バトルスピリッツ Engage Link   作:けんき

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自分の作品を見返していたらプレミが結構あったので、時間が出来たタイミングで少しづつ書き直そうと思います


天秤の審判

「え、先生が……」

 

俺は朝早く昨日あったことを間邪さんと翠川さんを話した。2人を驚きのあまり目を見開き、間邪さんは驚きの言葉を上げてすぐに時間が止まったように硬直していた

まあ、当然だろうな

 

「あ、あのさ、実は約束の天使はいい人達だったりして……」

「いやよ。親友にあんなことをしたのに……許せない……」

「イオリン……」

 

悔しそうに表情を浮かべる翠川さん。まあ、フラウにあんなことをされたらね……俺も同じ立場だったらキレてる

 

「だけど、やっぱりショックだよ。入学してからまだ2、3週間くらいとはいえ……」

 

秤屋先生は見た目はあれだけど、かなり面倒見が良かったから、俺も嫌いな先生じゃなかった。担任なのもあって他の先生に比べて思い出深いし……

 

「暗いね4人と1匹」

 

暗い空気を打ち破るように明星さんが明るい声で俺達に話しかけてきた

3人しか居ないけど、もう1人と1匹に関してはきっとフラウとウィズのことだろう

 

「明星さん?」

「あんまり、朝には似合わない顔をしているからみんなが注目してたよ」

 

確かにさっきからクラスから目線を感じていた

まあ、こんな教室の角で女子2人、男1人でコソコソしていたらそりゃ注目を集めるよな

 

「で、昨日のこと?」

「ああ」

「あれは、びっくりしたよ先生がバトルしていたなんて……それよりも約束の天使って世界を崩壊させようとしてるんだよね?」

「ああ」

 

昨日、明星さんに約束の天使の事を話していた

 

「え、ちょっと待って!私、聞いてないんだけど!?」

 

そういや、翠川さんには詳しく話して無かったけ

俺は翠川さんに約束の天使の目的を話した

翠川さんは難しい顔をしていた。そして斜め下にいるフラウに目線を移し

 

「ねぇ、フラウは知ってた?」

「うんうん、ヨハネの黙示録は知ってるけど〜流石に約束の天使の目的までは知らないな〜」

「まあ、俺もウィズと襲って来た奴の聞いた話だから……」

 

大男に関しては勝手に話してただけだが……

するとチャイムのけたたましい音が教室一杯に鳴り響き、それと同時に教室の扉が開いた。ポツポツとヒゲが目立ちボサボサとした黒髪の秤屋先生が教室に入ってきた

秤屋先生は俺達を一瞬、見てすぐに教室全体に視線を戻した

 

「席につけー、朝礼を始めるぞー」

 

いつも通りのやる気の無い声にみんなは操られるように席に座っていく。翠川さんや明星さん達もだ

しかし、俺は昨日のことが頭に過って足が動かなかった。

なんで俺達を見ても平然としているんだ?どうして俺達を消そうとしないのか、どうして先生が世界を滅ぼそうとしているんだ……

そして数秒間、マイナスの考えだけしていると教室で立っているのは俺だけになった。まるで孤立した軍隊アリだ

 

「どうした、星詠?早く座れ」

「……はい」

 

先生の言葉に俺は静かに従い静かに自分の席に座る

それからは普通の朝礼が始まった。出席の確認、今日の連絡など、本当に普通の朝礼だ、変わった所は無い……

ダメだ……昨日のことが頭に過って警戒してしまう……昨日の朝はそんなこと無かったのに……

 

いつもよりも数10倍、長く感じる朝礼が終わり、1限目の準備時間となった

終わったと同時にそのまま力が抜けるように机に頭を付ける。……マジで疲れた〜

 

「大丈夫?」

 

翠川さんの言葉に力を振り絞り顔だけ上げた

 

「どうした……」

「お疲れね」

「なんか、昨日のことが頭に過って警戒してしまったからなんか疲れて……」

「そうなのね」

 

興味なさそうだな……

俺は再び机に顔を付けた

 

「そういえば廻廊さんは?」

「あーあ廻廊さん?多分、ギリギリで来てないからガチ遅刻……」

 

いつもの時間に来ていないから絶対に遅刻だ

すると、噂をした瞬間に扉が思っきり開いた音がしたと同時に「遅刻だぁー!!」と廻廊さんの声が聞こえた

そしてドタバタとうるさい足音がこちらに近づいてくるのがわかった

 

