俺もちょくちょく女を捕まえて、やることはやっている。だから世界各地に俺の子がいる。彼等に俺ほどのサイズはないが、たいてい巨人族や古代巨人族(笑)並みに大きく、強い。大きすぎて元の国では生活できないほどだ。よって海に出て、自分と一緒に生活できそうな仲間を探し始める。そんな俺の子供が、別の俺の子供に出会い始める。兄弟で体格も似ているのだ。すぐに意気投合して仲間となった。そうして仲間が増えていった。子供も生まれた。子供も大きく、強かった。そうするとどうなるか。最強軍団の誕生だ。彼等は俺(オーツー、O.O.)の子供達という意味でOs(オーズ)を名乗るようになった。
その彼等なのだが、何を思ったか20の国々の味方をして、ドンの国の新しい王族達とタイマン勝負をした。そして勝利し、ドンの国を滅ぼしてしまった。厳密にはジョイボーイという王子にだけは勝てなかったそうだが、他には勝ってしまったので、国全体としては抵抗する力は残らなかったのだ。かわいそうに。
なぜ急に20の国々の味方をしたのか。後で話を聞いてみると「ドンの国の最強を名乗っている連中と戦ってみたかった」らしい。戦闘狂だな。戦闘に勝利した後、20の国々から土地と宝を与えられて喜んでいた。
だが、本当の最強はニカとか俺とか、もっと次元が違うところにいる。己の未熟さを分からせるために、俺はオーズ軍団をボコボコにしてやった。これで分かったろう。世界は広いということが。
さて、ドンの国は滅んだのだが。勝利した20の国々には問題があった。こいつらの使うロボット兵器には毒があり、環境汚染が酷いのだ。一度使用されると、長期間、誰も住めなくなってしまう。俺でさえ近くを通ると息苦しくなる。これ以上あの兵器を使われたら困る。そこで、俺は20の国とお話をすることにした。
「……! ポセイドン! やつらの復讐にきたのか!」
「復讐って何の話だ?」
「違うなら何の用だ!」
「お前達の使う、よく分からんあの光のやつ、環境汚染が酷いだろう。もう使わないように約束してもらいたくてね」
「…………! 話し合いが、必要だ… 我々20の国々は同格… 私の一存では決められん…」
「そうか。まあ気長に待つよ」
20の国の意見は割れた。兵器を放棄する派と兵器を使う派に。長い会議の末、もともとプルトンという兵器を持っていた国が俺の意見に賛同し、兵器を捨てた。ウラヌスとかいう兵器を持っていた国は、捨てなかった。1/2だ。まあ妥協点としてはこの辺りでいいだろう。
そこからさらに数百年。20の国々が世界政府を作り、徐々に勢力拡大していた頃合。今までグランドラインの奥に閉じこもっていたオーズ軍団が、自由を求めてチビ人間の世界に出向いてしまった。
そこで行われたのは見るも無残な蹂躙。金と食糧を奪われ、異性は好き放題やられてしまう。20の国々は抵抗したが、オーズに対抗できる人間は極一部しかおらず、彼等は基本的にレッドラインの上に引き篭もっている。そこから応援に駆けつける頃には、街は滅んでしまっているわけだ。これではいかんと、20の国々は大々的に新しい軍隊を作ることにした。それら軍隊に海軍本部、海軍支部と名づけ、日夜厳しい訓練を荷した。とは言え、オーズ軍団との才能の差は残酷なまでに大きい。努力しても埋められるものではない。かわいそうだから、俺がオーズ軍団をボコり、グランドラインの奥まで引っぱってあげた。一部のオーズは逃げ出したが、仕方がない。俺も俺一人で世界中を探し回ることはできないのだ。
さらに数百年。ジャヤという国が空に吹っ飛んでしまった。ここは昔から、俺に多くの若い女を捧げてくれた土地だ。その見返りに黄金やら財宝をあげていたのだが、その財宝も一緒に空に行ってしまった。ちょっとさびしい。ほんのちょっとだがな。
さらに数百年後。なんか知らんがオーズに憧れて角の被り物をしている巨人達が、またチビ人間の世界を蹂躙し始めた。最初は助けてやろうかと思ったが、巨人はオーズに比べれば小さくて弱いし、世界政府もあの頃よりは数が増えて海軍も強くなっていた。何とか持ちこたえられていた。だからあえて手を出さずに見守ることにした。
やがて巨人達の船長二人が仲互いし、ケンカを始めた。そのケンカが何年も続いて、一向に終わらないので、巨人達の海賊団は自然に解散となった。世界政府、まさかの勝利だった。だが、話を聞いてみると、巨人達を仲たがいさせたこと自体、世界政府の作戦だったらしい。偶然の勝利とも言い切れないかもしれないな。
さらに数十年。巨人達や20の国々の王族の子孫が、チビ人間も巻き込んで、大きな海賊団を作った。名をロックス海賊団。平均身長はオーズ軍団、巨人軍団からさらに下がったが、主な幹部は、巨人の強靭さを備えつつ、20の国々の魔法を使うという感じだった。よって戦闘能力はオーズ軍団に迫るほどだった。これは世界政府、再び危うしか? そう思いつつも、手を出さずに見守ることにした。ヤバくなったら手を貸そうかなと。特にロックスにいるリンリンとかいう女、美人だしそこそこ大きいし頑丈だから、捕らえたら俺の妻にしてみたい。
ロックスと世界政府の最終決戦はゴッドバレーという島で行われた。戦闘はロックス側が圧倒的に有利だった。海軍は風前の灯。だが、そこにロックスのライバルとかいうロジャーという男が現れた。どいつもこいつもラ行ばかりで言いにくい。ロックスはロジャーとのタイマン勝負を有利に進めていたのだが、そこで海軍側のガープという男が助太刀をした。少しズルいと思うが海賊だからロックスはそういうのを気にせずむしろ歓迎していた。歓迎していたのだが、ロックスは負けた。そこは勝てよ!
