魔法少女リリカルなのはStrikerS WitH   作:八神煌斗

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30.ダレが一番強い?

 

another side――――――――――――――――――

 

 

・聞き取り調査 シグナムの場合

 

 

 「まったく、おまえまで一緒になって……先輩らしくしていろといった筈だが?」

 「す、スミマセン」

 

 

アルトが苦笑いをしながら謝る。

しかし、それでも諦めないのがアルト。

 

 

 「副隊長的には誰ですか?」

 「……隊長たち4人でトーナメントをやれば、やった回数だけ結果は違うだろう。それくらいは把握している」

 「あれ? 八神部隊長は数に入れないのは何となく分かりますが……ウィズ君も入って無いですか?」

 「アイツはまだ私達には勝てないさ。私達としてもとう簡単に抜かれるわけにはいかんしな」

 「そういえばウィズ君の剣の師匠ってシグナムさんなんですよね?」

 「あぁ。昔にどうしてもと言われてな」

 

 

懐かしむように語る。

 

アルトとしてはシグナムが指導している所を見た事が無いだけにあまり想像が出来なかった。

 

確かに最近はエリオを中心にWFと模擬戦などをしている。

しかしアレはどちらかと言えば【教える】というよりも【盗んで覚えろ】と言う感じである。

 

そんなシグナムをどうやって説得をしたのか、アルトには新しいナゾも生まれた。

 

 

 

 

 

・聞き取り調査 フェイト・T・ハラオウンの場合

  本人が本局に出向中の為、変わりにシャリーに聞き取り。

 

 

 「フェイトさんの個人戦? 戦闘訓練は結構好きだよねぇ」

 「戦うことは好きじゃないと思いますけど……」

 

 

キャロが答える。

フェイトは戦うのが好きでは無いのは分かるのだが、訓練……というより模擬戦には妙にやる気なところがある。

 

 

 「シグナムさんとは仲良く訓練してるよね。負けず嫌いで見てるとちょっと可愛かったり……」

 「なのはさんとは試合をなされないんでしょうか?」

 

 

疑問に思ったキャロは聞いてみる。

 

 

 「昔は軽い練習くらいはしてたそうだけど、あの事故以来は一度もやって無いって」

 「あ……」

 

 

聞いてはいけなかったのではないか、そう思い頭を下げるキャロ。

しかし……

 

 

 「まぁ、来月辺りから分隊単位での模擬戦もやるそうだし、もしかしたら見れるかもね」

 「……その時は生き残るので精一杯かと」

 

 

違う理由で頭を下げるキャロだった。

 

 

 

 

 

・聞き取り調査 高町なのはの場合

 

 

聞き取り、とは言っても、なんとなく本人に直接聞きにくいスバルはPCで色々と検索をかけていた。

 

 

その時――

 

 

 「スーバル♪」

 「うひやあぁあ!? な、なななのはさん!」

 「そんなに驚かなくても……」

 

 

突然後ろから声をかけられ、飛び上がるスバル。

なのははその様子に若干のショックを受けながらも、言葉を続ける。

 

 

 「隊長たちの中で誰が一番強いのかに興味があるんだって?」

 「あの、すみません……」

 「いいよ、別に。よく聞かれることだしね」

 

 

申し訳なさそうにするスバルに笑顔で答えるなのは。

 

この笑顔もなのは人気に拍車をかけてるんだろうなぁ。

そうスバルは思った。

 

 

 「ね、スバル。こんなの聞いたこと無い?【自分より強い相手に勝つには、自分の方が相手より強くないといけない】」

 「あ、えと……聞いたこと無いです」

 「そっか。じゃぁ問題。この言葉の意味をよく考えて見なさい。皆で相談してもいいから、答えが出たらまた訓練の時に教えてね」

 「は、はい……」

 

 

その言葉を残してなのはは去っていった。

しばらくスバルは呆然としていたが、やがて――

 

 

 「…………?」

 

 

余計に混乱した。

 

 

 

 

 

ティアナside――――――――――――――――――

 

 

スバルが戻ってきて聞かされたのは、なのはさんからの問題だった。

 

それを聞いた私は――……。

 

 

 「ええ? ただの言葉遊び……じゃ無いわよね?」

 

 

混乱し始めた。

ちびっ子たちも訳が分からないって顔をしている。

私も含めて四人で頭を抱え悩む。

 

ん~……、本当にどういう意味なのかしらね。

 

 

 「あ、分かりました!」

 

 

エリオの一言に皆の視線が集中する。

それでもエリオは緊張せずに自信満々に言った。

 

 

 「訓練重ねて相手より強くなればいいんですよ!」

 「でもそれなら自分より弱い相手になるんじゃない?」

 「……あ」

 

 

そして場は再び混沌へ逆戻り……。

 

あーもぅ!わかんないわよ!!

 

 

 

 

 

 

一向に答えが見つからずに悩んでいると前からウィズさんが歩いてきた。

賑やかだからまたデバイスとじゃれ合ってるのかしら?

 

……ミラージュはあんな風になら無いわよね?

