言うの遅いですがオリキャラ多数登場します。ご注意ください。
少し経って、イレイザーヘッドが教室に戻り簡単なホームルームを済ませ下校の時間となった。
登校初日と言うのもあって教室に残って連絡先交換も兼ねた交流を図る者も居れば早々に帰宅する者、校内見学や学食に向かう者など………各々が目的をもって席を離れ始める。
担任談では『明日以降は厳しく指導する』との事で、無駄足踏まずに帰宅して英気を養え…と言う指令ではあったのだが────────────
「…朱寧さん達に連絡は取ったの?今日の事は」
「ほら、コレ」
「…正直帰るのが嫌になってきた」
「完全に身から出た錆じゃない。……私は何も助けないわよ?それにこっちだって許してないんだから」
「それはそうなんだけどな…、今はコレのおかげで引き延ばしは出来てるけど」
「後回しは貴方らしくないわね」
「今日は厳しいなオイ」
俺は現在教室に残されて反省文を書かされている。何の反省かって言われれば………まあ約1時間前の俺の行動の大体がその対象になったが、実際のトコロ眼前に広がる用紙に求められている内容は自省のモノだけでない。
『3人の体力測定における問題点と改善方法、またそれを行って何が変わったかをまとめた報告書も今日中に提出しろ』との命令の通りに初日じゃ考えられない総量の課題に取り掛かっている。
最初の宣言であの条件をクリアさえすれば復籍すると言っていたのだが俺に関してはそれだけで許す気は更々無いそうだ。…いや他の面子が開放されているのはせめてもの救いかもしれないな。
本来であれば初日に目を付けられるなんて災難が降りかかる事に気分が沈むところではあるのだが……このタイミングだけはマシな話かもしれない。…何故ならあの母さんに怒られるって問題が残っているのだから。
母さんの説教は正直父さんのモノよりも精神的にキツイ。個人的には冷静に詰められるよりも沸点高く激怒される方が嫌だし……憤慨した母さんがその後体調を崩すのを結構な頻度で見てきている、どの口が言ってるんだって事は置いておいて。
1日全体で見れば何も変わってないとも見れるので白状するか迷ってた……が、璃亞にその魂胆はすぐバレて先に連絡しておけと念押しされた以上裏切る訳にはいかなかった。
…その結果、菟希も巻き込んだ説教は確定事項になったのだが。
「飛威炉さんな、何か手伝いましょうか…?私のせいですしソレ……」
「いいの、飛威炉の責任なんだから。…幽里さんもさっきキツイ事言われたんじゃないの?勝手に手伝おうとした時に」
「べ、べべ別に……優しかったです…よ?」
「ぎこちなさ過ぎだし緊張し過ぎだろ。朝に1回話したんじゃないのか?」
「こんな人と話した経験が無くて……朝も…私の席に人が居て困ってたトコロを助けてもらって……そ、その事を思い出すと緊張しちゃいまして…」
「助けたって……席の横通った時にちょっと知ってた人だから注意したまでよ?その後幽里さんに挨拶した時は…若干嫌われたのかと思ったけど」
「ウッ………すすすすみません…」
「そんな事があったのか。…ってか俺の方は?今よりは緊張してなかったけど」
「あの時は絶望しててそこはあんまり……」
ワケは理解できたが余りにもなビクつき具合なので気になってしまった。
俺があの後稲生に話し掛けられていた時に璃亞も人助けしてたんだな。璃亞目線では大きなモノではなかったとしても、幽里からすれば心細い初日に齎された優しさなのだから緊張しても仕方ない……か?
