魔法少女リリカルなのはStrikerS WitH   作:八神煌斗

6 / 47
06.模擬戦で勝とう!

 

 

ティアナside――――――――――――――――――

 

 

白と紫の線が何度もぶつかり合っていた。

紫の線は曲線を描き白の線は直線を描く。

私は目の前の光景が信じられなかった。

 

 

 「なのはさん、ウィズさんって陸戦魔導師でしたよね」

 「うん、そうだよ」

 

 

……なんで陸戦魔導師がシグナム副隊長と空戦を繰り広げてるのよ!?

 

 

 「ティアー、凄いねぇ」

 「私はなんだか頭が痛いわよ……」

 

 

何でこう……、隊長の身内は凄い者揃いなのかしら。

ある意味呪いよね、呪い。羨ましいわ本当。

 

それにしてもあのウィングロードに似た魔法、シールドとしても使えるのね。

凡庸性高いみたい。

それにアレだけ乱発してるって事は術式も複雑じゃないのかしら?

 

……また今度聞いてみよう。

 

 

 「お? 早速やってるな~」

 「はやてちゃん!」

 

 

え? 部隊長? 何でここに!?

 

慌てて声のした方を向き敬礼をする。

そこにははやて部隊長の他に、フェイト隊長とヴィータ副隊長もいた。

 

チラリと横を見てみると、スバルは慌てて、ちびっ子たちは冷静に敬礼をしていた。

 

どっちが年上なんだか……。

 

 

 「少し会わなかった間に結構強くなったみたいだね」

 「あ、フェイトちゃん。凄いんだよ、さっきなんか射撃魔法を使ったんだよ!」

 「マジかよ!? ……暴発はさせなかったのか?」

 

 

暴発って何?

射撃魔法なんてただ打つ位ならスバルにも出来るわよ。

……って、あれ? なんで隊長たちがここに?

 

 

 「フェイトさん、本局に行ってたんじゃなかったんですか?」

 「エリオ? うぅん、今日はずっとここに居るよ」

 「ヴィータ副隊長も用事は……?」

 「あん? 今日は特に急ぎのモンはねぇぞ。」

 

 

どういうこと?

 

 

 「フェイトちゃん、ヴィータちゃん。実わね……――」

 

 

なのはさんが説明を始めた。

 

 

 「(ティア、どういうことだろう?)」

 「(本人達が言ってることが本当なんだろうけど……)」

 

 

ウソを吐いてまでウィズさんと戦いたかったのかしら。

案外バトルマニアって言う噂もウソじゃ無いかもね。

 

 

 「あー、成る程な。シグナムらしいな」

 「姉って事もあるんやろうけど、数少ない剣を使う騎士同士ってのもあるからなぁ」

 「私が相手をしようと思ってたのにな……」

 

 

フェイトさんが何か言ってるけど聞こえない、聞かない。

 

 

 「それにしてもウィズ、ホンマ強なったな。前は手も足も出ぇへんかったのに」

 「教導資格もとったみたいだしね」

 「それだけアイツも頑張ってたって事だろ」

 

 

ヴィータ副隊長が褒めてる……。信じられない。

 

ん?

今ヴィータ副隊長が凄いこと言わなかった!?

 

 

 「え! 手も足も出なかったって本当ですか!?」

 

 

スバルがヴィータ副隊長にくいつた。

私も冷静には振舞っているけど、今の発言には凄く驚いている。

 

手も足も出なかった相手、それもシグナム副隊長相手にたった二年で追いついたって事になる。

 

 

 「あぁ。それどころか魔力球は暴発させるわ、シールドは脆いわで本当に弱っちぃヤツだったぜ」

 「でも剣術は昔からシグナムに教えてもらってかたらそれなりに扱えてたんよ」

 

 

部隊長がフォローするように言葉を挟んだ。

 

 

 「そういえばよく、魔力使い切って倒れてたよね?」

 「あぁ、そうそう。夜になっても帰ってこなくてみんなで町中探し回ったなぁ」

 「はやてちゃんは特に大騒ぎしてたよね」

 「いや……それはほら。やっぱ心配やん?」

 

 

と、隊長たちが突然昔話に花を咲かせ始めた。

それにしても今の話は本当なら凄く興味がある。

 

二年。

月日では長く見えるけど、個人のスキルを上げるのには短い時間だ。

あの人の教導を受ければもしかしたら……。

 

そんな気持ちが沸いてきて、ウィズさんの方を見た。

 

もうそろそろ決着みたいだ。

 

 

side out――――――――――――――――――

 

 

 「はぁはぁはぁ……」

 《(大丈夫ですか?)》

 「(ちょっちキツイな。やっぱ姉さんに勝つにはまだ早かったみたいだな……)」

 

 

シグナム姉さんを見る。

向こうも疲労はしているみてぇだけど、俺に比べたらまだまだ余裕って感じ。

 

やっぱ魔力少ないのってハンデだよな……。

勝つためには……そうだな……。

 

 

 「シグナム姉さん」

 「ん? なんだ?」

 「俺、そろそろ魔力残量やばいんで、次で決めようかと思います」

 「何だ、もう魔力切れか……」

 

 

そんなに残念そうな顔をしないでください。

俺もこんな情け無い自分が残念なんですから。

 

 

 「わかった。なら私もそれ相応の技で反させて貰おう」

 

 

よし、乗ってきた!

 

 

 《(相棒、何番で行きますか?)》

 「(一番だ。丁度テクニカルだし、もう一本出してる暇もねぇだろ)」

 《(そうですね)》

 

 

アテナをさっきまでも片手持ちじゃなく、両手で構える。

 

 

 「行くぞ、アテナ!」

 《了解です!!》

 

 

軽く声を掛け合い、俺は一直線にシグナム姉さんに突っ込む!

この技はタイミングが少しでもずれたら、それだけで終わりだ。

気合入れていくぜ!

 

 

 「それではカウンターの餌食だぞ!」

 

 

シグナム姉さんが構え、レヴァンティンに炎が灯った。

同時にこっちもアテナを魔力で纏う。

 

 

 「紫電――」

 「ソードダンス――」

 

 

こっちもアテネを握る手により力を込める。

 

 

 「―― 一閃!!」

 《――Hyperion(ハイペリオン)!――》

 「なっ!?」

 

 

俺達の間にシールドとしてのハイペリオンが展開され、紫電を防ぐ。

 

それに俺は体を捻り足でそれを蹴り、むりやり起動修正する。

それはシグナム姉さんを飛び越える形になり、結果的に俺は後ろを取る事になった。

 

 

 「――シングルカラーズ!!」

 

 

アテナを大きく縦に振り、纏っていた白銀の魔力を斬撃として飛ばす!!

 

 

 「しまっ――!?」

 

 

斬撃はシグナム姉さんを巻き込み、大きな粉塵を巻き起こした。

 

 

 「(やったか?)」

 《(分かりません。当たりはしたようでしたが……)》

 

 

ハイペリオンの上で巻き起こった粉塵が晴れるのを待つ。

 

 

 

――――飛竜……

 

 

 「ん、何か聞こえたような……」

 《奇遇ですね、私もです》

 

 

―――― 一閃!!

 

粉塵の中から見慣れた連結刃があぁぁ!!

 

 

 

 「来たあぁぁ! アテナ、ハイペリオン! はやく!!」

 《魔力が足りません》

 「マジか!? 嫌アァァァァ!!!」

 

 

 

そこから俺の意識は途切れた。

最後に見たのは、凄くいい顔をしたシグナム姉さんだった。

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。