戦いの神(笑)ですが何か?   作:マスクドライダー

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どうも、マスクドライダーです。

前回のあとがきで書いた通りですが、超展開もとい超展回といったところでしょうか?ごり押し、無理矢理も甚だしいですが、ご容赦してください。

それと、思いのほか長くなってしまったので、福音との決着はまだついてないです。グダグダやってたらこのザマでした。とりあえず、本編の方をどうぞ。

それでは皆さん、今回もよろしくお願いします。


青の従者(ヤンデレ気味)ですが何か?

「くっ……うぅ……」

 

 福音との戦いの最中に、妙な光に包まれたと思ったら……。俺は今一体どうしている?そう思い感覚を全身へと巡らせる。手を握り、足を動かしてみる、どうやら五体は無事らしい。

 

 その他にはどうだ。背中……なんかゴツゴツする地面の上に寝転んでいるらしい。出っ張っている部分に背中を押されてかなり痛い……瓦礫か何かか?

 

 そこまで考えておかしい事に気が付く。俺はさっきまでガタックに変身して、福音と戦っていたはずだ。それなら何んで俺は瓦礫があるような場所に居るんだ?

 

 ともかく、ここが何処だかもっとしっかり確認すべきだろう。俺は、恐る恐る目を開いた。すると、俺の目に飛び込んできたのは満天の星空と丸々とした満月。

 

 寝転んだまま周りを見渡すと、そこは一面瓦礫で廃墟が立ち並んでいる。だが、なんだろうか……どこかで見た事があるような場所だ。ずっと前……俺の記憶に深く刻まれている場所……。

 

「!? ここは!?」

 

 考えを巡らせていると、とんでもない答えに辿り着いてしまい俺は思わず立ち上がる。そうして再び辺りを見回してみると、やはり俺の考えは正しいらしい。

 

 正面にある大きな廃屋……広大な瓦礫……それがいかにこの場で起こった事件の大きな爪痕であるかを物語っている。そう……ここは……。

 

「エリア……X!?」

 

 俺はこれまでにない混乱の境地に陥っていた。この世界はインフィニット・ストラトスというライトノベルの世界であって、カブトにおける「渋谷隕石」なんてものは存在しない。

 

 ここが本当にエリアXである事に間違いが無いのなら、渋谷でない訳がない。そうだとするのならば、ここは一体……何処なんだ?

 

「…………誰か!誰かいないのか!?」

 

 俺の声は空しく虚空へと反響するだけで、返事はまるでない。しかし、この意味の解らない状況だ……俺一人しかこのあたりに居ないとは限らない。とりあえず人を探すのが最優先だろう。

 

「おーい!誰かー!」

 

 廃墟と化した渋谷を当ても無くフラフラと歩き進む。さっきから叫んでいるものの……めぼしい反応は帰ってこない。すると、やがて渋谷の端まで付いてしまう。もしかすると、初めの地点は隅の方だったのかもしれない。

 

「渋谷より外はどうなって……ガッ!?」

 

 本来はZECTが警備をしているであろうゲートは開かれているのでそのまま進もうとした。すると、突然何かにぶつかって思いっきり鼻を強打してしまう。

 

「ずおぉ~……痛ってぇ……。な、何だこれ……バリアー?」

 

 何かと思って手を差し伸べてみると、そこは触れることができた。少し強く叩くとバンバンと音が鳴る。その音は、見えない壁がある事を俺に確信させた。

 

「渋谷からは出られない……か」

 

 ますます謎は深まるばかりだが、もう一々驚くのも付かれたので特に気にしない。つまり俺はエリアXに似た空間に拘束されているのか……?

 

「分からん……夢か現か、それすらもピンとこねぇ……」

 

 別次元と仮定するのだとすれば、さっきまで俺がいた次元は一体どうなっているのか……。謎が謎を呼ぶとはこの事に違いない。バリアに背を預け、これからどうするかを考えていると……。

 

「っ!人影!?」

 

  遠くの廃屋……その屋上に人影がチラついたのが確認できた。俺は慌てて走り出す。やっと見つけた手がかりだ、こんな所で逃すわけにはいかない!

