グエルなんだがミオリネ抱いた   作:鳥羽

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いつもの倍の文字数なんだけど大丈夫かなコレ
まずいのかまずくないのか分かんないです。
感想欄を参考にした結果、後半カットしました。


二年目⑪

「……なによ、さっさと寝なさいよ」

 

 驚いた彼女は恥ずかしそうに、それでいて拗ねたように顔を赤らめた。ミオリネはどうやら眠れないみたいだ、といってもそれはお互い様だが。俺は早めの深夜テンションが来てるのかもしれない。普段言わないようなことも言ってしまう。

 

「最初に言っておくが変な意味じゃないからな? 今のミオリネを見てから何か意識してしまって眠れないんだよ。ドレスの時もそうだがもっと自分が魅力的だということを知った方がいい。そもそも男がいるのにその姿は無防備すぎるだろ……ったく、こんなこと恥ずかしいんだから言わせるなよ」

 

「へ、へぇアンタにはわたしがそう見えてるんだ……正直グエルにもそういう感情があることに安心したわ」

 

「ミオリネは俺をなんだと思ってるんだ」

 

「えっと……鈍感かしら?」

 

「おい」

 

「ふふっ冗談よ。私みたいなのにも向き合ってくれるようなお節介で、優しくて、かっこいい、私の自慢の婚約者、でしょ? わたしもね、アンタのことを考えたら全然眠気がこなくて困ってたところなの。ね? せっかくだからもっと話しましょ?」

 

 ミオリネは悪戯っぽく笑った。とりあえず俺は彼女に勝てそうにないということだけが分かった。とはいえ少しくらい反撃したって良いだろう。

 

「それでミオリネ。いったい俺の何を考えてたんだ? ぜひ聞かせて欲しいものだな」

 

「急に調子乗っちゃって……そうね、ちょっとこの距離だと恥ずかしいからちょっとそっち寄るわよ」

 

「いやいやっなんでわざわざ寄ってくるんだ⁉︎」

 

「なんで逃げるのよ! 恥ずかしいから小声で言おうと思ってるのにっ!」

 

 急な接近に動揺し、シャワーを浴びてはいるが匂いとか大丈夫だっけとか色々と考えてしまって思わず離れてしまった。だがそれが逆にミオリネを燃えさせた。次第に後ろのスペースはなくなり背中が壁にぶつかる。俺には既に逃げ場などない。

 

「なんで逃げるのっ……よっ!」

 

 最後の一歩とばかりにミオリネの顔が限界まで近づく。吐息がかかりそうな距離で彼女の顔が目の前にあることに、彼女の熱が伝わってくるような感覚に陥りそうで緊張が最高潮に達する。やっぱりミオリネの瞳は白く吸い込まれそうで綺麗だ。

 

 彼女の大きな瞳の上にある長いまつ毛も綺麗な形だ。肌はシャワーを浴びた後とは思えないほど瑞々しく潤っているように見える。その唇は小さくて、桜色の艶やかなそれは触れれば柔らかそうなのが想像できる。ミオリネは整った顔立ちをしていて、美少女だということを理解させられる。

 

 しかし彼女の魅力はそれだけではないと思う。普段は強気で強引的なところもあるが、それだけ時折見せる弱さはギャップだ。更に最近はストレスがあまりないのか元々の性格の優しさなどが出てきている。会った時からには想像つかないような穏やかな部分も俺は好きなのかもしれない。

 

「……」

 

 互いに見つめ合っているからか無言になっている中で、ミオリネの足が俺の足に優しく触れてくる。羞恥心を誤魔化しているのだろう。足先で突っつくようにしたり、撫でたりするようにしたりとバリエーション豊富にしかも素足to素足だ。肌同士が直接触れるその行為や隠れて見えない分、感覚が鋭敏で余計に意識してしまう。

 

「くっ、ミオリネ……何をっ」

 

 俺は一人だけ意識しているのが恥ずかしくて反撃に出る。足をミオリネの方へ伸ばすと、そのまま足の指先からふくらはぎへと、ゆっくりなぞるように繊細に動かしていく。

 

「んっ……ちょっ、くすぐったいってば」

 

「さっきのお返しだ」

 

「よくもやったわね。あっ……それずるっ……やっ……んっ」

 

 ミオリネはビクッと身体を震わせ、身を捩らせて後退する。俺はそれを逃さないようもう片方の足を使い、ミオリネの足に絡めると変な声が彼女から出ていた。すると必然的に二人の距離はゼロに近くなるわけで……もう一度無言になってしまう。だがそこには普段の様子は無く、頬は赤く染まり目は蕩けて涙目になっていた

 

