オウル・ワイズマンのコラム 翻訳:蔵王 武蔵(ライター) 作:ぼっちクリフ
やあみんな、ごきげんよう。オウル・ワイズマンだ。
先週の禁止改訂でついにブルードラゴンデッキにメスが入った。キーカード「竜笛」の退場により、ブルードラゴンは大幅に弱体化、再びコントロールデッキにも陽が当たる……とはならないようだ。
まずはこちらのデッキを見て欲しい。
先日トムソン・ガゼルがニューヨークの大会に持ち込んで優勝したデッキだ。
(編集注:海外サイトの為リンク不可、ACG公式ページから検索して下さい)
驚くべきは「竜の再誕」を4枚積んでいる事だろう。
「竜の再誕」は「青嵐の軍勢」で追加された、ブルードラゴン専用サポートカードの一種だ。これまで見向きもされなかった「竜笛」以外のブルードラゴン専用サポートカード、それが「竜笛」の禁止により、一斉に見直されている。
そもそも強力な「ブルードラゴン」専用のサポートカード、それらのうち「竜笛」以外は何故今まで見向きもされなかったのだろうか。
答えは簡単だ、「竜笛」を利用したブルードラゴン8枚体制からの最速着地。このスピード展開に「竜笛」以外の専用サポートカードは追いついていなかった。墓地利用やらパンプアップするくらいなら、妨害やハンデスでブルードラゴンそのものを墓地に送ったり展開を遅くする事を狙った方が良い。そうやって時間を稼いでいる間に「竜笛」からブルードラゴンをサーチする、あるいはブルードラゴンを引くか、それとも自分のコンボを完成させるか。それが「竜笛」のある環境での基本的な戦い方だった。
さて、突然だがみんなは「ブルードラゴン」を場に何枚出せば勝てると思う?
はっきり言えば1枚でも十分勝てる。
2枚出せればほぼ完勝だろう。
3枚出せば相手が手札をテーブルに叩きつける事請け合いだ。
トムソンが先々週の決勝で4枚目のブルードラゴン出してきた時、僕は「投了!」と言いながらアイツの定期入れを窓から放り投げてやった。
「竜笛」のある環境下では場に出てくるブルードラゴンの枚数がおかしかった。
8枚体制のブルードラゴンはどんな試合でも1枚、高確率で2枚目が飛んでくる。3枚目が飛んできてもおかしくない。まったく、たまったものじゃなかった。
今回の禁止改訂はそんな環境を鑑みての事だろう。
「竜笛」の禁止により、複数枚のブルードラゴンが簡単に飛んでくる状況を是正し、ブルードラゴンデッキの安定感を削ぐ。よく分かる禁止理由だし、支持している動物たちは多い。
しかし、だ。トムソンのデッキを見た僕にはそうは思えない。
この「竜笛」の禁止は、新たなブルードラゴンデッキの台頭を招くようにしか思えないんだ。
この「リアニメイト・ブルードラゴン」は対コンボに軸を置いたハンデスビートダウンだ。自分と相手の手札を両方削りながらブルードラゴンをサーチ、あるいは墓地に落とし、「竜の再誕」で再利用したブルードラゴンで相手をねじ伏せる。ブルードラゴンを2枚以上展開するのを目的としたこのデッキは、ある意味「8ドラゴン」の後継と言えるだろう。
「竜笛」のある環境下なら、このデッキは普通のブルードラゴン・ビートダウンに完敗していただろう。「竜の再誕」は序盤では何も役に立たないカードだ。しかし、「竜笛」の禁止により環境の速度は低下し、中盤戦までに手札が膨れる事が多くなってきた。余分なカードを置く余地が出て来たのだ。
その「余分なカード」を何にするか……トムソンは僕に言った。
「何を入れたら一番強いかなんて決まってる。『5枚目のブルードラゴン』だよ、竜笛だってそうだったろう?」
ブルードラゴンを超える動物はいない
ブルードラゴンに代わる動物もいない
ならば、この「5枚目のブルードラゴン」となりうるカードは、今後の台風の目となりうるのではないだろうか。