 

「ハァッ……!ハァッ……!」

 

 件の廃屋までたどり着くと、急いで階段を探す。かなり荒廃しているが、道も塞がっていないし上る事が出来そうだ。だが用心するに越したことはない。俺はゆっくり崩れ落ちないよう階段を踏んでいく。

 

 屋上へたどり着くと、やはり人がいた。シルエットからはっきりと分かるが、どうやら少女らしい。推定するに13~15歳の間……とにかく俺よりは年下のようだ。

 

 その少女は瓦礫を何枚か重ねて椅子代わりとして使っている。そして、座ったまま月を眺めているようだ。どうやって話しかけようか俺が迷っていると……。

 

「月が、綺麗ですね。貴方もそう思いませんか?」

 

 俺の気配を感じ取っていたのか、向こうから話しかけてきた。まず初めに思ったのが日本人ではないらしい。海を思わせるような深い青色をした髪。それを鳳のようにツインテールにしているが、かなり長く今にも地面についてしまいそうだ。

 

 そして簪と同じで紅い瞳……だが、なんとなくこの少女の目は狂気を孕んでいるような気がしてならない。そして服装は青を基調として、細部に金の装飾を施してあるドレスを着ている。それに、昼間でもないと言うのに日傘を刺している……これも色は青だ。

 

 どうにもこの廃墟には似合わない可憐な少女に、月が綺麗だと尋ねられるが、どう返すのが正解か俺は迷っていた。……とりあえず、ここが何処かを優先するべきか?

 

「なぁ、アンタ。ここが何処だか知らないか?」

 

「この辺りは近頃雨続きでして、月なんて物は滅多に見れなかったんです。この星空もそうですよ、雨の日以外は大抵曇り空でしたから」

 

 会話のドッジボールが成立した。「Qここはどこですか?」「A最近は雨が多かったです」おい、人の話を聞けよ、日本語は話せてるじゃないか。

 

「あのな、俺はここが何処だか聞いて……」

 

「月といえば、貴方は何を連想させますか?私は……そうですね、ウサギさんでしょうか。月でウサギさんが餅つきだなんて……フフッ、可愛らしいですよね」

 

「…………」

 

 ダメだ……この子、まるで人の話を聞く気が無いらしい。俺がお手上げ状態で困った表情をしていると、なんだか少女は失望したような表情を俺に向けた。

 

「フーッ……全く、貴方という人は。そういう時に「月なんかよりもお前の方が綺麗だよ」とか気の利いた事の一つも言えないのですか?」

 

「は、はい……?」

 

 初対面の、それも年下っぽい女の子にいきなりそんな事を言えハズが無いだろうに。いや、確かに可愛いのは認めますけども。

 

 少女は日傘をたたみ、瓦礫の椅子から立ち上がると、たたんだ日傘をこちらにビシッと突きつける。するとまるで説教かのようにクドクドと話し始めた。

 

「そもそも貴方は、私という物がありながら他の女に現を抜かして……。特になんですか、あの布仏 本音と更識 簪とか言うのは。隙あらば貴方に擦り寄って……何度頭をぶち抜いてやろうかと思った事でしょう。というかそうですね、よく我慢しました私。すごいでしょう?すごいですよね?貴方は私を褒めるべきです、撫でるべきです、愛でるべきです。違いますか?いいえ、違いません。という訳なので、抱きしめてナデナデしてください」

 

「ちょっ、ちょっと待て!俺はお前なんか知らんぞ!?」

 

 少女はよく分からない事をブツブツと呟きながら俺の方に詰め寄ってきた。距離が縮むと、俺に向かって大きく両腕を広げて期待の眼差しで見ている。

 

「知らない……?ああっ!なんと非道な御方なのでしょう……。あんなにも私と一つになったのに……!」

 

「うぉい!?多方面に誤解を招くような発言をするな!俺はお前の事なんか知らな……い?」

 

 さっきの発言を思い出しながら、落ち着いて少女を上から下まで眺めてみる。青いツインテール……赤い瞳……青ベースで金の装飾……はっ!?そんな馬鹿な!?

 

「ま……まさか……お前、ガタックゼクターか!!??」

 

「御明察、流石は私のマスターです。私の事を良く分かっていらっしゃる」

 

「っはぁ!?マジで!?だとしたらなんで女の子なんだよ!顎あるだろお前!そこは雄だろ?!」

 

「ISはそもそも女性にしか扱えない代物……そう考えれば私が女性の姿をしているのも自然です」

 

「そ、そうなのか……?」

 

「さぁ?私に聞かれても困ります」

 

ガンッ!ガンッ!

