仮面ライダーとウイルス兵器使い少女の様々な年代の「並行地球」冒険の旅。様々な「異世界」もあり!?   作:ウルトラマングレート

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第165話「プレシアの過去(前編)」

プレシア「・・・早くしないと・・・・・・もう時間がないのよ!!」

 

プレシアは吐血する。

 

プレシア(肺が苦しい・・・・・・私の命はもって後2年・・・・・・)「・・・いつも辛い思いばかりさせてしまって・・・こんなお母さんを許してね・・・アリシア」

 

写真に写るのはまだ優しかった時のプレシアと笑顔のフェイトである。

 

26年前 ミッドチルダ

 

プレシア(私は民間エネルギー企業「アレクトロ社」で魔導工学の研究をしている中央技術開発局の第3局長・開発主任として勤務していた 23歳の時に結婚 生活のすれ違いから4年前に夫とは別れてしまったけれど・・・28歳の時に一児を授かった・・・私の大切な宝物)

 

???「主任!あとは引き継ぎます♪」

 

???「もう夜も遅い 早く家に帰ってあげなさい」

 

プレシア「あ・・・!いつもありがとうございます!」

 

???「遠慮するな」

 

???「主任は修士課程を終えた一流の魔導師ですしお勤め先に困る事もないわけで・・・お世話になっているのはこっちですよ!」

 

プレシア「そんな・・・」

 

???「君の管理部門への転属希望が上に通ったとのことだ 責任は増えるが残業や休日出勤はいくらか少なくなる・・・・・・アリシアちゃんと過ごせる時間増えるよ」

 

プレシア「はい・・・!」

 

???「今はプロジェクトが忙しくて大変だと思うが・・・落ち着いた頃にでもアリシアちゃんと遊びにきてくれ」

 

プレシア「ありがとうございます!」

 

プレシア(アリシアが幼い頃はそれなりに大変だったけれど・・・4歳をすぎるとすっかり活発な子になり研究所の人気になってしまった 大人相手にも物怖(ものお)じしない明るい性格で父親不在をまるで感じさせない人見知りしない陽気な子になっていった 大からな上司と気心の知れた同僚たちの配慮に助けられ・・・仕事を続けながらも一人娘を育てていくことができた 幸い魔導研究者は高給な部類だったので生活の自由もきいた)

 

プレシア(・・夕ご飯ずいぶん遅くなってしまったけれどこれで許してもらえるかしら?)

 

プレシアは帰宅した。

 

プレシア「ごめん!ごめんね!!すっかり遅くなっちゃって・・・!!」

 

???「も~!!ずっと待ってたんだよ~」

 

プレシア(この子が愛娘のアリシア)

 

プレシア「ほんっと~にごめんなさい!」

 

アリシア「しょうがないな~」

 

プレシア「寂しかったでしょう?」

 

アリシア「でもリニスと一緒だったから・・・ね?」

 

プレシア(この子猫は「リニス」名前はアリシアがつけた 先日 研究所近くで拾った薄茶毛の山猫だ 本来は人になつかないはずのその種の山猫が何故かアリシアと私にはよくなついた)「はい お土産のクッキー」

 

アリシアはクッキーの袋を受け取る。

 

アリシア「わ~!!リニスそっくりだ~!」

 

リニス「にゃ~ん♪」

 

アリシア「ママはお疲れモードだからゆっくりしてて!」

 

リニス「にゃ~♪」

 

プレシア「いいのよ 無理しないで!」

 

プレシア(仕事を終えて疲れ切って帰宅してもアリシアとリニスが明るく出迎えてくれると不思議と元気が出た アリシアは小さなその左利きの手で一生懸命お手伝いをしてくれたり リニスは猫らしい奔放さでいつも和ませてくれた 私は幸せだった 悩みと言えば季節の変わり目にリニスの抜け毛が多くて掃除が大変な事 アリシアが時々聞き分けのない我が儘を言う事 どうやら勉強があまり好きではないらしいことくらいだった)

 

アリシア「準備完了~♪」

 

リニス「にゃ~ん♪」

 

プレシア「並べ方上手になったわね!」

 

アリシア「えっへん!」

 

2人は食事を始める。

 

アリシア「ん~おいしい♪」

 

プレシア「・・・ごめんね・・・本当は作り置きじゃなくて作りたてを食べられたらいいのだけど・・・」

 

アリシア「ううん!ママの作ってくれる料理はいつも美味しいもん!あのね・・・えーっと・・・」

 

プレシア「どうしたのアリシア?」

 

