仮面ライダーとウイルス兵器使い少女の様々な年代の「並行地球」冒険の旅。様々な「異世界」もあり!?   作:ウルトラマングレート

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第22話「綾斗の過去とユリスの過去」

綾斗《・・・・・・僕は悪くない》

 

女性《綾斗》

 

綾斗《だってお姉ちゃん あいつらが・・・・・・!!》

 

女性《綾斗っ!》

 

綾斗は正座させられていた。

 

女性《言い訳なんて男らしくないぞ》

 

綾斗《ぼくはなにもしてない!ただ あいつらがしつこく立ち向かえっていうから・・・・・・!それにあいつら お姉ちゃんのことまで・・・!だからちょっとだけ 相手をしてやったんだ!》

 

女性《ふむ・・・なるほどね 確かに綾斗は間違ってないーーーでも 正しくもない 綾斗 なんでお父さんがあなたに立ち合いを禁止しているかわかる?》

 

綾斗は首を横に振る。

 

女性《それはね あなたの強い力は人を傷つけてしまうからよ そしてそれで自分を・・・綾斗自身を傷つけてしまうから》

 

綾斗《ぼくはケガなんかしてないよ?どこも痛くないし・・・》

 

女性《それはあなたがまた力に頼っているから 力に頼って身をまかせて限り 痛みを感じることはない でもそのかわり人の痛みを感じることもできなくなってしまう お父さんもお姉ちゃんも綾斗にそんな人間になってほしくないの 尊厳を守るために闘うことは誰もが持っている正当な権利よ だから綾斗は間違っていない けれど綾斗はまだその結果に対して責任を負えない 無責任と正しさは決して相容れないものだから》

 

綾斗《・・・よくわからないよ》

 

女性《とにかくまだ綾斗には早いってこと》

 

綾斗《じゃあいつになったらいいの?》

 

女性《んーそうだなあ 綾斗が自分の成すべきことを 見つけたときがそうかな》

 

綾斗《なすべきこと・・・?》

 

女性《うん》

 

女性は綾斗の髪に手を乗せる。

 

女性《それはきっと あなたがその力をどう使うかを決めたときだから》

 

綾斗は頷く。

 

女性《ん よろしい》

 

綾斗《お姉ちゃん 目が悪いんだからかっこつけないで普段から眼鏡をかけてればいいのに》

 

女性《いっ いいでしょ別に!》

 

綾斗《それならお姉ちゃんは?》

 

綾斗の姉《お姉ちゃんはもう『なすべきこと』を見つけたの?》

 

綾斗の姉《もちろん あたしが成すべきことはね あなたを守ることよ 綾斗 それがああつぃにとって なによりも一番大切なこと》

 

綾斗《じゃあ!じゃあぼくもお姉ちゃんをーーー》

 

綾斗「---綾斗・・・」

 

香織「綾斗くん・・・」

 

綾斗「あれ・・・ユリス・・・?先輩・・・なんで・・・?」

 

ユリス「寝ぼけているのか?私の部屋に私が居てなにがおかしい?」

 

香織「確かにここはユリスの自室・・・。」

 

綾斗(ああそうか あの後 服を繕ってもらいにきてたんだっけ)「ごめん 少し寝てたみたい」

 

香織「ちょっとお疲れ気味だったんじゃないの?」

 

綾斗「そうなんですかねェ・・・にしてもユリスって裁縫ができるんだね」

 

ユリス「得意ではないーーーがまあできなくもない」

 

香織「そうなの?」

 

綾斗「いきなり服を脱げなんて言われたから驚いたよ」

 

香織「私もちょっとびっくりした・・・。」

 

ユリス「先輩まで・・・。」

 

綾斗「もしかしてそれも友達から教わったのかい?」

 

ユリス「・・・・・・よくわかったな」

 

綾斗「なんとなくとね」

 

綾斗は写真立てを見た。

 

綾斗「ねえ ユリス もしかして友達って・・・この子たちのこと?」

 

ユリス「ん・・・・・・?って お おまえ!なにを勝手に!」

 

綾斗「その真ん中に写ってる女の子 ユリスだよね」

 

ユリス「ーーーそうだ この写真に写っているのは私の友人たちで間違いない」

 

香織「可愛い・・・。」

 

ユリス「そうですか・・・?まァ 私はこう見えてもうちょっと小さい時はお転婆で・・・。」

 

