戦いの神(笑)ですが何か?   作:マスクドライダー

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どうも、マスクドライダーです。

前後編に収めるつもりが、長くなって三話構成に……。どうしよう、尺調整がうまくいかず、後編だけ短くなる未来が見えます……。

まぁそん時は、その時だ!どうにかこうにか尺を合わせよう!……とか言ってると、逆に尺が足りなかったりしてね、ハハッ……。

それでは皆さん、今回もよろしくお願いします。


死闘!再来の無人機(中編)ですが何か?

 無人機の大型ブレードは、機械的に、無慈悲に、それでいて渾身の威力で振り下ろされた。ガタックの首から胸部にかけての群青の装甲は切り裂かれ、真へと到達している。

 

 直撃している場所は、首と肩の調度中間に位置する部分。もう少し、無人機が刃を振り下ろした角度が違ったのならば、それは完全に首へ……真の死を意味していた……。

 

 本来ならば、何も問題ないのだ。絶対防御がある限りの……と言う枠組みでの話だ。ガタックの群青に、紅が滲んで来ることなど、到底あり得ない。

 

「ぐっ……おぉ……おおおおおおおお!」

 

 そこまで刃が生身に食い込んでいない故、真は意識を保てている。だがそれが、逆に真を苦しめているともいえよう。真は肩に走る焼けるような痛みを、堪えるように叫んだ。

 

 そしてそのまま、ブレードごと無人機の右腕を蹴り上げた。思惑通りに、無人機は体勢を崩し、ブレードは真の肩から離れた。真はここから追撃する気でいたが、タイミングを見計らった楯無が、真と簪を引っ掴み後退した。

 

 ミステリアス・レディは、これにて役目を終了と言った所か。もともと限界寸前までの状況にあった機体を、フルに動かしたせいか、スラスターは嫌な色の煙を吐き出し始めた。

 

「このっ……馬鹿!なんであんな無茶を……」

 

「アンタも!……同じことをしようとしてたんだろうが」

 

 真と楯無は、お互いがお互いにした無茶を叱りつけた。ドングリの背比べ、五十歩百歩と言う例えが、今の二人にはピッタリ当てはまる。

 

 日ごろ思慮深い二人だ、一度冷静になってしまえば、自分達が不毛なやり取りをしている事など、すぐに気が付いた。真は深く長い溜息をつくと、気を取り推すように『よし』と小さく呟く。

 

「……この場は、俺らに任せてもらおう。頼むから、アンタは避難しててくれ」

 

「…………。そうするしか、選択肢は無いようね……」

 

「せいぜい、巻き込まれてくれるなよ?寝覚めが悪いからな」

 

 周りの人間からは見えないが、真は他人をからかう時のニヒルな顔を浮かべていた。楯無は、その憎たらしい口調から察してはいるが、非常に痛々しく感じていた。

 

 それは誰がどう見たって、真がやせ我慢をしているからだ。肩に負った負傷だけでなく、クロックアップ使用のリスクである全身筋肉疲労も、真は歯を食いしばって堪えていた。

 

「うっし、んじゃ……やるか、簪」

 

「あ……」

 

 それまで呆然としていた簪は、真の声で我に返った。そして……真の肩に滲んでいる鮮血を眺め、今にも泣きだしてしまいそうな表情になる。

 

 それを見て、真は悟った。『今』の簪を、戦いに駆り出すのは得策でないと。もちろん真は、簪を足手まといだなどとは思ってはおらず、心配しての事だ。

 

 しかし……どう声をかけるべきか迷う。きっと簪は、一緒に行くぞと、そう言ってほしいに決まっている。だけれど、この心身状態では、簪に危険が及ぶ……。

 

「あ~……あれだ、スイッチ作戦で行こう。先鋒は俺って事で!」

 

「まっ……真!」

 

 真が短時間で思いついたのは、おちゃらけて見せる程度の事だった。とにかく簪の反論を許さず、すぐさま無人機へと突っ込んでゆく。

 

 取り残された簪は、どうしていいのか分からなかった。いや……むしろ、自分でもどうしていいのか分からない……そう言った方が正しいだろう。

 

