仮面ライダーとウイルス兵器使い少女の様々な年代の「並行地球」冒険の旅。様々な「異世界」もあり!?   作:ウルトラマングレート

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第30話「香織と綾斗と綺凛」

鋼一郎「ーーー思ったより手間取ったな」

 

綺凛「・・・ご・・・ごめんなさいです叔父様・・・」

 

鋼一郎「それなりの手練れだったのは認めてやろう だが いかに純星煌式武装(オーガルクス)の使い手や時空移動者にして仮面ライダーディケイドなる娘とはいえ 『在名祭祀書(ネームド・カルツ)』入りもしていないような奴らを相手に1勝1敗とは 評判に傷がつく あとでこのデータに目を通しておけ 今年中に粗方の《冒頭の十二人(ページ・ワン)》は片づけておく まずは第一ステップだ そうすればこの星武館で不動の地位を確立できる」

 

綺凛「・・・・・・はい」

 

鋼一郎は綺凛の頭髪を掴み、浮かす。いくらなんでも姪っ子に行う行為ではない。

 

鋼一郎「いいか 私が求めるのは 星導館の歴史に残るような偉大なる序列一位だ お前は剣しか取り柄のない愚図で無能なガキだが 私ならそれを演出してやれる 忘れるなよ綺凛」

 

綺凛「・・・・・・はい 叔父様 わかっています・・・」

 

模擬戦を終え、野次馬から逃げて来た綾斗達。

 

香織「しかし、彼女も戦闘力はそれなりにやるみたいだね。」

 

綾斗「はい・・・。あの子が序列一位っていうのは本当なのかい?」

 

ユリス「こんなことで嘘をついても仕方あるまい というよりだな お前こそ自分が所属する学園の序列トップを知らないとはどういう了見だ この馬鹿者 神城先輩は除外だがな。」

 

香織「まあね。」

 

綾斗「それはその・・・ごめん」

 

ユリス「先輩はともかく お前では勝てない強さ化 刀藤綺凛は」

 

香織「剣の腕は彼女もやると思う。」

 

綾斗「はい。腕なら彼女のほうが上かな」

 

ユリス「そうか・・・いや この場合は彼女を褒めるべきなのだろうな 刀藤綺凛は入学以来 無敗を誇っているが なにしろそれでまだ13歳ーーー中等部の1年だ 無敗というだけならばクローディアも同じなのだが お前やクローディアと決定的に違う点は 彼女が純星煌式武装(オーガルクス)の使い手でも《魔女(ストレガ)》でもないということだ 序列の順位はさほど意味をなさないと前にも言ったが それでも一位だけはやはり特別でな 学園の顔となるべき立場だけあって とてつもなく競争が激しい その一位の座をまだ三位とはいえ ただの刀一本で死守しているというのは尋常ではない」

 

香織「確かに、刀一本で死守するって・・・。」

 

ユリス「先輩はともかく 綾斗 おまえの実力がバレてしまった以上 今までの作戦は使えないからな その辺りも考え直す必要があるか・・・」

 

綾斗「・・・・・・ごめん」

 

ユリス「そんな顔をするな いずれはバレることだったのだしな お前はまず校章の新調でも済ませてこい 先輩は綾斗と同行で。」

 

香織「ええ。」

 

生徒会室

 

クローディア「それにしても驚きました まさかお2人が刀藤さんと闘ったなんて」

 

香織「うん」

 

綾斗「止むに止まれぬ事情があってね」

 

クローディア「刀藤さんの叔父様・・・・・・ですか?」

 

香織「そうだけど・・・。」

 

綾斗「クローディア あの人を知ってるの?」

 

クローディア「もちろん なかなか厄介な方ですからね 刀藤綺凛さんの叔父様 刀藤鋼一郎氏は我が星導館学園の運営母体である統合企業財体「銀河」の社員でーーー極東エリアのスカウト関連部門を統括している方ですね 《星武祭(フエスタ)》の成績にも密接に関わるためかなり強い権限を持っています」

 

香織「へぇ・・・。」

 

綾斗「お偉いさんってこと?」

 

クローディア「んー 微妙なところです あえて言うなら幹部候補といったところでしょうか もっとも刀藤氏は幹部の椅子を手に入れる気満々といった感じですね そのために実の姪を目いっぱい利用しているようです」

 

香織「えっ・・・!?」

 

綾斗「利用って・・・じゃあやっぱり刀藤さんはあいつに無理矢理戦わされてーーー」

 

