擦る。すると、ピクリっと指が動いた
そのまま上半身を起こし
「いってぇ……」
「大丈夫か?」
俺の言葉に頷く廻廊さん
「ああ、なんとか……」
ゆっくりと立ち上がる廻廊さん。そしてふらつきながらゆっくりとスピリットの元まで歩く
今のところ、2点削れただけで気絶近くまでいくから、バトルを止めた方がいいよな
「廻廊くん、あまり無理しないで、バトルをやめた方が……」
やめるように明星さんが声をかけたら、廻廊さんはチラッとこちらを向いて
「いや、バトルはやめねぇ……やめたらダセェからな……」
表情は見えなかったが、廻廊さんの闘志自体は冷めてないようだ
これ以上、声をかけても野暮だと思ったので静かに口を閉じた
「待たせたなぁ〜!」
上ずりながらも大きな声を出す廻廊さん。絶対に無理している
「なら、行くぞ!ディアボリカマンティスでアタック!」
大鎌を振り上げ、風圧を起こしながら羽音を立たせ、一気に廻廊に近づく
ディアボリカマンティスのリバイバルには神速が搭載されているから、ライフを受けた瞬間に2点ライフが削れる
「さらにフラッシュタイミング!マッハジーLTとセイバーホーネットを神速召喚!」
「追撃……」
回復状態のスピリットの数が上回ったか……
さらにセイバーホーネットの効果でエマウディウスが披露する
「なにか手があるのか。廻廊さん」
「ッ……ライフで受けるしか……」
ディアボリカマンティスの鎌が廻廊さんのライフを砕いた
ライフ3→1
「ウワァーッ!!?」
再び吹き飛ばされる廻廊さん。こんだけ一気にライフを受けたら痛みでバトルから逃げ出したいと思うけど……
「負けるかぁ……」
それでもふらつきながら立ち上がる廻廊さん
「負けてたまるか……自分に……」
廻廊さんの闘志の燃料はこれだったか。諦めが悪いところはある意味、廻廊さんに良いところかもしれない
「……魔王蟲の根城の効果でボイドからコア1個をリザーブに置く。次はセイバーホーネットでアタック!」
蜂のスピリットが特攻する
ライフで受ければ廻廊さんの負け……赤は破壊するのが得意だから、マジックでスピリットを破壊することも出来るが、今のところ、手札のカードを使う雰囲気が無いから破壊するマジックが手札に無いのかもしれない
「……俺は……ライフで受ける……」
「え?」
「嘘でしょ!」
廻廊さんの言葉に俺達は驚いた
廻廊さんは初心者じゃない、ライフが0になったら負けるのはわかっているはず……だから、なんでライフを……何か手があるのか?
「ライフで受けるんだな?」
「ああ、どんとこい!」
廻廊さんの前にライフ状のバリアが現れるとセイバーホーネットは突撃しライフを削っ……ん?
「なんで……」
明星さんも同じ違和感に気がついたのか小首を傾げ、疑問符を浮かべていた
それは相手も思ったのか小首を傾げていた。そして疑問をぶつけた
「なんでライフが削れてないんだ?」
「ふふふッ!ガットの効果で緋炎を持つカードを1枚捨てて15000以下のスピリットから僕のライフは削れねぇんだ!」
コスト:ケレンケイン
上から赤い羽が舞い散っていた。まるで魂状態のガットが廻廊さんを守ってくれたような……
にしても、効果が赤ぽくないな
「ッ……マッハジーでアタック!フラッシュタイミング!魔王蟲の根城の効果発揮!緑の大地を駆け抜ける神速の戦士!蛮騎士ハーキュリー!」
ディアボリカマンティスが荒らした空き地の地面を踏み硬めながらハーキュリーが現れる
「ハーキュリーの効果で回復!マッハジーとセイバーホーネット回復!」
3体のスピリットが回復、今アタックしているマッハジーを含むて5回もアタック可能だが、廻廊さんも前のターンにあまり手札を使ってないからこのターンは防ぎきれる
「ライフで受ける!」
コスト:サイクロンキャニオン
再び大量の赤い羽が廻廊さんを守った
「ターンエンド」
[ターン7]
「僕のメインステップだ!」
お互い背水の陣、このターンで決めるか守りきるかで勝負の勝敗が決まる
「マジックカード、ウェポンズドロー!2枚ドローして、3枚オープン!」
オープン:サイクロンキャニオン ツヴァイザー エマウディウス
「その中のブレイヴカードのツヴァイザーを手札に加える!そして見せやるぜ!ガットの力を!」
廻廊さんは1枚のカードを天高く上げた
「青い空に羽ばたけ!赤き翼!鷲相棒ガットにローターブレーダーガットを契約煌臨!」
赤い魂がガットの姿を形成し、大きなガットの姿となって
青空へと羽ばたいた
「YES!NiceTiming、Mr.アリフ!」
「スゲェー、これが界と伊織が言っていたスピリットと繋がるってことか……」
廻廊さんはずーと手首の赤く光る紋章を見つめていた。俺も最初はあんな感じだったな〜
「よし、そしてこのカード!舞え!赤く染まった2本の剣!廻天刃ツヴァイザーを召喚!」
青空から2本の短剣のような短い刃が降ってきた
「そして、ツヴァイザーをガットにブレイヴ!」
ガットは2本の刃を両手で持ち軽々と振り回す