 簪だって、戦いたい……最愛の人の隣で、一緒に戦いたいと思っている。だが簪自身、今の状態でまともにISを動かせる気がしない。そのせいで、自身が最愛の人を傷つけるきっかけを作ってしまうのではないか……。

 

 簪の根幹に存在していた恐怖は、思わぬ形で芽を生やしてしまった。複雑な胸中を抱えながらも、簪は自らのできる事を行った。

 

「お姉ちゃん……捕まって……」

 

「……ええ」

 

 とにかく優先されるのは、まともにISも装着していない楯無の避難だ。広いアリーナとは言え、この非常事態の最中、絶対の安全圏などは存在しないものの、遠くへ遠くへと楯無を運んでゆく。

 

 その頃の真はと言うと、本調子でないのが嘘かのような動きを見せていた。特に回避は怪我を負って以降は、絶好調だろう。近接と射撃を上手く使い分け、無人機にダメージを与える。

 

『――――――――』

 

「フンっ!そら……よっと!」

 

 今も無人機の瞬時加速を、空中で体を捻らす事で躱し、その隙をついて無人機の頭部を切りつけた。少しの油断が死を招くこの状況に、真の集中力はピークと言った所だろう。

 

 しかし真の回避能力は、その集中力に大きく依存する部分が問題でもある。一度ピークに達してしまえば、後は集中力が削がれていく一方なのだ。

 

『――――――――』

 

「くっ……!」

 

チッ!

 

 肩の負傷の影響で、かなり早いペースで集中力が切れているようだ。本人は避けているつもりだったが、ガタックの頭部にある顎に、無人機のブレードが掠めた。

 

 まだ心配ないレベルではあるが、完全に集中力が切れてしまうのも時間の問題だろう。そうなってしまえば、真は徐々に追いつめられるしかない。

 

(私……私は……!)

 

 そんな真の姿を、遠くから眺めるしかない簪は、かつてのように自信を責める事しかできない。真や多くの人間に触れる事で、出来上がりかかった自信は、簡単に瓦解を始めていた。

 

(どうしていつも……誰かの背中を見ている事しか……)

 

 追いかけ続けた姉の背中、いつだって誰かの前に立つ最愛の人の背中……簪には、二人の姿が重なって見えた。比べる事に意味など無いと、そう結論付けたはずなのに……。

 

「簪ちゃん、前に進むのが……怖い?」

 

「お……姉ちゃん……」

 

 口を開いた楯無の言葉に、簪は申し訳なさそうに頷いた。そんな様子を見て、楯無は苦笑いを浮かべる。別に責めるような言い方をしたつもりは無いのに、重傷だな……と。

 

「落ち着いて、簪ちゃん。私もね、怖くて堪らないときがあったの。他でもないわ……簪ちゃんと、仲直りしようとした時よ」

 

「私と……?」

 

 楯無は、昔を懐かしむような表情になった。実の妹に嫌われることを恐れ、一歩も前に進めなかった時の事を思いだしながら。一歩踏み出せないでいた楯無を、前に押し出したのは……。

 

「真君がね、言ってたわ。一歩進めないのなら、半歩で良いんだ……って。怖いときや困ったときには、誰かに背中を押してもらって当たり前って、彼は言いたいんじゃないかしら」

 

「…………」

 

「だから今は、私が簪ちゃんの背中を押して見せる。だから勇気をもって、半歩……踏み出してみない?」

 

 それまで目を逸らしていた真に、簪は焦点を集めた。誰かのために戦う彼は、前に立っているのでなく、後ろに控えていてくれたのか。

 

 誰かの手を引き、導くのではない。誰かの背を押し、誰かが道を進む後押しをしていたのか。そう考えると、酷く勇気が溢れてくるのを、簪は感じた。

 

(私の後ろには……真が、お姉ちゃんが、皆が……)

 

 後ろ暗かった頃とは違う……今の自分の背には、多くの人達が控えているんだ。いつも一歩踏み出せない自分を、その人たちが半歩づつの勇気をくれるとして……それはもう、一歩以上の力となる。

 

「お姉ちゃん……」

 

「……何、簪ちゃん?」

 

「半歩……半歩で良いの……。どうか私に……戦う勇気を……!」

 

「勿論!頑張りなさい、簪ちゃん。貴女の大好きな人は、貴女の手で助けるのよ!」

 

「頑……張る!」

 

 打鉄弐式のスラスターを限界ギリギリまで稼働し、簪は無人機へと向けて飛び立った。もとより高軌道な弐式は、あっという間に無人機の元へとたどり着く。

 

「やああああああああっ!!」

 

ガギィッ!