 そしてミオリネは表情を隠すように俺の胸元に頭を埋めてきた。まるで甘える猫のように押し付けている姿は、普段の彼女からは想像できない可愛さがあった。

 

「どうしたミオリネ」

 

「……グエルって意外と変態なのね」

 

「ミオリネが始めたことだよな⁉︎」

 

「うるさい、グエルが悪いんだから」

 

「なんだか理不尽すぎないか……」

 

「グエルのせいなんだから」

 

「まぁいいか……おれのせいでも」

 

 

 

 

「……それにしてもアンタって良い匂いするわよね、ドキドキするけどなんか安心する感じ」

 

「そうなのか? ……匂いは自分じゃ分からないんだよな」

 

「えぇすごく落ち着くわ。不思議ね」

 

「そ、そうか」

 

「ねぇグエル、もう少し身体触っても……いい?」

 

 ミオリネが俺を見上げるように聞いてくる。上目遣いで、不安げに揺れるその瞳にはどこか期待するような気持ちが見えていた。俺はそんなミオリネの頭を軽く撫でながら答えた。

 

「あぁ、勿論だ」

 

「ありがと……やっぱり凄い鍛えてるのね。パイロットってそういうのも必要なの?」

 

「まぁな。パイロットはまず身体を鍛えるところから始めるからな。生半可な肉体だと機体とかからの衝撃に耐えられず吐いたりして危ないからな」

 

「そうなのね。あっ、こことか凄く硬い」

 

 ミオリネは俺の腹筋や腕をゆっくりと丁寧になぞっていく。

 

「おおっ……けっこう遠慮なしに触ってくるんだな」

 

「……だってグエル、他の子に頼まれたら筋肉とか触らせたりしてるじゃない。あの子達ばっかりズルい。わたしももっとグエルを堪能したいのよ」

 

 なんかミオリネがおかしい。というか独占欲みたいなものが見えた気がした。ミオリネってこんな一面もあったんだなぁって違う! こんなこと言うタイプじゃないだろ。これじゃあデレミネだ。俺が混乱しそうになってるとミオリネは言葉を続ける。

 

「これは婚約者としての特権にするんだから。誰にも渡さないわ」

 

 笑ってそう言うミオリネは、とても幸せそうだった。

 

「そうか、なら俺も婚約者としての特権をミオリネに色々と使っても良いわけだ」

 

「えぇ、そうよ。だから……」

 

 ミオリネは顔を赤らめながらも俺の目を見て言う。その顔は少女でありながら、大人びた妖艶さを感じさせる不思議な魅力を持っていた。

 

「もっとわたしに触れて、グエルのことを教えて」

 

「ああ」

 

 それから暫くの間、俺達は互いの身体に触れ合った。俺はミオリネの腰に手を回し、ミオリネも俺の背中に腕を回していた。ミオリネの身体はとても柔らかくて、華奢で折れてしまいそうだったが、同時に強く抱きしめたくなるような不思議な魅力があると思った。

 

 俺はミオリネの髪に顔を近づける。シャンプーの匂いが鼻腔をくすぐり、彼女の甘い匂いが俺を包み込む。ミオリネの髪を手で優しく撫でるようにすると、彼女は嬉しそうに身を捩らせている。

 

「ふふっ、くすぐったいわグエル」

 

「悪い、ミオリネの髪がサラサラだったからついな。それに良い匂いだなって思ってさ。前からミオリネの髪好きだったんだ」

 

「もう、仕方がないわね。特別に許してあげる」

 

 ミオリネは少し照れたように笑い、ミオリネは俺の首筋に顔を埋めると、頬ずりするようにして甘えてくる。その表情は見えないが、耳まで真っ赤になっていることから恥ずかしがっていることがよく分かる。

 

 

 満足したのかミオリネは顔を上げた。その頬は紅潮していて、瞳は潤んでいた。そしてなにかを求めているようだった。

 

「きゃっ」

 

 俺はミオリネの上に覆い被さった。

 少しはだけたガウン、それによって露出した肩、長い銀の髪、上気した肌、熱を帯びた身体、あまりにも扇情的で思わず息を呑むほどだった。心臓が早く鼓動し、俺の唇は自然と動いていた。

 

「ミオリネ……俺はミオリネのことが好きだ」

 

「うん……わたしもグエルのことが好き」

 

 自分でも認識できていなかった本心を告げると、彼女の瞳からは一雫の涙が流れ落ちた。そしてミオリネは目を瞑り、受け入れる準備を整えていた。俺はゆっくりとミオリネの顔に自分の顔を近づけていく。

 

「……んっ」

 

 そのまま唇を重ねた。

 

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