Q、遊戯王の主人公ぽい奴と出会った場合は?   作:黒霧春也

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 久部に影憑依(ネクロス)を触ってみて短編を作ろうと思いましたが、一方的になってしまいました……。


・影憑依をアニメ基準の世界で使うとヤバかった。

 拝啓、銀城唯斗様。

 厳正な審査の結果、貴方様には遊戯王の世界に転生していただくことになりました。つきましては若返りと貴方が大好きな相棒が入ったデッキをお渡ししますので、遊戯王の世界をお楽しみください。

 by転生の女神。

 

 ……はい?

 

 マンションの一室と思われる白い部屋にあるテーブル。

 その上に置かれた一枚の手紙と、遊戯王のデッキが入っているケース。

 もちろんケースの隣にはアニメとかで見たことがあるデュエルディスクが置いてある。

 

「わけがわからないんだが……」

 

 昨日は休日出勤終わりの土曜日で疲れた体を癒すために布団で寝ていたはず。

 なのに目を覚ました時には高級そうなベッドで横になっていた。

 

「ドユコト? てか、俺の声も若返ってないか!?」

 

 テーブルの横に置いてある鏡を見ると、銀髪ウルフカットに塩顔系の整った見た目の少年が写っていた。

 うん、若返ったんじゃなくて姿が変わってね?

 

「と、とりあえずどうしよう」

 

 見た目が高校生くらいの少年になった二十五歳の俺。

 普通に考えればもう一回学生生活を謳歌できるのはいいかもしれないが……。

 それはそれとして未知の不安が大きくなってしまう。

 

「一旦何があるか見るていくか?」

 

 ごちゃごちゃ考えても仕方ない。

 そう思いながら部屋の奥にあるタンスを開けると、見た目が良さそうな服が入っていたので着替えていく。

 

「てか、ここはどの遊戯王世界だ?」

 

 カーテンの外は現代社会よりも少し未来っぽい建物が多い。そうなると初代やGXではなく5ds以降になりそうだが……。

 俺は情報を集めるために部屋を探った後、テレビのリモコンを見つけたので情報収集するために電源をつけたが。

 

『4月3日のニュースをお伝えします。炎王戦の第一試合のデュエルは戦士デッキを操る木坂選手が風属性デッキを操る羽山を打ち破りました』

「……ま?」

 

 トップニュースがデュエルモンスターズの話題って、この世界は遊戯王が盛んなんだな……。

 

「前世では絶対あり得ない事だよな」

 

 たまにニュースになるならともかく、デュエルの大会っぽい話題がトップに出る事はないはず。

 前の世界と今の世界、その違いに驚きつつテーブルの横に置かれていたスクールバッグのチャックを開けていく。

 

「えっと、文房具以外にはデュエルアカデミアの入学パンフレットと長財布か……。って、デュエルアカデミア!?」

 

 デュエルアカデミアって遊戯王GXの舞台になった学園だよな。

 GXはうろ覚えなので少しボヤけるが、あそこが舞台なら三幻魔やヤンデレが出てきたような。

 

「メインキャラと関わると酷い目に遭う未来しかないのでは?」

 

 遊戯王ではよくある事とネタにされている超問題は、外側から見と面白くて実際に体験すると地獄になりそう。

 てか、確実になるのでメインキャラと絡まずにやっていくのがいい気がする。

 

「と、とりあえず情報集めをしていくか」

 

 長財布の中にはお札と預金通帳が入っている。

 少なくとも今すぐ野垂れ死ぬ事はなさそうなので、今のうちに動いた方が良さそうだ。

 俺はそう思い、命綱であるデッキとディスクをスクールバックに入れていくのだった。

 

 ーー

 

 一時間後。

 自宅の新築っぽいマンションから出て街中を回っていると、公園の方から誰かが叫ぶ声が聞こえる。

 

「何が起きているんだ?」

 

 少し気になったので大きな噴水がある公園の中に入る。

 すると、見知らぬサイドテールの少女がこちらに吹っ飛んできた。

 

「う、うう……」

 

「これで君のナンバーズはいただきます」

 

 ナンバーズは聞き覚えがある。

 そう思っていると二十歳くらいの青年は、ゼアルで使われているDゲイザーを顔から外しながら一枚のカードを拾っていた。

 

「No.56 ゴールドラット見た感じステータスが低い雑魚ですか」

 

「!」

 

