魔法少女リリカルなのはStrikerS WitH   作:八神煌斗

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一章
01.プロローグ


 

午後、というには少し早い時間。

 

俺は黒が特徴的なバイク、インビエルノで森を駆け抜けていた。

空が見えない、という程では無いが覆うように生い茂る木の枝。

そこから差し込む日の光を浴びていると、インビエルノを止めて一休みしたくなる。

 

 

 「いい天気だなぁ」

 《そうですね~》

 

 

機械的な声が返ってきた。

 

発生源は俺の首に掛かっている白い宝石のはめ込まれた指輪。

コイツの名前は【アテナ】。俺の頼れる相棒のインテリジェントデバイスだ。

 

 

まぁ、今はそんな事、どうでもいいんだ。

うん、本当にどうでもいいの。

 

 

 「なぁ、何でこんなことになってるの!?」

 《私に聞かないでください。ほら、右から着ますよ》

 「うおぉ!?」

 

 

ハンドルを大きく左に切る。

と、同時に俺が居た場所にミサイルが叩き込まれた。

 

 

俺は今、絶賛ピンチ中です。

 

 

 

 

 「なんだよ、あれ!? 意味わかんねぇ!! なんで攻撃してくんの!!?」

 《無駄口を叩いている暇はありませんよ。次、左です》

 「うおおぉぉぉぉ!!?」

 

もう嫌だあぁ!!

 

 

 

 《相棒、気をつけてください》

 「なにがぁ!?」

 

何でコイツはこんなに冷静なんだよ!?

俺ライブで死にそうなのに――熱っ! 今かすった! ビームがかすった!!

 

 

 《この先、渓谷です》

 「あ!? って渓谷ぅぅぅ!?」

 

 

相棒の遅い忠告を聞いてスグに渓谷が見えた。

というか、渓谷に向かって飛び出した。

 

 

 「って、ちょっと待てえぇぇ!!」

 《イヤッホーー》

 「テメェ、図ったなぁ!?」

 《そんなこと言ってる場合じゃありませんよ。ホラ》

 「あぁん? おい、あれって……」

 《列車、ですね》

 

 

マジか!?

 

 「ちっ、とりあえずアレに着地するぞ!」

 《いい大人が無賃乗車ですか》

 「うるせぇ! ってか俺はまだ18だ!!」

 

 

愚痴を叩きながらインビエルノから跳び、列車に飛び移る。

 

その途中で忘れずにインビエルノを待機状態に戻す。

 

 

実はコイツも非人格型のストレージデバイスだったりする。

どうにかして持ち運び易くならないかなぁ~、なんて思って作った。

待機状態は白い指輪。

 

昔、ちょっと将来に迷った時期があってその時に勉強してたのが役にたった。

っても、俺のデバイスは癖があるみたいで、自分のしか調整できない。

 

 

 

 「――っと。何とか無事着地できたな」

 《本当にそうでしょうかねぇ……》

 「言うな。何も言うな」

 

 

何でこんな所にAMFが展開してんだよ……。

しかも下から物音がしてるし。

 

 

 『リボルバー……――』

 《相棒……》

 「おう、逃げるぞ」

 《もう手遅れでしょう》

 「……マジ?」

 『――シューート!!』

 「うおおぉぉ!!?」

 

 

突然足場が爆発しました。

 

そして同時に青髪の女の子が飛び出してきて、俺は空中に放り出された。

 

 

 「くっ! アテナ!!」

 《――Hyperion(ハイペリオン)!――》

 

 

足元に正三角形に剣十字の紋章が刻まれた白い魔方陣の様な足場を作り出す。

 

それを壁蹴りの要領で蹴り、列車に再び着地した。

 

 

 「あっぶねぇ……。こらぁ!!」

 「う、うぇ!?」

 「あぶねぇだろ! 飛び出し注意って言葉知らねぇのか!!」

 《相棒が言えた義理でも無いですけどね》

 

うるさい。

 

 

 「え、え?」

 

 

青い髪の女の子はかなり混乱しているみたいだ。

年は15、6くらいか?

 

しかもバリアジャケットまで着用してる。

このジャケット、どっかで見たことある気がすんだけどな……。

 

 

 「時空管理局です! そこの男、両手を上げなさい!! 」

 「あん?」

 

 

振り向くとオレンジの髪を2つに下げ、2丁の拳銃を携えたこれまた15、6くらいの少女がいた。

この子もどこかで見たことあるようなジャケットを纏っている。

 

 

 「おい、そんな物騒なもん向けんじゃねぇよ」

 「ならまずスバルから離れなさい!」

 

 

スバル? こっちの青いヤツの名前か?

 

 

 「っていうか俺も管理局員だし」

 「え?」

 

 

おぉ、ポカンとして。

そんなに意外だったか?

 

 

 《相棒はどう見ても局員には見えませんからねぇ》

 「……お前、俺の事嫌いだろ?」

 《そんなことありません。私は相棒一筋です》

 「そりゃどーも」

 「あ、あの……」

 「ん?」

 

 

遠慮がちに青髪の少女が話しかけてきた。

 

 

 「ほんとに管理局の方なんですか?」

 「おう!」

 《見えないですよね》

 「……やっぱ俺の事嫌いだろ、お前」

 「二人とも、どうしたですかー?」

 

 

聞きなれた、それでいて懐かしい声が聞こえてきた。

それはオレンジ色の髪の少女の後ろから現れた。

 

 

 「およ? リィンじゃねぇか」

 「ウィズですー!」

 

 

俺のほうに飛んでくる30センチ程度の少女?

 

 「なんでリィンがこんな所に居るんだ?」

 「それはこっちの台詞です。どうしたんですか?」

 「いや、俺は……その……」

 《相棒は逃げ回っている途中にここに流れ着いただけです》

 「うぉおい!!」

 

 

 

言いにくいことをそんなにサラッと……。

うぅ……、周りの奴らの目が痛い。

 

 

 「で、そっちは?」

 「リィンたちは任務中なのですよ」

 「あぁ、成る程ね。じゃぁ、俺も参加しなきゃ駄目なのか?」

 「え? なんでです?」

 

ん?

 

なんでそんなハテナ顔?

他の二人も同じ様な顔してるし……。

 

 

 「えーと、もしかして聞いてない?」

 「?」

 

 

いや、可愛らしく首を傾げられても困ります。

 

 

 《哀れですね、相棒》

 「えっと、ウィズは何のこと言ってるですか?」

 「あー、ほんとに何も知らないんだな……」

 

 

頭が痛くなりながらも、2~3回深呼吸をし、リィンに向き直る。

そして、言う。

 

 

 

 

 

 「神崎ウィズ二等陸尉、明日より機動六課に教導員として着任する予定であります!」

 

 

 

 

 

おまけ

 

 

 《相棒》

 「ん?」

 《最後の一言、妙におかしくありませんか?》

 「…………」

 

 

 




引き続きよろしくお願いします
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