秩序に敗れ、恨みは募る…
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ある所に、4人の少年少女がいた。
平凡な名前、平凡な容姿をした4人だが、彼らにはある共通点があった。彼らの親は、何かしらの罪を犯して刑務所に入った者達…。
そう、彼らは犯罪者の子供だったのだ。
親がいないことで託児所のような施設に入ることになった4人。しかし、彼らが生きた時代では犯罪者の血筋に対する風当たりが強く、周りからよくいじめられていた。施設で働く大人達も事情が事情なだけにオロオロするばかりであまり対処してくれなかった。
そんな環境で自分の身を守るために、彼らはいつしか4人固まって動くようになった。例え誰かからいじめられたり攻撃されたとしても、いつも4人でいればお互い守り合うことができるからだ。例え学校のクラス替えなどで離されそうになっても学校側に猛抗議するなどして、断固としてその姿勢を譲らなかった。
さらに4人は、周りの子供達が遊びに興じている間、必死に自分を高めることに努めた。勉学に打ち込み、スポーツに打ち込み、芸術的センスを高め、容姿を磨いた。穢れた血筋と世間から爪弾きにされている以上、頼れるのは自分達の力のみだったからだ。
そうして各々の才能を伸ばし、学生時代からメキメキと頭角を現してきた彼らは成人後、自分達の会社を立ち上げた。他の者達とは違う、並々ならぬ覚悟を持って創り上げた彼らの会社は、それまで世の中になかったもの、人々が欲しがるもの、科学者達が涎を垂らして求めるような革新的な技術を次々に生み出し、瞬く間に世界に名を轟かせる一大企業になった。
……ここで終われば、辛い状況から協力し合って社会で大成功を収めたハッピーエンドだろう。誰もがそれを望んでいた。
しかし、人間というのはそんなに良くはできていない。政治家や企業の社長、官僚など、それまで社会の上流に位置していた者達は4人の存在を目障りに感じた。それまで自分達だけで紙幣をパスし、甘い汁をすすっていたのに、急に出てきてその流れを乱す4人が鬱陶しくなったのだ。
その連中はあらゆるコネや影響力を用い、4人の醜聞をあることないことバラ撒き始めた。4人の親が犯罪者であることはもちろん、会社の業務の不正疑惑や製品の不良問題など、ありとあらゆる汚点をでっち上げたのだ。
妨害がこれだけならまだ何とかなったのだが、これ以外にも様々な、ギリギリ法に抵触しないであろう嫌がらせが次々に行われた。腐っても世界の重鎮達からそのような扱いを受けた4人の会社は為す術なく潰されてしまい、彼らは消息を絶った。
……数週間後、4人の自宅から世界への恨みのこもった遺書が4枚発見されたという…。