「おほほ、スゲェー!力が漲ってくるぜー!」
「体中がStrongになるぜ!」
廻廊さんはこちらに振り向き、赤く光る紋章が描かれた左手を大きく振る
俺もそれを返すように手を振る。そんなことをしなくても気持ちはわかるよ
「よし、燃えてきたぜ!確か……界が言っていた合体結誓だっけ!それを発動!レベル2になるようにコアブースト!」
合体結誓の効果でガットはレベル2となった
「これが合体結誓……スゲェ!力が漲り過ぎて爆発しそうだ!全スピリットをレベル2へ!一気にいくぜ、アタックステップ!ガットでアタック!」
「Ready Go!」
カウント6→8
ガットは空に羽ばたき、上から攻めに行く
アタック時効果でガットはツヴァイザーをダーツのように放り投げマッハジー2体を破壊する
コスト:ウェポンズドロー
「さらにアタック時効果で1枚ドローして、ブレイヴしているからさらにドロー!さらにツヴァイザーの効果で魔王蟲の根城を破壊しろ!」
ガットはそのまま魔王蟲の根城を一閃し、魔王蟲の根城は大木のように倒した
「エマウディウスの効果で1枚ドロー!」
「ヒャッホー!GO!GO!GO!」
ツヴァイザーを振り回しながら高速で相手に近づくガット
「ッ……ハーキュリーでブロック!」
目の前にハーキュリーが立ちはだかる
ガットが持つツヴァイザーとハーキュリーの緑色のランスが交わる
ガットは勢いをつけてハーキュリーのランスを破壊して、そのまま斬り裂いた
「道は作ったゼ!」
「よし!エマウディウスでアタック!」
「セイバーホーネットでブロック!」
エマウディウスがセイバーホーネットの突進で破壊した
これで相手にはブロック出来るスピリットはいない!
「ドラゴファイターでアタック!」
「ッ……神速召喚!アメンボーグ!そのままブロック!」
ドラゴファイターがアメンボーグを容赦なく斧を振り下ろした
「これで終わらせる!ドラゴファイターでアタック!」
ドラゴファイターは斧を投擲する
「ライフで受ける……」
そのままライフを破壊
「ッ……ウワァーッ!?」
ライフ1→0
相手は吹き飛ばされて強く地面に体を打ち付けてた
「しゃおらぁ!ありふれた力で勝ったぜ!」
ピースをして勝利セリフを……え、待って……まさか俺も言ってたのか!?
スピリット達が消えて廻廊さんのバトルアーマーも消えた
「見たか!見たか!僕、凄かっただろ!」
子供かぁ!と言わんばかりにライフの痛みを忘れたように喜ぶ。まあ、今回はいっか
「イタタタァ……使い慣れないデッキを使うのよくないな……」
約束の天使の白いフードが取れた。ポツポツとヒゲが目立ちボサボサとした髪をした男性……うちの担任の秤屋先生だった
「え、どういうこと」
きっと明星さんの言葉と思考はここに俺を含めた2人は同じことを思っているはずだ
なんで担任が約束の天使にいるんだよ
「ッ……」
そう言って先生は再びフードを被り、逃げるように離れていった。俺はわけがわからず、この状況を理解できずに、思考や行動が人間が動かせるありとあらゆるものが停止しする
静かに流れる風が、俺達の時間を止まらせまいと髪を揺らし続ける
「おいおい、冷めてるゼ……みんな!」
ガットの言葉に俺達の時間が再び動き出した
「だけど、担任が敵の約束の天使だって……」
「チッチッチッ!暗い顔はNothing!今はバトルにVictoryしたことを祝おうゼ!」
「そうだな。別に明日は学校だし、明日聞けばいい。それに伊織とシータにも伝えた方がいいしな」
珍しく冷静な廻廊さんに思わず目を丸くした
それからはカフェでお金を払い真っ直ぐ寮へと戻った。本当に後味が悪かった……
俺は部屋に戻ってきてベッドの上でスマホをいじる。特にやることがないため暇つぶしでいじっているだけだ
同室の廻廊さんは丸テーブルの上で「鮭食いてぇ〜」と理由のわからない言葉を言いながら新しいデッキを改造していた
そしてガチ陽キャのガットが入ってきたことで、部屋の中がマジでうるさい……ウィズも机の下でアルマジロになってるし……
「……これからこんな生活が始まるのか……」
俺は画面の斜め上に表示されたデジタル時計が24時を確認する
そろそろ眠いし……寝るか……
「俺は寝るからな……」
「おう、おやすみ!」
「おやすみー!」
「Good Night!」
マジで英語がわからなすぎて、ガットのキャラについていけるのかな……
俺は電気の明るさを避けるように顔まで布団を掛けた
布団が分厚いおかげで光を全く通さないから、すぐに夢の中に行くことが出来た
〜今回のカード紹介〜
有「今日、紹介するカードは鷲相棒ガット!僕の相棒スピリットだ!」
界「カウントをためながら、相手のスピリットを破壊する赤の得意な効果だな」
有「そしてガットの目玉効果は手札を素材にBP15000以下のスピリットから手札がある限りライフを守ることが出来る」
界「赤ではかなり珍しい効果だけど、ドローすることが得意な赤の活かしたいい効果だと思う」
有「だろ!攻守混合のこの効果でこれから勝ちに行くぜ!」