魔法少女リリカルなのはStrikerS WitH   作:八神煌斗

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29.ダレが一番強い?【前編】

 

 

聖王教会で六課の設立意味を知って数日。

予言の事には驚いたが、それだけ。

俺のやることに変わりは無いし、いつも通りにしていればいい。

例えそれが、戦闘になったとしても……な。

 

 

あぁそうだ。

話は変わるが例の金髪少女ヴィヴィオはなの姉が保護責任者になった。

つまり俺も間接的にとはいえおじちゃんになった訳だ。

いや、コレはいいんだ。

子供はキライじゃない。勿論健全な意味でだ。

 

 

 《言い直すところが怪しいです》

 

 

うるさい。

しかし悩みの種もある。

 

それは……。

 

 

 「あ、おじいちゃん!」

 

 

これだ。

駆け寄ってくるヴィヴィオの視線に合せる為に方膝を付く。

 

 

 「あのな、ヴィヴィオ。お兄ちゃんと呼べ、なんて言わない。せめておじちゃんにしてくれ」

 「? 白髪の人はテレビでおじいちゃんって呼ばれてるよ?」

 「コレ白髪じゃないからな。いや、そもそも俺の髪は灰色だ」

 「??」

 

 

あ~あ、頭にいっぱいハテナマーク浮かべて。

何?そんなに難しいか?

 

 

 《と言うより老けて見えるんでしょ》

 「マジか!?」

 《ええ、マジです。加齢臭ももうスグでは?》

 「イヤだあぁ!! ちょ、ヴィヴィオ、俺そんなに臭うか!?」

 「う~?」

 

 

本当に分からない表情をして首を傾げてるヴィヴィオ。

その表情に毒気も抜かれ……。

 

 

 「まだ早かったみたいだな」

 《そうですね》

 「あ、ウィズ君」

 「ママァ~」

 

 

ヴィヴィオと話しているとなの姉とFW達がやってきた。

今日の訓練は俺はお休みだったからな。

 

まだ怪我がどうこう言われてるんだよな。

もう平気なんだが……。

 

コレくらいで任務復帰なんて当たり前だったし。

それに姉さん達も妙に気を使ってくれてるみたいだし。

何故だろう?

 

 

 「あ、ヴィヴィオ、ママ達のビデオ見てたの?」

 

 

キャロがヴィヴィオが開いていたモニターを見て言う。

俺もキャロたちの後ろから覗くが、どうも教材用のビデオらしい。

それにしても、教材……皆の見本になる19才……ありえねぇよな?

 

そして、ヴィヴィオがこの後に少しした騒ぎのキッカケニなる一言を言った。

 

 

 「なのはママとフェイトママ、どっちが強いの?」

 

 

 

 

 

another side――――――――――――――――――

 

 

 

初めはスターズがなのは、ライトニングはフェイトと、単純に分かれての主張だったのだが――

 

 

 「というか、六課で一番強いのって誰なのかしらね?」

 

 

ティアナのこの一言が更に騒ぎを大きくしたのは間違いないだろう。

 

 

 

 

そして、日時場所は変わって六課駐機場。

 

 

 「と、いう訳で! 第一回、起動六課で一番強いのは誰か予想してみよう大会~!」

 

 

アルトの声に駐機場が揺れんばかりの歓声に包まれる。

もしかしたらここ最近で一番モチベーションが上がっているかもしれない。

 

 

 「エントリー選手はこの6人!」

 

 

スバルが続いて候補の6人の名を上げてゆく。

 

上げられたのはこの6人

 

 

・近接最強、古代ベルカの騎士。ヴィータとシグナム

・六課最高のSSランク、超長距離砲撃持ちの広域型魔道騎士 八神はやて

・八神家の秘蔵っ子、あのエースに喧嘩を売った命知らず、神崎ウィズ

・オールレンジアタッカー、最速の魔導師、フェイト・T・ハラオウン

・説明不要の大本命、エースオブエース、高町なのは

 

 

 

 「まったく、アルトさんとスバルは……はぁ」

 

 

ティアナがタメ息を付く隣でエリオが呟く。

 

 

 「それにしてもウィズさんの紹介が雑な気がします……」

 「喧嘩を売った命知らずだって」

 

 

エリオとキャロが哀れむように言う。

ここにウィズが居たら間違いなく落ち込んでいただろう。

 

そして人気もまったくなし。最下位である。

 

ここにウィズが居たらもう泣いて走り出しているだろう。

 

 

 「んー。というか私達ってウィズさんの戦いってまともに見たことが無いのよね……」

 「そう言えばそうですね。シグナム副隊長とも模擬戦意外ではアグスタの時の戦闘だけですし」

 「案外、一番のダークホースだったりしてね……」

 

 

なんていうティアナも、一番強いのはなのは辺りだろうと考えていた。

 

哀れ、ウィズ!

 

 

~・~・~・~・~・

 

 

 「いーくしっ!」

 《カトちゃん?》

 「いや、ここは普通風邪ですか? だろ?」

 

 

~・~・~・~・~・

 

 

 「さて、私達は副隊長達に色々聞いてみましょうか?」

 「「はい!」」

 

 

そして皆行動を開始した。

 

 

 

 

 

・聞き取り調査、八神はやての場合

 

 

 「私は弱いよー。そやからランクも空戦やのーて総合でとってるんやし」

 「はいですー」

 

 

ティアナの問いにケーキを食べながら答えるはやてとリィン。

聞いてスグに弱いと言うのには流石のティアナも驚いた。

 

 

 「でも、総合SSって言ったら単純な魔力だけでも凄いんじゃ……」

 「そやけど高速運用はできへんし、高速処理も苦手やしなー。私の魔力運用は【立ち止まって展開・発射】だけなんよ」

 「リィンはそのお手伝いだけです」

 

 

そして続いて出てくる言葉はどれも自分が弱いと知らしめる言葉ばかり。

少し前のティアナならそれを聞いて焦ったり、怒りを覚えたかもしれないが、今は調子が狂うばかりだった。

 

そしてしまいには

 

 

 「私が勝てるのってキャロくらいちゃうか?」

 「勿論フリードたちは使用不可ですよー」

 「いや、最近のキャロはなのはちゃん仕込みやから……」

 「はっ! 勝てないかもですー!」

 「は、はぁ……」

 

 

もうティアナにはよく分からなかった。

 

 

 

 

 

・聞き取り調査 ヴィータ・神崎ウィズの場合

 

 

 「個人戦技能?」

 「個人戦ったっていろいろあんだろ」

 

 

此方もまた、ケーキを食べながら反すウィズとヴィータ。

ウィズにいたっては皿が何枚か重ねられている。

 

 

 「とりあえず平均的な強さはってことで……」

 

 

聞きに来たエリオは隠しているつもりなのだろうが、その一言でヴィータは見抜いていた。

エリオが何を聞きたいのかを。

ウィズはケーキの追加注文中だった。

それを見て何か言いたげなヴィータだったが、エリオに続けて問い返す。

 

 

 「はぁ。追跡戦か決闘か。戦闘状況や相性の違いにだって左右される。どんな状況でも強いってのは何でも屋って事だ」

 「は、はぁ……」

 「エリオ、お前は強くなりてーのか、何でも屋になりてーのか、どっちだ?」

 「あ……」

 

 

エリオが何かを感じたように声を漏らした。

 

 

 

 

 

聞き取り調査はまだまだ続く。

 

 

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