ロックス単体では負けたのだが、ロックス海賊団は白髭、リンリン、シキ、王直、キャプテン・ジョン等の強者がいて、まだ有利だった。だが、ロックスが負けてから動揺し、誰が悪いだのと言い始め、しょうもない内輪もめを始めた。その内輪もめの間に、海軍はそっと退却し、ゴッドバレーにウラヌスの光を撃ち込んだ。あれは環境汚染が酷いから使うなと言ったのに…。ロックス海賊団は力を合わせて光に対抗したが、足りていなかったので、俺も攻撃して光を相殺してあげた。それでも余波で島は消えたし、ロックス海賊団の幹部以外は大勢死んだ。また、リンリンが気絶していたので拾って、グランドラインの奥深く、俺の拠点に持ち帰った。
リンリンは巨人の子供がどうしてもほしかったらしい。子作り大歓迎だそうなので、しっかり子作りした。だがこいつは性格があまりにも酷かった。好きな甘いお菓子がないと本気で暴れるのだ。俺でも痛いほどの力で。ふつうの人間が受けたら即死だ。子作りはよかったのだが、子供が生まれてすぐに別れさせてもらった。子供は巨人と古代巨人族(笑)に見える双子だったので、巨人はリンリンにあげて、古代巨人族(笑)は俺がもらった。
とは言え男の俺ではミルクが出ない。赤ちゃんの子育ては難しい。だが、俺の拠点の近くにエルバフというドンの国を出た巨人達の島がある。俺が子育てに困った時は、たいていここに預けている。お礼に戦闘訓練に付き合ったり、子供を空島まで投げたりして遊ぶ。いい女がいたら貰ったりする。ここの巨人は強さこそ全てと思っているので俺はモテやすいのだ。だが、あんまり女を貰い過ぎると男に恨まれるので注意だ。
さらに数十年。ロックスを倒したロジャーという男が、俺の拠点を訪問してきた。グランドラインの奥底に眠るワンピースを探しているらしい。何か知らないかと聞かれた。俺はずいぶん昔からこの星にいるから、大雑把な歴史は知っている。だが、ワンピースという宝については思い当たるものがなかった。しょうがないから、1000年前の生物科学の話とか、ドンの王族が宇宙に行った話とか、20の国々の戦争の話とか、オーズ軍団の話とか、生身で宇宙に出て行ったニカの話を聞かせてやった。ロジャー達は興味深く話を聞いてくれて、喜んでくれた。が、たぶん宇宙船も昔の科学もワンピースとは関係ないと言っていた。ワンピースとは何なのだろうね。
ロジャーが島を出て、数年後のこと。プルトンを保管しているワノ国で、大きな動きがあった。黒墨家とやらがロックスの残党と手を組んで、将軍家を倒してしまったらしい。将軍家は代々プルトンの秘密を受け継ぎ、守ってきた。ここが断絶するのは多少困る。俺はワノ国に行き、話の分かるやつに歴史を説明してあげることにした。
「おおおおおおおおい! おおおおおおおおおおおおい!」
だが、俺は巨体。島に上陸すればそれだけで甚大な被害をもたらす。俺は上陸せずに、ワノ国近海から、チビ人間に呼びかける。だが、誰も降りてこない。ワノ国はそもそも鎖国されているから人が沿岸部に来てはならないのもあるのだろう。
「お父ちゃんは大きすぎるぜ おれが行くなのだぜ」
「お前が行って大丈夫か? そこそこ強い覇気を感じるが…」
「だからこそ行きたいんだぜ! 自分ひとりでどこまでやれるか、確かめたいんだぜ!」
「まあ、気持ちは分かるがなあ」
リンリンと俺の子、ルンルン。20歳だが、海王類のような巨大な生物は成長が遅いので、精神年齢は人間で言うと4歳くらいだと思う。身長は巨人と同じくらい。女の子なのに俺の真似をして一人称俺。話相手が俺しかいないから仕方ない。そろそろ同年代の友達を作る頃か。
「しゃあない、行ってこい」
「よっしゃあ! 行くんだぜ! お父ちゃんは待ってて欲しいんだぜ!」
ルンルンは勢いよく滝を泳いで登り、ワノ国に上陸。ウキウキで内部へ入っていく。さて、マントラで中の様子を盗聴しますかね。
