空には星の光しか見えない夜になって暗闇が空間を支配していた。
アーヴァは宿泊している空き家のベッドにて横になる。
クシャトリヤは別の家が当てられたが、主人の1人を守りたいということで現在はこの部屋の扉の前で警護にあたっている。
「あー、あー、聞こえるか?」
「うむ。大丈夫じゃ」
遠距離からの通信を行うアイテムは問題なく機能していることを両者確認した後で、堕黒百足とアーヴァは会話に入る。
「村はどんな雰囲気じゃ?」
「そーだね。現実と大差ないよ。ユグドラシルの中じゃないことはもう確定だね。
それに僕たち以外のプレイヤーもいるみたいだよ。ここに来た時間が何百年と違うみたいだけど」
「少なくとも周りに妾たちより強者はいないみたいじゃが、情報が欲しい。六大神の国、スレイン法国なら何かあるかもしれんな」
「あー情報収集の話なんだけどさ、学園にいって来ていい?なんなら入ってきていい?」
「あぁ、何か言っておったな。聞いていたぞ。で、何でじゃ?」
「情報収集だよ。学校ならこの世界の歴史とか特徴とか常識とか色んなことが学べるでしょ?
だから、そこに潜入してさ」
「ちと、短絡的すぎんか。第一にこの世界の文字が書けるのか?入試を突破できるか?お前が留守の間の領堂の管理を妾たちに押し付ける気か?
それに
本音は?」
「あーえっとそのー、、、青春をもう一度送ってみたいなぁぁって
この世界の文字ならさっきモノクルで翻訳できたし、入試だって常人の限界が第3位階なら10位階を使える僕ならきっと!もちろん実力は隠すさ」
「気持ちは分からんでもないが、、、、、、、、、、条件がある。」
「何?」
「もし入れたなら通っても良いが、妾がアーヴァの必要と思ったならできるだけ応じること。
ちゃんと情報共有すること。元々主目的はそれじゃしな。最後に、
イオリアを同行させることじゃ」
「分かった。ありがとう」
通信がお互い切れた
「アーヴァ君、、、学生さん、、、になる」
「妾たちも今後どうするか決めないとな、」
「アーヴァ君が、、、帝国に、、、行く、、、なら、、、私、、、は、、、王国?」
「法国には六大神関係の資料があるじゃろう。そこに妾は赴こうかの」
〜道中〜
「帝都かぁ」
アーヴァは帝都に向かう馬車の中で外を眺めながら独り言を呟く。
今回の件で村長たち村人にドラゴンの襲撃を救ったアーヴァの存在を他言無用とした。
さまざまな面倒事を避けるためであった。
今回、帝都に入るに時に目立つことを考えて、いつもの格好ではなく平凡な市民といった服装をアーヴァは身につけている。
イオリアはこの馬車の後ろに、完全不可知化した状態で付いてきている。わざわざゴーレムの馬を召喚して。
帝国の首都 アーウィンタールは周辺よりも発展した都市だという。商人が行き交い様々なものが出入れし、住む人皆の目に活気があるらしい。そんな大都市の学院入試はさぞ難しいのだろうが。最悪
〈
「イオス君も学院に行くんだよね」
馬車に同じく乗っている少年に話しかけた。
「はい、色々なことを学んでいきたいです。村のためにも、」
「そっか」
「気になっていましたが、アーヴァさんは信仰系魔法詠唱者なのですか。神官らしき格好をされていましたので」
「そうだけど?」
「そうですか、、学院は基本的に
(え、まじかよ。想定外なんだけど)
アーウィンタールについた。
街の見学をしてみた。
中世に存在する石造の建物が多いが、魔法がある世界には現実とは違う発展をしているのが見て取れる。
行く道の中気になる店があった。
『武具店 タキリン』
売っている武具は魔力のこもっていない鉄の武器、しかしマジックキャスターである自分には予想どうりもつことが出来なかった。魔力のない物でも適応範囲ということか。
続いて訪れた店はスクロール店
ユグドラシルでは魔封じの水晶を使う機会が多くて、あまり詳しくはない分野だけど自分が知らない魔法に第0位階という戦闘に使うというよりも生活の質を上げるといった便利魔法が販売している。
お金はいくらか村から頂いたけど無駄遣いすることは避けて、ウィンドウショッピングを楽しんだ。
観光が終わって、学院の手続きをしに行く途中。
大通りの民衆たちが道を開けて、その中心を歩く都市の門に向かう集団がいた。
金色の魔法の武具を身につけた兵士が2人、あ、後ろにもう2人。
その中に7人のフードを被った男たち。
そして、一番真ん中を歩く白髪の老人。
小耳に挟むば、あれが帝国主席宮廷魔術師 フールーダ パラダイン
第六位階の使い手というわけだけど、実力の平均がここはかなり低いのか。
もしかしなくてもプレイヤーってかなりのバランスブレイカー?
