食用スライムだけど生き延びたいっ!   作:貝がら

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十九日目④

「うわぁ凄い人…すいません通ります」

 

何とか人を掻き分けて中に入ると熱気が凄い。人の量とその盛り上がりで思わず立ち止まってしまった。それから待ち人を探していると私を呼ぶ声が聞こえた。

 

「メリーちょうど良かった」「サナさん!…?ちょうど良かったって何がですか?」「ちょうど今スラもっちが暴れ出す所だから…」

 

その言葉に釣られて戦いの場を見るとスライムが燃えている。アレ?スライムって燃えるんだっけ…しかも火柱立つぐらいまで。普通は服溶かすぐらいの酸を出すだけじゃ…

 

「スラもっちに常識は通じない。それが常識」何か深い事を言われた気もするけど置いておいて彼女の隣に座る。

 

「これから何が起こるんですか?」「……」そう質問すると彼女は手に持った串焼きを一口齧り…ゆっくり咀嚼して答えを出した。

 

「さぁ?」答えは出なかった。「もしかして何も分かってないんですか?」「…一つだけ言える事がある」おお…何だろう。やっぱりSSランクの冒険者。今までの経験と学んできた知恵からきっと…

 

「スラもっちは普通のスライムとは違う」それぐらい私だって分かるよ!

 

「何処行くの?」よいしょっと席から立ち上がったのでそう聞くと「色々…お土産だったり食べ物だったり買わないといけない物が一杯ある…決勝までには戻って来るから安心して…」

 

「もしかしたらその前に負けちゃうかもですよ?」私は心配してそう言ったのに…「負ける?あの子が?…メリー。この世界で生き残る確率が高いのはイカれている人。最も常識から離れている子」

 

スラもっちはこの場所の中で一番イカれてるよ

そう言って去っていった。自分のペットに対してなんて事を言うんだろう。

 

『さぁさぁ突然燃え出したスライム!急な出来事で状況が理解出来ず実況の私も引退を覚悟しましたがたった今戻って参りました。これからどうなるか…一分一秒目を離す事の出来ないどちらの意味でも熱そうな戦いが期待出来そうです!』

 

離れてる人いるよ…

 

『おっと此処でスライムが動き出…速い!まるで空を華麗に飛び回る鳥の様にコロシアムの舞台内を縦横無尽に走り回っています。一体彼は何をしたいのかあ!!!?』

 

『周りにいるぶつかった魔物達が燃えていく!だが全てが燃えている訳ではありません!』

 

一発水(ワンショットウォーター)》『おっと水鉄砲を持ったカウボーイの魔物が火に水を放った!が消えない!』

 

『だが諦めずに水を撃ったぁ!』《散弾水(バックショットウォーター)

 

『消えずに場外へと押し出しました!まさに勝負には勝ち戦いには負けたと言う感じでしょうかさて多少人数は減りましたがいまだにスライムは燃えて駆けずり回り辺りは火の海と化しているだけです!…?おっとぉ?スライムの様子がおかしい?どうしたんだぁ!』

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