香織「え・・・?」

 

綾斗「こう見えて?」

 

ユリス「なにか文句でも?」

 

香織「いや 何でもないの。」

 

綾斗「はい 先をどうぞ」

 

ユリス「とにかく 幼い頃はよく勝手に 宮殿を抜け出したりしていたのだ まァ窮屈だったのだろうな」

 

ユリス「ところがある日 いつもより少し遠出をしたら道に迷ってしまってな うろうろしているうちに貧民街のほうへ迷い込んでしまった リーゼルタニアの治安はそれほど悪くはないが そんな場所を裕福な身なりの子供が一人でうろついていれば どうなるかは目に見えている 当時はせいぜいライター程度の日が出せるくらいだった私は柄の悪い連中に裏路地へ連れ込まれなすすべもなく泣くだけだった そしてあわやというところで助けてくれたのがーーー彼女達だったのだ その時の私の気持ちがわかるか?まさしく彼女たちはヒーローだった 宮殿に戻って調べてもらい 彼女たちが貧民街にある孤児院の子供だとわかった それ以来私は宮殿を抜け出しては彼女たちに付いて回るようになってな 最初は当然疎ましがられたが しつこく通っているうちになんとか仲良くなることができた」

 

香織「へぇ・・・」

 

綾斗「その子たちってユリスがお姫様だって事は知ってたの?」

 

ユリス「いや 当時は隠していたからな シスターたちは当然知っていただろうが・・・・・・」

 

香織「じゃあユリスの家族の方は?」

 

ユリス「周囲はそりゃもううるさかったですが その頃には父も母も亡くなっていたので 私自身は気にもしなかったのです」

 

綾斗「え・・・・・・?」

 

ユリス「ああ 知らなかったか 今のリーゼルタニアの国王は兄上だ その先代が私の両親でーーーといっても私自身両親のことはよく覚えていないのだがな 覚えたのはその孤児院が亡き母の創設した基金で作られたものだったということだ とはいえその基金もすでにない 孤児の数は毎年増え資金繰りは年々厳しくなっている だからこそ私はここに来た 今度は私が子供たちを助けるためにーー守るために」

 

香織「その決意は立派だけど・・・」

 

綾斗「はい。ユリスは一国のお姫様なんだろう?お金を融通する方法なんてもっと他にいくらでもあるんじゃないの?」

 

ユリス「私が自由にできる金などあの国あるものか 王族の活動資金は議会が決めた歳費から捻出されるのだぞ?統合企業財体の傀儡となっているあの国で収益の見込めない福祉事業に許可が下りるわけがあるまい 私に使われる金はあっても私が使える金はない ならば自分で稼ぐしかなかろう 私はここで私の望むものを手に入れるーーーそれが私の闘う理由だ よし!ではこれを持ってとっとと帰るがいい」

 

綾斗の上着は一応修復された。

 

香織「大体縫えたかな。」

 

ユリス「これでも頑張った方なんですがね・・・。」

 

綾斗「・・・ああ ありがとう それと そのハンカチーーー」

 

ユリス「ああ これは昔孤児院の友人たちから誕生日にもらったのだ みんなで刺繍を入れてくれてーーー特にこの一番ヘタクソなのが私の親友の刺繍なんだ」

 

香織「そうなんだ・・・。」

 

綾斗「では、俺はこれで ユリス 先輩!」

 

ユリス「ああ!」

 

香織「じゃあね!」

 

綾斗はユリスの部屋のバルコニーから飛び降りた。

 

綾斗「・・・・・・闘う理由 か」

 

香織「《星武祭(フエスタ)》 凄い大会なんだろうね。」

 

ユリス「ええ。」

 

そして朝。

 

香織は2年生のクラスへ。

 

香織「みんな おはよう!!」

 

男子「おはよう!!」

 

女子「神城さん おはようございます!」

 

女子「神城さんの《星武祭(フエスタ)》臨時出場 早く観たいなァ」

 

男子「だな。召喚能力の事だけど・・・。」

 

香織「その事だけど、昼休みに映像見せようか?」

 

男子「映像!?」

 

女子「お弁当食べながらでも?」

 

香織「うん。他のみんなも聞いてくれる?」

 

クラスの男女生徒達も香織に注目した。

 

香織「お昼休みに、召喚能力の元になったホラーゲーム世界の映像を女神様に頼んで一部分だけ見せていくから。」

 

