Biohazard 英雄の絶望   作:ウェスカー

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遅くなり申し訳ありません。


Episode2

今日は花屋に寄った。

 

「ガーベラを下さい。」

 

店員さんに声をかける。その人は丁寧な手つきで八本のガーベラを包装する。そして、こちらに歩いて

 

「どうぞ。」

 

お会計を済ませる。向こうはあまりにこちらが黙っているから不気味に思えたのだろう。

 

「この花、誰かに渡すのですか?」

 

そう聞いてきた。俺は少しの沈黙をして答える。

 

「大切な友人に渡そうと思いまして。」

 

無理にぎこちない笑顔を作る。答えに納得したようで店員はそうなんですねとうなずきを返す。けれども、模範のような答えだったのだろう。少々つまらなさそうな表情をしていた。

 

「ありがとうございました。」

 

そんな声が後ろから聞こえる。そのまま店をでて駅へと向かって歩いた。

 

電車の中であることをふと考える。あの時の俺達の選択は正しかったのだろうか? 今でもそう思うのだ。この国に命からがら帰ったときマスコミは 自衛隊は民間人を見殺しにして逃げた という批判的な報道を行った。SNS上ではPKOから帰還した自衛隊員への批判と死んだ隊員を英雄視する意見で溢れた。また、生き残った自衛官の顔写真とその名前が流出した。結果的に動画投稿サイトなどで元自衛官に正義を語り暴行を加える動画などが流れた。

 

「本当にクソだ。」

 

思わず吐露する。少ない乗客は俺の方を向く。気が触れた奴だと思われたのだろう。誰もが関係ない方向を見ていた。10分くらいたった頃に電車が止まり俺は降りた。その後はしばらく歩いて小さな町工場(まちこうば)に着いた。しばらくその前にたたずんだ後に中に入る。

 

「島崎さん、久しぶりです。」

 

そう言うと中から60過ぎくらいの男が出てくる。島崎の父親だ。

 

「来てくれたのかい、山田くん。ありがとう。」

 

歓迎の言葉とともに握手を求めてくる。

 

「はい、マサヒロくんの命日なので。墓参りのついでに寄ろうと思いまして。」

 

島崎さんは少しため息をついて

 

「すまないね、ウチのバカ息子のためにわざわざ。」

 

「いえ、それは違います。彼は芯の通った勇敢な奴でした。」

 

少し、島崎さんは黙った。そして、天を仰いだ。

 

「本当にありがとう。マサヒロも喜んでるはずだ。」

 

島崎さんはタバコを取り出してマッチで火をつけて口にくわえた。

 

「少しだけ話そう。山田くん。」

 

「...はい。」

 

工場の中の休憩所の椅子に座りながら、自分もタバコをふかす。

 

「この歳になるとね涙もろくなってしまったよ。年だね。タバコもやめろとカミさんから言われてる。」

 

どこか遠い場所を見る目で話す。

 

「マサヒロからも体に悪いからやめてくれって手紙に書かれてあった。」

 

「そうですか。」

 

彼はため息をついて

 

「全く、馬鹿なやつだよ。最後の最後まで人の心配をしてた。」

 

彼はもう一度天を仰ぐ。

 

「これをあいつの墓に置いておいてくれ。あいつの好きなカミさんが作ったおはぎだ。それでこっちは君の分。」

 

タッパを2つ渡される。

 

「作業を再開するから、戻らないと。」

 

また来てくれと言い残し去っていった。

 

「島崎さん...。」

 

そう呟く。名残惜しかったが島崎の墓に向かって歩き始めた。しばらくして島崎の墓がある所についた、けど、島崎の墓には誰かが立っている。

 

「誰だ?」

 

そう溢すと足早にそいつのところへ向かった。

 




今回も展開が遅くなりすいません。次回は明日に投稿できるように頑張ります。
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