ウルトラマンルギエル   作:エルドラス

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急展開すぎたかもしれません。
それと今回は、短めです。


エピソード0ー4 戦いの傷跡と少年の決意

ヘルベロスが街に現れ破壊の限りを尽くし、ダークルギエルに倒されてから三日が経った。

 

街には未だ陰鬱な空気が蔓延していた。無理もない。あの日、ヘルベロスが街を破壊し尽くした日は、まさに地獄そのものだった。ルギエルの手でヘルベロスは倒された。

 

が、それでも、あの悲劇で死人も多く出た。

 

瓦礫に押しつぶされて死んだ者、ヘルベロスに踏み潰されて死んだ者、人々が逃げ惑う中で、その人々に押しつぶされて死んだ者、多くの犠牲者が出た。その数は、数千人はくだらないだろう。

 

そんな事があったのだ。たかが数日程度でどうこうなる問題ではないのだ。……そして、それは『彼』も同じだった。

 

「……母さん」

 

此処は、この街にある裏山だ。そこには、一人の少年……風間優斗が座りこんでいた。

 

彼が落ち込んでいる理由は一つ……母親の死だ。

 

あの日、彼の母親はデパートに買い物をしに来ていたのだ。だが、そこにヘルベロスが現れ、そのデパートに尻尾を打ちつけて、倒壊させたのだ。結果、その場にいた彼の母親は、瓦礫に押しつぶされて亡くなってしまったのだ。

 

彼はそのショックで、酷く落ち込みこの裏山に一人でよく来ていたのだ。

 

「俺は一体、何のために……」

 

彼はそう言いながら、手に持っているダークスパークを見る。

 

あの時、自分があの姿に変身したのは、大切な家族や街の人達を守れると思ったからだ。だが、そこまでして守ろうとした家族の一人が死んでしまった。

 

そんな自分にイラつき、ダークスパークを投げ捨てるが、直ぐに自身の手元に戻ってしまう。

 

彼は13歳、まだまだ子供だ。そんな若い時から、母親が死んだとなれば、酷く落ち込むのも無理はない。(これがもう少し上の年齢……それこそ18歳ぐらいにならば、精神的にも成長していて、ここまで思い詰めてはいなかったかもしれない)

 

そんな時、彼の近くに一人の女性が来た。

 

「また一人で此処に来たの?」

「……桜」

 

彼女の名は『姫乃桜』優斗の幼馴染だ。桜は、優斗の隣に座り込むと、会話を続けた。

 

「優斗君、いくら学校が休校になってるからって、最近裏山に来すぎじゃないかな」

「……関係ないだろ。ほっといてくれよ」

 

正直、今の優斗は誰にも関わりたくないと思っていた。あんな事があったからだろうが、自分が手に入れた力を知られるのが怖いと言うのもある。

 

だが、その事を知らない桜には、関係なかった。……正確には、優斗の事が心配なので、放ってなどおけなかったのだ。

 

桜は少し、怒ったように言葉が激しくなる。

 

「放ってなんておけるわけないでしょう!優斗君は、大切な幼馴染だもの!」

「……!」

 

優斗は驚いていた。普段の彼女は穏やかで、ここまで怒りを露わにすることなどなかったのだから、驚くのも無理はない。

 

「ねぇ、優斗君。おばさんが亡くなって悲しいって事は分かるよ、私だって悲しいもの。でも、それを一人で抱え込まないで。辛いなら辛いと言って」

 

その言葉は、今の優斗にとって、とても暖かいものだった。そしてそれは、優斗本人も知らず知らずの内に欲していた言葉だった。

 

気づけば優斗は、涙を流していた。そして優斗は、彼女にお礼の言葉をかけた。

 

「……ありがとう」

 

この時、優斗は決意した。この力を何のために使うのかを。

 

それは……大切な人達を守るためだと。




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