…待て、“知ってた人”って誰だ?俺は今のところ知人をクラス内で見つられてないぞ。
幽里の席は俺の列の最後尾、その席の近くで使いそうな奴は周りの生徒から考察するならば………
「…璃亞、知ってる奴ってあの……───────
「俺の事だよな?覚えてくれてて何よりだわ」
「ヒッ……!」
「…また、来たのね」
再確認する為に教室内を見渡そうと思っていたら導き出した本人が声を掛けてきた。
俺の列の4番目の位置、幽里の前の席なら……目の前に居る男“仰木宗嚟”ってのが推測できたが間違ってなかったようだな。
仰木とは初対面だ………俺は。仰木から話し掛けられた事も無いし、勿論事前に見知ったことも無い。
…だが、俺としては珍しく名前と顔が一致しているだけではなかった。
「“また”ってのは可笑しくねーかぁ?クラスメイトなんだから喋るのは普通だろ?」
「そう何度も連絡先を聞かれても疎ましく思うだけよ」
「ハッ中々手厳しーなぁ。1-Aとして仲良くしようぜ?」
「…まず、幽里さんにしっかりと謝ったのかしら」
「朝見たろ?もう仲良しだぜ……なぁ芳乃?」
「ううぇっ!?いや、あの、あっはいぃ……」
「ほらな?璃亞」
「…あっそ」
久し振りに見る、璃亞の鉄の女王モードだな。絮吏儕時代はナンパやら何やらの時はこの状態に切り替わるのを思い出した。
嫌悪感が滲む表情を見れば璃亞がどのように知り合う……否どう絡まれたかは想像がつく。推薦入試で互いに入学した同士だ、仰木側からすればその時点で意識していたのかもしれない。…その場合だとしてもその“意識”の嫌な意味を含んでいるのだろうが。
璃亞が塩対応しているにも拘らず絡む辺り面倒臭い相手ではあるが、俺の経験ではこのタイプの人間は初めてだな。大体璃亞に話し掛けるような者はただチャラついていて口だけだったり外面しか観ていなかったりするが、こいつは纏っている雰囲気だけで違っている。
研鑽された身体と目に見えて判る自信に満ち溢れた佇まい。そもそも先の体力テストで俺を超えて1位を取った事が証明しているが、己の実力を示した上での行動だから只の勘違い人間って訳ではないのは明らかだ。
「まー良いわ、それだけが目的じゃないしな。…なあ天蟲?」
「…俺はお前に何の予定も無かったはずだが」
「今朝も今も一緒に居るし彼氏なんかと思ってたんだが、どうなんだそこんトコ?」
「彼氏では……ない。中学校からの親友だ」
「親友ねぇ………ま、どっちでも変わんねーな。璃亞がこんな馬鹿な奴と関わってるとは思ってなかったわ」
「…私達に喧嘩売りにきたのかしら?」
「落ち着け璃亞、別に間違った事言ってるわけではない」
「おっ自覚はあるんだな?そりゃ良かったわ、無自覚の迷惑野郎と1年一緒にやるのは気が滅入るトコだったんでな」
「へぇ……そりゃコッチも同じ気持ちだったな、気が合うみたいで良かった」
「(え゛!?ちょっ、そっそんな事言ったら……)」
お互いの表情こそ変わらないが、4人の間で嫌な緊張感が奔る。
…まず嫌なトコ突いてきたが、その部分には仰木の言う通りだとは思う。
初日に担任と衝突するようなトラブルメーカーを快く受け入れる環境はそう簡単に存在しない。結果的に飛び火はしなかったが、もし今後違う場面でクラス全体を巻き込んだ問題を引き起こしたらと考えても何ら可笑しくない。
…ただ、同じクラスメイトなんだ。面倒臭い煽りされて黙ってる方が間違ってる気がしてな。……それと、璃亞が嫌な顔してるのを見ると俺だって嫌な気分になるんだ。
「用が済んだのならもう良いか?俺もコレ早く終わらせて帰りたいんだ」
「ん?さっきは母さんに説教されたくないから帰りたくないとか言ってなかったかしら?」
「えっここでソレ言うのかよ」
「さっき言わなかったかしら?『私は何も助けない』ってね」
「……じゃあ良いよ、幽里、2人でこのあとコレ提出しに行かないか?」
「へ!?…あっう、うん……」
「じょっ冗談よ?私も一緒に行く……行ってもいいかしら?」
「…そんな鹽らしくなるなら冗談なんて言わなきゃ良かったのに」
「だったら朱寧さんに私が知ってる限りの余罪ブチ撒けるわよ?」
「生意気言ってすみませんでした」
「それで良いのよそれで……で、仰木くん」
「…チッ、何だよ?」
減らず口叩いてた時とは打って変わって、苛立つ感情を隠し切れない表情で璃亞に言葉を返す。
こうやって仲良い感じで話して介入できない雰囲気を示した時に見せる典型的なリアクションだな。大概が仰木みたいに腹立って勝手に帰ってくれたりしてくれたから、よくこの手法を使っている。
このまま心入れ替えて、素直にクラスメイトとして接してくれたら気は楽なのだが……─────
「確かに同じ教室に通う者として、連絡先とかは別に否定する方がおかしい事は認めるわ。だから交換しても構わないけど……貴方が望むような事には興味ないの、ごめんなさいね」
「……ハッ、まあ良いわ。邪魔者は帰れって事だろ?仕方ねーからここは退散してや「あ!居た居た居たー!!」
「ん?…ああ稲生か、急にどうしたんだ?」
切りのいいタイミングで廊下から稲生が戻ってきた。俺の記憶じゃあHRが終わった後に1-Bの方へと向かっていた気がするが……稲生みたいな社交性の高い女子ならもう他クラスに友達が出来ても変ではないだろう。
俺達を探してたみたいな感じだが何かあったのだろうか?
