戦いの神(笑)ですが何か?   作:マスクドライダー

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どうも、マスクドライダーです。

タイトルの通りに、今回でVSソルは決着です。今回は……それくらいしか本編の内容に触れられないですねぇ……。

重要な事が起きる際には、いつもさっさと本編に入っちゃいますし……今回もそのパターンでいきましょう。

それでは皆さん、今回もよろしくお願いします。


決着!そして……(百年大計)ですが何か?

「動け……頼むから……動けよっ!」

 

「はぁ……はぁ……」

 

 ソルを見上げたままの真は、動かぬ体へと懸命に力を入れる。しかし……身体は全くいう事を聞いてくれない。叫ぶ真の声は涙で震え、なんとも……聞けば聞くほどに悲痛な叫びだ。

 

 絶望……この2文字のみが、真の頭を過っている。もちろん希望は捨てていない。だからこそ真は、心から叫び全身へと力を張り巡らせているのだ。

 

「……ゼッ……!ふぅーっ!」

 

 一方ソルは息を荒げたまま真を見下ろすだけで、全く何かを仕掛ける気配が無い。真へ絶望感を与える為なのか、はたまた単に真へ止めを刺すだけの力が残されていないのか……。

 

 どちらにせよ真は、生かされている。その状況へは全く変わりは無い。それを十分に理解している真は、ソルの気が変わらない内にとただただ全身へと力を込める。

 

「ぐ……ぬぅ……おおおお……!」

 

ドシャッ!

 

 両腕で腕立て伏せの様にして床から少し上半身が浮いたが、途中で力尽きて崩れ落ちてしまう。これぞ泥臭さの極みと言った所だろう。

 

 やはり完全に諦めてはいない真を前に、ソルは何を思うのか……。その口から飛び出るのは、罵りか……それとも賞賛の言葉か……。やがてソルは、息を乱しつつ真に語りかけた。

 

「何故……だ?」

 

「…………。あん……?」

 

「貴様が第3フェーズに入ってからという物……何故オレは、こうも毎度の様に追い詰められている……?」

 

 ソルは心の底から困惑していた。その要因としては、真の秘めたる『何か』が最終決戦の今となっても全く理解が出来ないからだろう。

 

 真はハイパーキックをモロに喰らった……。普通ならばそこで肉体的、精神的ダメージのおかげで反撃の気力など沸かないハズ。だが真は、そもそもハイパーキックを喰らう事が起死回生の手立てだったのだ。

 

 それがソルには、全く理解できないと言う事だ。真はそう質問されて、思わず何で自分がソルを追い詰めたかを考える。そこでようやく、思い出せた……自分が、決して1人では無い事を。

 

「そりゃあお前……アレだよ、俺は……テメェと1対1で戦ってっけど……1人じゃねぇかんな……」

 

「……世迷い事を。と言うか、意味が解らん……もっと建設的にものを言え」

 

「なんで聞いてる側が偉そうなんですかねぇ……?まぁいいや……。つか、『それ』が解かんねぇから……追い詰められてんじゃねぇの?」

 

 真は這いつくばったまま……ある確信を覚えていた。それだけにソルに生かされているこの状況でも、だんだんといつも通りに強気な言葉が出てくる。

 

 もはや真の脳内や瞳には、一点の曇りなし。絶望はどこぞへと消え失せ、体へと力が巡って来るのを感じた。そして真は、全身へ力を込めると共に……その場から立ち上がって見せた。

 

「物理的じゃ無くったてな……俺の後ろにゃ……『居る』んだよ……」

 

「…………」

 

「俺を……こんなクソッタレを応援してくれる連中が……。そんで……1番肝心な……心から愛した女の子が……!」

 

「…………」

 

「俺は……弱っちくて……1人じゃとても立てねぇ……。今まで俺が……お前を追い詰めて来たのは全部!……皆が、俺を立たせてくれたからに決まってんだろぉ……!」

 

 必死にそう訴える真の背後に、確かにソルは『見た』。そこには……簪や一夏を始めとした専用機持ち達だけでは無い……。IS学園の生徒や教師、ZECTのメンバー、そして……加賀美夫妻……。

 

