Infinite Stratos ~Pupil to Beni from Ao~《瞳は蒼から紅へ》   作:ぬっく~

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皆さんありがとございます!!


11話 金髪と銀髪の転校生

1025室

 

「織斑君、篠ノ之さん。ちょっといいですか?」

 

夜遅くに山田先生が訪ねてきた。

 

こんな時間にやってくるという事は何か特別な用事があるのだろう。

 

「山田先生、どうかしましたか?」

 

俺はそう聞いた。

 

すると山田先生は一呼吸おいて口を開けた。

 

「実はやっと調整が終わって、織斑君のお部屋が決まりました!!」

 

そう言えばそんなこともあったっけ、すっかり忘れてたな。

 

「分かりました。それで、どこなんですか?」

 

俺は次に過ごすことになる部屋の場所を聞いた。

 

「それが……ここなんですよね。」

 

「はい?」

 

そんな事を言われ、俺は呆けた声を出してしまった。

 

「他に部屋を確保出来なかったんですよ。だから、織斑君にはこのまま居て貰う事になったんです。でも流石に年頃の男女が一緒というわけにはいかないので、今回篠ノ之さんは他の部屋にお引っ越しということになりました」

 

「ええぇぇぇぇ!?」

 

今度は箒が驚きのあまり大声を出していた。

 

もう遅いのだから、周りの事を考えてほしいものだ。

 

「い……今からですか!?」

 

「はい。荷造りなら私も手伝いますよ」

 

「いえ、先生は廊下で待っていてください。」

 

箒がそう言うと、山田先生が部屋から退出した。

 

この後、箒に「学年別個人トーナメントで優勝したら付き合ってもらう!」と言われ、意味を理解した俺は断ったのだが……

 

箒はしつこく理由を求めるが、エレンのことを話せばさらに厄介になると分かっているためドアを閉め、そのまま箒を放置して就寝した。

 

部屋割りが決まった翌日、俺はいつも通り教室に居た。

 

「はーい皆さん。静かにして下さい!」

 

「?」

 

何だろうと心の中で想像する。

 

「今日から皆さんと一緒に勉強する。転校生のシャルル・デュノア君とラウラ・ボーデヴィッヒさんです!」

 

山田先生が言うと、教室にどよめきが広がった。

 

それもそうだ。その一人は、男子であったからだ。

 

「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。不慣れなことも多いと思いますが、よろしくお願いします」

 

と、シャルルと呼ばれる男子は礼儀正しく挨拶をする。その一つ一つに気品があった。

 

(まるで貴公子みたいだな。)

 

俺は内心でデュノアをそう評価した。

 

「こちらには僕と同じ境遇の方がいらっしゃると聞いて、本国から転入を……」

 

そして……

 

「き……」

 

「え?」

 

(これはヤバい!)

 

そして俺はとっさに耳を塞いだ。

 

「「「キャァァァァァァァァァァァ!!」」」

 

そしてどっかで聞き覚えのあるような女子たちの叫び声が教室を揺るがした。

 

「男子よ!これで二人目よ!!」

 

「しかもうちのクラスに!!」

 

「美形だし!しかも守ってあげたいタイプ!!」

 

「地球に生まれてよかった~!!」

 

(なんか以前よりボリュームがグレードアップしてないか!?)

 

耳を塞いでも叫び声が耳に入ってくる。

 

これじゃあ、耳栓は全く使い物にならない。

 

「…………」

 

そしてデュノアの隣で冷たい威圧感を放っていた生徒が居た。

 

背丈はデュノアより低く、銀色の髪を腰の位置まで伸ばしているが、

 

どちらかといえば伸ばしっぱなしという感じであった。

 

左目には黒い眼帯をつけていて、その雰囲気から軍人という感じが溢れ出ていた。

 

「ラウラ、挨拶をしろ」

 

「はい……教官」

 

「もう私は教官ではない、ここでは織斑先生と呼べ」

 

「了解しました」

 

そしてラウラはようやく固く閉じていた口を開いた。

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ。」

 

「あ……あの……他には……」

 

そして山田先生は恐る恐る聞いてきた。

 

「以上だ」

 

そしてまた口を閉じた。

 

そして俺とボーデヴィッヒの目が合った。

 