フールーダのその威厳のある佇まいは真の実力など関係なく呑み込まれるだけのオーラがあった。
後で知ったがあの老人はタレントという特殊な技能で相手の力量が測れるらしい。
魔力系の魔法詠唱者限定の能力で良かった。
〜大都市 エ レエブル〜
大貴族の1人の領地であるこの街に、一つの鎧が道を進んでいる。
他の色は頭の部分の赤の光しかない漆黒の人型はそこらにいる男たちよりも一回り大きく、存在感を感じることは必然のことだった。足を地につけるたびにガチ、ガチ、と金属と地面の接触する音が鳴り、右腕の肘から手までが黒鉄色で細長い形状の何かに置き換わっていた。また、両肩には体を覆う鎧と同じ金属の物体があり、荷物入れなどではなく何かしらの武装だろう。目にした住民からすれば、その者が着るフル・プレートは確実に高価な一品と推考するのは容易であり、どこかの貴族や有名商人の跡取りだと揃って考えていた。漆黒の鎧がエ レエブルをしばらく歩いた頃、1人の通りすがりに話しかける。
「冒険者組合、、、って、、、何処に、、、ありますか?」
トトラトトラは王国の都市で一番近くにあったエ レエブルに訪れた。
目的は情報収集、という形だが自由にぶらり旅を決行しようと決めている。
(冒険者かぁ、聞いた感じでは報酬型のアルバイトみたいな仕事だけど、)
アーヴァは帝国で、堕黒百足は法国ならば、トトラトトラ自身は王国に行く選択しかない。
パワードスーツ アポカリプスMK4を装備したまま、先ほどの通りすがりから聞いた冒険者組合に入室する。
ここに来るまでの通行人の反応を見れば予想はできた。トトラトトラは建物内の人々から珍事の注目を集める。仮に入ってきた人物が、革鎧に粗末な剣を携えたような駆け出しと見て取れる人物ならここまでの視線を継続して浴びることはないだろう。しかし、トトラトトラのその姿は周囲が想像する一つにとある他国のアダマンタイト冒険者が来たのだと言っても信じさせる気迫を感じせる。
トトラトトラは受付からカッパーのプレートを貰い、早速、依頼板に向かった。
(薬草採取、モンスターの部位採取、荷物運び、、、最下級の依頼ならこんなもんか)
幸いにも翻訳のモノクルがこの世界の文字にも対応していたため、依頼の内容が正確に理解できる。
(手始めはこれにするか)
手に取ったのは、薬草の採取の依頼、受付嬢に手渡す。
「この、、、依頼、、、を、、、受けたい」
「かしこまりました。薬草採取の依頼ですね。カッパーのプレートをお下げですが、冒険者の依頼を受けるのは初めてですか?」
「はい」
「そうですか、それでは、いくつかの規律をご説明させて頂きます。」
簡単な冒険者の説明が済んだ後、トトラトトラは依頼に出向いた。
扉からその姿が見てなくなった後から周りの冒険者たちが口を開いた。
「おいぃ、驚きだぜぇ、なんだよあの鎧は!」
「どっかの貴族かぁ?」
「そりゃねぇだろ、貴族なら大事な子供を1人にしねぇだろ。」
「というか、女の声だったな。顔は見えなかったが、着込めばあんなデカくなるのかよ」
「1人ってことは、自信があるっちゅぅことだ。まぁカッパーならものさしにすらならないけれどな」
「あの鎧、高いだろうなぁ、噂に聞くだけだが、朱の雫じゃないか?メンバーの1人がデカ鎧だと言われてるはずだぞ?」
「わざわざ、王国のアダマンタイトがか?」
「それに、あいつは朱の雫の色じゃないだろ。あんな真っ黒なんだぜ」
「商売敵になりゃなきゃいいがな。」
〜トブの大森林〜
(パワードスーツのフルスロットルでも少し遠いな)
トトラトトラは早速、依頼の薬草を手に入れるために、トブの大森林へ行き着いた。
本来ならヴァラモンからエ レエブルに移動する際、トブの大森林を
歩きなら何日も泊まりながらかけて行く道を、〈
依頼が通常の件より達成しやすい理由を加えて トトラトトラ自身も異世界に転移して感じ初めている事に異形種、中でも生存のためのランニングコストの少ない種族の有用性があった。生物には食事、睡眠が必須であり、怪我をするし疲労が溜まる。対して、トトラトトラが選択した
まだトトラトトラの中は確定ではないが精神面でも人と違い、動揺が起こりにくい構造に変化したのだろう。
トブの大森林は、大とつくだけに相応しい、緑があたりを埋め尽くす大きな森である。生息するモンスターたちも弱い者から強き者までで独自の生態系を構築していた。そして、そんな森の強者と謳われる3体が「東の巨人」「西の魔蛇」「森の賢王」のモンスターである。
指定の薬草はトブの大森林内では、奥底に行かなくても比較的簡単に採取できる素材であるため、最下位のカッパーでも頼まれる依頼だ。しかし、トトラトトラの場合は少し違った。
大森林について1時間、森の奥を探索することに決める。
もし、1人では対処できないような強敵に出会ったとしても、持ち前の速さで逃走すればよい。
4時間ほど歩いた。
