転生したら原初でした。   作:ダイヤグラム

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 転スラにおける重要すぎるイベント。オリ主がどう動こうと、どう足掻こうと必ず起きる。

 誤字報告ありがとうございます。
 

 


最悪の日

 

 最近私を任務で遠出させることが増えた。何か重要なことを隠しているようだ。何をしているんだか。そう思ってしばらく過ごしていたら、聖騎士団の主戦力組が全員いなかった。全員出払うなんてことはないはず。となるとなんかあったのだろうか?下っ端にでも問い詰めればすぐに吐くだろう。

 

 「ねー。なんかあった?ヒナタもいないし、その他もいないんだけど?」

 

 したっぱAは面倒くさそうに顔を顰める。いい度胸だな。

 

 「はー。副団長か。あなたには、今回の作戦を話さないよう、ヒナタ様から言われているので、話せません。」

 

 「ほーう。ボクを相手に話さないか。話して貰うとしよう。」 

 

 口を割らないのなら、記憶を魔法で読んでしまえばいい。したっぱAを気絶させ、記憶をいただく。

 

 「は?ヤバいな。リムルがピンチだ…。」

 

 今回の作戦の内容とは、魔物が居るという密告を受け、イングラシアから出てくる青銀髪の人物を殺すこと。いや、ボクも魔物なんだけどね?さて、この「青銀髪の人物+イングラシアから出てくる。」でわかるが、リムルのことだ。リムルは恐らく、ミリムやボクが居なくなった事と、ある程度国が安定してきた事から、少しは自由に動けるわけだ。そして次に、静江の頼み。おおよそ、イングラシアのがき共を救うこと。だからリムルはイングラシアに来ている。きっと救い終わったのだろう。だが、そこを狙われたわけだ。イングラシアから出てきて、かつ、自分の国に帰る前。そこを襲われる。リムルがヒナタに勝つのはほぼ不可能。しかも、その頃にはリムルの国も危険と来た。リムルさえいれば国の復興も問題ないだろう。さて、リムルを救いに行こう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「クソっ。」

 

 目の前にいる女性、聖騎士団団長にして、シズさんの心残りのヒナタ・サカグチに対峙しながら俺は呟く。事の始まりはイングラシアからの帰り道に、待ち伏せされていたところからだ。俺が魔物だという密告を受け、消しに来たらしい。もちろん、悪いやつじゃないって表現したし、シズさんから頼まれているということも伝えた。結果は今こうなっているように、相手は聞く耳を持たずに襲ってきたわけだ。

 

 「話を聞いてほしいな…。」

 

 「あなたと話すことなんてない。」

 

 つい口に出ていたらしい。まぁ、この通り聞く耳を持たない。しかも厄介なことに、対魔物用の結界によって俺自身が全力のパフォーマンスをでせない。

 

 「どうするかな…。」

 

 「あなたに反撃の余地は与えない。」

 

 くっ。どうすればいい?絶望的な状況だ。倒すしか道はない。腹をくくるしk

 

   パリンッ

 

 結界が割れた…?『大賢者』 、お前がやったのか?

 

 ≪否。打てる手はありませんでした。≫

 

 『大賢者』じゃない?なら誰が。

 

 「シイナ。どうゆうこと?なんで魔物を庇っているの?」

 

 シイナ?確かにシイナならできるかもな。は?シイナが来たってのか?シイナがあっちの味方をしたら不味いな。…それはないな。俺と敵対するなら、結界を壊したりしない。

 

 「リムル。久々だね。」

 

 「なんでここにいるんだよ…。」

 

 きょとんとした顔で彼は当たり前のように答える。

 

 「えっ。助けに来たんだけど。さぁ行った行った。ここはボクに任せて早く帰りな。」

 

 確かに…。ヒナタの話だと、俺の国が危ないらしい。

 

 「悪い。恩に着る。」

 

 『大賢者』。早く戻るぞ、テンペストに。

 

 ≪了。≫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、行ったようだね。

 

 「貴方、何をしているのか分かっている?」

 

 「分かってるに決まってるでしょうが。」

 

 「そう。抵抗しないで捕まってくれるかしら?」

 

 「いいよ?リムルを送り出せればそれでいいからね。」

 

 リムルはきっともう戻れただろう。後は間に合ったかどうか…。となるとやっぱり早くテンペストに向かっておきたいな。となると

 

 「いーや。やっぱやめた。君を倒して逃走させて貰うよ。」

 

 「戦闘は避けられないのね。」

 

 「戦闘?蹂躙だよ?」

 

