[完]黒い沈黙の娘   作:こまごめピペット

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おまたせー(激遅)

色々してたら書くの難しくなって……ピクミンかわいいね。


17話 メリィ〜ゴゥランド!

 外も暗くなって来たな……風呂の準備でもするか……

 

 

 ……叔父様がなんでも払うと言ったが……どうしようか……衣服は……うん、私はよく怪我するが……高価な生地は手続きが面倒だったりする物もあるからこれはいいや……装備より少し高めの下着が欲しい……凝るし、蒸れる……締めつけないで通気性の良い奴が良いな……ユナさんに聞いてみよう、良い奴があるかもしれない……。

 

 

「外も暑いな、っと」

 

 

 ポストと見に行ったエレナが、降りてきた。片手には封筒の様な紙切れ1枚が握られていた。

 

 

「なぁ、アルトリア、ポストに遊園地の招待状が入ってたんだが……どうするんだこれ……今日らしいが……」

 

 

 遊園地……そんなものこの辺にあっただろうか……? 

 

 

「アルトリアはこういうのに行ったことあるのか?」

 

「……ないな」

 

 

 行ったことがない……興味はある。ただこの都市で娯楽は高い。施設は規律を守りながら、税金やみかじめ料を払いながら運営していかなければならない。故に……高い。

 

 

 ある場所では運みたいな物を貨幣にしてカジノをする所もあると聞いた事もある……

 

 

「私はなかなか外に出る事も無いし、一緒に行かないか?」

 

 

 少し興奮気味なのはきっと遊園地というものに憧れがあるからだろうか。

 

 

「うん、良いな。支度しようか」

 

 

 私達は遊園地へ行く準備を始める。エレナはデニムパンツに

 

 

 Tシャツ、その上に薄手のパーカーを着ていた。

 

 

 私は白いブラウスに、薄い緑のロングスカートを履く。武器は腕輪に入れ、パッと見何も持っていないように見せる。

 

 

「じゃあ、行こうか」

 

「ああ」

 

 

 私たちは招待状に書かれた遊園地へ向かった。

 

 

 ◇◇◇

 

 

「……裏路地にこんなところが有るなんてな……」

 

 

 歩いて来たのは裏路地。ドンキ達の住む場所にあった。

 

 

 カラフルなネオンライトが輝く遊具が並び、少し不気味なマスコットキャラクターの着ぐるみが客引きをしている。

 

 

「あぁ、アルトリアさん!」

 

「おいドンキ! 迷子になるだろう!」

 

「待ってくださいっス!」

 

 

 私達は遊園地に入った途端、あの三連星に見つかってしまったようだ。

 

 

「あぁ、ドンキホーテ、ランスロット、アイラ。君たちも招待状が? 奇遇だね」

 

「そうなんです! 遊園地なんて初めて見ました! すごいです! 何乗ろうかなぁ……!」

 

「アルトリア様、今日は一段とお美しい……エレナ様も、お久しぶりですね」

 

 

 子供なんだから世辞はいいよ、と苦笑する。

 

 

「一緒に乗りましょう! アルトリアさん! エレナさん!」

 

「せっかくただなんスから、楽しむっスよ〜♪」

 

 

 目を光らせドンキ達は嬉しそうに私達の手を引っ張った。

 

 

「あぁ、そうだね」

 

「分かったよ……」

 

 

 私達は三連星に連れられて遊園地を回ることになった。

 

 

「まずはあれにしましょう!」

 

 

 ドンキの選んだのはコーヒーカップ。

 

 

「うわぁぁぁあああぉぉ〜!」

 

「っ……死ぬって!」

 

「まだ回るっすか〜?!」

 

 

 5人を載せたコーヒーカップはグングンと速度をあげる。

 

 

 エレナに血で固定して貰い、母から受け継いだ腕力でハンドルを回し、殺人的なスピードで回転させる。

 

 

 

 

 

「あっはっはっはっは! はやい! はやいですよ〜!!」

 

「死ぬ! 死んでしまうっす!!」

 

「うぉぉぉぉおおぉおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

「アルトリア……流石に気持ち悪くなって来たぞ……!」

 

 

 流石にエレナでも限界らしく、顔が青ざめていた。

 

 

 早すぎてよく見えないが外の人々も悲鳴を上げている。

 

 

「……じゃあ止めるぞ、掴まっていろ」

 

 

 私は五人分の遠心力とその辺の車顔負けの速度で回るコーヒーカップのハンドルを確りと掴み、ガクンと急制動をかけた。

 

 

「ぐはっ?! ……止まった?」

 

「あぁっ?! …………ふぅ……死ぬかと思ったっス……」

 

「凄かったですよ! すごいっ、うぇえ……」

 

「吐くなよ?! ……うっぷ……」

 

 

 エレナが血で何とか吐瀉物を受け止め汚さない様にする。

 

 

 危なかった……

 

 

 1度休憩を取る。まだ1つ目しか載っていないのにも関わらず、何人かはバテてしまっているようだ。

 

 

「……こんなペースで回ってたら僕達死んでしまいますよ!」

 

「流石に……しんどいっス……飲み物下さいっス……」

 

「あぁ、少し待っててくれ」

 

 自販機から高めの水を購入し、彼女らに投げ渡す。

 

 

「ありがとうございます……」

 

「助かるっス……」

 

 

 ……流石に飛ばしすぎたか、少し反省だな。つい高揚して我を忘れてしまった。

 

 

 まぁ、あの程度で死なれても困るが。

 

 

「……次は……ゆっくりなものにしようか」

 

「あぁ……そうしてくれ……」

 

「まだ! まだ行けますよ……! ……うぇっぷ……」

 

「ドンキ?!」

 

 

 次の乗り物を探す。

 

 

「……観覧車?」

 