今現在は、何かあれば見つけやすいように地面を踏んで移動している。
特に変わった様子はなく、似たような景色が延々と続いていた。
(やはり、何もないか)
ドラゴンたちの話を信じて、この世界のこの周辺で脅威と言える存在は確認できず。
5時間後、
結局めんどくさかったので、空に飛びながら、移動する道を選んだ。
一直線に進むだけならこのパワードスーツの性能に頼った方が賢明だった。
空が暗くなってくる頃には種族のスキル、ナイトビジョンのモードをオンにして探索を続ける。
(地図なんかあれば、いいのになぁー)
行き当たりばったりな性格に後悔して、探索を続ける。
朝が明けて、2時間ほどした後
不思議な場所を発見した。
草木が不自然なほど、枯れている灰色のエリアがそこにはある。
何か焼けた後のようではないし、言うならば栄養を搾り取られた雰囲気を感じる木たちであった。異様な光景はかなりの範囲に広がっており、特別な要因があることだろうと考察する。
何かバッドステータスを与えるエリアでもないことを確認したため、地面に着地してしばらく観察すると、トトラトトラが持つパッシブスキル 動体感知に反応があった。
緑のあり森林の方向から、人1人くらいの大きさの存在が歩くより少し遅いくらいのスピードで近づいてきている。
(一応、戦闘準備だけはしとくか)
右腕の銃に内蔵された円柱型のモーターが青白い光を放ち静かな駆動音を響かせながら回り出した。
トトラトトラも最低限声が届きそうな位置にまで歩を進め、接近者を待つ。
「ドライアード?」
姿を見せた存在は植物系のモンスターの一種だった。
「君!こんなところは危ないよ!早く離れるんだ!こっちへ!」
「え?、、、あ、、、はい」
「君、ここに何しに来たんだい?前の人たちが約束を果たしに来た感じじゃなさそうだけど」
「約束?」
「あ、言っていいのかな、、、いいか、、昔、太陽が何回も回る前、ここに来た七人組たちがこの地に眠る魔樹と戦ったんだよ。そして、魔樹を倒すのためにまた来てくれるって、約束したんだけどね。」
「その、、、七人組の事、、、は、、、知らない。 魔樹、、、とは、、、何?」
「そっか、昔、空から世界を滅ぼす怪物たちが空から降って来たんだよ。ほとんどは強力なドラゴンたちに倒されたけど、実は封印されていて、その内の一体がここに眠ってるんだよ!もう少しで目覚めそうなんだ。」
「強さは、、、どれくらい?」
「世界を滅っぼすっていう魔樹だよ!?そりゃぁちっぽけな者じゃ勝てないような強さなんだよ。きっと。ここに来た七人組は魔樹の一部と戦っても大苦戦したんだ」
「う〜む、、、わからない」
「改めて聞くけど、君はここに何の用できたの?」
「薬草採取」
「えええ?!もしかして、魔樹の頭のやつかい!?」
「あ、、、違う。こういうやつ」
トトラトトラは目的の特徴を挙げた。
「あ、何だ。それならたくさん生えているよ。ほら、ここにだって幾つも」
「本当、、、だ、、、気づかな、、、かった。」
「ん??君 分からないのかい?草の違い」
「知識は、、、あるけど、、、実践、、、すると、、、難、、、しい」
「そうかい。
はぁぁ、あの7人組は来ないかもしれないし、強いドラゴンが来ることに期待するしかない。
魔樹の周りの木が枯れていく叫びが聞こえるよ。」
「私が、、、倒そう、、、か?」
「え、えぇぇぇぇ!!!、話聞いていたのかい?!世界を滅ぼせる魔樹だよ。確かに君は鎧を着て周辺じゃ強いかもしれないけどさ。魔樹にかないっこないってぇ」
「まぁ、、、いいや、、、目的は、、、果たした。、、魔樹が、、、目覚めたら、、、これを、、、鳴らして」
トトラトトラはドライアードにとあるアイテムを渡した。スイッチを押すとどんなに離れたところでも、信号が届くものである。ユグドラシルでいうワールドを飛び越えて信号を送れるために何かの合図としてとても重宝した過去がある。
「君、辞めた方がいいよ。魔樹と戦うなんて、死んじゃうだけだよ。」
「あなたは、、、どうするの?」
「え?」
「魔樹が、、、目覚たら、、、どうするの?」
「そりゃ、何処かに隠れて強いドラゴンとかが助けてくれるのを待つけど」
「来なかったら?」
「んんんぅぅ」
「私は、、、興味が、、、あるだけ、、、あなたの、、、名前は?」
「ピニスン・ポール・ペルリア」
「トトラトトラ」
リリ アイネ
役職 ビジョンオブドラゴニア最高位護堂師
住居 ヴァラモン我央領堂のファイナルフロアの使用人一室
属性 極悪 −500
種族レベル
職業レベル
ガーランドペイン 10レベル
ナイトシュバルツ 10レベル
ウォーウィザード 10レベル
アーマードメイジ 10レベル
エレメンタリスト「アース」 10レベル
プリカーサー 10レベル
アトラクター 5レベル
キング メタ 5レベル
ネオコスモス 5レベル
アルカディアのヴェルルッタみたいなの想像していただければ