 そして私は思いっきり踏み込む。ヒナタに斬りかかるわけでもなく、私は転移する。正面から戦うだけ不毛だからだ。テンペストに向けて転移しようと思ったが、あの結界がこのタイミングで貼られた。

 

 「まさか、最初から逃亡しようとしてたなんてね。」

 

 「はー。タイミング悪すぎ…。計画通りかな?」

 

 「そんなわけないじゃないたまたまよ。」

 

 「ま、こんなのすぐに壊せるんだけどね。」

 

 そう言って、私は上に向かって腕を伸ばす。すると、スキルが発動し、結界が壊れた。

 

 「なっ。どうやって…。いや、スキルね。」

 

 「そう。正解だよ。ボクのスキルはまさしく、この世界の異端者なんだ。この世の法則がボクに通用しないと思っていい。それじゃあ、ボクは行くから。」

 

 「行かせるとでも?」

 

 「行けるさ。もう転移は発動している。」

 

 「どうゆうこと?」

 

 「バレずに準備してたってだけさ。わざわざ君と喋るためにね。じゃあバイバイ。割とすぐに会えると思う。」

 

 「なっ。行かせるわk」

 

 

 ふー。転移完了…。ここは…。ああそうか、ヴェルドラがいた所か。周りは木に囲まれ、洞窟がある。さて、リムルはボクが捕まったと思ってるだろうし、私自身、シイナ・マコト、イコール、ニア=グレイスというのはバレたくない。そもそも、シイナ・マコト自体は人間世界で暮らしてみたかったから作った人物だ。わざわざリムルに伝える必要はない。さぁ、変身と行きましょう。すると服装も姿も全てが変わっていく。変わらないのは髪の色ぐらいだろうか。少年は少女へと姿を変えた。

 

 「行きますか。」

 

 そう呟いて、私は地獄となっているであろう、テンペストへと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 テンペストから戻ってきた俺は、状況を理解した。一言でいうのなら。....いや、一言でなんて言い表せない。頭の中でぐるぐると後悔とか何とかが回り続ける。何を間違えたのか、失敗してしまったのか答えが出ない。失ったものが多すぎる。

 

 壊れた街をとぼとぼと歩くその道の両脇には見たくもない装飾が並べられている。仲間たちはもう目を開けることもなく、ずっと目を閉じたままだ。

 

 歩いて歩いて、道でうずくまる。背後に仲間たちが何か声をかけようとしているが、誰も声をかけられないようだ。目から涙が溢れ出る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 厄介な結界をまたぎ、街の中に入る。……これはひどい。一面、瓦礫だらけで怪我をしている人も居る。すると、強い覇気と魔素を感じた。この感じはリムルですかね…。早く向かいましょう…。

 

 

 

 「これは…。」

 

 一面は遺体だらけ。丁寧に置かれている。それよりも、これは…、私のトラウマも抉ってくる。…辛いな。そう突っ立って居ると声をかけられる。

 

 「ニア様…?何故ここに…。」

 

 話しかけて来たのは、ピンク色の髪に額から角がはえている少女、確かシュナという名前だった気がする。

 

 「今リムルに会えますか?」

 

 「それなんですが、リムル様は今一人にさせて欲しいと。」

 

 シュナな心配そうに言う。

 

 「今すぐ行かないと行けない用事があるんです。」

 

 シュナは悩む素振りを見せるが、すぐにはっとした顔をする。

 

 「まさか、『死者の蘇生』ができるのですか?」

 

 期待したようなまなざしで私を見てくるシュナ。どうやら私は世間から知恵の魔女なんて呼ばれているらしく、こういうところでも人に何か期待させるのだろうか。よくわからにが、蘇生方法はある。

 

 「そうです。完全な(・・・)蘇生となるかは分かりませんが、事例ならあります。」

 

 「本当…ですか…?」

 

 「はい。それをリムルに伝えに行こうと。」

 

 「わかりました。案内します。」

 

 遺体が安置されている場所を歩いて少し、自問自答しているリムルが見えてきた。

 

 「俺はどうすればよかったんだ…?」

 「どうするのが正解だったんだ…?」

 「人間と仲良くしようとしたのが間違いだったのか…?」

 「なぜだ。なぜこうなってしまったんだ。」

 

 リムル…。大丈夫ですか?