「界!マジでヤバイって……ガチで遅刻したって……」

「……」

 

廻廊さんが遅刻した理由はすぐにわかった。俺は廻廊さんの方に視線を向ける

 

「……何時までデッキを調整していたんだ?」

「えーと、2時くらい?あまり記憶に無い……」

 

まあ、だろうなとは思った……

基本的に早寝、遅起きの人が夜ふかしした瞬間に次の日は絶対に起きてこないのはすぐにわかった

 

「それよりも先生来たか?」

「まあ、そりゃ担任だしな」

「逆に来ないほうが怪しまれるでしょ」

「特に何もされてないか?」

「別に……」

 

「そっか……」と安堵している廻廊さん。そして、そのまま手を叩いた

 

「よし!昼休みに先生の所に行って確かめてみようぜ!」

「はぁ、マジで言ってる!?」

 

一気に疲れが吹き飛んだは!

 

「マジマジ、こういうのは聞かないとわかんねぇよ!昨日いた個波も誘って昼休みに行こうぜ!」

「え〜」

 

───────────────────────────────────

 

そんな訳で、俺、廻廊さん、翠川さん、明星さん、間邪さん。もちろん、ウィズ、フラウ、ガットも一緒だ

このメンバーで秤屋先生のいる職員室に向かった

 

「ねぇ、消されるみたいなことは無いよね……」

「怖いことを言うなよ個波!」

 

お化け屋敷みたいな感覚の奴がいるな……。逆に緊張は解けるけど

 

「あまり変な事を言ってないでさっさと行くわよ。昼休みだって無限じゃないんだし」

 

翠川さんの言葉にお化け屋敷気分の奴らは「「はーい」」と返事をした

真面目な翠川さんが居て助かった〜

そんな調子で1階にある職員室へと到着した

 

「……で、誰が声をかけるの?」

「そりゃ昨日いた人がいいと思うから、俺が声をかけるよ」

 

と言って職員室の木製の扉を2回ノックした。そして扉を開ける

 

「失礼します!秤屋先生は居られますか?」

 

昼休みなのに忙しいない空間に俺の声が響き渡る

俺は忙しなく動く先生から秤屋先生を探す。すると真ん中の列の角の席にボサボサとした頭の後ろで腕を組んでいる後ろ姿が見えた

もう一度、俺は声をだし

 

「すみません!秤屋先生は居られますか?」

 

俺に気づいた英語の早乙女先生が近づいてきた

 

「どうしたの?星詠さん」

「あの、秤屋先生にようがあって」

「あ~なるほど。秤屋先生!」

 

早乙女先生の声に気がついたのか、面倒くさそうに立ち上がりポケットに手を突っ込みこちらに近づいてきた

 

「どうした星詠」

「あの〜」

「……まあ、要件はなんとなくわかっている」

「え?」

「ちょっとついてこい、もちろん廻廊達も含めてだ」

 

もしかして聞きたいことバレた……

 

「わかりました」

 

俺達は秤屋先生の後をついていく形で1階の職員室から3階上にある屋上の扉を開ける。学校の屋上に行くのは初めてだ

扉の先には5メートル近くある返しのついた巨大なフェンスが屋上を囲っていた

収容所かよ……最初の感想がそれだった

晴天の下、秤屋先生は俺達が屋上に入りきるのを確認すると口を開いた

 

「で、星詠達は昨日のことが聞きたいんだろ?」

「はい。どうして先生が、約束の天使に所属しているんですか!世界を崩壊させようとしている人達の所に」

 

感情を顕にしないように出来るだけ抑えて話した

すると秤屋先生は面倒くさそうにため息をつき

 

「それはどこで聞いたんだ?」

「それはウィ……友達から約束の天使が世界を滅ぼそうとしていると聞いたから……それに俺に襲いかかって来たやつだって……」

「なんか、言い方が悪いな」

「え、どういうこと?」

「世界の崩壊では無い。増え過ぎた種を減らして新世界で新たな生命、文明を創り上げる!まあ、ノアの方舟のようなものだ」

 

秤屋先生の言葉に返す言葉を失い唖然とした。先生から絶対に聞きたくなかった言葉だった……

 

「……界?」

 

ウィズの呼びかけに俺は声で止まった俺の時間が動き出した

なんか自分が悔しくなり唇を噛み締めた

 

「な、何で先生がそんなことを……」

「……お前には関係ない……」

「関係なく無い!教えてくれないですか!」

 

