GXの世界に転生したけど取り敢えず卒業したい   作:エムリット

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 多くの感想、高評価を押して下さった皆様に改めて感謝致します。 紙メンタルな私にとって低評価はモチベに直結しちゃうので是非とも高評価を頂ければ幸いですm(_ _)m


Turn7(vs???・デュエル無)

 

 

 藤原さんとのデュエルから数日が経ち、特に何かが起きる事も……なく過ごしたかったのが本音だけど、最近になって妙な怪奇現象がチラホラと出始めている。

 

 例えば机の上に泥だらけのカード置かれていたり、朝の目覚ましで起きる前にドラゴンの咆哮で飛び起きるハメになったり、やたらと無駄に煽情的な下着や寝巻きが贈られて来たりと……。

 

 いや最後は絶対に違うよね? 間違いなく人の手によるモノだよね。 …とまぁ前世だったら『お前は何を言っているんだ?』と言われても文句は言えない有り様なんだけど遊戯王でオカルトな案件と言えばデュエル以上にガチガチなので洒落にならないんだよね……。

 

 

「……肝試し??」

 

「あぁ! 皆で幽霊寮の探索に行こうと思ってさ。 優香も一緒にどうだ??」

 

 

 確かに気分をリフレッシュしたかったけど、怪奇現象を誤魔化すのに肝試しってどういう事?? 冗談はさておき今回は『大御所』の回かぁ…。 行きたいのは山々だけど……。

 

 

「幽霊寮って事は特待生が使っていた寮だよね?? アソコって築年数の割に老朽化が激しくて、立ち入り禁止区域に指定されてなかった??」

 

「ちょっとぐらいなら大丈夫だろ! なぁ、いいだろ? 行こうぜ肝試し!」

 

「うへへ…。 優香さんの匂い、最高っす…、 生きてて良かった……。」

 

 

 因みに今は前回のお礼も兼ねて、前世の私がもし彼女が出来たらやって欲しかった事その1『膝枕しながら耳かき』を翔君相手にやってる所。 もちろん十代君にもする予定。

 

 人肌の温もりと頭に『ぽよん』と当たる柔らかい感触。視線を上げてみれば自分に向けて優しく微笑む女の子…。

 

 やってみると妙に心拍数が上がるけど…まぁ実際に助けに来てくれた事には感謝してるし、このぐらいなら健全だと思いたい…。

 

 

「う、うん…。 ちょっとだけなら…。」

 

「決まりだな! じゃあ今夜、現地に集合だっ!!」

 

 

 確か原作だとココから倫理委員会からの迷宮兄弟、退学を掛けたタッグデュエルに繋がっていくんだよね??

 

 翔君の成長イベントも絡んでいるけど…その翔君は十代君とか他の生徒達を相手にデュエルをしてる姿をよく見かけるし……ココで変なプレッシャーを与えるよりかは現状を維持してもらった方が良いような……?

 

 

「どうしたんだ優香、まさか幽霊にビビってるとか??」

 

「べ、別にそういう訳じゃーー……!」

 

「はっはっはっ…。 残念だったな、肝試しはもう決定事項だ!! あっ、因みに耳掃除なら昨日やったから問題ないぜ? 代わりに今日の晩飯、いっぱい作ってくれよな!!」

 

 

 『午後は体育なんだ!』と屈託の無い笑顔で話してくれる十代君。 疲れた体には甘いモノなんて言葉はあるけど、私の場合だと………やっぱりチャーハンかな??