ならないでよ、お願いだから……。

 

 

 「あ、そうだ!」

 

 

スバルが何かを思いついたみたいでウィズさんに駆け寄っていく。

私達もそれに続いていく。

 

 

 「ん、お前らどうした?」

 《コイツに何か用ですか?》

 「まだ怒ってんの!?」

 

 

今回は喧嘩だったみたい。それにしてもコイツって……。

それでもスバスは気にしていない様子でウィズさんになのはさんの問題を聞いていた。

成る程、確かにウィズさんなら知ってそうよね。

 

 

 「あー懐かしいな。俺も昔それ聞かれたわ」

 「本当ですか!?」

 

 

スバルの声が大きくなる。

でも……。

 

 

 「悪いけど答えは言えねぇぞ?」

 「えー、いいじゃないですかぁ。ウィズさんのケチー」

 「む……。そんな事いうヤツにはヒントも教えない」

 「あ、あ! ゴメンなさい! だから教えてくださ~い!」

 

 

ウィズさんも段々スバルの扱いが上手くなってきたわね……。

いえ、スバルが分かりやすいだけね。

 

 

 「仕方ない、教えてやろう」

 「ありがとうございます!!」

 

 

スバルが説得に成功(?)したのかヒントを貰うことが出来そうだ。

皆でその言葉を待つ。

 

 

 「えっとな、ヒントは模擬戦だ」

 「え、それだけですか?」

 「それだけ。じゃぁな~」

 

 

そしてウィズさんは去って行った。

 

 

でも、模擬戦がヒント……?

それって私達がしてるあの模擬戦よね?

 

でもそれの何処がヒントなのかしら……。

私達はただ勝つために作戦を立て……て……あっ!

 

 

 「あ、なんか分かったかも……」

 「本当!?」

 「えぇ。多分コレが正解だと思う。今度は隊長たちに聞くなら――」

 

 

 

 

 

 

 

再、聞き取り調査 八神はやての場合

 

 

 「なのは隊長やフェイト隊長に勝つ方法?」

 

 

私は再び八神部隊長の所に来ていた。

 

今度は『誰が一番強い』とではなく、『どうやったら勝つことが出来るか』と聞いている。

そう、コレが私達が出した答え。

 

つまりはそういう事。

相手に勝つためには、自分の土俵、強い部分で勝負すればいい。

 

実際それで私たちは自分達より遥かにランクの高いなのはさんを倒すまでは行かなくとも、一撃を与えている。

 

そしてこの質問にたいして部隊長も……。

 

 

 「集団戦や7チーム戦やな。シグナムたちと組んだら誰にも負けへん自身があるわ」

 「無敵ですー!」

 

 

ガッツポーズするリィン曹長を可愛いと思ったのは内緒だ。

 

それにしても、前に聞いたときは最弱って言ってた部隊長が、今度は無敵、ね。

やっぱりコレが正解の一つだったのね。

 

 

 「なんやティアナ、嬉しそうやな?」

 「え、いえ。スミマセン」

 

 

どうやら嬉しくなって顔に出ていたらしい。

 

 

それにしても……

 

 

 「あの、7人って……ウィズさんも入ってるんですか?」

 「あたりまえやん! ウィズも立派な八神家の一員やねんで」

 

 

ウィズさんが聞いてたら照れてアタフタしだしそうね。

それでシグナム副隊長たちに調子にのるなって言われて……。

 

うわぁ、簡単に想像できるわね……。

 

 

 

side out――――――――――――――――――

 

 

 

廊下をシグナム姉さんとヴィータ姉さんと歩いているとスバルに声をかけられた。

 

 

 「ウィズさん、ヒントありがとうございました!」

 「ん? おう」

 

 

それだけを伝えたかったのか、スバルは再び走り去ってしまった。

多分なの姉にでも伝えに行くんだろう。

 

どうやら答えは見つかったみてぇだな。

良かった良かった。

 

 

 「ウィズ、あいつらになんて言ったんだ?」

 「普通に模擬戦を思い出せと……」

 

 

ヴィータ姉さんに聞かれたから答える。

そして出てきたのは何故か驚きを含んだ声。

 

なんで?

 

 

 「お前も一応それくらい分かってたのだと思ってな」

 「あのね、この問答は俺も昔されたんだから、答えくらいは出してるよ」

 「答えを出しているくせに私と空戦したのかお前は?」

 「ぬ……」

 

 

しまった、墓穴掘ったか!?

 

 

 「鍛錬が足らん証拠だな。よし、模擬戦で鍛えなおしてやろう!」

 「え、なんでそうなんの!?」

 「口答えするな」

 

 

俺の首根っこをむんずと掴んで引きずるシグナム姉さん。

 

行き先は地獄でございマース。

 

 

 「って、ふざけてる場合じゃねぇ! ヴィ、ヴィータ姉さん……!」

 「面白そうだ、私も混ぜろ」

 

 

ですよね~。

このパターンで俺に助けが入るなんて事、無いですよね……。

 

その後、俺がどうなったのかは言うまでも無い。

 

 

 

 

 「え、俺オチ担当!?」

 

 

 

 

 

おまけ

 

 

あの騒動から一夜。

ウィズとFW達は一緒にメシを食べていた。

 

 

 「そういえばウィズさんはあの問題はなんて答えたんですか?」

 「最初は相手より強くなればいいって……」

 「あ、僕と一緒だ」

 「そうなのか? よかったな、それ言ってなくて」

 「……それ答えて、どうだったんですか?」

 「……白色悪魔、金色夜叉、黒翼砲台の特別訓練コース……」

 

 

何も言えなくなったFW陣だった。

 

 

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