Infinite Stratos ~Pupil to Beni from Ao~《瞳は蒼から紅へ》 作:ぬっく~
斬鉄閃で空けた穴から早速アリーナに侵入した。
「その手を放せ!!!ラウラ!!!」
セシリアと鈴を掴んでいるラウラに言う一夏。
「ふん…………感情的で直線的、絵に描いたような愚図だな」
眼帯をしていないラウラの右目が一夏を捉えようとした時…………
「なっ!」
一夏の姿が消えた。
「何!」
同時にラウラが掴んでいた腕に衝撃が走ると二人の姿が消えた。そして気がついた時には二人は一夏よって救出されて、ラウラから離脱していた。
「(何をした。『瞬時加速』?いや、違う。奴の動きが見えなかった…………)」
一夏の速さに驚愕するラウラ。
「二人とも大丈夫か?」
「う…………一夏…………」
「無様な姿をお見せしましたわね…………」
「もう、喋らなくていい」
二人の様子を見てわずかに安堵する一夏。
「以前の事といい、どうやら逃げることに関しては中々のようだ」
そう言いながら体を低くかがめる。『瞬時加速』で一気に距離を詰める気なのだろう。
「だが、今度は逃がさん!」
ラウラに背を見せていた一夏はゆっくりとラウラの方へと振り向いた。
「遅い!」
『瞬時加速』を行なおうとした時、ラウラは一夏を見た。
ゾクッ!
ラウラは言い知れぬ感覚に襲われ、『瞬時加速』を止めて一夏から距離を取った。
「(な、何だ、今先っきのは?圧迫されるような感覚?無意識に体が動いただと?)」
自分の行動を理解出来ずにいるラウラ。
「…………」
一夏は構えることなく雪片弐型を握り、ラウラを見ているだけだ。
「(まさか、私がアイツに脅威を感じた?バカな!アイツはただの有象無象。恐れることなど!)」
一夏を睨むラウラだが直ぐには攻め込めないでいた。
「一夏、大丈夫!」
シャルルまで戦闘に介入してきた。
「ちっ!」
舌打ちをするラウラ。
一夏から感じる、ラウラにとって謎めいたもののせいで攻め込めずにいた。その状況にシャルルが加わるのはラウラにとって分が悪いだろう。
「この程度の事で!」
ラウラが飛び出そうとした瞬間、一夏達の間に影が割は入ってきた。
ガギンッ!
金属同士が激しくぶつかり合う音が響いて、ラウラはその影に加速を中断させられる。
「…………やれやれ」
「千冬姉!」
その影は千冬だった。その姿は普段と同じスーツ姿で、ISどころかISスーツさえ装着していない。右手に持っているのはIS用近接ブレードだ。ラウラの一撃をそれで防いだようだ。
「模擬戦をやるのはかまわん。が、アリーナのバリアーまで破壊する事態になられては教師として黙認しかねる。この戦いの決着は学年別トーナメントでつけてもらおうか」
「教官がそう仰るなら」
心の中で疑問に思うラウラ。当然の疑問ですね。
ラウラは素直に頷きISの装着状態を解除する。アーマーが光の粒子へと変換され、弾けて消えた。
「織斑、デュノア、お前達もそれでいいな」
「わかりました織斑先生」
「ぼ、僕もそれで構いません」
二人もそう言うと千冬はアリーナ全体に向け今後一切の私闘を禁じる事を告げ強制解散となった。
そしてその光景をアリーナの観客席で見ていた箒は…………
「(私にも力が欲しい、一夏達に後れを取らないような力が…!!)」
そして怪我をした二人をつれ保健室に俺は向かった。