クローディア「それはどうでしょう 彼女には彼女の目的があるようですし それより注目すべきは刀藤氏のやり方です 確かに自分が目を向けた学生が活躍すれば 出世への足がかりになるでしょう しかし普通はここまで一人の学生に肩入れするような真似はしません 失敗した時に自分に返ってくるダメージのほうが大きいからです ましてや自分の身内では批判は倍増でしょう それなのに鋼一郎氏はあとであえて それをやっちる」

 

香織「ええェ・・・!?」

 

綾斗「・・・自信があるんだろうね 刀藤さんの力に」

 

クローディア「それでーーーお2人はどうするおつもりですか?」

 

綾斗と香織は綺凛に呼び出しを受けた。

 

綺凛「不躾に呼び出したりしてごめんなさい!せ・・・先日は大変失礼しました!」

 

香織「いいのいいの。」

 

綾斗「君が謝るようなことはなにも・・・それより俺のほうこそいろいろごめん なんかかえって困らせちゃったみたいで」

 

綺凛「い いえそんな・・・・・・!あの・・・お 怒ってないですか?」

 

香織「怒るって・・・。」

 

綾斗「何で俺達が怒らなきゃいけないのさ まぁキミの叔父さんには少なからず思う所があるけどね」

 

綺凛「う・・・それはその誠に申し訳なく・・・」

 

綾斗「・・・いやだから キミが謝る必要はないんだってば」(これであの強さなんだから なんというかギャップがすごいよなぁ・・・)

 

綾斗は思わず綺凛の頭に手を置き、撫でた。

 

綺凛は思わず赤面。

 

香織「赤面しちゃってる・・・。」

 

綾斗「それで俺達に用事が?」

 

綺凛「え?」

 

綾斗「まさかわざわざ謝るためだけに やって来たワケじゃないでしょ?」

 

綺凛「いえ そうですけど?」

 

綾斗「ああ そうなんだ・・・」

 

綺凛「あ でもそれだけじゃなくてーーーあのっ・・・ありがとうございましたっ!」

 

綺凛はお辞儀してお礼をした。

 

香織「えっ・・・?」

 

綾斗「・・・・・・はい?」

 

綺凛「あ 先輩方お2人は見ず知らずのわたしを叔父様から庇ってくれました・・・!その あんなことになってしまいましたが ほ 本当に嬉しかったです!」

 

香織「そう・・・?」

 

綾斗「いいよ 結局キミの力にはなれなかったわけだしね」

 

綺凛「そんなことは・・・!」

 

綾斗「・・・刀藤さん 風が冷たくなってきたし 話の続きは歩きながらしようか 寮まで送っていくよ」

 

綺凛「はい・・・。」

 

綾斗「先輩は?」

 

香織「私も付き合うよ。」

 

3人は歩く。

 

綺凛は赤面している。

 

香織「刀藤さん?」

 

綾斗「ひょっとして緊張してる?」

 

綺凛「あ・・・わっ わたし家族以外の男の人と こんな風に歩くの 初めてで・・・神城先輩は・・・女神様との連絡で次の平行世界へ行くメドが立ったら、続行中の臨時試合は棄権して行っちゃうんですね?」

 

香織「うん。」

 

綺凛「それと・・・・・・お父さーーー父が厳しかったものですから」

 

香織「お父さんが厳しいんだ・・・。」

 

綾斗「そっか 刀藤流は稽古も厳しいって聞くけどーーー」

 

綺凛「うちの流派をご存じなんですか?」

 

綾斗「そりゃ俺も剣士の端くれだからね 『鶴を折るが如し』と謳われる刀藤流を知らないわけないよ」

 

綺凛「天霧先輩の流派は古流ですよね?」

 

綾斗「うん そうだけど・・・」

 

綺凛「はい!先日の模擬戦の際 時折腰を落とした構えが見受けられたのでそうじゃないかなと・・・!天霧先輩は防御姿勢から動く時は摺り足でしたし正眼に構えた剣先がかなり高めでした これも古流の特徴です 本当は剣を合わせて貰えればもう少しわかったのでしけど 天霧先輩の《黒炉の魔剣(セル=ベレスタ)》相手ではそうもいかなくて・・・」

 

綾斗「・・・・・・」

 

香織「刀藤さん・・・。」

 

綺凛は赤くなり、

 

綺凛「す す すみません わたし つい・・・」

 

綾斗「刀藤さんは剣術が好きなんだね」

 

綺凛「は はいっ それにーーー・・・わたしは剣術以外 能がないですから」

 

香織「いや。」

 

綾斗「そんなことーーー」

 