「おい……貴様」

 

そうしてボーデヴィッヒは俺の前にやってくる。

 

「…………」

 

そして右腕を上げて平手打ちをしようとしてきた。

 

「っ!?」

 

しかし振り下ろされた瞬間に、俺はその右腕を掴んで平手打ちを回避する。

 

「挨拶代わりに平手打ちか?ドイツも随分と過激な国になったもんだな」

 

「貴様!」

 

ボーデヴィッヒはすぐに掴まれている腕を引き抜き、左腕を振るってくるが。

 

「遅い」

 

それも腕を掴んで止めた。

 

この程度の動きは昔、エレンとの練習に比べれば、遅く見える。

 

「クッ……」

 

「この程度か?なら出直してくる事だな。」

 

俺がそう言うとボーデヴィッヒは悔しそうな表情を浮かべながら俺を睨んでいた。

 

「貴様等、そこで睨み合っていないで席に着け」

 

千冬姉のその一声でボーデヴィッヒは渋々といった感じで引き下がった。

 

「私は認めない……貴様があの人の弟であるなど、認めるものか」

 

ボーデヴィッヒはそう言った後、そのまま席に向かった。

 

「HRは以上だ!今日は二組と合同で模擬戦闘を行う!!すぐに着替えて第二グラウンドに集合!」

 

「織斑、デュノアの面倒を見てやれ!同じ男子同士だろ!」

 

「分かりました」

 

そして俺は席から立って、デュノアの元に行く。

 

「織斑くんだよね?よろしく。僕は…… 」

 

「悪いけど、話は後だ」

 

そして俺はシャルルの手を取り、一緒に教室を出た。

 

すると、シャルルは若干顔を赤らめていた。

 

一体何故だ?

 

「ねえ、どうしてこんなに急いでるの?」

 

デュノアからそんな質問が飛んでくる。

 

「ん?ああ、デュノアは初めてだよな。俺達みたいな男子はアリーナの更衣室でしか着替えることができないからな。だから急がないと授業に遅れてしまうんだ」

 

「あ、そうなんだ」

 

デュノアは納得したようだ。

 

「それと、遅れれば織斑先生のキツイ一撃が飛んでくるから、こういう実習の時は気を付けろよ」

 

俺がそう言うと、デュノアは青い顔をしながら走るスピードを上げ始めた。

 

多分、千冬姉の一撃を食らいたくないからだろうな。

 

そんな調子で急いでいると。

 

「あぁ!転校生発見!!」

 

「しかも織斑君も一緒だ!!」

 

「者共!であえであえ!!」

 

そう言いながら、アスリート顔負けのスピードで女子達が群がってきた。

 

(おいおい!今日はなんかいつもより多くないか!?)

 

多分、デュノア目当てだったのだろうが、そこに俺も巻き込まれてしまったようだ。

 

「この数は厄介だな……」

 

「えぇと、どうして?」

 

「どうしてって、俺達しかISを動かせる男は居ないからな」

 

「あっ、そうだね」

 

そう話しているうちに女子生徒の数はどんどん増えていく。

 

(仕方がないか……)

 

「デュノア、少し我慢してくれ。」

 

「え?……って、うわぁ!?」

 

そして俺はデュノアをお姫様抱っこのようにして抱え、そのまま走り出して

 

床を蹴ってジャンプし、壁を蹴って上に上がって女子の大群を飛び越した。

 

「えぇ!?」

 

その光景を見て女子陣は驚きの声を上げる。

 

そして、女子達が驚いている隙にデュノアを降ろし、更衣室に向けて走り出した。

 

 

 

 

「ふぅ……、到着っと」

 

急いで走ったお陰で予定よりも早く更衣室に着く事が出来た。

 

何よりデュノアの足が速かった事も大きかった。

 

「さてと、自己紹介がまだだったな。俺は織斑一夏、一夏って呼んでくれ」

 

俺はデュノアに向き直りそう言った。

 

「うん、僕のことはシャルルでいいよ。」

 

「分かった、シャルル。じゃ、自己紹介も済んだし着替えるとするか」

 

「う、うん。そうだね」

 

そうして、俺とシャルルは更衣室で着替えを済ませ、グランドに向かった。

 

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