立花響は求める   作:勝機を零した、掴み取れん

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続き、おまたせしました。
これからはついてこれる人だけついてこいな話ばかりになってしまうかもしれませんがよろしくお願いします。


共依存のはじまりはじまり

優と響の二人がお互いの気持ちを告白し、身体を重ね合った数日後の平日。

放課後一緒に帰った二人は、優の家のソファでくつろいでいる。

 

そんな中、響は自分の胸を彼の身体に押し当てるようにして抱きついていた。

 

「優はやっぱりいい匂いがする。……好き」

 

「あ、ありがとう……」

 

(……何も考えるな。そうしないと理性が崩壊する)

 

彼女の中々大きい胸の柔らかい感触が腕に伝わる。彼はそれに対して何も考えないようにして自我を保つのに精一杯だった。

 

 

 

 

 

 

身体を重ね合ったあの日以降、優は彼女に対して劣情を抱くようになってしまった。

あの日の感触が忘れられない。もっと触れてみたい。

 

まるで発情した獣のように、心の底では響を求めてしまう。

そんな自分に嫌気が差してしまった。

 

だから優は、なるべくそういった感情を溜めないようにしてはいるのだが……そんな彼の心情を知らない響はいつものようにスキンシップをしてしまう。

 

しかも、恋人になってからそれはもっと激しくなっていき、先程のように胸を強調させるように抱きついたりするようになった。

 

そんな彼女の行為に、優の感情は治まるどころが暴走する一歩手前まで簡単にきてしまう。

 

そしてもし、暴走してしまえば彼女に対してどんなことをしてしまうかわからない。

傷つけてしまうかもしれない、怖がらせてしまうかもしれない。

 

「……ねぇ、優……?」

 

そんな事を優が考えていた時、響は彼に抱きついた。

 

「……っ! な、なに……?」

 

ただでさえ彼女に劣情を抱いていた優は、突然の事に思わず動揺してしまう。

 

「いや……最近の優、私の事を避けてるみたいで嫌だなって。私の傍から居なくなりそうで怖かった」

 

「ごめん……」

 

悲しそうな表情を浮かべる響を見た彼は、自分のせいで彼女が勘違いをしてしまっていると思い、誤解を解くために自分の本当の気持ちを打ち明けた。

 

 

 

 

 

「……ありがとう、話してくれて。ごめんね、優がそんな事を気にしてたなんてわからなくて……」

 

「俺の方こそごめん。響の事を変に心配させてたみたいで……」

 

「ううん、大丈夫。優が私の事を嫌いになったわけじゃなくて安心した。寧ろ、そこまで私の事を思ってくれてたのがわかって嬉しい」

 

そう言って響は優しく微笑む。その表情に優は疑問を浮かべてしまう。

 

「嫌じゃないの? 自分がそんな風に思われてたのがわかってさ」

 

「……どこが嫌なの? 好きな人にそこまで求められるって凄く嬉しい事だと私は思う。だからね……」

 

響は彼の首に手を回し、耳元で囁いた。

 

「……我慢しなくていいんだよ?」

 

「……っ!」

 

彼女の甘い声に、彼の本能は刺激されてしまう。優にとって、今の響は小悪魔としか言いようがなかった。

 

「……私は平気だよ? 寧ろ優なら……私の事を滅茶苦茶にしたり、乱暴な事しても嬉しいと思っちゃう。だってそれくらい優が、私の事を求めてくれてるって事だから……」

 

そう言って響は彼の唇を塞いだ。

 

「……ん、ちゅっ……」

 

(これ……本当にヤバい。響ってこんな子だったっけ……?)

 

舌を絡めとるような深く、長いキス。彼女にされるがままの優は、理性が崩壊していった。

 

「ぷはぁ……響っ!」

 

そしてキスが終わると、優はそのままの勢いで彼女の肩に手をかけ、そのままソファの上に押し倒してしまった。

 

「ごめん響、俺……!」

 

「……ふふっ、優も男の子だもんね? ちゃんとそういう所もちゃんとあるってわかって安心した」

 

視界いっぱいに、彼女の恍惚とした顔が映る。それを見た彼の息はどんどん荒くなっていき、いつ彼女の事を襲ってしまうかわからない状態になっていた。

 

「いいよ……私の事……好きにして?」

 

そう言って両手を広げ、受け入れるような体制を取る響。

 

その姿に彼は何かのスイッチが入り……完全に出来上がってしまっていた彼女の制服のブラウスとスカートに手をかけてしまった。

 

 

 

 

 

────

 

 

 

 

それから数時間後。

 

「……本当にごめん」

 

「……どうして謝るの?」

 

ソファの上で項垂れている彼は、とても申し訳なさそうな表情ではだけたブラウス姿の彼女に謝っていた。

 

「だって……自分の本能のままに動いて……響の事、全然考えてあげられなかった」

 

溜め込んでいた性欲のほとんどが全て解放された今の彼は、自分が行った事に酷く後悔していた。所謂賢者タイムだ。

 

「私は別に平気だったよ? 優が私の事を求めてくれたから良かった」

 

そう言って響は、笑みを浮かべながら彼に寄り添った。

 

「私ね、今幸せだよ? 優がこんなにも私を愛してくれたのが。だって私……あの時以来、こんなに誰かに愛されたことなかったから」

 

「響……」

 

 

 

 

 

「二年前、ツヴァイウィングのライブで生き残った私は沢山の人からいじめられて……親友やお父さんも、私の前から居なくなった」

 

「誰も私の事なんか助けてくれない。そう思っていた私を……優は救ってくれた」

 

「出会った頃の時は、きっと優も私の前から居なくなるんだろうなって思ってた。でも、優は違かった。中学を卒業するまでずっと……私の傍に居てくれて……支えてくれた」

 

「その時から私は優の事が好きになっていた。離れたくなかった。だから今……こうしてるのが凄く嬉しい。そのお返しでは無いけど……私は優がしたいことは全部してあげたいし、受け止めてあげたいと思ってるの。それこそ優が、私にしてくれてたみたいにね」

 

響は昔の事を思い出しながらも、優がいたからこそ今の自分がいると、彼女は笑顔で彼を強く抱きしめる。

 

彼女が常に優の事を気にしたり、抱きしめたりするのは過去の出来事が原因で彼を離したくないというものでもあった。

 

「……ありがとう、響。そう言って貰えると、心が救われるかも」

 

傷心している今の彼には、彼女の言葉がとても心に染みた。

自分はこんなにも彼女の心の支えになっていたのかと。

 

そして受け入れてもらえるというのはこんなにも嬉しい事なのかと思い、これからも彼女の事は受け入れてあげようと彼は思った。

 

「……何事も我慢は良くない。いつでも私の事を頼って欲しい。私も嬉しいから」

 

「ありがとう、響」

 

そう言って彼はどこか安心した表情で自分を抱きしめてくれた彼女の頭を優しく撫でる。

 

 

 

 

恋人同士になったことで新しく生まれてしまった悩み。それを打ち明け、解決した二人の関係はもっと深まっていくだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ふふ……これで良いの。優が私じゃないと満足出来ないようになれば、私と優は一生一緒に居られるから。私も優が大好きだから……離れるなんて絶対にダメだよ? だからこれからも、もっともっと沢山シよう……ね?)

 

そしてそれは響の……彼への歪んだ愛情ももっと強くなっていくという事でもあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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