 

 落ち着け……手ごろなコンクリートを殴りつけて落ち着こう……。えぇ~……?アレか、これが擬人化という奴なのか?んでもって擬人化したガタックゼクターはふざけた性格をしてるって?ハハッ、ワロエナイ……。

 

「マスター、自傷行為は止めてください。血が出ています」

 

「あぁ……?ッチ!この空間、しっかり怪我はすんのかよ……」

 

「貸してみてください」

 

「おう……」

 

ペロッ

 

「うぃ!?」

 

 貸してみろ、なんていうものだから布でも巻いてくれると思っていた。俺の手を取ったガタックゼクターは突然べったりとついた血を舐め取り始めたのだ。

 

「ま、待てコラ!何やって……」

 

「何……?これは正当な治療です。黴菌が入ったら大変なので」

 

「だからってお前……」

 

「フフッ……あぁ……マスター……マスターの血液……フフッ、フフフフフフ……」

 

 イカン……危ない危ない危ない危ない……。それは聞こえていないと思っているのか?イッてる目で怖いこと呟いてる……でも表情自体は恍惚としてる……そっとしとこう……。

 

「ふぅ……ごちそうさ……間違えました。治療は成功です」

 

「そりゃよござんした……」

 

 満足気な表情でそういうガタックゼクターは、口の周りに付いた涎を拭い取った。俺も拳に付いた涎を拭うと、改めてガタックゼクターに向きなおる。

 

「で?本ッッッ当にお前はガタックゼクターなのな?」

 

「ええ、間違いありません」

 

「ああそう……。ならガタックゼクター……って一々そう呼ぶのも面倒くさいな……お前アレな、その状態は「青子」な。全体的に青いしそれで良いだろ」

 

「私はマスターがそれでいいのなら構いません」

 

 とりあえず擬人化ガタックゼクターに青子と命名。本当はもっと考えても良いのだが、適当にそのままにしておく。後で改名する可能性が大きいが。

 

「青子、ここは何処だ?真面目に答えてくれ」

 

「マスターがそう仰るのなら。ここは、どう表現すれば良いのでしょう……。……マスターの心象世界と例えるのが最良でしょうか」

 

 俺の心象世界……?どんだけ荒んでんだ、俺の心の中は。隕石が落ちた後の廃墟とか、流石にそこまで世紀末な内面をしていないと思う。

 

「一言に心象世界と言っても、私の干渉とマスターの記憶に深く刻まれたこの光景が入り混じっています。つまるところ、貴方の心情の変化は別の部分で現れていますね」

 

「……天気か」

 

「その通りです。この世界は、何かをひた隠すかのように雨ばかりでした……雨は、今しがた止んだばかりですよ」

 

 青子の発言で容易に想像が出来た。ここは雨か、曇りばかりだった……。そして、ここが俺の心象世界とするのなら、この空に月が出ているのは……俺が向き合うと誓ったから……。

 

「俺はなんで自分の心象世界に……?というかそもそも俺の世界になんで青子が?」

 

「……後者から先に答えましょう。先ほども言いましたが、マスターは私のコアの干渉を受けています。これは少なからずIS操縦者にはあり得る話ですが……」

 

「他のISにも青子のような存在が?」

 

「ハッキリとそうですとは言えませんが……専用機として作られたISはその可能性が大きいかと」

 

 あ~……つまり擬人化白式だったり、擬人化ブルー・ティアーズだったりも居るって事か?ん……?待てよ、それだとすれば……。

 

「俺が聞こえたあの声は、シュバルツェア・レーゲンのもので間違いない……違うか?」

 

「…………恐らく」

 

「そうか……。これは、異常な事なのか?」

 

「私には……何とも。ですが、基本的に干渉を受けるのは、自らのISのみと思われます。申し訳ありませんが、関連性については分かりません」

 

 ……やはり、シュバルツェア・レーゲンの声で正解だったか。ならば、俺が福音戦に聞いたあの声は銀の福音のもの……なのだろう。

 