「さっき何人かと約束して親睦会する事にしたんだー!みんなも来ない?ってか来てよ!!」
「へぇ良いじゃん、俺は行くわ。………お前らはどうすんだ?」
「…んーどうすっかなー……璃亞はどうする?」
「私は別に構わないけど、幽里さんは?」
「わっわ私に断る権利なんて無いので……」
「そんな事言うんじゃねぇって」
「え~行こうよ~、今のトコロ仰木っち合わせて6人揃ってるけど3人が来てくれたらもっと楽しくなると思うけどなー」
「まだ始末書書き終わってないしな、多分もうちょいかかると思うが」
「始末書?…ああさっきの奴?!ってか飛威炉くんのせいでこっちだって怖い思いしたんだから今回は付き合ってほしいんですけどー?」
「ぐっ……稲生もソコ突いてくるか…じゃあ俺は頷く事しか出来ないな」
「よし決定!璃亞ちゃんと芳乃ちゃんもどうかな?」
「なら……私も行こうかしら?」
「わ、私も行って…良いんでしょうか……?」
「勿論!食堂で待ってるから終わったら来てねー、じゃっ!」
「俺も先に行くか。……じゃあ“親睦会”、楽しみにしてるぜ」
嵐の如く忙しなく廊下に駆けてく稲生と、彼女を追うように教室を出る仰木。
あの2人のおかげで大分予定が狂ったが他の1年生と交流を深められるならこちらとしてもメリットのあるモノだろう。
俺も早くコレ書き終えて食堂に向かうか。
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「あ!飛威炉くん、みんな!こっちだよー!」
「すまん、待たせたな」
「いや全然!でも先に食べちゃってるけどゴメンね?」
「それぐらい問題ねぇよ……おい、こっち座れよ」
「おお悪い……仰木」
出来るだけ早く纏めて食堂に着くと6人が並んで食事を摂っていた。俺たち含めると9人で結構な大所帯となるが今日は流石に食堂も空いているようだ。
今日のような午後授業の無い日は学食も締まっているパターンの方が多い筈だがそこは雄英、そもそも学校に残っている生徒こそ少ないが支障なく利用できるみたいだ。
カリキュラムにも載っていたがランチラッシュも居るぐらいに力の入っている学食で安価で一流の料理を頂ける環境。雄英に入る理由とまではいかなくとも他の高校とは一線を画す特徴の1つであると言えるだろう。
「横失礼…まず先に自己紹介でもした方が良いか?」
「確かにそれ良いかも!ウチたちのクラスでもして無かったもんね!」
「えっ雷咲のトコってやってなかったの?あたしのクラスではやったんだけど」
「うん。イレイザーヘッドが来てすぐに体力テストやってその後すぐカリキュラム説明だったからあんまりクラスの人達の事知らないまま終わっちゃったんだよね~」
「1-Aじゃそんな事に……だから雷咲は親睦会したいなんて言い出したのね」
「ホントはもっと大勢でって思ってたんだけどもう皆帰っちゃってたんだよね~……でも匠っち達が居て良かった!ここのメンバーも呼んでくれたし、助かったよ!!」
「いやいや、俺もそれ聞いて乗っかっただけだしこちらこそよ。…じゃあ名前が出たんでついでに。俺の名は蝗賀匠っす、以後ヨロシクー……で、こっちがー」
「…楓馬康長、宜しく」
「すまんね、こいつ無愛想なもんで!でも良い奴なんでヨロシク頼んます」
「…匠は俺の親かよ」
「ヤスと居る時は俺が保護者みたいなもん……ちょい待ち、そんな不機嫌そうな顔すんなってオイ」
端を発したのは緑髪の長髪長身の男子と薄い水色の短髪オールバックの男子。
