…書いた後であれだけど、原作イベントどう消化していこうかな…
縛りが意外とキツい。
「皆さん、席についてますかー?最初の
私にとっては余りにも退屈な入学式を終えた後、発表されたクラス分けに従って1年1組の教室で自分の席に座って待っていると、副担任がやってきた。
一見するだけなら大人しそうな性格というか、頼りなさそうな印象を受ける女性だ。だが、私は彼女のことをよく知っている。
確かに普段の彼女はクラスの弄られ役だったが、いざという時は元日本代表のIS操縦者の力を遺憾なく発揮して頼れる存在になってくれる。
教壇に立ち、彼女が自己紹介を始めた。
「はじめまして、私がこのクラスの副担任になった山田真耶です。これから1年間、よろしくお願いします」
ニコリと人懐っこい笑顔を浮かべる。
『……………』
それに対して、リアクションは何一つとして出てこない。如何せん、私以外の女子生徒は同じクラスに所属することになった一夏に注目を集め切っているからだ。
そして一夏は緊張し切っていて、全く反応する様子はない。…あの様子では、真耶さんが来ている事すら気付いていないな。
私は敢えて反応していない。する理由も無いし、わざわざ1人だけ反応して変に目立つ必要も無いからな。真耶さんには過去のループの中でお世話になってはいるが、過去は過去だ。
「………えっと………あの、皆さーん…?………あの、それでは自己紹介をお願いしますっ!出席番号順で!」
雰囲気に呑まれず、何とか自分の仕事を進めようとする真耶さん。
だが、残念かな。今回も一番初めは緊張し切って全然気付いていない一夏だ。
「…………」
「…あれ、一夏さん?……一夏さ~ん?」
真耶さんの呼びかけにも応じない一夏の肩を叩く。すると、ようやく我を取り戻したのか、ハッとした表情を浮かべて周囲を見渡す。……どうやら今の状況を理解したらしい。
「あっ、はい!?」
大慌てで返事をするが、色々と遅い。
後ろから静かに教室に入ってくる気配。…千冬さんだな。
一夏の自己紹介次第で、行動が変わるが…
「…織斑一夏です。えーっと、よろしくお願いします」
…まぁ、そうだろうな。私にとっては相変わらず変わっていなくて安心する。
ただ千冬さんはお気に召さず、気配を絶って一夏の背後に近付き、(多少手加減しつつ)遠慮なく出席簿で無防備な頭を叩いた。…いつも思うのだが、いくら身内とはいえ強く叩き過ぎではないだろうか?
「げぇっ、関羽!?」
「誰が三国志の英雄か、馬鹿者」
再び出席簿アタック。今度はより強めに、かなり痛そうだ。
戯れもそこそこに、千冬さんが真耶さんに変わって教壇に立つ。
「諸君、私が此処1年1組担任を務める織斑千冬だ。私の役目は君達新人を1年でIS操縦者に育て上げる事。私に逆らっても構わんが、その前に私の言う事をよく聞き、良く理解し、知識を咀嚼しろ。それが出来ない者は誰であろうと出来るまで指導してやる。良いな?」
途端に始まる、殆どのクラスメイトから黄色い悲鳴。
「きゃあああああっ!本物の千冬様よ!!」
「ずっとファンでした!」
「わたし、貴方に会うためにこの学園に来たんです!」
「あぁ……なんて凛々しい眼差し……素敵……」
…相変わらず、信奉者が多いな。毎年これと仕事で付き合う事になる千冬さんの苦労が偲ばれる。
「…毎年、よくもまぁこれだけ愚か者が集まる者だな。それとも私が担当するクラスに集中させているのか?」
ポーズでもなんでもなく、本音でそんな言葉が出てしまう辺り、本当に大変なんだろうな。
「キャーッ!!千冬さま、もっと叱ってくださいませ!」
「そして罵って下さい!」
「そして足蹴にしてくださるとうれしいです!」
…うん、本当に。
…
その後、一夏と千冬が姉弟関係である事がクラスメイトに周知されつつ、SHRの時間は終了する。
IS学園のカリキュラムはその専門性からかなりハードだ。入学初日から早速ISの基礎知識について学ぶ座学から始まり、半月後には訓練機による実技も並行して進められる。
つまり、休み時間が終われば早速授業が始まる。
「はぁぁぁぁ………」
待ち受ける授業、想像と違っていたクラスメイトの雰囲気、居ると思っていなかった姉の存在。様々な衝撃で既に少し疲れ気味な一夏は、机に突っ伏して深い溜息を吐いた。
「一夏」
そこに、箒が徐に一夏に声をかけた。ざわりと周囲がどよめく。
「あ…箒」
「…さっきの話の続きをしよう。此処だと人も多い、少し離れよう」
「おう」
そう言って、周囲のざわめきも気にせず箒は一夏を連れて、一緒に廊下に出る。
自らの目で唯一の男子生徒を見てみようと廊下には他クラスからの生徒が集まっていたが、一夏を後ろに連れた箒が近付くと、まるでモーセの海割りの如く道が開かれていく。
暫く廊下を歩いて、人気が無くなった所で立ち止まり、振り返って箒と一夏が向き合う。
「…改めて、久しぶりだな。一夏」
「ああ、久しぶり。6年ぶりだったけど、直ぐに箒だって分かったぞ。髪型は変わってないし、雰囲気も一緒だったからな」
「……そ、そうか?……ふむ、そう言われると悪い気はしないな」
一夏の言葉に箒は照れくさそうな笑みを浮かべながら、ポニーテールにした髪を弄り始める。
「だが、6年も離れてて雰囲気と髪型だけで私と分かるとは……正直思ってなかった」
「箒の事を忘れるわけないだろ。幼馴染なんだしさ」
「…………」
ストレート過ぎる一夏の物言いに、顔を赤くする箒。少し一夏から目を逸らした後、意を決するように視線を戻して口を開く。
「その……一夏。少し、目を瞑っててくれないか?」
「え、何でだ?」
「いいから早く」
「お、おぅ」
戸惑いながらも、言われた通りに一夏は目を閉じる。
(いきなり目を瞑れって、一体なんなんだ?)
そんな疑問を抱きつつも、一夏は大人しく待つ。すると、不意に胸板と両頬に柔らかい感触が触れた。
(……えっ?)
次の瞬間、一夏の唇に何かが軽く触れる。
(………えっ???)
一夏は思わず瞼を開いた。
果たして彼の視界には、頬に両手を添えて、目を瞑って一夏とキスをしている箒の姿があった。
胸板の柔らかい感触の正体は、キスをする為に箒が近付いた事により、押し付けられた彼女の大きな乳房。
「んっ…」
一夏の顔から離れた箒が、恥ずかしげに上気した顔で、一夏に微笑んで見せる。
「………箒、今のって………」
「…こうでもしないと、私の気持ちにお前は気付いてくれないだろう?私は、「女」としてもお前に見られたかったんだ」
「………」
「私は、お前が好きだ。友達として、幼馴染として、そして異性として……大好きなんだ。私は、この気持ちを誤魔化したくない」
そう告げて、箒は再び一夏へと顔を近づける。今度は深く、情熱的なキスをした。
篠ノ之箒
告白RTA。
織斑一夏
SHRで既に疲れ気味だったのに、追い討ち(トドメ)の箒のキス&プロポーズ。
遠くから覗き見ていた女子生徒達
あ、ありのまま今起こってる事を説明するよ!
な、何を言ってるのか分からないと思うけど、私も何が起こっているのかわからない…頭がどうにかなりそう…
催眠術だとか超スピードだとかそんなものじゃない…もっと恐ろしい物の片鱗を味わってる…