俺の懇願に先生はため息をつき

 

「……わかった。なら、バトルで勝ったら俺が約束の天使に入った理由を教えてやる」

 

先生は青いジャージのポケットからバトスピのデッキを取り出した

秤屋先生はフィンガースナップをする。すると右手の薬指にハマった銀色の指輪が白く光だし周りを包んだ

この感覚は初めてウィズとバトルした時と同じ感じだ

そして今回は宣言する前にいつものように白い世界で、俺の手が紋章から伝うように氷が伝ってくる。氷は俺の体を侵食する

侵食した氷が罅が入りガラスのように散り散りに『パリン』と割れると白を基調とした貴族風の衣装へと変わり、

最後に深い青色マントを付けてバトルアーマー装着が完了した

白い世界を握りつぶすように掴み横に薙ぎ払った。白い世界は晴れて、建物が周りに無い砂浜が広がっていた

やっぱり駅の真上に行った時と同じようなテレポート能力……

 

「さあ、始めようか」

 

秤屋先生は冷たさを感じる青を基調でしたゴツゴツした鎧に、肩には天秤の皿のような物が肩当てとなって装備されていた

なんか、ブレイヴリブラみたい……

 

「行くぞ、今のお前の実力を見せてもらうぞ!」

「はい!「ゲートオープン解放!!」」

 

[ターン1]

 

「お前のターンでいいぞ」

「なら、ターンもらいます。メインステップ、レーヴァテインを召喚してターンエンド!」

 

[ターン2]

 

「メインステップ。戦竜エルギニアスを2体召喚」

 

戦竜エルギニアス?青デッキか……

 

「バーストをセットしてターンエンド」

 

[ターン3]

 

「行くぞ、零相棒ウィズを召喚!絶対に勝っていろいろ聞き出してやる!」

「……うん」

「……フン、やれるかな?」

 

余裕そうな先生の顔……

その余裕顔を崩してやる!

 

「マーキュル・フォックスを召喚!効果を使ってカウントを溜める!」

カウント0→1

 

「アタックステップ!ウィズでアタック!」

カウント1→3

 

「ライフで受ける」

 

ウィズの拳がバリアを破壊した

 

「ッ……」

ライフ5→4

 

「ターンエンド」

 

[ターン4]

 

「ネクサス、巨顔石の森をレベル2で配置!さらに、バーチャスアイランドを配置!」

 

一気にネクサスを並べてきた……青のネクサスは強力なものしか無いから気をつけないと

 

「ターンエンド。巨顔石の森の効果で2枚ドローして手札が3枚になるように破棄する。バーチャスアイランドの効果で手札が破棄したからボイドからコア1個をこのネクサスに」

 

しれっとコンボされたんだけど……

 

[ターン5]

 

それにしても、全く動かないのが気になるな……

 

「メインステップだ。ネクサス、生み出される尖兵LTを配置!」

 

これでアタックするたびにコアが増える

 

「マーキュル・バグを召喚!フォックスを披露させてカウント+1」

カウント3→4

 

「生み出される尖兵の効果でボイドからコアを1個をネクサスに置く。アタックステップ!ウィズでアタック!」

カウント4→6

 

「カウント以下のスピリットからはブロックされない!」

「そうだな……そんな効果だったな。ライフで受ける!」

ライフ4→3

 

「さらに生み出される尖兵の効果で、ボイドからコア1個をネクサスに」

「ッ……確実に持って行くな……」

「……先生に質問してもいいですか?」

「どうした」

「世界が崩壊すれば、約束の天使だって無事じゃないのに……何で自滅するようなことを……」

「そうだな。いろいろあるんだよ。ここにいる奴らは」

 

崩壊させてまで組みする理由ってなんだよ……その気持ちは俺にはわからない……全て崩壊すれば全て終わりなのに

 

「どうした、ターンエンドか?」

「……ターンエンドです」

 

[ターン6]

 

「メインステップ。ストロングドローだ。3枚引いて2枚破棄する。バーチャスアイランドの効果でコアブースト、さらにネクサス心臓破りの巨大坂を配置して、ディノゾールを召喚してターンエンド。巨顔石の効果で2枚ドロー。3枚になるように破棄する」

 

確実に手札とコアが増えていく……

このままほっといたらまずい、早く決めないと

 

[ターン7]

 

「スタートステップ」

「心臓破りの巨大坂の効果でデッキトップを破棄!」

 

