明弘「はぁ!? 今からドリ車を1台仕上げろって!? というかアンタS15持ってるんじゃなかったのか!?」
玲「おいおい...そう騒ぐなよ。素体は今、光弥が取りに行ってる。S15は光弥に返したよ。」
明弘の驚きのあまりちょっと大声になり、玲は急いで彼を落ち着かせる。騒がれるとうるさいし、何より秋にその事を秘密にしたいと思っているらしい。こんな時までサプライズしようと思う精神にはかなり驚かされている様子だ。
パーツは現時点で明弘のショップにあるパーツ類しか使うことは出来ない。しかも秋がかつて乗っていたR34の様な派手なチューニングをする時間もない。
そんな絶望を打破するための車を運んできているであろう積載車の音がどんどんと近づいてくる。明弘たちショップに入ってきたその車は既に手が入れられたものだった。
マツダのNCロードスター。今現在は価格がだいぶ控えめで自動車部に入っている生徒たちから86,BRZたち同様によく使われる車両だ。
光弥「待たせたな。これで勘弁してくれ。」
玲「結構派手にイジられたNCロードスターだな。最終型なんてよく見つけてきたもんだ」
明弘「言ってる場合かよ。光弥さん、エンジンはどうなってますか?」
その言葉にうなずいてエンジンルームを開ける光弥。
見てくれこそカバーがないだけのノーマルっぽいが、エキマニにマキシムワークスの物が使われている。
光弥「うちでいつまで経っても残っていたストリート仕様だ。ハイコンプピストンとハイカム、それにECUチューンの結果レブリミットは大体9000ぐらいにはなってるらしい。最悪イジらなくてもいけるぞ」
ボディカラーは黒。ボンネットはムラカミモータースのカーボン製クーリングボンネット。ノガミプロジェクトの軽量カーボンルーフ。クラフトスクエアのツーリングコンペティションミラー。フロントバンパーは純正だが、ガレージベリーのフロントリップをつけ、ノガミプロジェクトの純正リアバンパーを加工するタイプのアンダースポイラー。VoltexのカーボンGTウイング、さらにリップスポイラーも装備している。フロントフェンダーはインテグラル神戸のFRP製ワイドフェンダー。リアフェンダーはラリーバッカー製のワイドフェンダーをつけ、ホイールはVolk RacingのCE28を履き、タイヤはADVANのA052を使われている。如何にもチューニングカーと言える仕上がりに逆に声を失ってしまった。
玲「んだこりゃ...なんでこんなに手が入っておいてなんで売れねーんだよ。これに幾らつけてたんだ?」
光弥「大体200万ぐらい?」
玲「お前...さてはアホだろ」
玲は頭を抱えながらため息をつく。
NCロードスターなんて150万あればいい個体を買うことができ、下手すれば10万ちょいくらいで買えるはず(この世界では)なのに...そりゃ売れないわ...なんて思いながら秋を呼びに行く。
彼はS14にフルバケに座り込んで小さく丸まっていた。
玲「秋、R34の替えが出来た。そこそこいい感じに仕上がってる。わりぃけど今回はそれで頼めるか?」
秋はその言葉に肯定も否定もしない。だが、いつもの彼からは聞くことのない小さい声でただ、一言だけ言った。
秋「...車種は?」
その言葉にニヤリと笑った玲はS14のドアを開け、秋の事を車から引っ張り出した。
秋と共に明弘たちの元に戻った玲はNCのドアを開け、秋をNCの運転席に座らせた。
玲「6速MTでだいたい280馬力ぐらい出てる。レブリミットは9000。ロードスターだがハードトップは外せないからな。それじゃ頑張ってこい」
秋「もっと説明することありそうだけど...まぁいいや。行ってくる」
玲は秋に今、彼が乗っているNCのざっくりとした説明をして、応援の言葉をかける。
秋はそれに軽いツッコミを入れながらエンジンをかけ、ホイールスピンをしながら交流戦に向かってアクセルを踏み込んだ。
交流戦は、もうすぐだ。
次は恐らく今回よりも遅くなることが予想されます...お許しを...
それではまた。
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