エピソード0ー1 始まり
〜怪獣墓場・浮遊大陸〜
ここには多くの怪獣達の魂が眠っている。そんな場所に一人の青い巨人が足を踏み入れた。その巨人の手には赤い宝石の様なものが握られていた。
「ここか……ふん!」
青い巨人はその手に持っていた赤い宝石の様なものを、地面に埋め込んだ。すると、地面は割れ、そこから漆黒の『ダークスパーク』が出現した。
「かなりの数の『デビルスプリンター』を消費したのに、完全には蘇らないとは、ふふふ、流石に、『暗黒の魔神』と言われるだけのことはあるね」
青い巨人はそう言うと、ダークスパークを手にしようとするが、そこに待ったをかけた者がいた。
「見つけたぞ!トレギア!」
そして宇宙から怪獣墓場にもう一人の巨人が現れた。
その巨人はスリムかつマッシブな体型と、額、耳、胸部、両肩、両腕、両脚についたクリスタル状の発光体が特徴のウルトラマン。『ウルトラマンギンガ』だ。
ギンガは降りてくると同時に青い巨人、『ウルトラマントレギア』に飛び蹴りをかました。
「お久しぶりだね、ウルトラマンギンガ」
「トレギア。怪獣墓場まで来て今度は何を企んで……それは⁉︎」
ギンガはトレギアのすぐそばに浮いているダークスパークを見て、驚愕する。トレギアは笑みを浮かべながら言葉を発する。
「そう、ダークスパークさ。これがどんな物かは、君が一番よく知っているだろう」
「お前……まさか⁉︎」
「その通り、蘇らせるのさ。君とビクトリー、そして人間達の手で倒された暗黒の魔神『ダークルギエル』を、ね」
ダークルギエル。かつて『ダークスパークウォーズ』と言う、多くのウルトラマンや怪獣、宇宙人がスパークドールズと言う人形にされた。事件。その黒幕だ。
「……悪いが、ルギエルの復活なんてさせねぇよ。そのダークスパークはここでぶっ壊す」
「ふっ、君一人でできるかな」
「……俺がいつ、一人で来たって言ったよ」
「何?…っ!」
ギンガの言葉にトレギアが首を傾げていると、上から黄色いv字の光線がトレギアに襲いかかった。トレギアはそれをなんとか躱わす。すると次の瞬間、ギンガの隣にもう一人のウルトラマンが降り立った。
「遅れてすまない、ヒカル」
「いや、ナイスタイミングだったぜ、ショウ」
ギンガは自身のすぐそばに降り立った、体にあるクリスタルやカラータイマーがVの形になっているウルトラマン『ウルトラマンビクトリー』にサムズアップをする。
「おやおや、君は確か、ウルトラマンビクトリーだったね」
「……まさか、トレギアが居るとはな」
「ショウ、コイツの目的はルギエルを復活させる事だ」
「何⁉︎……ならば、全力で止めるまでだ。行くぞ、ヒカル」
「嗚呼!行くぜ、ショウ!」
ギンガとビクトリーは構えをとると、そのままトレギアに向かって走り出す。
「全く面倒な。まぁ良い、遊んであげよう」
そして、トレギアも構える。
〜挿入歌・英雄の詩〜
最初に仕掛けたのはギンガとビクトリーだ。二人はトレギアに近づくと、殴る蹴るなどの攻撃を繰り出す。だが、トレギアはそれらを躱わして、逆にカウンターでダメージを与える。
「ぐっ!」
「がっ!」
だが、二人も負けじと攻撃を繰り出す。流石のトレギアも二人の息のあったコンビネーションには、少し苦戦していた。
「ちぃっ!」
暫く攻撃を繰り返していたギンガとビクトリーだったが、今の彼らの目的はあくまでダークスパークの回収及び破壊。これ以上時間をかけてはいられなかった。
「よし、決めるぞ、ヒカル」
「OK、ショウ」
二人はそう言うと、トレギアから距離を取る。
ギンガは、身体のクリスタルを青色に輝かせ、両腕を前方で交差させた後、S字を描くように左右に大きく広げてから腕を構え、上に上げた右肘に左手の拳を当てる構えて、必殺光線『ギンガクロスシュート』を放ち、ビクトリーは、V字を描いて形成したエネルギーを右腕に集めてから両腕をL字型に組み、右腕の甲のVクリスタルを正面に向けて放つ、V字型の必殺光線『ビクトリウムシュート』を放つ。
「ふっ、面白い」
だがトレギアも黙って光線を受けることはしない。
全身のエネルギーを両腕に溜め、赤い魔法陣を形成すると、それを撃ち出す必殺光線『トレラアルティガイザー』を二人に向けて放つ。
ギンガ&ビクトリーの光線と、トレギアの光線は暫く拮抗していたが、突如、三人の頭上に『ブルトン』が現れ、四次元空間を展開し、周りの物を吸い込み始めた。
「ブルトン!」
「なんでこんな時に!」
「チッ!」
三人は光線を撃つのを中断すると、その場から離れようとする。ブルトンの四次元空間に飲み込まれたら脱出するのは難しいからだ。だがなんと、先程トレギアが蘇らせたダークスパークが、ブルトンの四次元空間に吸い込まれてしまった。
ギンガは急いで取りに行こうとするが、ビクトリーに止められてしまった。
「あっ!しまった!」
「よせヒカル!」
「だけど!」
「あれに吸い込まれたらお前でもどうなるか分からない。一旦引いて、タロウ達に報告した方がいい」
「っ!…分かった」
二人は怪獣墓場から撤退し、光の国に帰還した。それを見たトレギアは、せっかく蘇られたダークスパークが無くなった事に腹を立てたと思われていたが、そんなことはなく、寧ろ少し笑っていた。
「ふふふふ、あそこでブルトンが現れるのは予想外だったが……面白くなってきたじゃないか……ははははは、はっははははは!」
ギンガ達がいなくなった宇宙でトレギアは一人笑っていた。
これが、この物語の始まりである。
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