魔法少女リリカルなのはStrikerS WitH 作:八神煌斗
「……おい、なんだアレは?」
《ロストロギアでしょう》
だからって何、あのプニョプニョした感じの……スライム?
飛び跳ねてるし……イッパイある……居るし。
《相棒、結界が展開されました》
「ウィズさん! ロストロギアは!?」
「おぉ、ティアナ。アレがそうらしい……」
「あれって……うわ、なにアレ。スライム?」
うん、まぁそうなるよな。
『一杯あるのはダミー、本体は一つだけです』
『私達空戦チームはダミーを回収してまわるから、そっちはお前らだけでやってみろ』
『素早く考えて、素早く動く!』
『大丈夫、いつもの訓練通りやれば大丈夫だよ』
順番にリィン、ヴィータ姉さん、なの姉、フェイ姉。
そんなに危険なモノでも無いから、WF達に経験を積ませようって事か。
「「「「はい!!」」」」
『ウィズはみんなに付いててあげて欲しいです』
「了解、万が一があれば援護しますよ」
『よろしくです!』
リィンとの通信が切れた。
「つう訳だ。お前らだけでやりたい様にやってみな」
「「「「はい!」」」」
元気よく返事を返してくれるとFW陣はロストロギアに向って走り出した。
俺は騎士甲冑を纏い、後ろで待機。
分析くらいはしておく。
「(どうも打撃、斬撃は無効化させるみたいだな)」
《(通常魔力弾、フリードの火炎も効果は効果ないみたいですね)》
最強……いや、無敵じゃん。
エリオの電気で攻撃しようともするが無傷で、と言う指示なので却下。
こりゃ中々厳しい条件だぞ。
結局ティアナとキャロが本体を特定して、封印、と言う一番無難な手で行くようだ。
《(相棒、気づいてますか?)》
「(あぁ、一体だけ反応が違う。多分アレが本体だな)」
《(流石に新人達は気づいていないようですね)》
「(ま、その内気づくだろ。それまで俺はアイツを逃がさないように援護するか)」
「手数は多いほうが良いな。アテナ、ダブルソードでいくぞ」
《了解。――Doubul(ダブル) Silhouette(シルエット)――》
アテナが三つ目の形に変わる。
洋風の、小太刀程の大きさの二対の剣。
攻撃力を極限まで削り、速さと対多数戦を優先したシルエット。
「スバル、右のヤツ逃げるぞ!」
「ありがとうございます!」
「ウィズさん。そのデバイス……」
「あぁ、コイツもアテナだよ。ほれ、無駄口叩いてる暇ねぇぞ!」
「はい!」
それから数分、本体を含めダミーを逃がさないように打ち合っていたらティアナが本体に気づいた。
スグにキャロが反応し、アルケミックチェーンで捕獲しようとするが――
「バリア展開!?」
ティアナが驚きの声を上げる。
しかも意外と出力があるらしくキャロが苦戦している。
「エリオ、アサルトコンビネーション、行くよ!」
「はい、スバルさん!」
二人が同時にカートリッジをロードする。
「「ストライク・ドライバァー!!」」
同時攻撃を叩き込む。
大きな爆音と砂埃を起こしながらの攻撃はロストロギアのバリアにヒビを入れた。
「え、破壊できなかった!?」
ちっ!仕方ねぇ!!
「スバル! エリオ! どけぇ!!」
俺の声に反応し、二人が素早く左右に分かれて跳んだ。
いい反応、なの姉の訓練の賜物だな。
「アテナ、カートリッジロード! テクニカル、ガンシルエット同時展開」
《Lode(ロード) cartride(カートリッジ)!――Technical(テクニカル) and(アンド) Gun(ガン) Silhouette(シルエット) ! ――》
一発のカートリッジをロードし、両手にアテナを展開する。
両手に持つ剣がテクニカルソード、そして銃口部分が刀身に変わっている剣、ガンソードへと変わる。
「二刀流!?」
「あの剣、銃みたい……」
スターズ組みが驚いている。
どうだ、ビックリしただろ?
「アテナ、ブランコバスター!」
ガンソードの剣先に白のスフィアが形成させていく。
《――fire!――》
それが一気に膨れ上がり、白の小型集束砲を打ち出す。
ヒビの部分に当たったのを確認して、今度はテクニカルソードに魔力を纏わせる。
「シングルカラーズ!!」
斬撃があたり、ようやくバリアを破壊できた。
「ティアナ! キャロ!」
「はい! クロスミラージュ、バレットS!」
《Lode(ロード) cartride(カートジッジ)》
「我が乞うは、捕縛の檻。流星の射手の弾丸に、封印の力を」
《get set》
「「シーリング・シュート!」」
キャロの補助魔法つきの封印弾がロストロギアに命中。
なんとか封印を終了することが出来た。
その後シャマル姉さんが完全封印しようとしたらキャロが名乗り出たことには驚いた。
リィンなん凄く喜んでいた。
「んと、出来ました」
『はいです。なら私が確認しますね』
キャロとリィンが通信している隣で俺は座って休憩している。
《二本も出す必要有りましたか? ブランコ・バスターだけで事足りたと思いますが……》
「いや、俺も必死だったから。それにもし駄目だったら不味いじゃん?」
《相棒、いい加減自身を持ってください。謙遜は慢心の次にしてはいけないことですよ》
「そーは言ってもなぁ……」
「ウィズ!」
「ウィズ君!」
アテナに説教まがいの事を言われているとフェイ姉となの姉が来た。
「ウィズ君、射撃魔法だけじゃなくて集束魔法まで使えるようになってたの?」
「あぁ。まぁ……。でもあのガンソードじゃないと撃てないんだけどね」
アレは集束砲や、射撃魔法の補助を重点に置いた剣だからな。
ガンソードはアテナの中で一番攻撃力が低いんだ。
次点でダブルソードな。
と、簡単に説明する。
「あの。ウィズさん」
今度はスバル。一体なんだ?
「ウィズさんのデバイス……アテナっていくつの変形パターンがあるんですか?」
「6パターンだけど?」
「そんなにですか?」
自分でも多いのは意識してたけど、そんなに驚くことか?
パターンが多すぎて初めは使い切れなかったモンな。
今でも殆どノーマルかテクニカル中心だし。
そして、封印したロストロギアはシグナム姉さんが持って行くことになり、俺達は一晩も泊まらずにミッドチルダに帰ることになった。
ティアが何故か落ち込んでたけど、スバルが付いているから大丈夫だろ。
最後になの姉も褒めてたことだし。
さて、帰るとしますか!
おまけ―――――――
「あ、そういえばウィズさん。エリオにアイス買ってあげたんですよね?」
「あぁ、そうだけど……。それがどうかしたか?」
「いいなーって思っただけです。私達には何にも無いんですかぁー?」
「いや、もう今から帰るだろ」
「お前にはインビエルノがあるだろ」
「げ、ヴィータ姉さん……」
「私はバニラな」
「ちょっと待って、今から帰るんだからそんな時間無いでしょ! ねぇはや姉」
「うん? 少しくらいなら大丈夫やで。そんな訳で、私もバニラでよろしくな?」
「え゛……?」
この後、俺は全員にアイスを奢ることとなった。
……ふところが寒い……