 

 折角なので卵も2つ使ってゴマ油とオイスターソースでガッツリ食べられるヤツにしようかな? 餃子と卵スープ、サラダやエビチリなんかも良さそう(ジュルリ)。

 

 と、取り敢えず鮎川先生と鮫島校長には夜間に外出する明日香さんを寮に連れ戻す事を口実に外出許可を貰って…

 

 

 

 

………………………

………………

………

 

 

 

 

「よぉ〜し! これで全員揃ったな? 早速出発だ!!」

 

「「「おぉー!!」」」

 

 

 雰囲気てんこ盛りな廃寮に集まったメンバーは十代君を筆頭に翔君、前田先輩(コアラの人)、そして私。

 

 もちろん校長には外出許可の他にも立ち入り禁止区域へ入る事への認可、万が一の事態が起きた場合には人手が欲しいので十代君達に協力して貰う事も、明日香さんには口頭で注意するだけにして欲しい事も含めて了承を貰っている。 

 

 今頃はカイザーや他のサイバー流の人達と一緒に『サイバー・ドラゴン・コア』を筆頭に、どのサポートカードをKC社に送るのかを決めてる所じゃない?? 私としてもサイバー流のサポートカードはサイバー流の人達に決めてもらった方が良いしね…。

 

 クロノス先生にしたって私に協力してくれた『だけ』の十代君達をどうこう出来ないと思うし、大御所や後のイベントが丸ごと潰れてしまうのは申し訳無いけど……、やっぱり私としては原作よりも十代君達の安全を優先したいしね…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お、おいっ! アレって明日香の『サイバー・エンジェルー荼吉尼ー』じゃないか??」

 

「…へ?」

 

 

 変だな? クロノス先生が十代君を退学に出来ない状態で大御所を呼ぶ理由なんか無いはず…。

 

 

「何でこんな所に……とにかく行くぞ! 明日香の身に何かあったのかもしれないっ!!」

 

「まっ、待ってよ十代君! ただでさえ視界が悪いーー…」

 

 

 

 

ーーーバキッっっ!!ーーー

 

 

 

「……ん?」

 

「へっ? …きゃああああぁぁああああ!!!」

 

「優香ああああっ!!!」

 

 

 床を踏み抜き、真っ暗闇の中へ一直線…。 あ、あれ? 今日って私の命日だった、とか…??

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「優香さん! いま助けに………ぁ、あれっ??」

 

「……落ちた穴が、ドコにも無いんだな。」

 

 

 

………………………

………………

………

 

 

 

 

「……いったあ〜。 なっ、何とか生きてる??」

 

 

 …と言うより何で生きてんの?? 結構な高さから落ちたはずだったけど。

 

 手に持っていた懐中電灯が無い。目が慣れて来るまでドコなのか分からないけど凄くジメジメとした空気…。

 

 

 

 

 

 

ー ぁァ………、 ェぇぇ………

 

 

 凄く小さくて上手く聞こえなかったけど、確かに人の声がした。 …へ? も、もしかして十代君…とか?

 

 

「…じゅ、十代君?? 心配掛けちゃったみたいでゴメンね?? いきなり落ちるなんて夢にも思わなくって…」

 

 

ー ァぁぁ…………、 ………ぇㇲ

 

 

 さっきよりかは聞こえたけど…それでも聞き取りづらい声だな…。 いま廃寮にいるのって私達と、居たとしても大御所くらいだよね??

 

 

「…な、何を言ってるの?? 十代君でしょ? 悪ふざけしてないでーー…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーダアアァぁぁ…、……クネぇェェェス!!

 

 

「っ?!!」

 

 

 今度はハッキリと聞こえた。 違う、十代君じゃない! 急いで脱出しないと、出口はドコ??!!!

 

 

ーダァァぁぁーーーークネェェぇス!!!

 

 

 背中に悪寒が走るけど振り向いてはいけない。幸い少しだけ目が慣れてきたので散乱していると思われる部屋を一直線に駆け、扉の方へーー…!!

 

 

ーガチャガチャ! ガチャ、ガチャガチャ!!

 

 

 なっ、何で開かないの?! 迫ってくる悪寒が一層強くなり振り向くと紅い宝石のようなーー!!

 

 

ーダァァァァーーー…クネェス!!