同じ1-Aで体力テストの時の活躍を覚えている。詳しい『個性』はまだ知らないが、仰木と俺に次ぐ成績を残すほどの実力者であるのは確かだ。
蝗賀の方に関しては何処かで見覚えがある気がするのだが……………
「天蟲は俺を覚えていると嬉しいんだけどなー、さあどうでしょうかねぇ?」
「…どっかで見たような気は、してるんだがな………」
「ヒントは“未来への英雄譚”だな、覚えってっかなー?」
「未来への…───────っ!…あの番組の時の!」
「正解!いや~話題に出して忘れられてたらダサい思いするトコだったわー」
「匠っちと飛威炉くんって知り合いなの?」
「“未来への英雄譚”って番組知ってるか?それで虫系の『個性』で括られた回があってその時に1回顔を合わせた事があるんだ」
「あの番組出た事があるの!?有名番組じゃん!」
「いや出たの俺達の親なんだよね~そのツテで昔1度会ったってだけなんだ。それに、だからこそこの面子を呼べたってのもあるし」
“未来への英雄譚”とは様々な括りでヒーローを集めて企画を組む有名番組で、昔父さんが呼ばれた事がある。蝗賀が言うようにその回では虫に関する『個性』を持つ者がテーマとなり4人のヒーローが集められた。…厳密に言うと父さんはヒーローではなく『ドクターヒーロー』の異名を持つ医者なのだが、そこはあまり重要ではないだろう。
番組で同世代の子供が居る事が判明して、後日それぞれの家族を連れて食事会が催されたのだが………その時に確か会った事がある。結構昔だし顔を合わせたのもその1度きりだけど、流石に話題に出されれば思い出せるぐらいの記憶力は持ち合わせていたので良かった。
「って事は蝗賀の隣と向かいの人も………」
「そー隣のが蟻明康作、向かいのが蝶野婭夏葉つってな~、覚えてるか?」
「どうも、久し振りっスね」
「よろ~天蟲くん久し振り~」
「あー思い出してきた、皆雄英に入ってたんだな」
「あの時ちゃんと連絡先交換してたら教えられてたのにね~同じクラスじゃないのも残念ー」
「それに確か…瑞銀さんッスよね?推薦入試の時に会いましたね」
「そうね、覚えてるわ。…あの番組きっかけで知り合ったなら3人共親がヒーローって事よね?」
「そうだよ~私のママが『フルールドパピヨン』でこーくんのパパが『アントガイ』、たっくんのパパが『仮面コーガ』だね~」
「え!?3人共知ってるよ!スゴー!!」
「みっみんな凄い人たち…私がこんな所に居ちゃ…」
「落ち着けって幽里」
また幽里の変な発作が出てるが……急に著名なヒーローネームが話題に出てきたら驚くのも仕方ないかもしれない。
今挙がったヒーロー達はどれも俺たち世代でも何処かで聞いた事がある名前だ。特に『仮面コーガ』なんて、“ヒーローが主演を務めるアクション特撮といえば”で一番に名の挙がる人でありヒーローに興味のないごく一部の男性層の中でも認知度の高い存在だ。
古い知り合い程度の関係性だが、関わりのある同期4人共で受口の狭い雄英に入学できたのは奇跡に近いモノかもしれない。
「ちょっと直前にその話されるとハードル上がるでしょー!…アタシは浮島藍、フツーの女子高生よ。雷咲とは中学校からの友達よ」
「フツーも何も雄英受かってんだから十分凄いだろ」
「あなたに言われたくないんだけど……、雷咲からさっき色々聞いたけど思ってた通り凄い人みたいだし、色んな意味で」
「まー色々ねぇ、自分から除籍食らう奴なんてコイツしか居ないと思うけどな」
「(うっせぇな仰木……)1-Bの方ではどうだったんだ体力テスト?」
「『個性』使える事以外取り立てて言うことは無かったけど?…それよりもアタシたちが来た時に残ってた天蟲くんと……そこの人たちの事の方が話題に挙がってたわよ」
