ドSの友人が作った改造ポケモンの世界に入ってしまった~逆回りから始めさせられて阿鼻叫喚の連続です~   作:カイガ

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プロローグ②

 

 「って、いきなり出てくんなよ!マジ空気読めない奴だな!てめえは後でマサキと合体させてやる!覚悟しておけ!!」

 

 手にしていたモンスターボールから出てきたニドラン♀に何故か切れ散らかしているのを引き気味に眺めていると、キサラヅは咳払した後、

 

 「んじゃテキトーに自己紹介でもしてさっさとはじめてくれ」

 

 と相変わらずふざけた調子で切り上げた。

 

オーキド『では君のことを教えてもらおう!』

 

 まるで悪いもの(=キサラヅ)から解放されたかのように、オーキド博士の本来の口調が戻ってきた。ここからは通常通りのゲームシナリオで喋るつもりなのだろうか。

 

オーキド『君は男の子かな?それとも女の子?』

 

 どうみても俺は男だ。男を選択する。いや、選択する意思を込めた。すると初代リメイク版の男主人公のデフォルト絵が表示される。

 昔からお馴染みの男主人公。ゲーム原作ではレッド、アニメではサトシって名前だっけ。

 

オーキド『君の名前は?』

 

 続く質問に俺の思考が固まってしまう。

 

 名前………俺のなま、え………………何だっけ?

 思い出せない。

 

 真っ暗な空間の中で考えようとしていた大事なこと、それは自分がいったい誰なのかということ。

 まず自分の名前が分からない、思い出せない。

 俺は何て名前なんだ?一応、男ってことだけは分かってるんだけど………

 

 そうやって沈黙していると、画面が文字の入力画面へと切り替わって、五十音順の文字が現れる。

 分からないからテキトーに入力しようとしたその時、俺の意思とは関係無しにカーソルが動いて、名前の文字を入力していきやがった!

 

 『バクラ』

 

オーキド『ふむ…バクラというんだな!』 →『はい』 

 

 いや何勝手に人の名前決めてんだよ!バクラだと!?何だそれ!まさかあれか?サトシの声優繋がりのつもりなのか!?大丈夫なのかよ!?

 

 そういくら突っ込んでも声に出すことは叶わず、主人公の名前がバクラに決まって、話がまた進んでいく。

 

 今度は主人公とは別の男の子の姿が現れる。茶色のセットされた髪と黒いシャツ、ズボンのポケットに手を突っ込んでカッコつけてるこのいけ好かない奴も、よく知ってる。

 

オーキド『こいつはわたしの孫。君の幼馴染であるライバルである』

 

 本作の主人公のライバル。原作ではグリーン、アニメではシゲルって名前だったな。

 

オーキド『………えーと?名前は何ていったかな?』

 

 やっぱりここでも名前を決めることが出来るようだ。ライバルの名前か……

 

 と、俺が何にしようか考えているとまた文字が勝手に入力されていき、

 

オーキド『すごいひと だったかな?』 →『はい』

     『そうだ思い出したぞ!すごいひとという名前だ!』

 

 また勝手に決められた!つか何だよすごいひとって!凄い人?いや確かにこいつは原作でもアニメでも中々に凄いことをしてたけどさ!ゲームでは主人公よりも先にチャンピオンになってたり、本作の三年後に出てくる第二世代ではカントー最強のジムリーダーになってたりしたけどさ!

 だ、ダサ過ぎるこんな名前で良いのかよ………

 

 それからもオーキド博士によるお決まりのセリフを聞かされた後、「レッツゴー!」といった掛け声とともに、

 

 俺の視界がまた暗転していった――――

 

 ―――

 ――――

 ―――――

 

バクラ!いよいよこれからきみのものがたりのはじまりだ!

 

流石本来のオーキド博士、いいこと言うじゃないの。

レッツゴー!

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