 

 

「あぐっ! くっ……、ぅぁ…ァ゛…かはっッ!」

 

 

 暗闇の中でも分かるくらいに暗くて、冷たい『何か』が入って来る。体中が強い不快感と拒絶反応を繰り返し、頭の中が急に……む、無理やり真っ暗、に…。

 

 

「た、たすけて……。 じゅうだぃ……くーー…。」

 

 

 手を伸ばした先に映ったのは年相応の、眩しい笑顔で笑う十代君では無く……妖しい光を放つ紅い瞳。 だ、ダメ…。 もう自分の手が、ドコに、あるのかも……

 

 

 

………………………

………………

………

 

 

 

「……ッ! …ぃ ………ぁ!!」

 

 

 誰かの声がする…。 それに何だか、揺さぶられているような…??

 

 

「…ッ! おい優香! しっかりしろ大丈夫か?!!」

 

「んぅ…。 ……ぇ? じゅうだい、君??」

 

 

 気付けば十代君に上半身を抱きかかえられていた。 私……結局どうしたんだろう?? 確か廃寮を探索していたら急に床が抜け落ちて………それから……

 

 

「…ぃっ!! ぁ、頭が……割れそぅ…。」

 

「あんま無理すんじゃねぇぞ! それで立てるか?」

 

「な、何とか……それで…、どういう状況なの??」

 

 

 改めて見渡してみると、とても廃寮とは思えない不気味な空間が拡がっていて足元には黒い肉の塊??ブヨブヨした謎の生き物が蠢いてる…。 何コレ、食べれる??

 

 

「俺もさっきまでタイタンってヤツとデュエルしてたんだけどさ、気付いたらこんな所に来ちまったみたいで…。」

 

「た、タイタン?? その人が…どうかしたの?」

 

「それが聞いてくれよ!! タイタンのヤツ、優香の事を狙って明日香をーー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー ジェノサイドブレイバァアアアアアアァァァーー!!

 

 

 

 

 

 

「おわああああああっ…!!!」

 

「優香ああああっ!! あっ、危ねぇトコだっーー……うおっ!!」

 

 

 懐かしの声と一緒に飛んできた謎の衝撃波に吹き飛ばされてしまった…。 幸い十代君がキャッチしてくれたけど二人して地面をゴロゴロ転がされてしまった……。

 

 

 いたたっ…。 あれ?? 何で視界が真っ暗なの??

 

 

 

 

 

「我ァが名は邪神大帝ェ…でぇわ無くぅ〜?? 闇のデュエリスト、タイタぁ〜……………ん??」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「その声はタイタンだなッ!!? 俺達をこんな所に連れて来るなんて何のつもりだ!!」

 

「ンひぃ!! なっ、何で十代君の息が??!」

 

「うおっっっ!? ゆ、優香! あんま頭を押えつけんなって!!」

 

「んむぅ!! じゅ、十代君こそ……くっ、苦しーー…!」

 

 

 なっ、何で十代君の息がお股に当たるの??! えっ、膝の間で暴れてるのって十代君の頭なのっ??! 逆に私の頭を押さえ付けてるのって十代の足だったりする??!

 

 そして私の前歯に『カチャリ』と当たった金属っぽい何かと、やたらと顔に押し付けられる妙に熱を持った『コレ』ってまさかーー…!!!!?

 

 

「んむぅううううー!! んぅ、むうぅぅ〜〜!!」

 

「うおおおおぉっっ!! 優香ああぁ!! お前の顔ってドコにーー………ん? 白??」

 

「お前達がぁ…何をヤっていルのだァ〜??」

 

 

 その後、タイタンさんの協力もあって何とか離れる事が出来たけど何というか十代君の顔、ちゃんと見れない(泣)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なァるほどぉ?? 私のジェノサイドブレイバーがぁ…ソレは済まない事をしたねぇ……。」

 

「い、いえ…。 タイタンさんも予想外の出来事だったと思うので……じゅ、十代君もそう思うでしょ??」

 

「あ、あぁ…。」

 

 

 気まずい、お互い顔を背けたままだよ…。 お陰で思い出さないといけない『何か』のせいでモヤモヤしていた思考が一気に吹き飛んたけど…。

 