心臓破りの巨大坂ってそんな効果なのかよ……地味にウザいな……

 

「行くぞ、メインステップ!誇り高き竜騎士の魂よ!氷を纏いて型となれ!零契約!零相棒ウィズにゼロフェンサーウィズを契約煌臨!」

 

左手の紋章が強く光り輝き、地面から突出してきた氷をウィズが纏い、そして氷が割れると大きく成長したウィズの姿となった

 

「それからカウント+2して、デッキから5枚オープン!その中のコスト4以下のブレイヴを全て回収する!」

カウント6→8

オープン:白晶防壁 絶甲氷盾 生み出される尖兵 ヴァルハランスX フォーアンサー

 

「フォーアンサーを手札に加える!さらにウィズの効果でコア1個を増やして相手のバーストを破壊する!」

 

ウィズの冷気がバーストを凍りつかして粉々にした

破壊したカードはサイゴード・ゴレム……いや、サイゴード・ゴレムかよ!?

 

「危なぁ……」

 

出されたら効果でほとんどのデッキのカード吹き飛んでいたぞ……

 

「ッ……氷山に降り注いだ隕石から生まれし剣!星零剣フォーアンサーをゼロフェンサーウィズにダイレクトブレイヴ!」

 

空から降り地面に突き刺さったフォーアンサーを引き抜きブレイヴする

 

「合体結誓発動!4枚引いて2枚破棄!マーキュル・ケルベロスをミラージュセット、行くぜ!アタックステップ!ゼロフェンサーウィズでアタック!生み出される尖兵の効果でコア1個をこのスピリットに!」

カウント8→10

 

「アタック時効果で回復!さらにカウントが6以上でシンボル1つを追加する!」

「ハァァァァー!!」

 

コスト11の今のウィズならほとんどブロックされない

このままライフを狙う!

 

「フラッシュタイミング!マジック、秘剣燕返を発動!フォーアンサーを破壊して、コスト3以下のレーヴァテインを破壊する!」

「秘剣燕返!?」

「……嘘!?」

 

青い刃型の衝撃波がウィズが手に持つフォーアンサーを破壊した

やられた……秘剣燕返がここまで刺さるなんて……

 

「ライフで受ける」

ライフ3→2

 

「ッ……マーキュル・ケルベロスの効果でディノゾールをデッキ下に送る!」

 

ッ……フルアタックしてもライフを削りきれないな……

 

「ターンエンド」

 

[ターン8]

 

「俺のターンだ。そろそろ決めるか。戦竜エルギニアスを召喚。そして」

 

ッ……来るのか、秤屋先生のキースピリット……

 

「誇り高き十二宮の1体をここに!秩序無き世界に安明を齎す審判の神!天秤座より来たれ!天秤造神リブラ・ゴレム!レベル3で召喚!」

「……リブラ……ゴレム?」

「リブラはまずい!!」

「え?」

 

星が天秤座を描き現れやがった。十二宮でもかなりヤバイ奴が……

ゴツゴツとした青い鎧を持つ天秤の神……リブラ・ゴレム

 

「俺がなんで戦竜エルギニアスとかの赤シンボルになれるカードを入れていると思う?」

 

え、確かにバトル中ずっと疑問には思っていた。エルギニアスとかの多色になるスピリットより他に粉砕をサポートするカードを入れた方が効率よく、デッキは回るけど……

 

「……まさか!?」

「……どうしたの?」

 

1枚だけある、今でもデッキによっては突き刺さる古き青のブレイヴスピリット

 

「せよ!雷神砲カノン・アームズをリブラ・ゴレムにダイレクトブレイヴ!」

「やっぱりカノン・アームズ……」

 

古きよき青のブレイヴ……

 

「……本格的にまずい……」

「アタックステップ!リブラ・ゴレムでブレイヴアタック!カノン・アームズのブレイヴ時効果でデッキ1枚破棄して、破棄した色のカードを手札から使用できない」

破棄:絶甲氷盾

 

俺のデッキには明確な弱点がある。それは、踏み倒す攻撃的なデッキだ。俺の白デッキは攻撃的なデッキだから守りが他の白デッキに比べて薄くなりがちで、基本的にはマジックとかで補っているが、カノン・アームズのようなマジックを踏み倒すような効果を持つカードには弱いのが実状だ

疲労すると相手のスピリットを手札に戻すレーヴァテインがいるが、さっきのターンに破壊されてしまった……

 