アリシア「あのね 今度のお休みの日には・・・ピクニックに行けそうなのかなー?って・・・・・・」

 

プレシア「・・・あ・・・・・・週末の休みの日に親子と猫と出かける静かな山へのピクニックで季節ごとの景色の中 お弁当を楽しむのが家族の楽しみとなっていた」

 

プレシア「ほら・・・可愛いわアリシア」

 

アリシア「ありがとうママ」

 

オウレシア「ごめんなさい・・・まだ予定がわからないの」

 

アリシア「・・・行けるといいなぁ」

 

プレシア「そうね・・・ママも近いうちにお休みがもらえるように頑張るわ・・・」

 

アリシア「じゃ! たくさん食べてお仕事を頑張ってもらわないと~♪」

 

リニス「にゃーん♪」

 

プレシア「こらこら~!」

 

アリシア「ママ・・・ママが側にいてくれればそれだけで嬉しい・・・毎日一緒のベッドで寝てくれるだけでいいの・・・ママの身体が一番大事なんだから無理しないでね!」

 

プレシア「ええ・・・ありがとうアリシア」

 

プレシアはアリシアを抱きしめる。リニスもプレシアに寄りそう。

 

プレシア「現在の仕事 現在の家 現在の生活 そして飼い猫(リニス)愛娘(アリシア) ささやかでも幸せな生活がずっとこんな風に続くのだと思っていた」

 

そして研究所。

 

???「大変申しわけないのだが・・・例の新型・・・大型魔力駆動炉プロジェクト・次元航行エネルギー駆動炉「ヒュドラ」の設計主任に君が抜擢された」

 

プレシア「え・・・・・・?ですが私は転属が決まっているはずでは・・・!」

 

???「君の要望は以前から聞いていたし事情も痛い程理解していたのだが・・・君も知っている通り既に進行しているプロジェクトだ 一からの設計ではなく現状進行している部分からを引き継ぎ残りの部分のみを仕上げるようにとのことだ・・・このプロジェクトが終わったら長期の休暇の約束と希望部門への転属を私からも陳情するつもりだ それまでの期間我々に力を貸してくれないだろうか?」

 

プレシア「・・・・・・はい わかりました・・・・・・」

 

プレシア(慌ただしい仕事・・・・・・でもこの開発が終われば親子二人で長い休暇を過ごせる あの子が学校に上がる前に・・・2人でゆっくり過ごせると・・・そう思っていた)

 

アリシア「ママ・・・・今日もお仕事・・・おそくまで・・・?」

 

プレシア「ごめんね・・・開発が落ち着いたらちゃんと帰れるようになるから・・・」

 

アリシア「・・・・・・うー・・・・・・」

 

プレシア「リニスと一緒に・・・・・・いい子でお留守番・・・ね」

 

リニス「にゃ~・・・」

 

プレシア「他人の設計を途中から引き受けるのはトラブルが多い まして大型機器であり さらに大エネルギーを扱う 駆動炉は極めて危険な代物 充分な引き継ぎ期間が必要なはずだった が スケジュールがそれを許さなかった 前任者の杜撰な資料管理 複数の人間が何度も変更がある設計やシステム 絶対的に足りない日程 始めから不可能領域にあったスケジュールは進捗を眺めた上層部によって幾度も修正・見直しが行われ その度に新たな機能やシステムの追加案が一方的に出された なんとかくみ上げたものが台無しにされなぜそんなものが必要なのか わからない機能を追加させられる 依頼元の大手メーカーから直接下りて来る命令であり 新人主任のレベルではそれらに反論する権利すら与えられていなかった しかし 開発が終わる気配はいつまでも訪れなかった)

 

???「テスタロッサ君 君の 例の駆動炉実験・・・・・・10日後に行うことになったよ」

 

プレシア「待ってください!実験は来月の予定で・・・・・・」

 

???「決定だ」

 

プレシア「新型なんですよ?もし暴走事故でも起こったら!」

 

???「本社から開発担当の増員を行う これは決定事項だよ・・・テスタロッサ主任」

 

そしてその日。

 

???「主任 何でしょうか?作業中なのですが・・・」

 

プレシア「この資料・・・確認させてもらったけれど・・・確認が必要なはずのチェックが削られ過ぎよ これでは立ち入り調査がない 安全基準については事実上無視しているようなものだわ 安全基準や確認を無視して完成させたところで・・・!」

 

???「ああ・・・安全処置はこっちでやりますから任せてください 実験ができなきゃ本社の信用問題になるんですから いつまでも安全確認から先に進まないのでは永久に完成しませんよ」

 

プレシア「・・・・・・」

 

