Biohazard 英雄の絶望 作:ウェスカー
Episode0
防衛省より提供された■■■事件の資料
2018年 東南アジア ■■■ 首都■■■ 国立総合病院
2009年 この地において急進改革派による準軍事組織と政府軍との軍事衝突が発生、長期化したことで国際連合が介入し、2014年停戦協定が結ばれる。
2018年 急進改革派が政府高官が乗ったジェット機を爆破させたことで、政府軍が準軍事組織殲滅作戦を決行、内戦状態となったため在留邦人保護を目的とした自衛隊の派遣を決定
ここから先の一部の情報は個人情報保護のため削除済
2019年 調査結果 派遣された自衛官、在留邦人 計732名の内 571名
694名が死亡
「こちら、陸上自衛隊国連PKO隊、現在■■■の首都の病院で戦闘状態、繰り返すただいま我が隊は戦闘状態である。」
何が起こっているのか理解ができなかった。突如とした爆発、頭を吹き飛ばしても立ち上がる敵兵、一方的な蹂躙、その様子は地獄という言葉ですら表し難い。
「おい、しっかりしろ。山田2等陸士‼︎」
同僚の声で朦朧とした意識は現実へと戻る。手に握られた89式小銃のグリップが手から滑り落ちてしまった、無機物的なコンクリートの床に無機質な音が響いた。
「 クソが完全に包囲されたぞ‼︎」
B.O.W.の咆哮と保護された難民の喚き声は入り乱れ、殺害された隊員の亡骸は閉鎖空間をより閉鎖的にしていた。
「増援はまだか!」
仲間なんてくるはずが無い。
「こちら司令部よりデンレイ各員、現状を維持。今から約30分後にBSAAの緊急対処部隊がそちらに到着する。繰り返す...」
自分の隊では既に4人が死亡している。そして、
「山田、島崎、命令だ。ここにいる民間人を連れて後退しろ。」
「では分隊長はどうされるのですか⁉︎」
分隊長はしばらくして
「俺の今の持ち場を守る。」
あまりに無謀だった。だが、俺にはその場に残ろうとする勇気もなかった。
「今から5秒数える。その間に走って逃げろ、いいな。」
全力で走った。民間人も俺も島崎も、ただ走った。後ろを向くことなんて出来なかった。
「振り返るな、走れ‼︎ 撤退しろ!」
分隊長の決死の叫びが走り去る。
「走れ、逃ゲろ、走れ、走れEEEえEeeeeえ!??!?!?!???!」
「クソが‼︎」
布団から体を急いで起こした。首から背中まで汗でベタベタに濡れている。
「ああ、クソ...」
目を擦りながらもう片方の手で袋に入った薬を取って、口に運ぶ。水で流し込む。
「ああ、クソ。」