 だ、大丈夫だよね?? その…ちゃんとシャワーとかは済ませてるし、変な臭いはさせてないと思うけど…

 

 

「そ、それでタイタンさんは…デュエルアカデミアにどういった御要件で??」

 

「なぁ〜にぃ、ちょっとした『大人の事情』と言うヤツだよお嬢サン。 君と…君が持つレアカードを是非とも見たいと言っている御仁が居てねぇ。 私は案内役と言うワケだぁ…。」

 

「そういった話でしたら、お断りさせて頂きます。 強引なやり方は感心しませんので…」

 

 

 タイタンさんは私を目的に来たって事?? …言っとくけど私を誘拐したって身代金なんか払えないよ??

 

 海馬社長から貰ったお金なら金額の時点で怖すぎたので赤○字と孤児院に分割して全額寄付しちゃったし……。

 

 

「ンフフフフ…。 向こうは『君の部屋』も用意しているようだがねぇ??」

 

 

 それ絶対に『ロクでもない部屋』だよね?? 間違っても関わりたくないけど、こう言った人達に限って向こうから来るのがまた…。

 

 

「ふざけんな! 誰に頼まれたのかは知らねぇが…お前の好きになんざーー」

 

 

 立ち上がってデュエルディスクを構える2人。 私も慌ててデュエルディスクにデッキを装着して……。 

 

 

 

「ぶるぁあああああああああああ!!!!」

 

 

 

「うおっ!! な、何だコイツ…。 さっきまでとは別人みたいだぜ……。」

 

「フッフッフ…。 焦らずとも2人纏めて相手をしてやろう…、タッグデュエルだァ!!」

 

 

 頭の血管が物理的な意味で凄い事になってるね。 顔から煙を出す人も珍しい…。

 

 

「タイタン!! 優香には手を出すな、お前は俺とデュエルをしていた筈だろっ!!」

 

「ダメだぁ〜…。 何ァ故なら……その娘も精霊を所持しており、今の私にとっては極上の獲物なのだァ…。」

 

「精霊って……いったい何の事ですかね?」

 

「ンフフふふふ…。 なァるほどぉ〜? 精霊を所持してはいるようダがぁ、力を持たナい人間のようだねぇ〜? コレは僥倖………。」

 

 

 タイタンさんの顔面がドンドン凶悪になっていく。 何だかネットリとした視線が絡みつくんだけど、その…私を食べてもオイシクナイヨ??

 

 

「お嬢サぁぁぁン、早速だが君にも私とデュエルしてもらおう。 闇のデュエルをナあ…。 フッフッフ……。」

 

 

 いやいや2対1は流石にどうかと思ったので止めようとしたんだけど……いきなりタイタンさんが二人に分裂した件。

 

 

「こっ、今度はどんな手品だあ??!」

 

「て、手品?? やってる事は忍者か何かだけど…」

 

「フッフッフ…。 生憎だが、手品では無ァい…。 この島へ来て私は真の、闇のデュエリストになれたのだあ!!

 

 さァ、デュエルディスクを構えろ。 闇のデュエルだあああああああァー!!!」

 

「何だかワケ分かんねぇ事になってるけど…やれるか?」

 

「う、うん…。 どの道、逃してくれそうにないしね。」

 

「「行くぞォ!!!!」」

 

 

 

 

 

「「「「 デュエル!! 」」」」

 

 

十代・優香:LP8000

 

タイタンA・タイタンB:LP8000

 

 

 

 

 

 何だかトンでもな展開になっちゃったけど、私としてはソレ以上に大変な事に気付いてしまった。

 

 それは………

 

 

 

 

 

 

 

(デッキを間違えたああああああああぁー!!)

 

 

 コレ、プチリュウのデッキじゃなくて机の上に置かれていた『やたらと汚れたカード達』を中心に組んだデッキ…。 

 

 あと強欲な壺とか? 天使の施しが入ってるヤツ…。

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