プレシアは帰宅。

 

アリシアはソファーで寝ていて、テーブルのオムライスが食べられずに、そのままであった。

 

プレシア(また寂しい思いをさせてしまっているわね・・・)

 

アリシア「ママ・・・?」

 

2人はベッドへ就く。

 

アリシア「ママ いつまでいそがしいの?」

 

プレシア「来週 実験があってね・・・・・・それが済んだら少しお休みを貰えるわ」

 

アリシア「ほんと・・・?」

 

プレシア「うん・・・・・・きっと」

 

アリシア「ピクニックいける?」

 

プレシア「ん・・・・・・どこでも行けるわよ」

 

アリシア「約束だよ」

 

プレシア「うん・・・約束・・・」

 

2人は抱き合う。

 

プレシア(たった一人の娘・・・アリシアにこれ以上寂しい思いをさせたくない・・・駆動炉の実機製作が始まったら勤務先も遠くなるし もっと忙しくなる・・・・・・開発室の一室を寮として借りてアリシアとリニスも一緒に暮らせないかしら・・・せめて今よりは一緒にいたい・・・・・・)

 

アリシア「わ~!!」

 

リニス「にゃーん♪」

 

アリシア「広い! 涼し~い!これならいっぱい遊べるね!」

 

リニス「にゃ~ん!」

 

プレシア(開発は”報告書上”では順調に進んだ実機が組み上がり燃料を入れての稼働実験まであと僅かとなった だが 燃料実験直前に何故か実機への接触が禁じられていた 疑問に思いながらも書類上での安全チェックを続け 現場の工員に対しての安全基準マニュアルの作成に努めた その精度は上層部にも認められ特例として 主任職の他に「安全基準責任者」という役職を受けた 素直に喜ぶ気になれなかったけれど・・・最初の稼働実験の終了と確認後5日間の休暇が約束されたのは嬉しかった  だが その事故は誰もが予想しない形で誰もが予想しえない規模で発生した 事態に気付いた時には何もかもが遅かった 受理されたはずの安全措置がほとんど何も成されていなかった)

 

プレシア「くっ・・・!!」

 

プレシアは魔法陣を展開する。

 

プレシア「みんな大丈夫!?」

 

???「はい・・・!この完全遮断結界の中であれば一時的な作業なら続けられます」

 

???「暑い・・・! 燃料エネルギーがこの金色の光と高温に変化しているようですが・・・正しい反応でも特定濃度でもありません 熱や爆発による二次被害は食い止められそうですね・・・ !! エネルギーが酸素と反応しています!酸素を消費して光と熱に変わっている・・・!」

 

???「だとしたら結界外の生物達は・・・!?」

 

アリシア「? 何?あの光・・・!?」

 

プレシア(その日 金色の光が私を飲み込んだ)

 

寮ではアリシアとリニスは倒れていた。

 

プレシア「アリシア!?アリシア!!」

 

絵を見て、プレシアは泣く。

 

プレシア(爆発の危険のある駆動炉をあらかじめ確保していた安全地区へ転送することすらも上層部によって不可とされていた 駆動炉の停止はできるはずであり転送してしまっては再度作り直しとなる 暴走や危険をなくすための安全基準を作っていたはずであると 万が一に備えて寮にも防御結界を張って爆発や災害がアリシアやリニスに被害を及ぼすことがないよう気遣っていたが 酸素に反応する微粒子状のエネルギーはそれとは見関係に結界内に入り込み付近の酸素を食らいつくした 肺から吸い込まれた微粒子は血中の酸素とすら反応する わずか数呼吸苦しいと思うより先の死だったはずということだけが掬いだった 事件の原因究明に管理局が立ち入ることはなく安全基準の設定ミスの責任は安全主任である私が問われ事件については裁判で争われた 安全基準を担当したのは私であり 管理しきれていなかったのも事実だった そして社は告訴を取り下げれば刑事責任を訴えることをせず 不幸な被害にあったアリシアについての賠償金を支払うとの意志を示した 事件については私が違法な手段とエネルギーを用いて行ったものであり 安全よりもプロジェクト達成を優先したという形で記録が残ることとなった それから私はミッドチルダ中央から姿を消した)

 

プレシアは研究を続行。

 

???「またテスタロッサ主任がプロジェクトに抜擢だってさ!」

 

???「先日発表されたA社やB社の研究成果も主任がいた頃に収めた功績なんだろ?」

 

???「特許もかなり持っているらしい」

 

???「うちの研究所もすぐに辞めて他所(よそ)へ行ってしまうんだろうなぁ」

 

プレシアは画面操作をしていた。

 