 それらの人間が、真の後ろに控えていた。これにソルは、合点がいくと同時に……どこか晴れやかな気分が胸を過る。カブトの頭部アーマーで見えないが、笑顔交じりで真に対して感想を述べた。

 

「なるほど、貴様とオレの戦力差は……端からフェアじゃないと言う事だ」

 

「ヘッ……そう言うこった。……なんて、白々しい事を言うなよ。テメェ……俺を『立たせた』ろ?」

 

「さて、何の事だか解からんな……」

 

 ソルが真の『何か』を知りたがって、質問したのは確かだった。しかしそれと同時に、そう言えば真は立つであろうという……なんとなくの予感があっての事だ。

 

 そうして真は、立った……。ソルはお互いに限界を超えたこの瞬間を待ち望んでいたのだ。お互いこの状態から最後の一押し……その後に立っていたのが、勝者である。

 

「なんつーか俺ら、青春してんな……」

 

「ククク……違いない」

 

「フッ、ハハハハ……!」

 

「ハハハハ……!」

 

 真とソルは、静かに笑い声を漏らす。2人とも何がおかしいのかも良く解かっていなかったが、それでも笑わずにはいられなかったのだ。そして……どちらとも無く、ピタリと笑いを止める。

 

「さて……互いの武装は遥か後方……」

 

「となりゃ残ったのは……『コイツ』だろ?」

 

「フッ……そうだな。そしてその拳が……」

 

「俺達の……最後の一撃……ってとこか」

 

 真はソルの言葉に反応して、ギュッと力強く拳を握って見せた。どうやらソルの言いたかったことは、それで正解らしく短く鼻を鳴らす。

 

 そうして真っ直ぐな視線で真を見ると、ソルも自身の全力の力で拳を握る。それと同時に、2人はこの最後の瞬間を噛みしめるように瞳を閉じた。

 

「うぉらああああ!」

 

「おおおおおおっ!」

 

バキッ!

 

 2人は一歩だけ大きく踏み込むようにして、互いの顔面目がけて全体重を乗せたパンチを放った。もはや2人は、お互いのパンチなど避ける気はない。

 

 そのせいか、真とソルはクロスカウンターの様にして顔面へとモロに拳を受ける。ガタック、カブトの頭部アーマーはメキメキと嫌な音を立てた。

 

 そして訪れるのは……沈黙。それぞれの拳は、未だに顔面へと触れたままだ。やがて……両者の身体が、ゆっくりと前のめりに倒れていく。

 

「!? おおおお!」

 

ズダン!

 

 真は数瞬だけ気を失ったが、地面に伏す寸前に意識を取り戻した。ギリギリのところで踏みとどまり体勢を立て直すと、立っているのは自分だけだった……。

 

「はぁ……はぁ……。……アレ?」

 

「フ……ハハハハ……。重い……良い拳だ……。一朝一夕で……出せる威力では……無い……」

 

「ソル……。立て……コラ……。まだ……やれんだろうが……」

 

「死体に鞭打つ様な事を言うな……。痛みは無いが……身体なんぞ……もう……指一本……動かん……」

 

 うつ伏せになっているソルをひっくり返しながら、真は続行の意思を告げる。しかし……ソルの身体は、真の前に立ちふさがった段階でもはや動ける状態では無かったのだ。

 

 真に何故立って来たかを思い出させて、立って見せれば真の勝ち……それくらいに思っていた。挙句の果てには、全力のパンチさえ撃ってくる始末。ソルは……完全敗北を悟った。

 

「完膚なきまで……とは、この事だろう……。加賀美……貴様の……勝ちだ」

 

「か……ち……?俺の……勝ち……。かった……勝ったああああ!」

 

 なかなか勝ったという言葉が出来なかった真は、自身の勝利を受け止められなかった。そしてその事実を認識した途端に……ソルに勝ったと言う確かな感覚が込み上げてくる。

 

 真は心からの歓喜が、雄叫びとなって口から出てきた。ビリビリと、決戦場内に真の咆哮が響く。そうして頭の冴えた真は、ソルの近くにドシャリと腰を下ろした。

 

「さぁ……後は、煮るなり焼くなり……好きにしろ……」

 

「アホゥ……それこそ、死体に鞭打ってんだろ……。もう何もしねぇよ……」

 

「……オレは……生きていて良い人間では無いのだぞ……」

 