ルンルンは俺ほどではないが巨体。ウキウキで走れば山が崩れ、街が壊れる。ルンルンの破壊行動はすぐに都に届くことになる。そしてワノ国最強の男、カイドウが動き出す。
「おれのシマで好き放題暴れまわってんのはてめぇか?」
「ご、ごめんなんだぜ… 壊す気はなかったんだが、小さくて気付かなかったんだぜ…」
「あん? なんだおめえデケェなりして実は糞ガキか? 巨人族の子供か?」
「たぶん、そういうやつなんだぜ お父ちゃんがオーズとか古代巨人族とかそうじゃないとか言ってたけどよく分からなかったんだぜ」
「お父ちゃん? 古代巨人族? お父ちゃんってのはどこにいる? ここに何しにきやがった」
「お、お父ちゃんは、海に置いてきたんだぜ! おれは今、自由を手に入れたんだぜ!」
「ガキのお守をしてやる気はねえよ… さっさと帰りやがれ!」
「ひうう…っ」
ルンルンちゃん、カイドウの凄みにやられて帰ってきた。かわいい。だが、カイドウも後ろから付いてきたぞ。
「てめぇがこいつの父親か?」
「ああそうだ。お前がカイドウだな」
「俺のシマに何しにきやがった… おれと戦り合おうってのか?」
「いいや、俺はこの国の歴史を伝えに来ただけだ。将軍家が断絶してしまったのだろう? それでは困るからな…」
「将軍家がなくなって困る…? てめぇ、何を知ってやがる」
「だからその説明をだな…」
俺は20の国とドンの国の戦争の話と、そこで使われた兵器による環境汚染の話を聞かせた。
「そこの兵器を使えば、大地は汚染されて住めなくなってしまうんだ。だから使うなと言いたくてな」
「もし使ったら、どうする?」
「力ずくで止めに行くかな」
「てめぇ、つえぇのか?」
「お前よりは強いさ」
「ケッ、言うじゃねえか!」
軽い挑発。だが、このカイドウはおそらくオーズ軍団の血を受け継いでいるし、頭の方もかつてのオーズ軍団のように戦闘狂。怒りというより喜んで俺に戦いを挑んできた。
「驚いた。お前、昔のオーズより強いかもな!」
「オーズ? 伝説の巨人か!」
「知ってるのか! 博識だな!」
「ふんっ 俺は別に本を読まねえバカじゃねえんだよ!」
軽く打ち合いながら、島に被害が出ないように海の奥の方に移動していく。そこで多少本気を出して、体格で押し潰して勝った。勝った後は俺の家に招いて大量の食糧と酒でもてなした。
「ウロロロロロロ! 参った! こんなにはっきり力の差を感じたのは数十年ぶりだぜ!」
「お前もなかなかに強いじゃないか! しかも! 戦いの中でも徐々に強くなっていく!」
「当たり前だ! 俺は最強の男になるんだ! いずれはお前をも超えて、世界を手に入れてやる!」
「なんだお前、チビ人間の世界がほしいのか?」
「……ほしいってわけじゃねえよ。ただ最強である者が、全てを手に入れるのがこの世のルールだ」
「そうなのか? 俺にとっちゃあチビ人間の物は小さすぎていらないがな! すぐ壊れるし、身近にあると窮屈だ!」
「ウロロロロロロロロ! とんだ怪物だぜ! 人間の世界を舐め切ってやがる!」
「それに喜ぶってことは、お前も同じなんだろ! 気楽に行こうぜ!」
「ウロロロロロ! そりゃそうだ!」
酒の席で、なんとなく仲直り。カイドウは話の分かるやつだった。古代兵器も使わないと約束してくれた。また、ヤマトという娘がいるらしく、実年齢はともかく精神年齢はルンルンに近いらしい。お互いに同年代の女と会話させた方がよさそうなので、2人を同じ場所で育てることにした。とは言えルンルンは巨体。今後も伸びる。彼女に見合う街がワノ国にない。そこで俺が新しい島を引っ張ってきて、そこに新しい街を作ることにした。新しい島の名前は鬼ヶ島と名づけた。俺もカイドウも見た目が鬼っぽいからだ。
ワノ国は俺の拠点や巨人の拠点に近いこともあって、俺の子孫らしき巨大な人間がチラホラいる。彼等は生活が不便だったり大きさをからかわれるのに嫌気がさしているので、積極的に鬼ヶ島に移住した。カイドウの部下達も多くは鬼ヶ島に住むことになった。ついでにカイドウに戦争を挑んで負けた捕虜達も。