「お前のデッキは白しか入って無いよな?」

 

見抜かれてた……

 

「さらに粉砕で3枚破棄、回復!」

 

リブラ・ゴレムから放たれた青い衝撃波が俺のデッキを捲った

リブラの真骨頂、粉砕をしながら回復して攻撃してくる

 

「……止めるカードは?」

「絶甲氷盾があるなら止めれるけど、生憎、手札には無い」

 

なんなら、さっきの粉砕で最後の絶甲氷盾が落ちたし……

 

「ッ……手札の白晶じゃ止まらねぇ……」

 

なんなら、リブラのアタックでは自分のライフは減らないからコアが増やせない

俺のライフがリブラがアタックするたびに、4枚ずつデッキが破棄されていく……

そして、俺のデッキは数分のうちに無くなった

 

「デッキアウト……」

「……界……」

「最後に質問をするが、お前は組織に抗うのか?」

 

……約束の天使は訳あり集団なことがわかった。それでも世界を崩壊させるのは間違ってる!

 

「俺は、世界の崩壊を止めます」

「そうか……抗うなら、3つアドバイスをしてやる。1つ目は今のままでは絶対に勝てない。これからな」

「え?」

「2つ目はこの学校に通っているほとんどが約束の天使のメンバーだ」

 

そうなんだ……学校で約束の天使の白いローブを被った人を見かけてたからそういう可能性はあるのかなとは思ってた

 

「3つ目は俺はお前のそう言う奴は好きだが、やっていることはわがままの押し付けだ」

「どういう……」

「俺はターンエンド」

 

[ターン9]

 

俺のデッキは0、スタートステップの時点でドローするカードが無ければ敗北である

静かに目を閉じ

 

「……俺の負けです……」

「ふん、」

 

なんだろう……今回のバトル、敵わなかったの一言だ。確かにやりようはいろいろあったかもしれない、今の俺のデッキの限界を感じた

 

「……界」

 

目を開けると学校の屋上へと戻っていた。服装も制服に戻っていた

 

「あ、おーい!界!」

 

廻廊さんの声が段々近づいてくるのがわかった

 

「どうだったんだの勝敗は?」

「……負けた」

「そ、そっか……お前みたいな実力者が負けるなんて……」

「……先生は?」

「先に帰ってきて、校舎に戻ったぞ」

 

そっか、先に戻ってたのか……

 

「悪い……少し一人にしてくれ」

「え、うん」

 

俺はそのまま屋上を後にした……本当に考える時間がほしい……

 

───────────────────────────────────

 

俺は屋上から離れ校舎の体育館前のベンチに座る

 

『抗うなら、3つアドバイスをしてやる。1つ目は今のままでは絶対に勝てない。これからな……』

 

確かに今回のバトルで、俺のデッキの弱点が明確に露呈した

まあ、これに関してはデッキを見直して、弱点を補えるカードを入れればいい。

 

『2つ目はこの学校に通っているほとんどが約束の天使のメンバーだ』

 

これに関しては学校周りで起きてたから、関係者はいるだろうなと思っていた

……だけど、もし間邪さんや廻廊さんが約束の天使のメンバーだったら、友達のやりたい事を阻もうとしているのか……それは友達としてどうなんだ……

そして……

 

『やっていることはわがままの押し付けだ』

 

人を止めるってわがままで押し付けなのかな……

 

「……界」

「ウィズ……」

「……顔が暗いよ?さっきのバトルのこと、気にしてるの?」

 

やっぱり、ウィズには見抜かれたか

俺はウィズの言葉に頷く

 

「別に気にしなくてもいいと……僕はそう思う」

「そうだが……」

 

やっぱり気にしてしまう……

それから先生には一言も喋れずモヤモヤとした感情を消せないまま、約束の天使の息のかかる学園生活を送るのだった




〜今回のカード紹介〜
界「今回紹介するカードは秤屋先生のキースピリット、天秤造神リブラ・ゴレムだな」
ウィズ「……やられたね〜」
界「アタック時に粉砕というシンプルな効果なんだけど、その分、ライフは削れないしスピリットが破棄されるたびに回復する効果があるからな。やっぱり他の光導、星魂などのサポートを受け付けないから十二宮に比べて異質だ……」
ウィズ「それに界のデッキはスピリットが多いから尚更キツイよね」
界「……ああ、もう少しマジック、ネクサスを増やすか」
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