立花響は求める   作:勝機を零した、掴み取れん

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お待たせしました。まさかここまでの反応や評価を貰えるとは思っていませんでしたので自分でも驚いています。
その皆さんのおかげで続きを書くことが出来ました。ありがとうございます!
それでは、ご覧下さい。


立花響は求める

 響と優の二人が一夜を共にした後の早朝。彼は目を覚ました。

 

「……ん。もう朝か」

 

 そう言って彼は寝返りを打つと、目の前にパジャマ姿の響が映る。

 

「……あ、おはよう。優」

 

「……おはよう。響」

 

 優はベッドから起き上がろうとするが、響は彼のパジャマの胸元を掴んだ。

 

「……もう少しだけこうしてても、いい?」

 

 そう言って甘えるような響の表情と仕草に、彼は朝から心を刺激されてしまい、内心あたふたとしてしまう。

 

「……うん、いいよ」

 

「ふふっ、ありがとう」

 

 響は彼の背中に腕を回して、彼を抱きしめた。今の彼は響にとっての抱き枕のような状態である。

 

「昨日はごめんね。無理矢理キス……しちゃった」

 

「ああ……別に大丈夫だよ」

 

「……怒ってないの?」

 

「怒る理由なんてどこにもないと思うけど……。女の子にキスされるのが嫌な男なんてそうそういないよ? それに響、可愛いし……その、俺は正直嬉しかった」

 

 恥ずかしげに話す彼を見て、響は呆然としてしまう。彼が、自分が行った行為をそういう風に思っていたとは考えてもいなかったからだ。

 

「あ、ありがとう……。やっぱり優って変だね。無理矢理キスされるのが嫌じゃないって言うし……こんな私の事を可愛いって言ってくれる」

 

「響は可愛いよ。俺のクラスの男子も、響の事見たら可愛いって言ってくれると思う」

 

「……優以外に可愛いって言われても……嬉しくないかな。優だけが私を見てくれる方がいい」

 

 顔を赤くした響が彼を見つめる。そんな彼女の顔を見て、優も心臓をドキドキとさせる。

 

「……優はさ、私の事……好き?」

 

「……好きだよ」

 

「それは……友達として? それとも……女の子として?」

 

「ずっと前から、響の事は好きだった。そうじゃなかったら、わざわざ響とこんな遠い所まで一緒に行かないし。けど、その時は友達として好きだったのかもしれない」

 

 優は自分の気持ちを打ち明けていく。

 彼からすればもうここまでの関係性になってしまったのならいっその事、彼女に対しての気持ちを全部話してしまえばいい。そんな感じだった。

 

「けど昨日……響がそばに居ると心臓が凄くドキドキしたんだ。一緒にベッドに入った時もそう。キスされた時も……俺は響にそういう事されるの嫌じゃなかった。俺はそれで気付かされたんだと思う。響の事が好きだって」

 

「……優」

 

 優は真剣な眼差しで彼女の事を見つめながら、自分が抱いていた響に対する好意を伝える。

 

 そんな彼の姿と気持ちに、響は心臓を高鳴らせながら……うっとりとしていた。

 

「……だから、改めて言うね。俺は……響の事が好きだ。俺の一番は、響だけ。だからこれからも一緒に居て欲しい」

 

 彼は全て話し終えると、やはり緊張していたのか、息を荒らげてしまう。

 

「……私も、優の事が大好きだよ。だから、今すごく嬉しい」

 

 響は彼が伝えてくれた気持ちを聞いて、とても嬉しそうな笑みを浮かべる。彼女にとって優が自分を事を好きと言ってくれたのは、まるで夢のような出来事だったからだ。

 

 そして、それを知ってしまった彼女は、今まで彼に抱き、ずっと我慢をしていた感情が溢れ出てしまう。

 

 彼女は抱きしめていた身体をぐるんと回転させ、彼の上にのしかかるような体勢になった。

 

「……響?」

 

「……ねぇ、優。私……今すぐ優とシたい」

 

 響はパジャマのシャツを脱ぎ始める。その状況に優は彼女が何をしたいのかを察するが、それはあまりにも唐突で、彼は呆然としてしまう。

 

「ずっと前から、優とシたいって思ってた。けど……お互い好きじゃなかったらそういうのはダメかなって思ってたの。でも今の私達は相思相愛。なら……良いよね?」

 

 息を荒らげながら、蕩けたような表情を見せる響。そんな彼女に優の感情と身体は今にも爆発しそうだった。

 

「響……それ以上は……!」

 

「自分の気持ちが抑えられないって……? 大丈夫。私が優の事を全部受け入れてあげるから。だから……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私の初めて……受け取ってね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────

 

 あれから数時間。時間はとっくにお昼を過ぎている中、二人はまだベッドの上にいた。

 

「……私達、シちゃったんだね……」

 

「……そうだね」

 

 白色の下着姿の響は幸せそうな表情で肌着姿の彼に抱きついていた。

 

「私……結構激しくしたかもしれないんだけど……大丈夫だった?」

 

「今の所は大丈夫……響が満足してくれたなら、それで良いよ」

 

 彼女は優の顔色を伺うが、彼は疲れ果てたように天井を見ていた。

 

「……ふふ、こんな時でも私の事を気にしてくれるんだ。優しいね……優は」

 

 響は彼の胸元へ顔を埋め、自分の匂いを擦り付けるかのように顔を動かす。

 

「中学生の時、ひとりぼっちになってしまった私を助けてくれた時から優の事が好きだった。ずっと一緒に居たいって思ってた。けど、ずっと悩んでたの。わがままばっかり押し付けてる私に、そんな資格あるのかなって……」

 

 自己肯定感の低い響は、ずっと彼に迷惑をかけていたのではないかと心配していた。しかしそれは、ただの杞憂だった。

 

「……でも、そんな私を優はずっと受け入れてくれていたんだよね。ずっと前から。それが昨日今日でやっと理解出来て……すごく嬉しかった」

 

「……俺も響と一緒に居れて嬉しいよ。いつも言ってるけど、わがままや迷惑をかけてもいいんだ。だって俺も、響の事が好きだから」

 

「……ありがとう優。大好き」

 

 そう言って響は、彼の首元にキスをした。それは自分のものだと示すかのように。

 

「だからね……ずっと私だけを見てくれないと嫌だよ? 他の女の子と仲良くしてたりしてたら……絶対に許さないんだから」

 

 いつもなら鋭い声質と暗い瞳でそういうことを言う彼女だったが、この時はとても嬉しそうに笑っていた。

 

 そしてそれは、優が彼女と知り合うようになってから初めて見せてくれた、飛びっきりの笑顔だった。

 

 

 

 

 




この作品のグレ響は原作と比べて面倒くささはありつつもデレ要素かなり多めになってます。まあ支えてくれてる男の子がいるからしょうがないね!

これで終わりみたいな雰囲気ですが、ここから日常回みたいな感じで続けていこうと思ってますので応援してもらえると嬉しいです。
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