綺凛「いいえ本当なのです」

 

綾斗「・・・・・・」

 

綺凛「わたしは頭も良くないですし ドジで臆病で満足にできなくて・・・でもそんなわたしでも 剣を握っている間は誰かの役に立てるのです だから楽しくて大好きです」

 

香織「そう・・・。」

 

綾斗「そっか」

 

綺凛「それに私には叶えたいーーーいえ叶えなければならない願いがあります」

 

香織「願い?」

 

綾斗「刀藤さんの願いって?」

 

綺凛「・・・父を・・・助けることです」

 

香織「お父様を?」

 

綾斗「ーーーーそのために叔父さんの言う事を聞いているのかい?」

 

綺凛「・・・・・・叔父様はわたしと違ってとても有能な方です わたしが望みを叶えるために一番適切な道筋を示してくださいました とても感謝しています」

 

綾斗「たとえ出世に利用されているとしても?」

 

綺凛「私は自分の願いを叶えるための道を示してもらい 叔父様はその過程で相応の利益を得るーーーだからこれは対等の取引なのです」

 

香織「えぇ・・・。」

 

綾斗「・・・とてもそうは見えなかったけど」

 

綺凛「叔父様は私達《星脈世代(ジエネステラ)》を嫌っていますから」

 

香織「・・・・・・」

 

綾斗「・・・・」

 

綺凛「あの・・・わたしからもおうかがいしていいですか?」

 

香織「何?」

 

綾斗「うん なんだい?」

 

綺凛「先輩方は普段どんなトレーニングをしてるのですか?」

 

香織と綾斗「「え?」」

 

綺凛「この学園に来てから 一人でトレーニングをしているのですが やっぱり不安で・・・一人だと組太刀もできませんし」

 

綾斗「それなら俺達の訓練に参加してみるってのはどう?」

 

綺凛「えっ?い いいのですか?」

 

綾斗「んー まあユリスに聞いてみないとあれだけど たぶん大丈夫じゃないかな」

 

香織「ユリスも勝手に決めたら怒るかもね。」

 

綺凛「ごめんなさいです・・・!お誘いはとっても嬉しいのですが 《冒頭の十二人(ページ・ワン)》の皆さんとは距離を置くよう叔父様からきつく言われているのです 神城先輩は時空移動者で除外ですが!!不用意に手の内を晒さぬように とのことで・・・・・・」

 

綾斗「わかった だったら俺の早朝訓練に付き合ってくれないかな」

 

綺凛「そ それは天霧先輩とふ ふ 二人きりでということですか?」

 

香織「私も一応いるじゃない。」

 

綾斗「あっ そうでしたね。」

 

綺凛「そうでしたか。」

 

綾斗「それでどうする?」

 

綺凛「そ それじゃお言葉に甘えて」

 

香織「うん。」

 

綾斗「じゃあ 細かい時間とか場所は後で連絡するからーーー」

 

綺凛「は はいっ!あの 今日はいろいろとありがとうございました また明日よろしくお願いします!」

 

香織「よろしくね」

 

綾斗「うん こちらこそ」

 

綺凛は女子寮へ戻る。

 

綾斗「先輩は戻らないんですか?」

 

香織「もうちょっと一緒にいるよ。」

 

綾斗「そうですか・・・。」

 

すると、木から一人の少女が綾斗に飛び降りて来て、綾斗にしがみつく。

 

綾斗「うわぁっ!って紗夜じゃないか!はぁ・・・なんだ 驚かせないでよ・・・心臓に悪いじゃないか」

 

香織「どうしたの?」

 

紗夜「先輩も一緒とは、・・・今の 誰?」

 

綾斗「あれはうちの中等部の刀藤さんだよ」

 

紗夜「ふーん」

 

綾斗「紗夜はあんなところで一体なにしてたのさ」

 

紗夜「私としては綾斗を探してた 先輩はついで・・・。」

 

香織「私はついでなんだ」

 

紗夜「タッグパートナーの件 綾斗の答えを聞きたい」

 

綾斗「悪いけど今回はユリスと組む これは譲れないんだ」

 

紗夜「そうか わかった 先輩は臨時で単独ですよね?」

 

香織「ええ。でも途中で旅立つかもね。」

 

紗夜「そうなんですね。」

 

綾斗「あの・・・そろそろ降りてくれる?」

 

紗夜「ん・・・」

 

 

???「お前が待ちに待っていた状況が始まったぞ」

 

エルネスタ「うにゃ・・・?」

 

???「おはよう エルネスタ」

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