「あぁ、乗るか?」

 

「行きましょう!」

 

「……休めそうっスね……」

 

「あぁ……そうだな……」

 

「じゃあ、乗りますよ!」

 

「あぁ……」

 

 

 観覧車に乗り込む。

 

 

「うわぁ……! 大きいですね!」

 

「綺麗っス……」

 

「おぉ……!」

 

 

 観覧車は一周15分くらいだろうか? 徐々に上がっていく。

 頂上に着く頃には、都市全体は見渡せないが、それでも遠くの景色が見れるようになった。

 

 

「わぁ……! 綺麗ですね!」

 

「あぁ……綺麗だ……」

 

 

 その一言が自然と漏れ出る。

 都市や裏路地の夜景はとても美しかった。

 

 

「あのメリィーゴゥーランド、すごい並んでますね! あれ乗りましょうよ!」

 

「あぁ……いいぞ」

 

 

 変わったイントネーションだな……まぁ何も言わんが。

 

 

 しかし……少しふわふわする……場酔したか? でも、悪くない気分だ。

 

 

「うわぁ! 楽しそうです!」

 

 

 列は結構な長さになっていた。

 不細工な着ぐるみ達もどうやら並んでいるようだ。

 余程人気らしい。

 

 

「……3人とも並ぶが良い、私達は見ているよ」

 

 

「はい!」

 

 

 私とエレナはベンチに座り、3人を見送った。

 

 

 クルクルと回るメリーゴーランド、人々は嬉しそうに笑っている。大人も子供も、誰彼構わず笑う。

 

 

 ……辛いことを逃避して、幸せに浸かっているように見えた。

 ……いつまで経っても止まらない。それなのに人は履けていく。

 

 

「ふむ? 可笑しくないか? アレ」

 

「どこがだ?」

 

「ここに座ってから止まった気配あったか?」

 

「そのうち止まるだろう?」

 

 

 違和感だ。なんだか気持ち悪い。

 意識すると、遠くから漂う血の香りが、鼻腔を刺激してきた。

 

 

「ッ! エレナ! ここの奴らを避難させろ!」

 

 

 私はカルンウェナンを取り出し、目覚ましとして手のひらを切り、エレナに血を与えた。

 

 

「何事だ? とうとう狂ったか?」

 

 

 頭が冷える、目が冴えてくる。

 私が狂ったというより全員が狂っていたんだ……

 

 馬に見えていた部分は人が突き刺さり、狂った様に笑いながら息絶えていく。

 

 

「よく見ろ! あれがメリーゴーランドに見えるか?!」

 

 

 見送った3人はフラフラと誘引されるように歩いて行くのがみえた。

 そもそも裏路地の中にある時点で気付けば良かった、どうせ3時には全て『掃除』されてしまうのだから。

 

 

「ぐっ、人が多いか……」

 

 

 エレナは私の指示を聞いてかすぐに人払いを始めた。

 

 

 

 

 

「この遊園地から出ろ! 急げ!」

 

 

 私は剣を抜き放ち、メリーゴーランドの前に立ち塞がった。

 

 

「魅了や洗脳など……解いてしまえば良い」

 

 

 乗り込もうとすると、急に足が重く顔から派手に転んでしまった。

 振り返るとあの不気味な着ぐるみが足を掴んでいた。私の骨を折らんとする力で握られる

 

 

「邪魔だっ!」

 

 

 私はエクスカリバーを振りその頭を真っ二つにした。すると中に入っていたものは唯の肉塊でしかなかった。

 

 

 人じゃ無いとは思ったが……膵臓バーガーで見たのと似ている……グルか? 

 

 

「ドンキホーテ! ランスロット! アイラ! 何処にいる!」

 

 

 気配がない、というかごちゃごちゃしていて感じ取れない。どうする……狂気的な笑い声で頭が可笑しくなりそうだ……焦ってはいけない、落ち着け……よく目を凝らすんだ……

 

 

 黄色い髪が奥の方で見えた。

 あれだ。駆け寄ると2人しかいない。アイラが見当たらない。

 

 ドンキは血だらけで放心していた。

 ランスロットは重症で意識がない。

 

 不味い。

 

 

「おい、大丈夫か?! ドンキ! アイラはアイラは何処だ?!」

 

「ぁ……あぁ……」

 

 

 ドンキの目は虚ろで指を指す方を見るとメリーゴーランドが回っている。

 

 

 ……アイラが狂気的な笑いと苦痛の混ざった叫びを撒き散らしながらメリーゴーランドに穿かれていた。

 

 

 アイラの血肉を撒きながら回っていた。

 アイラの顔が私に向く。

 

 

「……アハっ、アハはははははっ!」

 

 

 私の目を見てアイラが嬉しそうに笑っている。

 

 

「っ……ドンキ……は無理か。エレナ! ランスロットの止血!」

 

 

 恐らく遠くにいるエレナに私の声が届いたのか、血の網がここまで這い、ランスロットを覆って繭を作った。

 

 

 私は確りと剣の柄を握り締める。

 

 

「……済まない……私が……」

 

 

 突き刺され、狂い、亡くなった人を……アイラを悼みながら……メリーゴーランドを解体した。

 

 

 ◇◇◇

 

 

 アルトリアさんは……アイラをたすけてくれた。"くるしまないように"と言ってくれて……

 

 

 かえってきたアルトリアさんはきずだらけで、ちまみれだった。そっとわたしをだきしめてくれて……うれしくて、なみだがこぼれそうになった。でも、アルトリアさんのめはどこかかなしそうで……

 

 

 つらそうなかおだった。

 

 

 だんだんねむくなってきた……おやすみなさい……




実はランスロットも殺す予定でした……初めて知ったよ、湖のフィクサーが居るなんて……

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