 確かにゴールドラットはステータスの低い雑魚ですが言い方……。

 その言葉にサイドテールの少女は悔しそうにしているが、デュエルで負けたみたいで言葉にはしてなかった。

 

「それでは失礼します」

 

「ぐっ、待って!」

 

「……ほう、まだ何か用があるのですか?」

 

 歯を食いしばりながら立ち上がる少女。

 その目はまだ諦めてないみたいだが、デュエルをしていた茶髪の青年は鼻で笑っており舐め腐っているようだ。

 

「そのナンバーズはアタシのカードよ!」

 

「たった今、わたしの物になりましたけどね」

 

「ならもう一度デュエルしなさい!」

 

 いや無茶な。

 おそらくナンバーズを賭けたデュエルだったから相手も承諾したっぽいが、それがない中でデュエルする理由はないだろ。

 

「お断りします」

 

「! 挑まれたデュエルを断るなんて貴方はデュエリストなの?」

 

「わたしはリアリストです。それに貴女の事よりもナンバーズを集める事で願う夢の方が大切ですね」

 

「!!」

 

 ほう、いいことを聞いた。

 俺はニヤッと笑みを浮かべた後、二人が言い合っている中に入っていく。

 

「あの、すみません。ナンバーズを集めれば好きな願いが叶うって本当ですか?」

 

「限度はありますが、有名な資産家が高々に言っておられますよ」

 

 なるほど……。

 それなら理解は出来るので脳を回していると、話を無視されていると感じたのかサイドテールの少女が勢いよく立ち上がった。

 

「アナタ、部外者なのに邪魔しないでよ!」

 

「そうか? 悪いが俺もナンバーズを持っているから邪魔しているわけじゃないぞ」

 

「……ではそのナンバーズを賭けてデュエルしますか?」

 

「お断りします」

 

 相棒を賭けたアンティルールはやりたくない。

 その趣旨を相手に伝えると青年は呆れたように笑った。

 

「途中で邪魔してきた割に腰抜けでしたか」

 

「ええ、俺は腰抜けですがリアリストの貴方には言われたくないですね」

 

「や、安い挑発ですね」

 

「意外とキレてませんか?」

 

 試しに挑発してみると意外とノッてきたな。

 俺は内心で笑っていると、茶髪の青年は頬をピクピクさせており笑みが消えた。

 

「なるほど、アナタもデュエルで痛めつけて欲しそうですね」

 

「それは嫌ですがデュエルは売りました」

 

「このガキ!」

 

「へ?」

 

 よし、うまく相手が引っかかったな。

 ここまできたら後はデュエルするのみで俺と青年は空気が悪い中、互いに一定の距離をとってデュエルディスクを展開していく。

 

「私のデッキでアナタをボコボコにしてあげます」

 

「それが出来るならやってみろ!」

 

 ポケットに入れていたDゲイザーを左目付近につけた後、俺はデュエルディスクを構える。

 

「「デュエル!!」」

 

 銀城LP4000VS茶髪の青年LP4000

 マスタールール3

 

 先行は相手みたいで茶髪の青年はニヤッと笑いながら手札のカードを勢いよくプレートの上に置いた。

 

「わたしは増援を発動してブレイドナイトを手札に加えて召喚。さらにカードを一枚伏せてターンエンド!」

 

「ぶ、ブレイドナイト……」

 

 ブレイドナイト

 ATK1600、DFF1000

 

 少し離れたところにいるサイドテールの女子が、ブレイドナイトを見て少し震えていた。

 

「さあ、君のターンだぞ!」

 

「あ、はい。俺のターン!」

 

 初期の手札は悪くない。

 俺は6枚の手札をどう使っていくか。そのことを考えながらデュエルを進めていくのだった。

 

 〈ターン2〉

 

 てなん感じで俺のターンなんだが……。 

 

「俺は手札の魔神儀ーキャンドールの効果発動。手札の影憑依の反魂術を相手に見せた後、自身とデッキから魔神儀ータリスマンドラを特殊召喚する!」

 

「いきなり2体のモンスターを特殊召喚だと!?」

 

「さらに、特殊召喚された魔神儀ータリスマンドラの効果でブリューナクの影霊衣を手札に加える!」

 

 手札が減るどころかリソース的には増えている。

 コチラの動きを見た茶髪の青年は「インチキ効果だ!」と叫んでいるが、無視して展開していく。

 

「さっき加えたブリューナクの影憑依を手札から捨てて効果発動! デッキからディサイシブの影憑依を手札に加えさせてもらう」

 

「さっきから何が起きているの?」

 

 今のところサーチとキモい植物しか出してない。

 てか魔神儀モンスター達よ、キモい動きをするんじゃない!

