食用スライムだけど生き延びたいっ! 作:貝がら
「あっサナさんこんにちは!」ギルドに入った途端受付の人がこっちに駆け寄ってきた。
「こんにちはメリーなんか稼げそうな依頼入ってる?」どうやら顔見知りみたいだ。仲良さそうに喋っている。
「そうですね…あっ!コレなんかどうでしょう?"禁忌の森"に生息する巨大毒蜘蛛の討伐及び毒抜き。上金貨20枚ですよ?」
「…舐めすぎじゃない?
「ははっ…だからずっと残ってるんですよ。コレが一番高い奴で後は地味で安い奴しか無いですよ」
「…虫は嫌いだけど…やるしか無い。せめて25枚で」「しょうがないですねぇ分かりましたよ!何とかやってみます。あっ森全燃させたらお金引きますので気をつけてくださいね…」
「その前にこの子に契約書を」「あっ…この子が噂の!へぇ…じゃあサナさんモンスター語マスターしたんですか?」
勿論と言うばかりに頷いて胸を張ってドヤる師匠。クソかわ
「凄いですね!結構難しい筈ですけど」「まぁ…何とかなった。それより契約書を」
「あっはい。すいません…所でこの子は読み書き出来るんですか?」「バッチリ。私が教えたから」
「じゃあその子渡してもらえます?サナさんは別室でお願いします」「…またねスラもっち」「すぐに返しますから!そんな悲しそうにしないでください。サラさんもちゃんとモンスター語で契約書書いてくださいね」
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《安全契約書》
魔物をペットとして連れ歩く時にコレを書く事によって余程の場合以外は討伐対象にならない。記入時には飼い主がモンスター語で書類を記入し魔物側がヒトの言語で記入する事で契約完了になる。コレにより魔物側が最低限の知識がある事の証明になる。
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「はい…ありがとうございます!名前は…スラもっちさんって言うんですね!よろしくお願いしますねスラもっちさん」
よろしくお願いします…「にしても字上手いですね。事務系やりません?」
僕はその紙を裏にして『ごめんなさい』と書く。事務系よりもやっぱり異世界なら冒険をしてみたい。魔法は思ったモノとは違ったけどそれでも頑張ってみたい。
「そのためにこの紙を書いたんですものね…すみません私が間違ってました」彼女はペコリと頭を下げる。居づらくなった僕はその場を立ち去った。
「おかえりスラもっち。ちゃんと間違えずに書けた?ナンパされなかった?」師匠は先に終わったみたいで近くの椅子に座って待っていた。その言葉に跳ねて答えると彼女は少し笑った様に見えた。
「それじゃあ行こうか…地図貰ったけどそんなに遠くは無いから夕方までには帰れると思うから」
また彼女の頭に乗っかって流れる景色を見る。目指す場所は禁忌の森…僕も蜘蛛は嫌いだ。憂鬱な気分になりながら僕は目を瞑った。