「う゛っ!?……私はあっあのぉ幽里芳乃と言いまして……あの時わっ私もそのぉ………」
「…やっぱりクラスによって色々違うんだな、どうせそっちは入学式に参加してるんだろ?」
「そりゃそうよ。…1-Aが居ないのには驚いたけどね」
イレイザーヘッドは「そんな暇ない」とか言ってたけどヒーロー科全員が該当する訳ではないのは想像ついていた。1-Bがグラウンドに来る時間を考えればタイミングが合致するし、そもそも除籍云々の話はイレイザーヘッドだからこその損切判断で雄英が理由に繋がっている筈が無いのはちゃんと考えればすぐ理解できる。
…いや、もう終わった事に一々疑問を持つのはやめるか。幽里も頑張って自分の名前言えた訳だし、蒸し返しても話として広がりにくいしな。
「それよりも、親睦会って言ってたがどんな事するんだ?俺はあまりこう言うの経験が無いんだが…」
「どんな事?…うーん………これから学校で楽しみな事話すー…とか?」
「楽しみな事ねぇ……何かあるか?」
「やっぱり体育祭じゃない?雄英と言えばってイメージもあるし」
「だよね~ママたちも毎年観客席とって観に行ってるんだよね~私もあの舞台立ってみたいかも」
「そこで結果出せばサイドキックの確約も夢じゃない、雄英出身のヒーローの多くが体育祭キッカケで現事務所に入っている話も有名だろ?…そりゃあ気合入るよな」
仰木の言う通り、ここの体育祭が持つ意味はとても大きい。
テレビ中継もされ何千、何万人のヒーローを含む観客が会場に詰め掛ける国内でも指折りの一大行事だ。ヒーローもただ観戦に来ているのではなくスカウトとしての側面も持ち、多くの有名ヒーローがここで注目を浴び優勝者は将来のトップヒーロー間違い無しとの触込みもつく程である。
ヒーローを目指す若者として、胸躍るイベントである事は明白だろう。
「体育祭……いっぱいの人……こ、こわいぃ………」
「(…例外も居るけどな。)約1ヶ月半後ってトコロか、その時はお互い敵になる訳だな」
「自分もその時は容赦しないよ、俺たち世代で1人有名になってるその伸びた鼻をへし折ってやるっす!」
「……俺そんな天狗になってたか?」
「そうなんじゃない?よく要らない敵ばっかり作ってるんだし」
「体力テストでは負けたが次じゃ負けないからなー、ヤス」
「…俺も負ける気は無いから、ここに居る誰にも」
「え~こんな所でバチバチになんないでよーまだ先の事だし~、仲良くやろ~?……あ!そうだ、みんなでグループ作ろうよ!ほらほらスマホ出してー!」
………ってな感じで和気藹々としながら親睦会は終わった。
食事を済ませて談笑も続きかけてたが、食堂に長居するのも良くないって事でお開きにすることに。9人での連絡グループも作れた訳だし初日としては上々の日と言えるだろう。
何だかんだ気に掛けてた幽里も会が終わった後、微かに嬉しそうな表情をしていたのを見るあたり……除籍食らった時よりは緊張が緩んだようで良かったと思う。
璃亞の方は………何故かまだ拗ねてたけど休日に買い物に付き合うって事で許してもらえた、それも俺の奢り付きで。まあそれぐらいで済むなら問題無いのだが。
───────問題あったのは帰ってからで………
「で、何があったの?事次第じゃあ許さないのだけれど?」
「ねえネットじゃもう話題になってるんだけど、『ARC息子、雄英除籍か!?』って。…どーゆーコト、お兄ちゃん?」
「…すみませんでした」
…説教が終わったのは19時の夕飯まで続く事となった。