「知るか、そんなモン……。……どうしても罰が欲しいんだったら……今から俺が言う事を良く聞いとけ……」

 

 真はフラフラとした足取りで、決戦場内をウロウロ……。そしてロングカリバーとパーフェクトゼクターを拾って、またソルの近くまで戻ってきた。

 

 そうしてパーフェクトゼクターはソルの付近に投げ捨て、真はロングカリバーをブンブン振り回した。そして……カブトの顔面ギリギリの場所へ突き刺す。

 

「何の……つもりだ……?」

 

「テメェは……これで死んだ。だから……今すぐ……とは言わねぇけど……必ず生まれ変われ」

 

「…………」

 

「そんで、マドカって子を幸せにして……皺くちゃの爺になるまで生きて……親戚一同に見守られながらポックリ逝きやがれ……」

 

「貴様……」

 

「死んで、そこで終わりかよ……?そんなんより、十字架背負って生き続けろ……。それが、テメェにゃ似合いの罰だよコンチクショー……」

 

 真は床からロングカリバーを引き抜くと、尻餅をつくようにして再び座り込んだ。そして……何も答えないソルを見守り続けた。ソルにはそれが、まるで回答を待っているかのように思えた。

 

 色々と言いたい事はあったが、それでは真は納得しない。もちろんソルも真の言葉に納得していない。だが……敗者にどうこう言う権利など、存在しないとソルは割り切った。

 

「その罰……甘んじて受け入れよう……」

 

「……おう」

 

(しかし何だ……まさかここまで織斑 一夏の言葉通りになるとは……)

 

 ソルは大の字のまま、一夏と交わした言葉を思い出す。自分は、負けて死なない。ソルは思わず1人でクックックと笑う。何が何だか解からない真だったが、取りあえずそっとしておくことに。

 

 どちらにせよ真もソルもマトモに動けないうえに、ガタックもカブトも限界が近い。小休止も兼ねて、しばらくこのままでいようと、真が思った時の事だ。

 

「やっぱり貴方じゃ勝てなかったわね……ソル?」

 

「…………スコール」

 

「!? この女が……」

 

 何処からともなく決戦場に姿を現したのは、間違いなくスコールだった。ソルはこの状況をある程度は予測できていただけに、自分が動けない状態である事に焦る。

 

 もちろん自分がどうこう思っているのではなく、このままでは真が殺され……。……と、そこまで考えて違和感を感じた。それは……なぜスコールが現れているのに、真は死んでいないか……だ。

 

「……貴様……スコールでは無いな……?」

 

「いや、お前……どっちだよ……?」

 

「…………」

 

「もし貴様がスコールならば……何も言わずに奇襲で加賀美を殺しているはずだ。あの女は、そう……甘くない」

 

 そう指摘されたスコールは、なるほど……とでも言いたそうに頷いて見せた。ソルにとっては、その仕草こそこの女がスコールでない証拠である。

 

 ソルには悟られていると感じたのか、女は観念したような表情へと変わる。そうすると、倒れたままのソルへと質問を投げかけた。

 

「……前々から違和感を感じていたのではないですか?」

 

「貴様が、オータムを見限れと言った時から……何かおかしいとは思っていたが……。貴様……スコールを何処へやった……」

 

「おや、その時点で疑われていましたか……しっかりと彼女を演じたつもりなのですけれど」

 

「オレの質問に……答えろ……!」

 

「そうですねぇ、確かに私はスコールではありません。……が、この肉体は間違いなく彼女の物ですよ」

 

 ソルのスコールに抱いていた違和感……それは、そもそもスコールがスコールでは無かった事に起因したらしい。なによりスコールの呟きが、正解であることを物語っていた。

 

 続けてソルが質問すると、スコールは訳の解からない返答をした。それがソルからして見れば、ふざけている様に感じられる。

 

「貴様……!」

 

「ああ、もう良いですよ……そもそも貴方に用事は有りませんから。ですので……少々眠って頂けると助かります」

 

ギュルリ!ズドォン!!!!