 

「簪っ!」

 

 自分でも驚くほどの咆哮を上げながら、簪は夢現で無人機へと切りかかった。気合十分なその一撃は、不意打ち気味なのも相まって、無人機を後退させるに至る。

 

 真は簪の到着を、心から喜ぶかのように彼女の名を呼ぶ。そうして後退して言った無人機を、ニヤ~っとイタズラでも浮かんだかのような顔で眺めると、堂々と宣言して見せた。

 

「ハッ!俺と簪が揃った日には、簡単に勝てるなんざ思わねぇ方が……」

 

ドガアアアアン!!

 

 ダブルカリバーを舞うように振るい、プラスカリバーを無人機へと突きつけた……までは良かった。爆音とともに土煙が上がった方を見ると、もう一機の方の無人機だ。

 

 突き刺さったブレードを引き抜くのは諦めたのか、刺さっている地面の方をビーム砲で吹き飛ばしたのだ。その手があったかと感心しつつ、真はどうしようかと考えを巡らせる。

 

「貴様の相手は……私だああああ!」

 

「箒、無事だったか!」

 

「ああ、済まない!紅椿の再起動に手間取った!」

 

 絶好のタイミングで現れたのは、紅椿を駆る箒だった。真は箒の無事がようやく確認でき、一安心したらしい。いつもの真とは違い、非常に嬉しそうな声を上げた。

 

 箒はと言うと、真の肩の怪我を見て、心穏やかではないようだ。真を傷つけた無人機も、一度良いようにやられた不甲斐ない自分も許せなかった。

 

「(いつも奴は、私達の助けとなってくれた……だから!)今度は、私が助ける番だ!」

 

バチィ!

 

「!? テメェはいつも……一足遅せぇんだよ、一夏!」

 

「怪我の割には元気そうだな、真!」

 

 アリーナのシールドを切り裂き現れたのは、今度は白いISだ。助けに現れた一夏に、真はわざと嫌味ったらしく声を掛けるが、珍しく一夏に皮肉で返された。

 

 真はなんとなく、一夏に皮肉を言われたことがショックらしい。ぐぬぬと唸り声を出しながら、若干のドヤ顔で真を眺める一夏に、サムズダウンで応えた。

 

「やってる場合じゃ……ないよ……」

 

「お、おお……そうだな。とにかく、役者は揃った!日本人の底力……見せてやろうじゃねぇの!」

 

「「「おう!」」」

**********

 今日の織斑 一夏は、いつもと少し違う。何が違うかと問われれば、非常に冷静でいられていると言う部分だ。世話になっている先輩がボロボロで、唯一男としての気持ちを分かち合える親友が、血を流している。

 

この状況……いつもの一夏ならば、あるいはプッツンしているハズ。しかし一夏は、学園祭での敗北を機に学んだのだ。そう言った感情は、無駄なものであると。

 

 もちろん一夏とて、怒っていないわけでは無い。むしろ憎い、自分の大切な仲間を傷つけた存在が。それを倒そうと思った時、常に怒りを抱き戦いに臨むのは、無駄な事だ。

 

 仲間の為に怒る純粋な怒りを発揮するのは、一瞬……一太刀で良いのだ、自分が姉から譲り受けた刃ならば、それが出来る。一夏は強く雪片を握りしめ、深呼吸をすると、凛々しい顔つきへとなった。

 

「箒、エネルギーを頼む。さっきので、全部空だ」

 

「あ、あぁ……しかし……」

 

 アリーナのシールドを破ったのは、当然ながら零落白夜だ。となると、エネルギーなどほとんど無いに等しい。結果的には、紅椿の絢爛舞踏が必要だった。

 

 箒は、一夏の言葉に突っ掛ったような物言いで返す。なぜなら、絢爛舞踏の発動は、確実なものでない。それは自身に問題が有ると、理解している故の様子だった。

 

「やれるさ、箒なら!」

 

「一夏……」

 

「昔っから箒が誰よりも頑張ってるのは、俺が知ってるさ。だからやれるって、俺が保証する!」

 

「わ、分かった……やってやるとも!」

 

 その意気だと、一夏が箒との接近を試みたその時だ。無人機も一夏達の狙いを知っているのか、妨害を仕掛けようと、エネルギー切れ寸前の白式へと狙いを定める。

 

 にも関わらず、一夏は全く無人機の方を確認しようとする仕草は見えない。躱すと思っていた箒は、目を見開いて仰天している。これは当たると、箒が確信した瞬間。

 

ドォン!