 

「ハハッ、あんだけ動いても守備力0のモンスターが2体だけじゃないか!」

 

「それはどうかな? 俺は儀式魔法・影憑依の反魂術を発動! フィールドに存在する魔神儀モンスター2体をリリース!」

 

「!? な、何が起きているんだ!?」

 

 魔神儀モンスターがフィールドの中央に現れた青い魔法陣の中に入る。すると、10個の光が魔法陣を囲むように光り始めた。

 

「儀式召喚! 現れろレベル10、ディサイシブの影憑依!!」

 

 青い魔法陣から現れる巨大な武器を背負った竜人。

 体の大きさは三メールを超えており、リアルで召喚したのは初めてなので俺も固まってしまった。

 

「グオォ!」

 

 ディサイシブの影憑依

 ATK3300、DFF2300

 

「はあぁ!? こ、攻撃力3300だと!?」

 

「こんな儀式モンスターが存在するなんて……」

 

 なんか過剰に驚かれているようだが、俺は2人の反応を無視して続けていく。

 

「とりあえずバックを割るか。俺はディサイシブの影憑依の効果を発動して貴方の伏せカードを破壊して除外させてもらう」

 

「!? ちょっ、わたしの万能地雷クレイモアが!」

 

「よ、容赦がないわね」

 

 やっぱり攻撃反応系か。

 予想通りの展開に思わず笑みが溢れてしまう。

 

「まあ、まだ俺の展開は終わってないんだけどね」

 

「嘘だろ……」

 

 ディサイシブの影憑依の時点で茶髪の青年は心が折れているみたいだ。

 でもここで手を抜いたら相棒が取られる可能性があるので、俺は容赦なく展開していく。

 

「俺は儀式魔法・影憑依の降魔鏡を発動! 手札の影憑依の術士シュリットをリリースしてこのカードの効果を使いレベル9のトリシューラの影憑依を儀式召喚!」

 

「ハハッ……。なんだこれ」

 

 トリシューラの影憑依

 ATK2700、DFF2000

 

 先程と同じく手法で魔法陣の中から現れたのは伝説の竜の力を持つ戦士。

 コイツの効果は元となったドラゴンとほぼ同じなので、はっきり言えばめっちゃ強い。

 

「まずはシュリットの効果で2枚目のブリューナクを手札に加える」

 

「また手札に加えるのかよ!?」

 

「もちろん。それとトリシューラの影憑依の効果発動! 相手の手札・フィールド・墓地のカードを一枚ずつ除外しますね」

 

「い、インチキ効果も大概にしろ!?!?」

 

 インチキ効果なのは俺も思います。

 ただ、文句はこのカードを作った人に言って欲しい。

 そう思っていると、トリシューラの影憑依が右手に持つ長剣を勢いよく振って相手の場を凍らせていく。

 そのせいでブレイドナイトは時間の彼方に消えていき、茶髪の青年は膝から崩れ落ちた。

 

「そ、そんな馬鹿な……」

 

「さてと、バトル! フィールドにいる影憑依達で直接攻撃!!」

 

「ぐあぁ!?!?」

 

 ナンバーズが出てくる前にワンキルしてしまった……。

 そう思って後悔したが、倒した相手からナンバーズと思われるカードが2枚飛んできた。

 

(えっと、No.56 ゴールドラッドとNo.85 クレイジーボックスか……)

 

 あんまり使った事がないナンバーズなので思い入れはないが、このまま回収。

 そのまま去ろうとしたが、先程の少女を無視していた事に気づきめんどくさくなりながら対応する事に決めるのだった。

 

 

 

 

 

 




 アンケートがあるのでもしよければよろしくお願いします。(12月26日、12時まで)

遊戯王デュエルモンスターズ(アニメ)基準のデッキは何がいいか(世界観は序盤のアークファイブくらいのレベル➕エースはタキオン)

  • ・エース以外は現地調達
  • ・ストラクデッキ一個
  • ・現実でもガチガチの環境デッキ
  • ・アニメキャラのファンデッキ
  • ・攻撃力1000以下のモンスター縛り
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