プレシア「・・・・・・これがいいわ 名称『時の庭園』・・・・・・遺跡級の年代物だけど動きさえすれば問題はない・・・・・・」

 

プレシアはある場所にへ移動すると、二つの水槽カプセルにアリシアとリニスが浮かんでいた。

 

プレシア(アリシアは死んでいない ただ 眠っているだけ・・・・・・ いつか必ず私の手で目覚めさせる 昆虫 爬虫類 そして小型の哺乳類 命の構造と蘇生は成功させることができた しかし それはあくまで魔法生物・・・死の直後の短時間であれば可能だったが完全に死亡し終えたものを蘇らせることはできなかった 「生命蘇生」は魔法における最大の不可侵領域不可能領域と言い換えでもいい・・・もっと資金とノウハウを貯めなければ・・・)

 

プレシア(任意のプログラムを書き込むことが可能な「新たな()れ物」としての人造生命の開発 そして その人造生命への記憶転写 アリシアの記憶はある程度保存してあるアリシアの体細胞を使用しできあがった人造生命にアリシアの記憶を転写する)

 

プレシアは授業を行っていた。

 

プレシア「これを「プロジェクトF・A・T・E」通称プロジェクトFと名付けます」

 

プレシアはアリシア側のカプセルに触れる。

 

プレシア(アリシアの記憶を持ち生前と変わらぬ姿を持つならばそれは私やアリシアにとってもアリシア本人のはず・・・ それから数年が経ち ついに私は完全なる素体を完成させた)「あとは・・・この体にアリシアの記憶を転写すれば・・・!!そうだわ・・・リニスも蘇生させないと・・・せっかく蘇らせるなら少しでも長く一緒にいられるように使い魔としてがいいわね 動物の命は人間よりも短い・・・アリシアは優しい子だからリニスが死んだ時にきっと悲しむもの・・・リニスもその方が良いわよね?」

 

リニスはベッドで目が覚める。

 

プレシア「・・・良かったわ・・・!本当に良かった・・・!!」

 

プレシアはアリシアに抱きつく。

 

アリシアはリニスを見る。

 

プレシア「ほら アリシア見て!リニスよ!」

 

アリシア「?」

 

プレシア「? まだ目覚めて間もないから思い出せないのね でも大丈夫 すぐにわかるようになるわ」

 

プレシアはアリシアを抱っこして、ある場所へ連れて行く。

 

プレシア「ほら・・・ここがあなたのお部屋」

 

アリシア「うん・・・でもお仕事は平気なの・・・・・・?」

 

プレシア「平気よ・・・もう 平気なの」

 

アリシアが右手でプレシアの頬に触れる。

 

アリシア「・・・・・・ママ・・・?」

 

プレシア「なんでもない・・・なんでもないわ・・・大丈夫よ・・・アリシア」

 

アリシアはリニスを抱く。

 

アリシア「かわいい・・・」

 

リニス「にゃ~」

 

プレシアは違和感を感じ出す。

 

プレシア「違う・・違う・・やっぱり違うッ!声は寸分違わぬアリシアの声だった・・・だけど!! しゃべり方も違う! 違うのよ!あの子とアリシアは何もかもッ!!利き腕も・・・魔力資質も・・・人格さえ・・・!!複製も記憶転写も上手くいってる・・・・・・あの子にも アリシアとしての記憶が間違いなくある・・・なのに違う!どうして・・・・・・どうして!?」

 

眠るリニスの前に立つプレシア。

 

プレシア(アリシアには受け継がれていなかった私の魔力資質がこの子には受け継がれている・・・私から全て(アリシア)を奪った忌まわしきあの光と同じ金色の輝き・・・!このアリシアにそっくりな姿も金色の魔法光も 忌々しい・・・!!この子は・・・アリシアじゃない・・・!ただの失敗作・・・・・・ッ!!私のアリシアへの愛情やアリシアの過去を奪い取ろうとするアリシアではない得体の知れない「何が」・・・)

 

プレシアはアリシアを抱く。

 

プレシア(アリシアの身体はまだ綺麗なまま残っている・・・・・・ただ 命が抜け落ちてるだけ・・・アリシアの命を取り戻すための方法・・・それを捜さないといけない ここからは禁忌の道・・・・・・そのためには外に出して働かせるための道具がいる・・・曲がりなりにもアリシアの姿・・・廃棄はできない)「ああ・・・そうだ・・・そうだわ・・・・・・!あの子を・・・あの偽物を育て上げて・・・・・・使えばいいのよ・・・・・・教育係も・・・私が作ればいい)

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