 

「一夏!?」

 

 まるで初めからずっと見ていたかのように、一夏は苦も無く無人機の射撃を躱した。念を押しておくと、一夏は全く無人機の攻撃を見てはいない。

 

 当の一夏はと言うと、先ほどから眉一つ動かさない。見ていなかったと言うよりは、無人機の攻撃にすら気づいていないようにも感じられる。

 

「手を伸ばせ、箒!」

 

「ああ!(やるぞ、紅椿!私に、友を救う力をくれ!)」

 

 箒としても、一夏の様子が気になる所ではあるが、すでに射程圏内に来ている。二人とも精一杯に手を伸ばし、やがて白式と紅椿の掌は重なった。

 

 心の底から箒は願う……友の力に、友を助けたいのだと。すると紅白の機体を、金色が包んだ。その光は暖かく、そして柔らかい。光に包まれながら二人は思った……成功だ、絢爛舞踏は発動している。

 

「よしっ、行くぞ!」

 

(一夏の援護をしたいが、二人同時に突っ込むのは得策でない……どうする!?)

 

 エネルギーがフルに戻ったのを確認すると、一夏はすぐさま無人機を切り伏せようと向かってゆく。どうにか箒は、遠距離攻撃はできない物かと模索する。

 

『経験値が一定にまで達しました』

 

「!?何だこれは……う、穿千?」

 

 紅椿が、新武装解放の一報を知らせた。しかし、そんなものを確認している暇は無いと、箒はすぐさま穿千なる武装を実行に移した。

 

 肩部のパーツがスライドし、まるで弓のような形に変貌を遂げる。この時なぜか箒は『ああ、そう言う武装か』と理解が出来た。説明すらまともに聞いていないのに何故……自分でも不思議に思うが。

 

「考えている暇など、無い!」

 

 ターゲットスコープで狙いを定め……武装のネーミング通りに、穿つ!高密度で放たれたエネルギーは、まるで真紅の飛燕……二門から放たれたそれは、無人機の左腕を切り裂いた。

 

ギャリイイイイ!

 

「後は頼んだ……」

 

 一夏の両サイドを挟むように飛んで行った穿千だが、一夏はそれすら全く気に留めない。やはり気づいていないようなその態度に、箒は違和感すら感じた。

 

 それもそのはず、一夏はある境地に片足を踏み入れつつあるのだから。無人機がどんどんと近づいて行く最中、一夏はいつか話した、真との会話を思い出していた。

 

『回避のコツ?』

 

『ああ、真……攻撃が全然当たらなくなったろ?なんでなのかなって……』

 

「ん~……あんまり言いふらすなよ?』

 

 真は想念を押したうえで、一夏のかなに腕を回しコソコソと小さな声で話しかけた。真が行っている回避のコツを知られてしまえば、対処の方法などいくらでもあるからだ。

 

『アレな、見てから回避って奴だ』

 

『見てから?つまり、そういう事か……凄いな、真は』

 

『よせやい……相手の動きを見て、それに合わせて回避してるだけだよ』

 

 俺の長所なんだとさ……そう呟きながら、一夏から離れた。常人を遥かに超える動体視力の成せる業だ……剣道経験者だからと言って、そう易々と真似れる物では無い。

 

『そっか、参考になると思ったんだけどな』

 

『そもそも一夏の場合は、向かねぇだろうな。お前は勘が鋭いからよ、見るよりは、自分の直感に委ねてみればどうだ?』

 

『う~ん……直観か……。分かった、とりあえずやって見るよ』

 

 もとより才能は、大きく真を上回る器だ。気持と覚悟さえ固まってしまえば、伸びるのにそう時間はかからなかった。真のアドバイス通りにとりあえず考えるのは止め、自分らしく、自分の勘の通りに。