「話を戻します。干渉、とは言い換えるならマスターと私の繋がりです。それまでコアという存在でしかなかった私は、貴方と繋がる事で私となった。マスターの記憶と繋がった私は、この世界を生み出し、私もより存在を確固たる物に……。この世界は、マスターと私の創作物である……と推測します」

 

「なんだ……まぁ青子の芽生えた自我に俺の記憶と感情ってソースが干渉し合って、この心象世界を生みだした……ってとこか?」

 

 我ながら随分と突飛な話ではある物の……現に目の前で起きているのだから無理矢理解釈するしかあるめーよ。俺は、どうやらかなりエリアXの事が印象に残っているらしい。

 

「じゃ、俺はなんでここに居る?」

 

「それは、マスターが強く望んだからでしょう。心から強くなる事を……」

 

「確かにあの時はそんな事を考えてはいたが……それとこれと何の関係が?」

 

「ISは自立進化の可能性を秘めています。私とマスターの対話は、その過程のような物でしょう」

 

 ISの進化……と言えば、二次移行の事だろうか?ISも謎が多いし、今目の前で起きている現象も、もしかすると眉唾でなくマジな事なのかも……。

 

「あ、断っておきますが。私は別に進化しませんのでご了承を」

 

「え!?しねぇの?!」

 

「考えても見てください。私の本体はあのゼクターですよ?マスターが装着しているISは、私のポケットから引っ張り出したものですから」

 

「あぁ……」

 

「あのアーマーを強化したいのであれば……もっと他に外部的要因が必要ですね」

 

 なんか二次移行と聞いてハイパー化みたいなのを期待していたところではあるが……。ややこしい話、ガタックはあくまでただのアーマーでしかないのを今思い出した。

 

 ガタックゼクターが進化して、そのパススロットにしまってあるガタックが進化するはずがないか……。だったらここに居る意味なくね?

 

「どうすんだよ!?なんか無いのか?もっとこう……」

 

「いえ、マスターが此処に来れたことは大きいです。何より、私の存在を認知できたのですから」

 

 そう言って青子は俺に手を差し出すが……気休めでしかない。青子と話せるようになったからと言って、何が変わると言うのだろうか。

 

「……俺が望んだのは」

 

「力、ですよね?それは、目の前に転がっているのではありませんか?」

 

「?」

 

「私は、マスターと共に戦ってきました。誰よりも、マスターの近くに居ました。ですが、マスターは私を感じれなかった……。私は、悔しかったですよ、何もできずにただ……敗北するマスターを見るのは」

 

 ……そんな事を思っていたのか。俺が戦ってる最中に、青子は俺を叱咤してくれていた。悔しい思いをするのは、俺が未熟だからに他ない。

 

「それは、俺が弱いからだ……」

 

「ええ、そうです。ですから強くなりましょう。お一人では無く、私と……一緒に」

 

「お前と……強く……」

 

「これからは、私も本当の意味でマスターと共に戦います。マスターと歩み、マスターを支えます。マスターを支える私の声は、力……にならないでしょうか」

 

 少し青子は首をかしげてそう言った。そうか……確かにそういうのも「力」だな……。言葉は、力だ。実際出撃する前の本音と簪の言葉……あれは、確実に俺の背中を押してくれた。

 

 ハハッ……うん……そうだな、そもそも……そんな一朝一夕に強くなろうとしたのが間違いだよな。そんな他者から与えられるようなものをもらって、何が力だ。

 

 だとすれば、俺は自分で掴み取る事にしよう。目の前にいるガタックゼクターと一緒に……。本音や簪……そして、織斑達。

 

 皆と共に歩んで、掴み取ろう。俺はここから、強くなるんだ。とりあえず、差し伸べられた手を取るのはその第一歩……と言ったところか。

 

ギュッ……

 

「マスター……」

 

「ついて来てくれ、俺にはお前が必要だ。お前がいないと、俺は飛べすらしやしない」

 

「マスター……。ええ、付いて行きます。例えそれが、何処であろうとも……私は貴方の翼であり続けます!」

 

 俺が青子の手を取ると、嬉しそうにそう言った。握っている俺の右手を青子が両手で包むようにすると、俺達の周りに光が溢れだす。

 

「これは……俺がここに来た時の……」

 

「どうやら、時間が来たようですね。マスター、恐らく貴方は元の世界に帰ります。時間にさほど変化は無いようですのでご安心ください」

 