男子「ホラーゲーム?」

 

女子「ホラーゲームか・・・。それって幽霊?」

 

香織「ううん。ゾンビやゾンビ犬を含めたTウイルス投与による生物兵器達なの。」

 

男子「ウイルス!?T?」

 

女子「ゾンビやゾンビ犬に生物兵器ですって!?」

 

香織「特にアメリカ中西部の10万人規模の架空都市・ラクーンシティの壊滅事件というシリーズ中の有名事件とかね。」

 

男女生徒達「「「「シリーズ中の有名であるラクーンシティの壊滅事件?」」」」

 

そして、綾斗も自分のクラスにいた。

 

綾斗「おはようユリス ユリス?」

 

ユリス「あっ ああ おはよう」

 

綾斗は自分の席についた。

 

綾斗「ユリス どうかした?」

 

ユリス「すまない 用事を思い出した」

 

ユリスは立ち上がる。

 

綾斗「ちょ ちょっとユリス?どうしたんだろう・・・?」

 

矢吹「あらら なんだかまた昔に戻っちまったみたいだな あのお姫さん お前さんがくる前は いつもあんな感じだったんだよ 頑なに『私に関わるな』ってオーラを振りまいてる感じでさ」

 

綾斗「・・・・・・」

 

矢吹「せっかく雪解けしてきた感じだったのにもったいねえ」

 

綾斗(昨日の一件の報告ついでにユリスのことも聞いてみよう 神城先輩も誘ってかな・・・。)

 

そして放課後 生徒会長室

 

綾斗と香織がやって来た。

 

クローディア「あら ごきげんよう 綾斗に先輩」

 

香織「ええ。」

 

クローディア「どうかしましたか?」

 

香織「それがね・・・。」

 

綾斗「昨日 また連中がちょっかいを出してきてさ」

 

クローディア「ええ 話だけは聞いています レヴォルフの生徒を使ったみたいですね」

 

香織「おお!!」

 

綾斗「さすがに耳が早いね それとは別に犯人の目星がついたかもしれないんだ たぶん間違いないと思う」

 

クローディア「それでなにか手がかりが?このことはユリスも気が付いているのですよね?」

 

綾斗「口に出して確認したわけじゃないけどユリスも気づいてると思う」

 

クローディア「それでユリスは今どこへ?」

 

綾斗「それが用事でーーーってまさか独りで!」

 

すると、綾斗の端末に着信が。

 

香織「ん?」

 

綾斗「ー着信?」

 

〈・・・・・・綾斗 助けて〉

 

綾斗「紗夜?どうしたのさ?」

 

沙夜〈道に迷った〉

 

香織「迷った?」

 

綾斗「またかい紗夜・・・てゆーかごめん 今はユリスのことで手一杯でーーー」

 

紗夜〈・・・リースフェルト?それならさっき見かけたような・・・・・・〉

 

香織「えっ!?」

 

綾斗「本当に?」

 

クローディア「紗々宮さん 周辺の景色を映してもらえませんか?」

 

紗夜〈・・・・・・こう?〉

 

クローディア「再開発エリアの外れですね ここからならかなり絞り込めそうです」

 

綾斗「ありがとう紗夜!おかげで助かったよ!」

 

紗夜〈・・・私はまだ助かっていない〉

 

クローディア「紗々宮さんの方は誰か迎えを手配しておきます 綾斗と先輩はユリスの方を」

 

綾斗「ごめん 頼むよ」

 

香織「うん!!」

 

クローディアは画面を開き、操作を行う。

 

綾斗「・・・それにしてもどうして何も言ってくれなかったんだろう やっぱり信用されてないのかなあ」

 

香織「それはないんじゃないかな。」

 

綾斗「え?」

 

クローディア「ええ 逆だと思いますよ」

 

綾斗「え?」

 

クローディア「以前に言ったでしょう?あの子は自分の手の中のものを守るのに精一杯なのだと きっとあなたもその中に入ってしまったのでしょうね」

 

綾斗「守る・・・・・・?ユリスが俺をーーー?(ああ そうか・・・・・・こんなに単純なことだったんだ)

 

綾斗「よしっ!」

 

香織「綾斗くん?」

 

クローディア「ああお待ちください その前にーーーアレの用意ができています どうぞ お持ちください」

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