Infinite Stratos ~Pupil to Beni from Ao~《瞳は蒼から紅へ》   作:ぬっく~

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59話 造物主の掟

束が動く前に攻撃を仕掛ける。

 

「!!」

 

束もただ、やられるわけにもいかないため、動き始める。

空をなぞるとそこから一本一本と黒い杭が現れる。

いつの間にか黒い杭は辺り一面に広がり、逃げ道はなくなっていた。

だが、千冬は両手に持つ剣で、なぎ払うが…………

 

「くっ!」

 

数が多すぎて、肩に一本刺さる。

それでも、こらえる。

 

(おかしい…………)

 

千冬は違和感を感じた。

目に入ったのは先ほど束が出した黒い鍵だった。

 

(あれか!)

 

千冬は鍵を壊し、束に止めをさした。

 

「伝説の傭兵剣士、千の刃直伝!!」

 

『零距離・全開!!! ラカン・インパクト!!!』

 

核が落ちた程の爆発が起こり、終わったと思っていた。

 

「……!?」

 

振り向くと辺り一面、草木が生えた美しい景色へと変わっていた。

 

「ここは……」

 

「ようこそ、ちーちゃん。紅茶でもどう?」

 

先ほどのことが嘘かのように、静かに紅茶を飲んでいた。

 

「束……(幻想空間(ファンタズマゴリア)か?いや、違う)」

 

手応えはあったのに、何もなっかたかのようにされていた。

 

「そのとうりだよ、これは、幻じゃないよ(・・・・・・・・・)。さっきの勝負も現実、この景色もホンモノだよ」

 

傷もなく最初の時の束に戻っていた。

 

「いや……より正確には、そもそもこの世界全てが幻なんだよ、と言い直せるかもしれないね」

 

千冬は瞬動術で束に近づき、肩を掴む。

 

「まだ勝負の最中だ」

 

引き寄せようとした瞬間、2人は静かに紅茶を飲んでいた。

 

「!!?」

 

千冬はひどく動揺する。

 

(なん……だ。これは、確かに束の肩に手をかけて……)

 

先程、着ていた破れたドレスとは違い、綺麗なドレスに代わっており、怪我も無くなっていた。

 

(いつ服を着た?いつ座った?いつこのカップを手に取った?幻覚・記憶操作・時間操作……その程度なら私でもわかる……どういうことだ)

 

現状が飲み込めない、千冬だった。

 

「貴様、何をしやがった……」

 

束はクスと笑う。

 

「勝負は……楽しかったよ。でも、私にはやらなくちゃいけないことがあるの。だから、ちーちゃんでも対抗出来ない、唯一絶対の力を使わせてもらったよ」

 

束の横には、黒い鍵が立っていた。

 

「世界の終わりと始まりの魔法。リライト(・・・・)

 

(それは……)

 

「ちーちゃんは私を人形と呼んでいたけど、実の所……ちーちゃんも人形なんだよ、悲しいけれどね」

 

千冬は何も言えなかった。

 

「人形は人形師に逆らえない」

 

造物主の掟(コード・オブ・ザ・ライフメーカー)!!』

 

束の後ろに黒いローブを着た何者かが現れる。

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