 

「カ……ハッ……!?」

 

「ソルっ!?テ……メェ……!!!!」

 

 スコールが指パッチンするような仕草を見せると、突然カエルム・スカラムの床がまるで流動体かのように動き出す。そして柱の様な形に形成されると、勢いよくソルにのしかかった。

 

 あまりに現実味のない光景に、真はソルを助けるのが遅れてしまう。幸いソルにのしかかった柱は、すぐにまた流動して元の床に戻る。

 

 しかし……死に体だったソルに、あまりにもな仕打ちだ。これまで激闘を繰り広げた真にしてみれば、許せない行為であった。凄まじい怒気を放ちながらスコールを睨む。

 

「まぁそう怒らず……所詮はただの貴方を模倣したお人形です」

 

「……殺されたいのか?」

 

「うん……?私は何も間違った事は言っていませんが……」

 

「ぶっ殺す!」

 

「おやおや……仕方ありませんねぇ」

 

ギュルルルル!

 

 今度は床から、無数のコードの様に床が流動した。そのコードは真をがんじがらめにして、身動きを封じる。真も必死でもがくが、全力の状態ならまだしも……無駄な努力であった。

 

 捕えられた真を見て、スコールはうんうんと満足そうに頷く。そしてゆっくりと、亀の歩みで真へと近づいて行った。そうしてそのまま、真へと語りかける。

 

「落ち着いて下さい。私は貴方と話がしたいだけなのです」

 

「ソルを……攻撃する必要があったのか!?」

 

「ええ、ここから先の話は私と貴方しか理解できないので。口を挟まれるのもアレですから、致し方なく」

 

「俺はテメェに話なんかねぇんだよ!」

 

 あっけらかんとそう言いのけるスコールに、真はますますカチンときた。更にジタバタ暴れる真に、スコールはどうした物かと思っているらしい。

 

 どうやら真に対して攻撃の意思が無いのは、本当の事の様だ。どうすれば真が大人しくなるか考えたスコールは、ある結論を導き出す。どうせ話を始めたら、嫌でも大人しくなるだろう……と。

 

「こうして話すのは、16年ぶりですか?」

 

「はぁ……?俺とテメェは、初対面だろうが……。つか、16年っつったら俺は赤ん坊だぞ」

 

「いえ、それ以前……ですよ。お久しぶりです……名もなき転生者さん?」

 

「…………………は?いや、おい……ちょっと待て、ちょっと待てよ!アンタ……アンタまさか……!?」

 

「ようやく思い出せていただけましたか。そうです……私は、貴方を転生させた者です」

 

 スコールは真に対して、名もなき転生者と言った。それと合わせて、物腰の低い口調……。悲しい事に真の脳内には、思い当たる節があった。

 

 かつて自分を転生させた……いかにもイケメンな金髪の男。スコールの口から、自身がその男であると言う衝撃の事実が伝えられた。当然だが真は、混乱するしかなくなってしまう。

 

「もしアンタがあの神だとして、その体は……!」

 

「ですから、私はスコールであってスコールで無いのです。まぁいわゆる……憑依という奴ですかね?」

 

「憑依……?」

 

「私はあの空間以外では、こうしていないと存在していられないので」

 

 この女の中身が例の神だとすれば、その言葉には妙な説得力があった。しかし……スコールは亡国機業のトップで、いわゆる悪の組織……。だとすると、神とスコールの関係性が見えてこない。

 

 それこそ神だ……。スコールとは、相反する存在とも言って良い。そう考えると、真の頭はますます混乱する。それを自分が良く解っている真は、冷静に神へと質問する事に。

 

「アンタ、どうしてスコールに……」

 

「利害の一致ですよ。私の目的に協力して貰う代わりに、彼女の目的に協力していました」

 

「スコールは……その女は……!」

 

「そうですね……順を追って説明しましょうか」

 

 そう言うと神は、満面の笑みでニコッと微笑んだ。身体がスコールなだけに、とてつもなく美しい微笑みである。やはり真とは、話す姿勢を見せる。真は寝ているソルの代役として、この質問をしたのだ。

 

「私が憑依する際には、2つパターンがあります。1つ目は、憑依対称が死亡している事」

 

 神はピッと人差し指を突き出しながら、そう言った。曰く肉体と言うものは、魂の入れ物であるらしい。人間が死亡すると同時に、身体という入れ物に入っていた魂も同時に消滅……。

 

