Infinite Stratos ~Pupil to Beni from Ao~《瞳は蒼から紅へ》 作:ぬっく~
束が動く前に攻撃を仕掛ける。
「!!」
束もただ、やられるわけにもいかないため、動き始める。
空をなぞるとそこから一本一本と黒い杭が現れる。
いつの間にか黒い杭は辺り一面に広がり、逃げ道はなくなっていた。
だが、千冬は両手に持つ剣で、なぎ払うが…………
「くっ!」
数が多すぎて、肩に一本刺さる。
それでも、こらえる。
(おかしい…………)
千冬は違和感を感じた。
目に入ったのは先ほど束が出した黒い鍵だった。
(あれか!)
千冬は鍵を壊し、束に止めをさした。
「伝説の傭兵剣士、千の刃直伝!!」
『零距離・全開!!! ラカン・インパクト!!!』
核が落ちた程の爆発が起こり、終わったと思っていた。
「……!?」
振り向くと辺り一面、草木が生えた美しい景色へと変わっていた。
「ここは……」
「ようこそ、ちーちゃん。紅茶でもどう?」
先ほどのことが嘘かのように、静かに紅茶を飲んでいた。
「束……(
手応えはあったのに、何もなっかたかのようにされていた。
「そのとうりだよ、
傷もなく最初の時の束に戻っていた。
「いや……より正確には、そもそもこの世界全てが幻なんだよ、と言い直せるかもしれないね」
千冬は瞬動術で束に近づき、肩を掴む。
「まだ勝負の最中だ」
引き寄せようとした瞬間、2人は静かに紅茶を飲んでいた。
「!!?」
千冬はひどく動揺する。
(なん……だ。これは、確かに束の肩に手をかけて……)
先程、着ていた破れたドレスとは違い、綺麗なドレスに代わっており、怪我も無くなっていた。
(いつ服を着た?いつ座った?いつこのカップを手に取った?幻覚・記憶操作・時間操作……その程度なら私でもわかる……どういうことだ)
現状が飲み込めない、千冬だった。
「貴様、何をしやがった……」
束はクスと笑う。
「勝負は……楽しかったよ。でも、私にはやらなくちゃいけないことがあるの。だから、ちーちゃんでも対抗出来ない、唯一絶対の力を使わせてもらったよ」
束の横には、黒い鍵が立っていた。
「世界の終わりと始まりの魔法。
(それは……)
「ちーちゃんは私を人形と呼んでいたけど、実の所……ちーちゃんも人形なんだよ、悲しいけれどね」
千冬は何も言えなかった。
「人形は人形師に逆らえない」
『
束の後ろに黒いローブを着た何者かが現れる。