 

 「リムル様。」

 

 シュナが声をかける。すると

 

 「一人にさせてくれ。」

 

 リムルは苛立ったように答える。わずかに、どころではない量の魔素があふれ出す。そこら辺の魔物であれば一目散に逃げるだろう。それでもひるまずにシュナさんは言葉を続ける。

 

 「ニア様が、死者蘇生の手立てがあると。」

 

 「…ニアがいるのか…?死者蘇生の方…法…?」

 

 呆けたように呟くリムル。

 

 「リムル。久しぶりです。」

 

 「なんでニアが…。」

 

 「当然、この街の異変を察知してです。胸中お察ししますが、早速本題に入らせて貰います。」

 

 「ああ。わかった。」

 

 私は指を鳴らす。すると、景色が変化する。その内装は歴史ある図書館のように見えるだろう。

 

 「なっ…。ここどこだ?」

 

 本気で驚いたように言うリムル。

 

 「私の二つ名、知恵の魔女。そう呼ばれる所以…だと思われます。」

 

 「なんでよくわかってないんだ…?」

 

 「いつの間にか人間達が付いていたので…。」

 

 私は困ったように答える。

 

 「さて、此処にある資料達は私が生を受けてから…、いえ、この世の全てが本として存在しています。本当に困った人が来た時、その人が臨んだ知識を得られるように。これはここに来た人、全員に聞いていることです。」

 

 「貴方のお悩みはなんですか?」

 

 リムルが息を飲む音が聞こえた。だが、すぐにリムルは迷いなく言う。

 

 「死者の蘇生の方法を教えてくれ。」

 

 「わかりました。」

 

 私は書庫の中へ入ってゆく。

 

 「検索ワード…。『死者蘇生』。」

 

 本を探していく中で私は過去に思いを馳せる。ホント、知っていたら彼女を助けられたというのに。

 

 「あっ、あった。これは絵本?なんでだろ。ってこれミリムのペットの話ですか…。」

 

 そう言って、私は書庫を後にした。

 

 「リムル。これが『死者蘇生』に付いての本です。」

 

 「え?これが?ただの絵本にしか見えないんだが…。」

 

 「いいから、読んできてください。」

 

 さて、リムルが読み終わるまで待ちましょう。

 

 数分後。

 

 「これ、ミリムの話じゃねーか!!」

 

 「でも、役に立ったでしょう?」

 

 「いや、こんな化け物になってほしいわけじゃないんだが…。」

 

 「それは魂の有無だと思いますよ。」

 

 「そうか!あの結界に阻まれて、シオン達の魂がまだ留まっているかもしれないってことか。」

 

 「ただ、この方法だと人を殺戮することになります。本当にそれで良いですか?」

 

 「いや、それはこっちのセリフだ。ニアは俺に人殺しをするように仕向けたようなもんだろ?」

 

 「もう少し、表現の余地はあったんじゃないですか?」

 

 呆れたようにため息をつく。

 

 「私にも、大切な人を取り戻したい気持ちはわかりますから。」

 

 「そうか。」

 

 そんな悲しそうに言わないで欲しい。私は乗り越えられたはずなんだ。思い出させるようなことはしないでほしい。それに、こんなに優しいリムルは人殺しによって消えてしまうかもしれない。人殺しを勧めておいてあれだが、消えないで欲しい。止めたところで、きっとリムルは止まらないだろう。優し過ぎるから…。好ましく思うよ。どこまでもお人好しで、真っすぐに気遣う事ができるところが。

 

 「じゃあ、いってきます。」

 

 リムルはそう言って図書館から出て行った。閉じていく扉を眺めながら呟く。

 

 「いってらっしゃい。」

 

 さて、少し整理していきますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 図書館整理を終えたのち、リムルが人を殺す場所へと赴いた。リムルの物理魔法が次々と頭を打ちぬいていく。リムルが回収するはずだった魂を私がすぐに回収して、代わりにずっと前の大戦のときに漂っていたのを集めた魂をリムルに渡す。

 

 リムルが魔王への進化と同時に眠りにつく。それと同時に召喚された悪魔が仕事をし終えて去ってから私は隠密を解いた。リムルが召喚した悪魔にどうやら同期がいたようだが、全くこちらに気づかなかったらしい。

 

 私は不平等に人を救う。神なって名乗るわけではないが、どこまでも傲慢に人を救う。ついさっき死んだ彼らの魂から罪を計り、罪なき者を救い、罪あるものに死を与えた。人が聞き、人が見れば傲慢と罵ることだろう。「お前は神にでもなったつもりか」と。「人が人を裁くなんて」と。私には反論の余地もない。

 

 私は神じゃない。けれど、私は不平等に人を救う。私の行動に一貫性など求めてはいない。救いたいと思った人間を救うそれだけでいいのだ。

 

まぁ、世間体を気にする必要はないだろう。誰になんと評されようと、私は悪魔なのだから。

 





 10000UAありがとうm(_ _)m


 大量に設定が出たかも。シイナはニアです。
次回、現在のステータスを公開しようと思います。
(気分によってリムルが覚醒するかも。)
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