 そうすると、その入れ物に神が入る隙間が生まれるらしい。スコールは最近まで、確かに生きていた。ならばこのパターンは、当てはまらない。前後の会話からそれを察していた真は、少し安堵する。

 

「2つ目は、憑依対称の同意がある事です」

 

「そんなんで良いんか……?」

 

「ええ、大事な事ですよ。私も原因は良く解っていませんが……同意を得られるとすんなりいくのですよ」

 

 真の困惑した表情に対して、神もむむむ……と考え込む様子を見せる。つまりは……単なる口約束では無いという事なのだろうか?結論が見えないとなると、神はまぁ良いでしょうと手を叩く。

 

「今回は、このパターンが当てはまりますね」

 

「なら、その女は無事なんだな?」

 

「いいえ?半分は死亡したと同等です」

 

「なっ!?」

 

 真が完全にスコールの無事を確認した途端に、神はそれを否定した。それどころか、まるでそれが何か問題でも?……とでも言いたげに首をかしげる。

 

 肉体という入れ物に入っていられる魂は、あくまで1人分だけらしい。そこに同意があるとは言え、神が憑依すると……そもそも入っていた魂は、どこぞへと消え失せてしまう場合があるようだ。

 

「いやぁ……私の肉体を使って好きに動けと言われたものでして、その通りにしたんですよ」

 

「……んだよ……それ……!」

 

「ですから、貴方の質問に答えるとすれば……スコールは……」

 

「何だよそれ!協力してたんじゃねぇのかよ!?それを……自分は悪くないみたいな言い方しやがって!人の命を……いったい何だと思ってんだ!」

 

 一度は落ち着いていた真だったが、まるでスコールに責任転嫁する様な言い方をした神に対して激昂する。今にもコードを引きちぎらんばかりの暴れっぷりだ。

 

 それを見た神は、キョトンとした表情を浮かべている。やはりその表情は、自分は何か間違った事を言ったかとても思っているのが丸わかりである。

 

「ああ、この表現は適当では無かったかもしれませんね。確かにスコールは生きてはいますし……」

 

「んな事を言ってんじゃねぇよ、このボケェ!お前にとって、命は何だって聞いてんだよ!」

 

「人の命ですか?取るに足らない物ですよね」

 

「……!?」

 

 やはりサラッと言い切る神に、真はもはや怒りすら浮かんでこなかった。しかし……どうにもこの神は、胡散臭い。命を何とも思っていないのだったら……なぜ自分を転生させた?

 

 いや……そもそもあれは、神の仕事の様な物だったと真は記憶していた。やはり何か、納得がいかない……。真は心を落ち着かせて、質問を続ける。

 

「アンタ……転生させるのは、仕事みたいなモンなんだよな?」

 

「申し訳ありませんが、それは嘘です。半分ほどですけどね」

 

「はぁ!?じゃあなんで俺は……」

 

「それはですね、私の目的の為ですよ」

 

 半分ほど嘘……と言うのは、恐らく転生させる力は持ち合わせており、真の他にも転生をさせた人物が数多にいる……と言う事だろう。では、嘘と言う部分は……『仕事』であるという部分?

 

 仕事では無いのだとすれば、神はその目的とやらのため個人的に真を転生させたようだ。さすれば、ハッキリさせる必要がある……神の目的という物を。

 

「何の目的があって、仕事だなんて偽って転生をさせた!?」

 

「私の目的ですか?それはですね……」

 

 神はしばらく間を置いて、またしても満面の笑みでゆっくりと口を開く。だいたい予想はついていたような気もする真だったが、神のとんでもない発言に衝撃を受ける。

 

「全てを無に帰す事です♪」

 

 

 




120話かけた盛大な前振りでございます。

ってな訳で、この小説の最後の敵……いわゆるラスボスは、真をISの世界へと転生させた張本人……神となります。

伏線……と言って良いのかは解りませんが、98話にてスコールに電話してた人物が神ですね。つまりは九章以降のスコールには、ずっと神が憑依していたのです。

それと、113話で狂喜乱舞していた人物も同じくですね。神の目的はチラッと喋らせましたが、もうちょっと詳しく話させますので。

という訳で、次回はしばらく話が続く事になると思われます。上手くいけば、もっと先の展開まで行けるかも……知れません。

それでは皆さん、次回もよろしくお願いします。
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