 となると、福音のエネルギー翼にほとんど包まれている状態からの復帰という事になるか……。ほとんど詰んでないか?それ。あっ、クロックアップも使ったから筋肉痛地獄だろうしもっと最悪だ。

 

「彼の到着を期待するしかない状況ですが……」

 

「なんだって?」

 

「いえ、何も。それでは行きましょう、マスター。私と、貴方の力を存分に披露するのです」

 

「……ああ」

 

 青子が何かつぶやいたのが気になるが、俺は戻る事に集中する。すると、光はより一層強さを増し、来た時と同様に意識が遠くなってゆくのを感じた。

**********

「真ぉ!!」

 

 篠ノ之が俺を呼ぶ声でハッとなる。どうやら元の状況に戻ったらしい。それこそ冷静に分析している暇はないくらいに、エネルギー翼はガタックを包み込もうとしている。

 

(チッ!退避は……間に合わんな)

 

 良くないのがライダーフォームになってしまっている事だ。マスクドフォームのままならば、自爆覚悟でキャノンをもう一発撃っても良いのだが、プットオンする時間も無い。

 

(どうする!?)

 

 危機一髪というよりは、もはや絶体絶命。せっかく新たな力が、道が見えてきたと言うのにこの有様は酷いのではないだろうか。しかし、その時だった。

 

「俺の友達に……手を出すなああああ!」

 

ドゴン!

 

 何者かが福音を遠距離からの攻撃で吹き飛ばした。それと同時に福音に集約しつつあったエネルギー翼は消え失せる。発せられた声の主は誰か、そんなもの……確認するまでも無かった。

 

「ハッ……ヒーローが遅れてやって来るってのはお約束だが……。ちと寝坊も過ぎるんじゃねぇか?なぁ……一夏!」

 

「ああ、悪い。でもよ、憎い演出だろ?」

 

 どうやら、奴も何か吹っ切れたらしい。証拠に白式の形態が異なっている。ガタックのハイパーセンサーには白式・雪羅と表示されていた。

 

「一夏ッ……一夏なのだな……!傷は……」

 

 篠ノ之は感激した様子で一夏へと近づいて行く、無理も無い……半ば一夏が落ちる要因を作ったのは自分なのだから。本当は感動の再会をさせてやりたいのだが、そんな暇は生憎だが無い。

 

「ああ。待たせたな、もう大丈夫だ」

 

「よかった……」

 

「お前ら、イチャつくのは後な。やっこさんはご立腹のみたいだぜ」

 

「なっ!?い、イチャついてなど……」

 

 こちらを睨みつけている福音を尻目に、俺はエクステンダーをこちらに呼び寄せその背に乗った。そうでなければ、筋肉痛でまともに動けそうもないからだ。

 

「真……お前、無茶を……」

 

「何、この程度はもう慣れた。それになんだ……テメェとこうやって肩並べて奴をぶっ飛ばしたい。……俺は、そう思ってる」

 

「……ああ!俺も真と同じ気持ちだ!」

 

 そう言いながら一夏は俺に拳を差し出してきた。俺はそれにフッと少し鼻を鳴らしながら答え、一夏と拳をぶつけ合った。

 

「よっしゃあ!行くぜ一夏!」

 

「おう、真!こっからが俺と真の……」

 

「「第二ラウンドだ!!」」

 

 口をそろえながら俺はダブルカリバーを、一夏は雪片を構えて戦闘態勢に入る。言った通りにこれは第二ラウンドであり、福音との決着になるだろう。俺はダブルカリバーを一際強く握りしめ、覚悟を決めるに至った……。

 

 

 




一夏でいう所の海的な場所がエリアXになった理由としては、それっぽい場所が思いつかなかったからです。なのでカブトにおける重要な場所ともいえるエリアXを採用しました。

タイトルにある通り擬人化したガタックゼクターはヤンデレの類。原作カブトでも割とそれっぽかったので良しとしましょう。まぁいつものように私の趣味が反映されているところもありますが……。

というかこの小説におけるオリジナル要素は全て私の趣味と考えていただいてもよろしいです。ガトリングしかり……。

次回は今度こそ福音との決着がつきます。初の一夏と真のタッグ戦……張り切って書きたいものです。

それでは皆さん、次回もまたよろしくお願いします。
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