 

 するとどうだ……ハッキリと見えて来ると言うか、なんとなく分かってしまうのだ。相手が次にどう動くか、どう攻めて来るのか、どう躱せばよいのか……。

 

 それこそ真のように、見えているわけでは無い。本当に『なんとなく』なのだ。今までの攻撃を全く気にしなかったのは、そう避ければ躱せる……それが理解できていたから。

 

 一夏が辿り着きつつあるのは、明鏡止水。一切の邪念を捨て、澄み切った心で事に当たる。そうすると見えて来る……敵が、どう行動をとるのか。

 

(そうか、逃げる方向は……そっちか)

 

 今も穿千に左腕をもがれ、たまらず離脱している無人機の姿が、コマ送りかのように一夏には感じられている。後はそれに合わせ、接近を試みるだけだ。

 

 周りから見ている箒は、まるで一夏が無人機の行動の先の先……そのまた先まで読んでいるかのような、そのレベルの動きをしている様に見える。

 

 必死に逃げる無人機……簡単に追う一夏、その差は歴然だろう。やがて無人機と白式の距離は、もう目の前。一夏はここだと言わんばかりに、想いを刃に乗せた。

 

「せええええい!!!!」

 

 前述の通りに刃に思いを乗せるのは、感情を爆発させるのは、この一瞬で良い。むしろこの一瞬だけは、友の力を感じつつ様々な想いを乗せ、一寸の迷いも無く一夏は雪片を振り下ろした。

 

ズン!バリバリバリバリ……ズガアアアアン!!

 

 無人機は最後の抵抗にと、防御に大型ブレードを構える。しかし、目にも止まらぬ太刀筋で振られた雪片は、分厚いブレードごと、無人機を簡単に切り裂いた。

 

「すごい……!」

 

 大爆発する無人機を眺め、箒は驚きを隠せないように、そう呟いた。恋焦がれる存在である一夏が、まるで別人のように成長を遂げていた。

 

 もちろん悔しさも感じるが、やはりカッコイイと思ってしまうのが、乙女の心理だろう。箒の視線に気が付いた一夏は、笑顔で振り向いた。

 

 箒は顔を真っ赤にしながら、視線を逸らす事しかできない。そんな箒に一夏は『何か悪い事でもしたのだろうか』と、相も変わらず的外れな事を考えていた。

 

「って、こんな事をしている暇ではない!一夏、二人の援護を……」

 

「待ってくれ、箒。あの無人機は、二人に任せよう」

 

「しょ、正気か!?一夏も見ただろう……真は、怪我を……」

 

「ああ、それはもちろん分かる……分かるけど、なんか……あの二人の邪魔をしちゃいけないって、そんな気がするんだ」

 

 自分達と同時に、無人機と交戦を始めている真と簪をハイパーセンサーで捉え、一夏は穏やかな様子で語った。自覚は無いようだが、これも先ほど披露した勘の一種らしく、一夏には二人が負ける姿など、想像がつかない。

 

「……ええい!どうなっても知らんぞ……知らんが、今は二人を信じよう……」

 

「サンキュー、箒」

 

 かなり渋々な様子だが、箒は一夏の言葉と、二人を信じて待つことを選んだ。その様子はソワソワと落ち着かないが、二人を信じると言う言葉に、偽りは無かった。

 

 一夏は静かに二人の価値を確信しつつ、様子を見守る。対照的な白と紅の二人は、想いは同じ。ただ二人に無事で帰ってきてほしい。その一言に尽きる胸中と、そう言えよう。

 

 

 




この場合、一夏強化等のタグを付けた方が良いのだろうか?

私の中での一夏は、天才型であると言う認識です。いかんせん原作一夏には、覚悟が足りない故の体たらくなのではないかと……。

描写はしませんでしたが、一夏もそれなりに鍛錬を積んだと言う事で。まぁ天才型の人間が、本気を出したらこんなモン……なのかな?

うん……魔改造とまでは行ってないと思うから、これで良いでしょう。という訳で、次回は真&簪VSゴーレムⅢをお送りします。

それでは皆さん、次回もまたよろしくお願いします。
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